プロ野球2017とは、2017年の日本プロ野球における動向である。
プロ野球2017 | ||
優勝球団 | ||
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セ・パ交流戦 | 福岡ソフトバンクホークス | |
セ | 広島東洋カープ | |
パ | 福岡ソフトバンクホークス | |
クライマックスシリーズ | セ | 横浜DeNAベイスターズ |
パ | 福岡ソフトバンクホークス | |
日本シリーズ | 福岡ソフトバンクホークス | |
プロ野球 ←2016 | 2018→ |
2月 | 1日 | キャンプイン。 |
3月 | 6日 | ワールド・ベースボール・クラシック開幕。 詳細はワールド・ベースボール・クラシックを参照。 |
31日 | レギュラーシーズン開幕。 | |
4月 | 1日 | 広島対阪神でプロ野球記録タイの26四球。 |
30日 | 全てのゲームが1点差。20年ぶりの珍事だった。 | |
6月 | 10日 | 【ヤクルト】セ・パ交流戦開幕10連敗、プロ野球ワースト記録。 |
7月 | 6日 | 【移籍】DeNAの黒羽根利規と日本ハムのエドウィン・エスコバーがトレード |
7日 | 1998年以来11年ぶりにオリックス対ロッテの試合が開催され、ロッテが勝利する。 しかしセ・リーグではヤクルト対広島で、ヤクルトが広島に逆転負けを喫した。 詳細は七夕の悲劇2017を参照 |
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13日 | フレッシュオールスターゲームが静岡県草薙総合運動場硬式野球場で開催。史上初の0-0だった。 MVPは曽根海成 |
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14日 | オールスター第1戦がナゴヤドームで開催。MVPは内川聖一 | |
15日 | オールスター第2戦がZOZOマリンスタジアムで開催。MVPはアルフレド・デスパイネ | |
18日 | 【巨人】山口俊が病院で暴行事件を起こした疑惑が浮上し、19日から一軍登録を抹消される。 | |
24日 | 【移籍】ヤクルトの杉浦稔大と日本ハムの屋宜照悟がトレード | |
26日 | 【移籍】楽天が巨人のルイス・クルーズを金銭トレードで獲得 ヤクルトが対中日戦において、10点差を逆転して勝利する。 |
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31日 | 【移籍】中日が日本ハムの谷元圭介を金銭トレードで獲得 | |
8月 | 3日 | 【オリックス】奥浪鏡が、5月に免停中に車を運転し事故を起こした件で選手契約を解除される |
13日 | 【ロッテ】伊東勤監督が2017年シーズンいっぱいでの退任を表明 | |
18日 | 【巨人】山口俊が書類送検 | |
22日 | 【ヤクルト】真中満監督の2017年シーズンいっぱいでの辞任・退団を発表 | |
24日 | 【DeNA】57年ぶりとなる3戦連続サヨナラ勝利 | |
31日 | 阪神が「選手契約の譲渡」により、日本ハムのルイス・メンドーサを獲得 | |
9月 | 2日 | 【ソフトバンク】クライマックスシリーズ出場が確定 |
5日 | 【ロッテ】クライマックスシリーズ出場の可能性が消滅 | |
14日 | 両リーグ共にマジック1が点灯。同時点灯は史上初。 同日にマジック1になったのは1993年のヤクルト・西武以来24年ぶり。 |
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【巨人】阪神に10年連続負け越しなし、6年連続勝ち越し決定 | ||
【ヤクルト】最下位が確定 | ||
16日 | 【ソフトバンク】2年ぶり20度目のリーグ優勝、リーグ最速優勝更新 | |
【西武】3位以上確定により、クライマックスシリーズ出場が確定 | ||
18日 | 【広島】2年連続8度目のリーグ優勝。連覇は37年ぶり | |
24日 | 【楽天】3位以上確定により、クライマックスシリーズ出場が確定 | |
28日 | 【阪神】3位以上確定により、クライマックスシリーズ出場が確定 | |
10月 | 1日 | セ・リーグの全順位が確定。DeNAが2年連続のクライマックスシリーズ出場が確定。 巨人はCS導入後初のBクラス。 |
4日 | パ・リーグの全順位が確定 | |
10日 | レギュラーシーズン全日程終了 | |
26日 | ドラフト会議 詳細は2017年度新人選手選択会議を参照 |
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11月 | 4日 | 【ソフトバンク】2年ぶり8回目の日本一達成 |
※2016年の順次順。球団をクリックすると球団の枠に飛びます。
※一部の打順の名前にある下線部は外人枠。
一軍 | 二軍 |
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※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
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4月 | 25 | 6 | 19 | 0 | .240 | .217 | 18 | 4.45 | 6位 |
5月 | 22 | 14 | 9 | 0 | .609 | .277 | 24 | 3.73 | 5位 |
6月 | 23 | 9 | 14 | 0 | .391 | .233 | 11 | 3.58 | 5位 |
7月 | 23 | 4 | 18 | 0 | .182 | .212 | 16 | 5.12 | 5位 |
8月 | 21 | 11 | 10 | 0 | .524 | .267 | 17 | 3.06 | 5位 |
9月 | 24 | 16 | 13 | 0 | .522 | .241 | 22 | 3.23 | 5位 |
4月8日、大谷翔平が左大腿二頭筋肉離れで戦線離脱。全治2ヶ月の重症で6月27日に復帰するものの打者としての復帰で、投手としては8月31日まで登板できない状態になった。
さらに開幕から中田翔とブランドン・レアードが深刻な打撃不振。4月は12年ぶりの10連敗を喫し、最下位に低迷。
5月は読売ジャイアンツから移籍してきた大田泰示、レアードの復調などもあり14勝9敗と勝ち越し4位争いに絡めるようになったが、セ・パ交流戦では8勝10敗とわずかに負け越した。
近藤健介が打率.407と張本勲が持っていた球団記録の開幕戦から4割以上の打率維持(46試合) を更新し50試合まで記録を伸ばしていたが、右太もも裏を痛め6月11日に登録抹消。腰部の椎間板ヘルニアにより今シーズンはほぼ出られない見込みとなり、初の4割打者は幻に終わる。
7月6日にはエドウィン・エスコバーとDeNAの黒羽根利規がトレード。NPBの外国人選手が1年目のシーズン中に移籍するのは史上初。31日には金銭トレードで谷元圭介を中日ドラゴンズに放出。7月は4勝18敗と大幅に負け越した。
8月は14日に北海道移転後ワーストの借金33となり、終盤にはロッテに一時期迫られたが、ゲーム差を離すことに成功する。その後チームは横尾俊建の成長もあって状態を上げ、シーズンを終えるころには借金を23に減らした。
ドラフト会議では清宮幸太郎を1位指名し、7球団との競合の末に交渉権を獲得した。
選手・その他 | No. | プレイヤー |
