2007年と2008年の京大の問題は制覇したいってことで今回は京都大学の2007年の文系と理系甲の共通の問題です。
そういえば理系は甲と乙とわかれてるのはわかりますか?
乙が難しいとされていますが
2007年度は
甲は、
総合人間学部(理系)
教育学部(理系)
医学部保健学科看護専攻・作業療法専攻
乙は
理学部
医学部医学科、保健学科理学療法専攻・検査技術専攻
薬学部
工学部
農学部
2008年度は総合人間学部(理系)乙に、医学部保健学科は全部甲になりました。
自分が受験する年の範囲は京都大学のサイトでしっかり範囲など調べておきましょう。
今回の問題は文系なのに行列です。
そこが京大の厳しいとこですね。
ただ2009年度は文系は数学Cは範囲外になります。
と言っても間違ってたらしばかれるので自分でちゃんと京都大学のサイトでしっかり範囲など調べておきましょう。
x^nはxのn乗を示す
[問題]
A=
2,4
-1,-1
E=
1,0
0,1
とするとき、
A^6+2A^4+2A^3+2A^2+2A+3Eを求めよ。
[解答・解説]
これ絶対覚えてください。
終わり。
今しばかれそうになった。
行列の問題はそんなにバリエーションが高くは無いと思います。
まずはお決まりのハミルトン・ケーリーを考えます。
ハミルトン・ケーリーについてちょっと補足ですが、
Aの固有値を求める時に出てくるxの方程式と同じと言うよりも、このxのとこをAに置き換えた式(定数はEをつける)が成り立つのがハミルトン・ケーリーの定理です。
ハミルトン・ケーリー忘れたらこうやって計算できます。
n次正方行列でも成り立ちます。
証明は大学の線形代数の参考書とかに載ってると思います。
もう何のことかわからん余計わからんようなった人は、今すぐ忘れてください。
さてこのハミルトン・ケーリーの式
A^2-A+2E=0
が成り立ちますが、これをどう
A^6+2A^4+2A^3+2A^2+2A+3E
に使うかと言うと次数を下げます。
ハミルトン・ケーリーの式を
A^2=A-2E
と考えると、左辺は二次で右辺が一次です。
と言うことは、どんどんこの式を使って次数を落としていけます。
この方法でもすぐに解けます。
ただ本質的にはまったく同じですが、式が長かったりややこしい場合には整式の割り算を使います。
行列はどこまで普通の数のように扱えるかって言うのを注意してください。
そういうのは大学に入って厳密にやりますが、理学部数学科くらいじゃないと一生やらないかもしれませんが、このAとEは足し算と引き算は普通に出来て掛け算もAE=EAと言うようにEとAは交換出来るから、AとEで出来た式は和差積については数と同じ扱いが出来ます。
まずは
x^2-x+2=0
の時
x^6+2x^4+2x^3+2x^2+2x+3
はどうなるかって問題を思い出してください。
これは
x^6+2x^4+2x^3+2x^2+2x+3をx^2-x+2で割って商と余りを計算して恒等式で表すと
x^6+2x^4+2x^3+2x^2+2x+3=(x^2-x+2)(x^4+x^3+x^2+x+1)+x+1
になってx^2-x+2=0だから余りのx+1だけ計算すれば良かったですね。
この恒等式
x^6+2x^4+2x^3+2x^2+2x+3=(x^2-x+2)(x^4+x^3+x^2+x+1)+x+1
は右辺は展開するのに和と差と積しか使わないから、xをAと置き換えて定数にEをつけて
も成り立ちます。
この計算で
A^6+2a^4+2a^3+2a^2+2a+3e=(A^2-A+2E)(A^4+A^3+A^2+A+E)+A+E
と言う式が成り立つのがわかります。
ハミルトン・ケーリーから
A^2-A+2E=0
なので
A+E
だけ求めれば終了です。
ただこの問題はわからんかったら、もう根性で普通に計算してください。
思いつかんかったら、その方が早いと思います。
高校数学の問題と解説
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