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石井一成 | 14798 | |
大田泰示 | 14673 | |
松本剛 | 14852 | |
投手のテーマ | 14675 |
一軍 | 二軍 | 三軍 |
---|---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
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月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 26 | 14 | 12 | 0 | .538 | .258 | 19 | 3.43 | 4位 |
5月 | 24 | 17 | 7 | 0 | .708 | .295 | 36 | 3.86 | 2位 |
6月 | 23 | 15 | 8 | 0 | .652 | .254 | 31 | 2.70 | 2位 |
7月 | 20 | 15 | 5 | 0 | .750 | .251 | 21 | 2.22 | 2位 |
8月 | 25 | 17 | 8 | 0 | .680 | .233 | 31 | 3.29 | 1位 |
9月 | 24 | 15 | 9 | 0 | .619 | .257 | 24 | 3.99 | 1位 |
細川亨を自由契約にし、捕手に課題を抱えるシーズンとなっていたが、若手投手とバッテリーを組んでいた甲斐拓也が台頭。3年目の上林誠知も覚醒。4月は4位だったが、期待の若手の成長を感じさせた。
5月にメジャーリーグに挑戦していた川崎宗則が6年ぶりに復帰。するとチームは上昇気流に乗って2位に浮上した。
セ・パ交流戦では広島東洋カープと優勝を競ったが、最後の3連戦で勝ち越したことで3年連続の交流戦優勝を果たした。
その勢いもあって7月は一時楽天を追い抜いて首位にも立ったが、オールスター直前の直接対決で負け越したため前半戦は2位に止まった。
しかし後半戦開始後は楽天に故障者が続出し失速したため8月2日に再び首位に躍り出ると、15日から25日まで8連勝し、2位楽天、3位西武を10ゲーム差以上突き放した。27日には昨年15勝のエース左腕和田毅が復帰し勝利。9月14日、マジック1が点灯。
9月16日の西武戦で勝利し、2年ぶり20度目のリーグ優勝を決めた。2015年にホークスが記録したリーグ最速優勝日(9月17日)を更新した。
セ・リーグ3位の横浜DeNAベイスターズと対戦。3連勝と好スタートを切って日本一に王手をかけていたが、工藤公康の「必ず福岡に帰ってきます!」という言葉が的中し、2連敗を喫して福岡に帰ってくる。第6戦で9回裏に内川が同点ホームランを放って延長戦に入る。サファテが3回を無失点に抑えた後、川島慶三がサヨナラタイムリーを放ち、2年ぶり8回目の日本一を決めた。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
石川柊太 | 14875 | |
九鬼隆平 | 14757 | |
アルフレド・デスパイネ | 14730 | |
張本優大 | 14773 |
一軍 | 二軍 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
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月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
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4月 | 24 | 7 | 16 | 1 | .304 | .186 | 9 | 4.20 | 5位 |
5月 | 25 | 7 | 18 | 0 | .280 | .222 | 17 | 5.18 | 6位 |
6月 | 21 | 8 | 13 | 0 | .381 | .249 | 7 | 4.30 | 6位 |
7月 | 20 | 7 | 13 | 0 | .350 | .229 | 10 | 4.13 | 6位 |
8月 | 25 | 10 | 15 | 0 | .400 | .261 | 27 | 4.32 | 6位 |
9月 | 26 | 15 | 10 | 1 | .545 | .255 | 25 | 3.77 | 6位 |
アルフレド・デスパイネがソフトバンクに引き抜かれる形で流出。開幕前から苦戦が予想される。それでもオープン戦では新外国人マット・ダフィー、ジミー・パラデスが好調ぶりを見せるなど圧倒的な強さで首位。ひょっとしたらと希望を抱かせたが、結局好調だったのはオープン戦だけであった。
開幕4連敗でスタートしそのまま一度も勝率5割に達することはなかった。デスパイネの穴を埋めるべく補強したダフィー、パラデスが不振で両者とも4月中早々に二軍落ち。いきなり打線の大砲不足が露呈される。結果、本来長距離打者ではない鈴木大地や大ベテラン井口資仁、福浦和也を4番に置く羽目になる。その上角中勝也が故障離脱し、中軸を期待された中堅の清田育宏、若手の加藤翔平や中村奨吾らもことごとく打撃不振。極めつけは岡田幸文で、オープン戦で打率1割と不振だったものの前年の対ソフトバンクとの相性の良さから首脳陣は開幕1軍に抜擢、開幕3連戦にスタメンで起用したものの、一度もヒットを放つことなく5月に降格するまで33打席連続無安打となるなどレギュラーの不振・不在は深刻であった。まさに鈴木大地以外全員不振といってもいいほど打線に勢いがなく、4月終了時点でのチーム打率がなんと.186と、実に52年ぶりの開幕1ヶ月での打率1割台に終わる。
4月こそ日本ハムに次ぐ5位だったが、5月に入って早々日本ハムに3タテを喫し最下位に転落したことが結果的に決定打となり、以降は最下位が定位置になる。そんな5月は8連敗を喫するなど最悪の状態。打線のおかげで目立たなかった投手陣の不安定さが浮き彫りになる。
投手陣はエース涌井秀章が1試合6被本塁打のリーグワースト記録を作り、石川歩は5連敗を喫しプロ入り初の二軍降格。軸をなくした先発陣は試合を作れず、救援陣では守護神・益田直也が5月5日のこどもの日の悲劇(少年野球チームを大勢招いたホームでのソフトバンク戦で9回表、移籍したデスパイネからを含む2本塁打を被弾し敗戦)に代表される相次ぐ救援失敗を受け、クローザーをはく奪された(代わりに内竜也が抑えになった)。
打線は一軍復帰したパラデス・ダフィーが低いレベルながら打ち出し、大嶺翔太・三木亮らが成長をアピ―ルしたが、それまで唯一気を吐いていた鈴木大地が他球団の徹底マークに遭い調子を落とし(それでもチーム首位打者)、チーム打率はようやく2割を超えるのがやっとで投打ともに精彩を欠いた。低迷の末開幕から、わずか37日目の5月17日に自力優勝が消滅した。ちなみに、後に脚光を浴びるあの「謎の魚」はこの頃ひっそりとデビューしている。
その後も打線が活性化することなく、1ヶ月半はしばらく補強の音沙汰も無い状況だった(重光オーナーが韓国で在宅起訴された事が起因しているのではという憶測も流れた)が、5月中旬にWBCキューバ代表の謎の走り打ち男ロエル・サントスの獲得を発表。しかし伊東監督が「補強ポイントの選手ではない」とコメント。フロントと現場の意思疎通のまずさも露呈し、そのまま交流戦に突入する。
例年得意のはずの交流戦も、ヤクルト以外に負け越し13連敗を喫していた巨人に3タテを喰らうなど惨敗となった。交流戦終了間際には待望の大砲ウィリー・モー・ペーニャを獲得したものの、相変わらず投打ともに元気がなかったが、そんな中で二木康太が先発ローテーションに定着。益田に代わって抑えとなった内竜也は防御率1点台前半と無敵ぶりを見せつけるなど、個々に活躍する選手は現れた。また「謎の魚」は交流戦頃から俄かに注目を浴びるようになる。
6月20日に井口資仁が今シーズン限りでの引退を発表。井口さんへの花道を、とチーム上昇の起爆剤になるか…と思われたがそんなことはなかった。本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われるオールスターゲームには鈴木・二木・田村龍弘(と謎の魚)が出場。
8月13日に伊東監督がシーズン限りの辞任を表明。伊東政権は5年で幕を閉じることになった。井口に加え監督にも顔向けできるような成績を、とようやく奮い立ったか打線がようやく目覚める。故障からの復帰後低調だった角中が月間打率.389をマークし本領発揮。ペーニャは月間8本塁打をマークしチーム待望の4番打者に定着。春先は不振で二軍落ちを経験した荻野貴司、加藤翔平、中村が調子を上げる。特に荻野・中村は後半戦のみならば3割を超える成績を残した。2番荻野、3番角中、4番ペーニャ、そして中下位打線に中村、鈴木が座りここにきてようやく打線と呼ばれる形が形成された。
それでもようやく他チームと同程度のレベルになっただけであり、安定して戦い抜けたとは言い難い状況であった。打線は一応の形ができたものの投手陣、特に先発陣の不振は最後まで改善できなかった。ここに載せられないようなひどい負け方も数多く、「ワーストゲームだけで打線が組める」とまで言われてしまう。
そんな中ドラフト2位ルーキー・酒居知史が8月から先発ローテーションに定着。6月に一度は二軍落ちしたドラフト1位・佐々木千隼は9月に一軍復帰しその試合であわや完封という完投勝利を挙げる。2年目の平沢大河はプロ初ホームランを放ち、同じく2年目の成田翔は初の一軍登板を果たすなど、来期への期待となる若手も少しずつ頭角を現しだした。またベテランでは内竜也がケガをせず始めてシーズンを通してほぼ1軍に定着。終盤は疲労もあるのかやや安定感を欠いたものの、プロ入り最多の50試合に登板した。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
鈴木大地(第二) | 14709 | |
マット・ダフィー | 14697 | |
田村龍弘 | 14680 | |
ヒットテーマ8 | 14685 |
一軍 | 二軍 | トレーニングコーチ |
---|---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 23 | 12 | 10 | 1 | .545 | .254 | 19 | 2.46 | 3位 |
5月 | 23 | 13 | 10 | 0 | .565 | .265 | 24 | 4.21 | 3位 |
6月 | 21 | 11 | 9 | 1 | .550 | .247 | 25 | 3.17 | 3位 |
7月 | 23 | 16 | 7 | 0 | .696 | .280 | 28 | 3.07 | 3位 |
8月 | 27 | 15 | 11 | 1 | .577 | .264 | 28 | 4.40 | 2位 |
9月 | 25 | 12 | 13 | 0 | .476 | .267 | 28 | 3.69 | 2位 |
開幕戦のオーダー | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
中 | 左 | 二 | 三 | 指 | 一 | 右 | 捕 | 遊 |
秋山 | 田代 | 浅村 | 中村 | 栗山 | メヒア | 木村文 | 炭谷 | 源田 |
森友哉をキューバ戦での死球、金子侑司をシンスプリントで欠いたため、ライトにはオープン戦で結果を残した木村文紀、レフトには栗山巧ではなく、田代将太郎が就いた。開幕から先発ローテーション入りした多和田真三郎と高橋光成が1勝も挙げられず、4月は勝率5割と微妙なスタートを切った。
5月は負ける時こそ大量失点が目立ったが、打線も好調を維持していたため大きな連敗にはならなかった。
6月以降は持ち直したため勝率は5割以上をキープ。交流戦期間中は下記のオーダーを中心に組んでいた。
6月25日に森慎二一軍投手コーチが壊死性筋膜炎で帰らぬ人になり、ブルペンには森慎二が着ていたユニフォームが置かれるようになった。
交流戦のオーダー(指名打者なし) | ||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
右 | 遊 | 中 | 二 | 三 | 左 | 一 | 捕 | 投 |
金子侑 | 源田 | 秋山 | 浅村 | 中村 | 栗山 | メヒア | 炭谷 |
前半戦は防御率トップを維持する菊池雄星やルーキーながらオールスターにも選ばれた源田壮亮の活躍等もあって、首位と2位には離されながらも3位を維持した。
7月21日から8月17日まで「炎獅子ユニフォーム」という赤い色の期間限定ユニフォームを着用。いきなりその効果が出て着用後西鉄時代から59年ぶりの13連勝を達成。2位と10あったゲーム差を2.5まで縮めることに成功。驚異の20勝4敗、勝率.833で優勝争いに加わる。
しかし皆が懸念していた通り炎獅子期間が終わると不調に陥り、8月27日までに2勝7敗と負け始める。だが同時期に楽天が低迷。8月31日に投球モーションが問題視された菊池雄星がフォームを修正すると、楽天に6-2で勝利。楽天との直接対決を2勝1分で勝ち越し、8月最後に2位に浮上した。8月29日からは森友哉を2番に置く攻撃型の打順を組むようになった。
9月13日縁起物にあやかり再び炎獅子ユニフォームを21日まで着用。その効果は早速出て13・14日の楽天戦に連勝する。ところが16日のソフトバンク戦で敗戦。ここ9年間で3年連続6度も相手球団の優勝を見届けるという屈辱を味わった。一方でこの日にオリックスが敗戦したため、4年ぶりのクライマックスシリーズ出場も確定した。3位の楽天との差がほとんど変化せず1~3ゲーム差程度の状態が続いていたためにしばらく順位が確定しなかったが、10月4日の西武の試合がない日に楽天が敗戦したため2位が確定、本拠地メットライフドームでのCS開催となった。
ドラフト3位の源田壮亮が2013年以降固定できていなかった遊撃手に定着しパ・リーグ新人トップクラスの活躍を見せる。またおかわり2世と呼ばれる25歳の山川穂高が7月終わりにファーストに定着。8月に月間MVP獲得、9月からは4番を務めているなど飛躍。さらに森友哉も指名打者で出場。このため昨年3年15億で契約延長したエルネスト・メヒアが控えに回るという布陣になっている。
また投手では菊池雄星がキャリアハイでリーグトップクラスの成績を残し、10月3日の楽天戦で16勝を挙げた。
クライマックスシリーズでは炎獅子ユニフォームを着用し楽天と対戦。初戦ではエース菊池雄星が完封勝利を挙げたが、2戦目以降は打線が機能せず、1stステージで敗退した。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
岡田雅利 | 14867 | |
源田壮亮 | 14866 | |
外崎修汰 | 14854 | |
山川穂高 | 14699 | |
Flag to Victory | 14701 |
一軍 | 二軍・育成 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 21 | 16 | 5 | 0 | .762 | .281 | 23 | 3.11 | 1位 |
5月 | 23 | 16 | 7 | 0 | .696 | .284 | 28 | 2.78 | 1位 |
6月 | 22 | 12 | 9 | 1 | .571 | .228 | 18 | 3.38 | 1位 |
7月 | 20 | 13 | 7 | 0 | .650 | .271 | 24 | 3.57 | 1位 |
8月 | 26 | 7 | 18 | 1 | .280 | .228 | 23 | 4.31 | 3位 |
9月 | 30 | 12 | 17 | 0 | .409 | .237 | 19 | 3.17 | 3位 |
開幕戦のオーダー | ||||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
遊 | 右 | 三 | 指 | 二 | 一 | 中 | 左 | 捕 |
茂木 | ペゲーロ | ウィーラー | アマダー | 銀次 | 今江 | 島内 | 聖澤 | 嶋 |
西武から岸孝之を地元出身という縁もあって獲得に成功。前年に加入したカルロス・ペゲーロを2番、ゼラス・ウィーラーを3番、ジャフェット・アマダーを4番に置くという攻撃的な打線を組み、当初こそウィーラーとアマダーの両名は打率2割前半の不振に陥っていたが、1番に定着した茂木栄五郎と2番のペゲーロのコンビ、そして下位打線がとにかくよく繋がり、昨年低迷の一因となった中継ぎ陣も福山博之、松井裕樹に加え、ルーキーの森原康平、菅原秀、高梨雄平らが期待以上の働きを見せたため、4・5月を大幅に勝ち越すことに成功する。
セ・パ交流戦では連続試合奪三振の記録を作った則本昂大や4月は不振だったウィーラーの大活躍もあって10勝8敗と勝ち越しに成功する。しかし疲労等のためか快進撃を支えた森原や茂木が抹消されたため、6・7月は苦戦を強いられることが多くなり、7月7日にはついに開幕から守り通していた首位の座をソフトバンクに明け渡したが、オールスター直前の直接対決で勝ち越したため前半戦は再び首位に立って前半戦を終えた。
2位ホークスと0.5ゲーム差の7月21日、サンケイスポーツが特別版として『2017 4年ぶりリーグ制覇&日本一へ 楽天V進撃』という何かを彷彿とさせるようなタイトルの本を出版。
後半戦に入り、岡島豪郎、松井裕樹、藤田一也といった故障者が相次ぎ、徐々に下降。そこで巨人から金銭トレードでルイス・クルーズを獲得するも得点力の低下は抑えられず、8月27日には首位ソフトバンクに対し9.5ゲーム差に広がった。それまでの勢いが嘘だったかのように7勝18敗と大幅に負け越し、首位から3位に一気に転落した。9月に入っても連敗は続き、3日のソフトバンク戦で則本昂大がサヨナラ負けを喫し涙を流したが、5日の日本ハム戦では藤平尚真が7回8奪三振と好投し、10連敗で止めた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 勝ち | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ▲ | 7 | 8 | 9 | 10 | 勝ち |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
● | ● | ● | ● | ● | ● | 藤平 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | ● | ● | ● | ● | 藤平 |
開幕3月31日から7月31日まで首位でなかった時が4ヶ月間で2日しかなかった楽天になにが起こったかというと、
8月15日から9月14日までの1ヶ月間で
と目も当てられない状況に陥った。
原因としては投手陣の極度の不振が第一に挙げられる。8月後半は先発が試合を作れず4失点5失点と炎上した。その中でまともに試合を作ったのは2試合ほどしかなく、その内片方は0得点・もう一つはリリーフが打たれ1失点差で負けている。またこの年ファンにより不振のきっかけの代表格として揶揄された「コラレスショック」に代表される、度重なる首脳陣による投手起用の不発も敗戦に繋がった。
9月になると先発は復活しだすのだが、今度は打者が得点できなくなる。先発が7回8回を2失点以下に抑えた試合が11試合中7試合もあったが、うち5試合を1点差2点差で負けている。
データで見てみると8月得点数は7月得点数と同じ82得点なのだがこれは8月のが6試合少ない事を考えるとまずく、打率は.271から.228に低下し、9月に至っては24得点しか挙げられておらずチーム打率は.194である。一方投手陣は失点数が7月の77失点から8月は127失点、最終的にチーム防御率は4.31に悪化した。
クライマックスシリーズでは西武、ソフトバンクと対戦。西武との1stステージでは初戦は菊池雄星に完封負けを喫したが、2戦目以降は打線と岸が奮起して2連勝を挙げ、ファイナルステージに進出した。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
茂木栄五郎 | 14759 |
一軍 | 二軍 | 育成 |
---|---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 23 | 15 | 8 | 0 | .652 | .266 | 19 | 2.90 | 2位 |
5月 | 24 | 5 | 19 | 0 | .208 | .243 | 10 | 4.44 | 4位 |
6月 | 22 | 11 | 10 | 1 | .524 | .264 | 24 | 3.67 | 4位 |
7月 | 21 | 8 | 13 | 0 | .381 | .253 | 16 | 3.57 | 4位 |
8月 | 24 | 13 | 11 | 0 | .542 | .262 | 36 | 3.77 | 4位 |
9月 | 28 | 10 | 18 | 0 | .425 | .238 | 22 | 4.55 | 4位 |
吉田正尚を腰痛で欠いたが、T-岡田がホームランを量産。さらに2015年に補強した中島宏之と小谷野栄一がようやく復調。エース金子千尋も負けなしの4連勝を挙げるなど投打がかみ合い、4月は2位だった。
ところが4月の勢いが嘘だったかのように、5月に入ってからはステフェン・ロメロを欠いて低迷。4月に好調だった選手も5月は不調に陥り、球団ワーストタイの月間19敗を喫した。セ・パ交流戦ではポンタ絶対脱がすマンが所属する広島やDeNA、そして阪神にこそ負け越したが、巨人戦、ヤクルト戦は3タテするなど5月の不振を振り払う暴れっぷりで10勝8敗と勝ち越しに成功する。オールスター直前にも4連勝するなど、首位や2位の背中こそ遠いものの、3位を座を狙うにはまだまだ十分な位置な4位に収まった。
しかし、後半戦に入ると徐々に成績は下降していく。その一方で3位の西武が連勝を重ねていったため、8月には3位との差が10ゲーム差以上にまで広がることとなった。一方で5位とのゲーム差も大きく、8月の時点でほぼ4位は確定したような状態になってしまった。そして9月2日の西武戦では勝利するも、21年連続のV逸が確定した。
一軍 | 二軍 | 三軍 | |
---|---|---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 27 | 16 | 10 | 1 | .615 | .268 | 21 | 3.41 | 1位 |
5月 | 24 | 15 | 9 | 0 | .625 | .285 | 26 | 3.44 | 1位 |
6月 | 21 | 14 | 7 | 0 | .667 | .281 | 29 | 3.25 | 1位 |
7月 | 23 | 15 | 7 | 1 | .682 | .289 | 28 | 2.99 | 1位 |
8月 | 27 | 12 | 13 | 2 | .480 | .250 | 28 | 3.99 | 1位 |
9月 | 21 | 16 | 5 | 0 | .800 | .263 | 20 | 2.61 | 1位 |
5月には阪神に首位を明け渡したこともあったが、打線・投手陣双方で圧倒的な強さを見せ、セ・パ交流戦ではソフトバンクと楽天に負け越したが、他のチームには勝ち越し12勝6敗で2位につけ、他のセ・リーグチームとさらに差を広げることに成功した。
8月は得意としていた巨人に負け越すようになり、マジックを3度消滅。さらに鈴木誠也の故障などで勢いに陰りが生じ、12勝13敗と負け越したものの、2位阪神とは直接対決残り5試合で5.5ゲーム差を残した。
9月5日-7日、2位阪神の3連戦では安部友裕が7安打7打点の活躍で3連勝しマジック8が点灯。13日マジック2点灯。14日のDeNA戦でマジックを1にする。
14日のヤクルト戦で大松の同点タイムリーもあり敗戦。翌日15日は台風による雨天中止で本拠地優勝は絶望的となった。その後阪神戦(甲子園)で3-2で勝利し、2年連続8回目のリーグ優勝を決めた。連覇は37年ぶりのことだった。
補強はドラフト以外では新外国人のライアン・ブレイシアとラミロ・ペーニャ程度だったが、大きな補強は無用とばかり昨年同様強力打線が開幕から火を噴き、さらに相手が失策でもしようものならそのミスを逃さず打線が繋がり大量得点を記録する様子からネット上では「失策責任追及打線」という言葉まで生まれた。
今季は4月頃から4番に22歳の鈴木誠也を起用。8月の終わりに離脱したが、打率.300、20本塁打、90打点と結果を残した。後の4番を継いだ松山竜平も起用に応え、9月の月間MVPを獲得した。
先発防御率は年間通してさほどでもなく特に8月は4.70を記録していた。しかしリリーフ陣が6月から劇的に向上。7月は2.09を記録するなど安定感を見せ失点を防いだ。
得点力は年間通して他を圧倒。月間得点数は8月を除いて全て1位だった。
3位のDeNAと対戦する。初戦に降雨コールド勝ちして以降は4連敗を喫し、2年連続の日本シリーズ出場はならなかった。
一軍 | 二軍 | 三軍 |
---|---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 25 | 13 | 12 | 0 | .520 | .247 | 15 | 2.72 | 3位 |
5月 | 24 | 10 | 14 | 0 | .417 | .228 | 13 | 4.22 | 4位 |
6月 | 22 | 8 | 14 | 0 | .364 | .241 | 14 | 3.72 | 5位 |
7月 | 22 | 13 | 8 | 1 | .619 | .259 | 20 | 3.27 | 4位 |
8月 | 25 | 15 | 10 | 0 | .600 | .279 | 32 | 3.20 | 4位 |
9月 | 25 | 13 | 10 | 2 | .571 | .233 | 19 | 2.63 | 4位 |
今季への補強は渡邉恒雄の一声で久々の30億円の大補強を開始し、陽岱鋼・山口俊・森福允彦の3人を獲得。さらにサード・ファーストは埋まっているのにかかわらず元楽天のケーシー・マギーを獲得。期待要素はバリバリのメジャーリーガーであったアルキメデス・カミネロの獲得した。
前年の代打不足を払拭する編成に取り組んだのはいいが、なんとマギーをサードのレギュラーにして去年25本塁打を打った村田修一をベンチに置く戦略をとる(阿部慎之助が怪我の影響でフルには出られないという事情もあるにはあるが)。さらに抑え投手として外国人を獲得してしまっため、マイルズ・マイコラス、スコット・マシソン、アルキメデス・カミネロ、ケーシー・マギーと外国人4枠が埋まり、去年24本塁打打ったギャレット・ジョーンズとルイス・クルーズが出れないという事態に陥る。
それでも代打戦略自体は成功し去年のような事態(代打に松本哲也のみなど)は避けられたが、長野久義の不調、FA加入した陽岱鋼が下半身のコンディション不良・山口俊が右肩痛で共に6月まで出られない、村田がマギーに代わっただけでギャレットの分だけ昨年よりスタメンの打力が低下などといったことが起こり下記の出来事が訪れる。
日 | 4/11 | 12 | 13 | 25 | 26 | 27 | 5/13 | 14 | 26 | 27 | 28 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝敗 | ● | ● | ● | ○ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
先発 | 菅野 | 内海 | 吉川 | 菅野 | 大竹 | 宮國 | マイコラス | 田口 | マイコラス | 宮國 | 田口 |
敗戦 | 森福 | カミネロ | カミネロ |
まず先発菅野智之が5失点の炎上から始まった。その後25日に菅野がリベンジを果たすも、田口麗斗とマイコラスと先発投手が敗戦を重ね、広島にシーズン独走を許す一因となった。これによりなんと7月26日の早さで今季広島への負け越しが決定。なお7月以降の田口と菅野が連勝し、対戦成績はほぼ五分となっている。
日 | 5/25 | 26 | 27 | 28 | 30 | 31 | 6/1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝敗 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
相手 | 阪神 | 広島 | 楽天 | オリックス | 西武 | ||||||||
先発 | 大竹 | マイコラス | 田口 | 田口 | 菅野 | 吉川 | 池田 | マイコラス | 田口 | 宮國 | 菅野 | 吉川 | 池田 |
敗戦 | カミネロ | 森福 | 今村 | 櫻井 |
菅野が8失点の大炎上。西武2回戦も5失点と不調。新人の池田駿の先発転向失敗。日本ハムからトレードで移籍してきた吉川光夫も結果を残せず。6月2日には球団上層部の命令で守護神カミネロを二軍に落とし、代わりにルイス・クルーズを上げるが、この日に限って中継ぎ対決となり9回に3点入れられ同点とされ1点差で敗北する(マシソンは9回が苦手)。さらにクルーズも全く打てない有様。お得意様だったオリックスにも3連敗を喫する悲惨さであった。
日本ハム1回戦でようやくマイコラスが復活し、2-1で勝利し、ようやく13連敗で食い止めたが、連敗を止めた後もピリッとしない戦いが続き、日本ハム3回戦ではリリーフが1人足りないあまり8回で逆転負けを喫する。一軍に上がったクルーズも9試合を打率.156と不甲斐なく燦々たる有様となった。この連敗を受け球団GM堤辰佳が辞任。新たに球団OB初のGMとして鹿取義隆が就任した。
この連敗が響き5月まで3位にいた巨人は6月には一気に5位に転落。しかし13連敗中9敗はセ・パ交流戦のパ・リーグ相手だったためゲーム差にはあまり関係なく致命傷は避けられた。
一連の不調は上記の理由での打撃力低下ということもあったが、昨年活躍した田原誠次や戸根千明等といった同点ビハインドピッチャーがおらず、接戦で踏ん張れないのが一因としてあった。
前述の通り、交流戦に入っても連敗が続き巨人の裏で地味に負け続けていたヤクルトと最下位を争う(都民ワーストの会と言われる)。しかし6戦目でヤクルトが引き分けに持ち込み、巨人が単独最下位となる。10戦目で逆転し12戦目で再逆転されるも、13戦・14戦目でパ・リーグ勢交流戦1位のソフトバンクに2連勝し逆転することに成功。14日のソフトバンク戦では出遅れていた山口俊が6回無安打の好投し続いてマシソン・カミネロも無安打で抑えたためプロ野球史上4度目・セ・リーグ公式戦史上初となる継投によるノーヒットノーランを達成する。これで先発の柱の1つが出来たかと思われた。ところが交流戦順位は15戦目で再び単独最下位に転落するピンチに陥る。
しかし交流戦最終戦のロッテ戦で3連勝。3戦目は代走で代わった5番阿部の代わり出た亀井善行が前の打者のマギー3打席連続敬遠という屈辱を味わう。延長12回1点差ビハインドの3打席目に逆転サヨナラ3ランホームランを放ち雪辱を果たした。これにより最終戦でヤクルトを抜き最下位を脱出するだけでなく、ロッテと6勝12敗で並び、規定により勝数が並んだ場合は直接対戦成績で決めることになってるためロッテも抜き、交流戦全18戦中13戦で最下位(12位・残りも最終戦を除き11位)だったにも関わらず、最終順位は10位となった。
7月12日に2番マギーという奇策に打って出る。いわゆる2番最強打者理論に基づく強打の2番である。さらにマギーをセカンドにすることにより、阿部・村田との共存スタメンが可能に。これがハマりその日のヤクルト戦は8-3と圧勝。7月30日からは好調の陽岱鋼が1番に座り脅威の1・2番となり、以後8月は平均5.4得点、多い時には9得点10得点を記録する強力打線へと変貌した。従来のホームラン攻勢打線というよりは次々と打者が単打や二塁打を打っていく1999年横浜のマシンガン打線のようなタイプの打線である。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中 | 二 | 遊 | 一 | 三 | 左 | 右 | 捕 | 投 |
陽 | マギー | 坂本 | 阿部 | 村田 | 亀井 | 長野 | 小林 |
8月以降はだいたいこれが基本スタメンとなる。相手が左投手の場合には亀井に代わり石川慎吾が出場する。また亀井と長野の打順は前後する。
8月前半はリリーフが整っておらず勝ち越せなかったが、中盤から田原誠次が戻り11日には山口鉄也が登録され久々の「スコット鉄太朗」が復活。さらにドラフト2位の畠世周が活躍するなど勢いを見せ18日から20日には3位のDeNAを3タテ。18日には24歳2年目の宇佐見真吾のサヨナラ2ランホームランなど将来を期待させる勝利もあった。そして22日には最大11あった借金を完済した。そして8月最後には苦手広島に対し宮國の頑張りなどもあり裏ローテーションで勝ち越し、5月26日以来97日ぶりとなる貯金ができ、3位DeNAと2.5ゲーム差まで詰めた。
8月の打率 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
陽 | マギー | 坂本 | 阿部 | 村田 | 亀井 | 長野 | 小林 |
.323 | .337 | .221 | .344 | .309 | .268 | .269 | .246 |
さらにここに橋本到、石川慎吾が代打・左右スタメンの時に活躍。1人不調の坂本もフォアボールを選び出塁率.327と貢献。8月のチーム打率.279・本塁打32・得点数135でリーグ1位を記録。さらに防御率もリーグ1位で月間順位はヤクルト戦が9試合もあった阪神に次いだがリーグ2位だった。
7月18日、チームが波に乗りかけていた時に事件が起こる。山口俊が警備員を負傷させた疑いが浮上する。そのため、球団は予告先発投手として発表されていた18日の中日戦の先発を回避。事態の全容が判明するまで山口の公式戦登板を見合わせることを決定。8月18日には、傷害と器物損壊の疑いで書類送検され謝罪会見を行った。結果的に被害届も取り下げられ23日に東京地検は山口を不起訴処分としたが、球団は一連の行為が統一契約書第17条に違反し、プロ野球協約第60条の不品行に該当すると判断。シーズン終了までの出場停止。総額1億円以上の罰金と減俸を課した。
9月1日DeNA戦で菅野が7回無失点で勝利しDeNAへの今季勝ち越しが決定。9月2日にはマギーが与那嶺要の球団記録を63年ぶりに更新するシーズン41二塁打を達成。
9月5日の中日戦では阿部が自打球により交代し3回から脇谷4番となる。しかし2安打1得点と打線を繋ぐ活躍を見せる。だが5-3で迎えた7回表、明らかに不調だった西村を交代させなかったため5失点の大炎上。5-8の9回裏2アウト、土壇場で長野のタイムリーと宇佐見真吾のゴルフ打ちのような同点ホームランで8-8と危機回避。さらに11回裏、寺内崇幸の4年ぶりの本塁打(プロ初のサヨナラ弾)で勝利し、中日への勝ち越しが決定した。
懸念されていた同点ビハインドピッチャーも田原、池田駿、篠原慎平、中川皓太など揃い始め、先発の早期降板や延長戦にも耐えられるようになった。
9月10日ヤクルト戦でマイコラスが7回無失点の好投で勝利し今季ヤクルトへの勝ち越しが決定。さらに最大で7あったDeNAとのゲーム差を0にした(勝率.002の差でわずかに4位)。
9月13日の阪神戦で、吉川光夫が8安打されながらも6回無失点・9月不調の陽岱鋼が5打数5安打の活躍で移籍後勝利を挙げ、この日DeNAが負けたため、巨人は5月29日以来となるAクラス浮上となった。9月14日阪神戦で菅野が2失点で引き分けるも阪神への勝ち越しが決定。これで今季は広島以外のセ・リーグ球団全てに勝ち越しが決まった。9月16日DeNAにマイコラスで0-1で敗北し共に65勝62敗で並ばれるも、17日に畠が7回無失点で勝利しゲーム差1の3位としてDeNA戦の今季の全試合を終了した(15勝9敗1分け)。
10月1日に阪神戦で敗戦し4位が確定。クライマックスシリーズ連続出場は10年でストップした。10月3日の最終戦ではマギーが48二塁打のセ・リーグ記録を樹立して2017年シーズンが終わった。
先発防御率は3・4月、7月8月でリーグ1位を記録。しかし5月だけ4.32と悪化。6月もやや悪くこれが上記の連敗を招いたと言える。救援も3・4月は安定していが5月から悪化。7月には4.28を記録した。
得点力は低空飛行していたが7月に91得点を取り、8月には135得点と今季セ・リーグ2位の月間得点数を記録した。
相川亮二、片岡治大、堂上剛裕、松本哲也が現役を引退。さらに村田修一が自由契約となった。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
田口麗斗 | 14683 | |
ケーシー・マギー | 14862 | |
陽岱鋼 | 14682 |
一軍 | 二軍・育成 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 25 | 11 | 12 | 2 | .478 | .241 | 15 | 3.57 | 4位 |
5月 | 25 | 12 | 13 | 0 | .480 | .255 | 13 | 4.30 | 3位 |
6月 | 22 | 12 | 10 | 0 | .545 | .256 | 34 | 3.94 | 3位 |
7月 | 21 | 12 | 8 | 1 | .600 | .263 | 17 | 3.18 | 3位 |
8月 | 25 | 13 | 11 | 1 | .542 | .258 | 32 | 4.25 | 3位 |
9月 | 24 | 12 | 11 | 1 | .520 | .240 | 21 | 3.66 | 3位 |
山口俊をFA移籍で欠いたが、昨年クライマックスシリーズに初出場し広島に善戦した影響か、多くの解説者から優勝と予想された。ところが筒香嘉智が深刻な打撃不振、エースの井納翔一も4月は勝てず、4月は4位と微妙なスタートを切った。
5月も大量失点が目立ち、勝ちきれない試合が続いていたが、6月にはついに筒香が復調し、これに倉本寿彦や桑原将志らも調子を上げて続き、6月は勝ち越しに成功。
7月は今永昇太ら先発投手陣も安定するようになり、さらに貯金を増やした。
しかし8月は4位巨人に今季初の3タテを喰らう。その後広島戦で3試合をサヨナラで3タテを決め盛り返すが、中日戦で山井大介の本塁打などもあり負け越して、4位巨人との差を2.5まで詰められる。しかし2位阪神と直接対決残り8試合で4.5ゲーム差まで迫る。
9月始めの巨人3連戦、菅野智之・畠世周の前に敗れ0.5ゲーム差まで追い詰められるも最終戦でなんとかドラフト1位ルーキー濱口遥大が1-0で踏みとどまり3位を維持する。しかし初戦に負けたことで今季の巨人への負け越しが決定する。9月10日には今季阪神への負け越しが決定した上、最大で7あった巨人とのゲーム差がついに0になるが、勝率.002の差で3位に踏みとどまる。しかし14日広島戦に負けて巨人が勝ったため、DeNAは5月29日以来となるBクラスへと転落した。9月16日と17日巨人戦では1勝1敗でゲーム差は変わらず、今季の巨人との直接対戦を終えた(9勝15敗1分け)。
10月1日の広島戦では11-7で勝利し、2年連続のクライマックスシリーズ出場が確定。またこの勝利で10勝目を挙げたジョー・ウィーランドが、球団史上初の外国人二桁勝利達成者となった。
この年は打撃陣が盤石となり、3番筒香は復調。4番ホセ・ロペスは打点王、5番宮崎敏郎は首位打者を獲得するなどで強力な打線を築く。またルーキー濱口が先発ローテーションに加わり、球団20年ぶりの新人10勝を達成した。
1stステージで阪神と対戦。初戦では0点で敗戦したが、第2戦は雨天でグラウンド不良の中13点を挙げ快勝。第3戦ではウィーランドが7回1失点と好投し勝利。2年連続でファイナルステージに進出した。
ファイナルステージでは2年連続で広島と対戦。第1戦は広島に降雨コールド負けで2勝0敗と広島が有利となったが、ここから破竹の4連勝を決め、19年ぶりの日本シリーズ出場を決めた。セ・リーグ3位のチームが日本シリーズに出場するのは史上初となる。
日本シリーズではパ・リーグ1位の福岡ソフトバンクホークスと対戦。初戦では10-1と大敗し力の差を見せられた形となり3連敗を喫したが、第4戦で打線がつながり初勝利を挙げると、第5戦では筒香嘉智が逆転2ランホームラン、山崎康晃が2度のピンチを抑え連勝した。福岡に乗り込んで第6戦を迎えたが、延長戦で力尽きた。
大原慎司、高崎健太郎、下園辰哉、小杉陽太、山崎憲晴が戦力外通告を受け、山崎憲晴を除く4人は現役を引退した。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
田中浩康 | 14613 | |
戸柱恭孝 | 14612 | |
宮崎敏郎 | 14614 |
一軍 | 二軍 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 24 | 14 | 10 | 0 | .583 | .243 | 12 | 2.76 | 2位 |
5月 | 24 | 15 | 9 | 0 | .625 | .249 | 23 | 2.97 | 2位 |
6月 | 22 | 8 | 14 | 0 | .364 | .227 | 8 | 3.51 | 2位 |
7月 | 21 | 12 | 9 | 0 | .571 | .257 | 21 | 3.95 | 2位 |
8月 | 27 | 17 | 9 | 1 | .654 | .256 | 24 | 3.47 | 2位 |
9月 | 24 | 11 | 10 | 3 | .524 | .259 | 23 | 3.32 | 2位 |
4月は2012年以来の勝利を挙げた秋山拓巳などを始め安定した成績を残し、広島の後を追って2位につく。
5月にはついに首位の座に躍り出るが、月が終わるころには追いつかれてしまい、セ・パ交流戦前にはその座を明け渡すことになる。
藤浪晋太郎が3勝を上げるも四死球連発の大乱調。5月26日のDeNA戦の後二軍落ち。
6月・7月になると投手陣が徐々に調子を落としていき、6月は打線自体の不調も相まって大きく貯金を減らし、首位とのゲーム差が大きく広がってしまい、7月は打線が復調したが投手陣がパッとせず、3位のDeNAに一時順位を逆転されるなど2位の座も安泰とは言い難い状況に追い込まれる。7月18日に糸井が右脇腹の筋挫傷で離脱。 8月は10日にランディ・メッセンジャーがピッチャー返しで骨折し今季絶望。17日に糸井嘉男が復帰。
8月はヤクルト戦がなぜか9試合もあるという謎日程のおかげで17勝9敗と勝ち越したが、直接対決残り5試合の首位広島に5.5ゲーム差と迫ることができなかった。逆に3位DeNAとは直接対決残り8試合で4.5ゲーム差まで迫られる。さらに桑原を始めリリーフ陣をかなり登板している上、ロード後の灼熱の甲子園が待ってるため9月は苦戦が予想される。
9月5日-7日、広島に3連敗を喫し、ゲーム差が9.5に広がる。さらに3位DeNAに3.5ゲーム差・4位巨人に5.5ゲーム差まで迫られる。8日-10日DeNAに3連勝し13日に巨人に負けたため、巨人の3位浮上をアシストする形となる。9月18日マジック1の広島に敗北。甲子園で敗れ、優勝胴上げを見せられるのは1998年の横浜以来、19年ぶりのことだった。9月29日のDeNA戦でCS進出を決めると、9月30日に巨人戦で勝利し、2位を確定させた。
中継ぎが非常に安定し、桑原謙太朗、マルコス・マテオ、ラファエル・ドリス、岩崎優、高橋聡文などが好成績を収める。3・4月・5月・6月でリーグ1位、7月8月もリーグ2位の救援防御率を見せた。9月28日のDeNA戦で藤川球児が50試合に到達したことで、史上初の6投手50試合登板となった。
野手のポジションがややこしいことになっている。
まず外野手は糸井嘉男加入によってライトが埋まるため福留孝介にファースト転向を勧めるも拒否。これによりライト福留・センター糸井になるも、もはや糸井はセンターをこなすには困難な身体でありこの編成は5月の終わりには解消。2人同時に出る際はライト糸井・レフト福留になる。しかしこれによりレフトを守っていた去年の新人王の高山俊がセンターに回されることになったのだが、レフトよりマシとはいえ相変わらず守備はひどく、また打撃のほうも調子を崩し中谷将大(ファースト兼任)と併用されるようになる。さらにレフトに去年のドラ1大山悠輔(本職サード)が入ることになり、その上復活してきた西岡剛が外野に入り、センターは俊介が入るようになったため、高山は二軍落ちした。高山は夏以降は出番が少なかった。
三塁手は鳥谷敬でほぼ固定。遊撃手は北條史也が務めるようになったのだが、守備面では不安を残すため大和も入るようになり、時々糸原健斗も入る。二塁手は基本上本博紀だがこちらも守備不安なので大和が入り、さらに復活した西岡剛も入る。一塁手は原口文仁(一応捕手兼任)が努めていたが中谷将大も守るようになる。さらに新外国人ジェイソン・ロジャースが7月から途中加入。なかなかの活躍を見せるが上記の理由により糸井・福留併用時はレフトが埋まるためレフトの大山がファーストに回されることになったため徐々にロジャースの出番が減少。長期ロード後の不振もあり二軍落ちとなる。
1stステージでDeNAと対戦。第2戦では雨天でグラウンド不良の中で試合が開催され、13失点を喫した。第3戦でも能見が乱調で1回持たずKOされ、打線も1点しか取れないまま敗退した。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
糸井嘉男 | 14564 | |
原口文仁 | 14562 | |
北條史也 | 14563 |
一軍 | 二軍 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 25 | 10 | 15 | 0 | .400 | .229 | 12 | 3.08 | 5位 |
5月 | 24 | 10 | 14 | 0 | .417 | .258 | 12 | 3.69 | 5位 |
6月 | 22 | 8 | 13 | 1 | .381 | .220 | 16 | 4.92 | 6位 |
7月 | 23 | 5 | 17 | 1 | .227 | .234 | 22 | 4.79 | 6位 |
8月 | 26 | 7 | 19 | 0 | .269 | .251 | 23 | 4.87 | 6位 |
9月 | 23 | 5 | 18 | 0 | .238 | .202 | 10 | 3.65 | 6位 |
川端慎吾が開幕前に椎間板ヘルニア、レギュラーシーズン開幕後に畠山和洋が左脹脛肉離れ、雄平が右有鈎骨鈎部摘出手術、秋吉亮が右肩甲下筋肉離れ、デービッド・ブキャナンが右手小指の筋挫傷とヤ戦病院は健在するものの怪我人の数自体は例年より少ない(主力がいなくなったりするが)。
しかし主砲山田哲人が極度の打撃不振に陥る。そして投手陣も打たれ黒星を積み重ね、ついには10連敗を喫したがこの裏で前述の通り巨人が13連敗をしていたため話題にもならなかった。
6月30日には抑えの秋吉亮の故障で小川泰弘(先発)を抑えに回すという血迷った戦術を取るが、7月7日には3被弾6失点の大炎上で5点差を守れず逆転負け(七夕の悲劇(2017年))。9日にも1点リードを追いつかれるなど小川の抑え起用は失敗に終わり、23日からは先発に戻った。
さらに7月13日にはまたもや10連敗。前半戦だけで2度の10連敗は高橋ユニオンズ以来61年ぶりの珍記録。連敗は47年ぶりの14連敗まで続いた。
後半戦に入っても22日の阪神戦まで負けを重ねていたが、26日の中日戦では5回までに10点差ビハインドだったのを延長10回で逆転勝ちする。10点差逆転勝ちは66年ぶりでプロ野球タイ記録の快挙(詳細は馬鹿試合(プロ野球)を参照)。連敗ばかりだったチームに明るい話題が飛び込んだ。
8月22日に真中監督の辞任と退団が発表され、真中政権は3年で幕を閉じることになった。9月14日の中日戦の敗戦でセ・リーグ全球団負け越しと3年ぶりの最下位が確定した。9月28日の広島戦で敗戦し借金50となり球団ワーストタイの94敗に到達すると、10月1日の中日戦で球団ワーストの95敗となった。10月3日の最終戦でも敗れ、最終的に96敗でシーズンを終えた。
月日 | 5/30 | 31 | 6/1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝敗 | ● | ● | ● | ● | ● | △ | ● | ● | ● | ● | ● |
相手 | オリックス | 西武 | ソフトバンク | ロッテ | |||||||
先発 | ブキャナン | 石川 | 由規 | 原樹 | 館山 | 星 | ブキャナン | 石川 | 中尾 | 原樹 | 星 |
敗戦 | ギルメット | 山本 | 石山 |
セ・パ交流戦に入ると初戦のオリックス戦で1-2で敗戦。そこから6月10日のロッテ戦まで引き分けを挟み10連敗を喫した。しかしそれで終わらず、
月日 | 7/1 | 2 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 17 | 18 | 19 | 21 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝敗 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | △ | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
相手 | 阪神 | 中日 | 広島 | 巨人 | DeNA | 阪神 | |||||||||
先発 | 原樹 | 石川 | 山中 | 星 | ブキャナン | 原樹 | 石川 | 由規 | 山中 | 星 | ブキャナン | 原樹 | 星 | 石川 | ブキャナン |
敗戦 | 小川 | 近藤 | 近藤 |
7月1日から再び連敗を喫し、7月12日の巨人戦で高橋ユニオンズ以来61年ぶりとなる前半戦だけで2度の10連敗。後半戦に入っても連敗が止まらず7月21日の阪神戦で47年ぶりの14連敗を喫し、球団ワースト記録まであと2とした7月21日の阪神戦でようやく連敗を止めた。9月にも3度目の10連敗を喫するかと思われたが、9月7日のDeNA戦では11-1で勝利し、10連敗は免れた。
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
鵜久森淳志 | 14557 | |
谷内亮太 | 14797 | |
西浦直亨 | 14556 |
一軍 | 二軍 |
---|---|
※太字は開幕一軍
※赤は入団
投手 | 捕手 | 内野手 | 外野手 |
---|---|---|---|
|
月/項目 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝率 | 打率 | 本塁打 | 防御率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4月 | 26 | 9 | 14 | 3 | .391 | .244 | 13 | 3.45 | 6位 |
5月 | 25 | 10 | 15 | 0 | .400 | .246 | 22 | 4.15 | 6位 |
6月 | 23 | 14 | 9 | 0 | .609 | .253 | 17 | 3.10 | 4位 |
7月 | 22 | 7 | 15 | 0 | .318 | .259 | 18 | 5.41 | 5位 |
8月 | 24 | 10 | 12 | 2 | .455 | .237 | 24 | 4.43 | 5位 |
9月 | 22 | 9 | 13 | 0 | .444 | .259 | 16 | 4.01 | 5位 |
4月は投手陣が先発・中継ぎ共に安定せず、その投手陣の中で好投を続けていたラウル・バルデスには殆ど援護が入らないといったかみ合わなさで、9勝14敗と大きく負け越した。
5月も新外国人のアレックス・ゲレーロやドラフト2位ルーキーの京田陽太、そして大島洋平やダヤン・ビシエドといった打者達は気を吐いたが、先発投手陣の不調が改善されないまま5月も10勝15敗で負け越す。
6月に入ると岩瀬仁紀が月間MVPを獲得し、先発陣も復調を見せたことでついに勝ち越しに成功した。
6月16日、主砲ビシエドがアメリカの市民権取得の手続きのためアメリカに一時帰国(どうやら事前にできるものでなく急に呼び出されるらしい)。しかしどういうわけか手続きが難航。ビシエドは書類を提出しているのに返答が帰ってこず弁護士をつける事態となる。最終的には手続き途中で再来日。7月17日の巨人戦で復帰した。
6月中旬から故障者が相次ぎ、その上7月7日のヤクルト戦ではプロ野球記録となる10点差を覆される屈辱的な敗北を喫した。
9月14日のヤクルト戦で伊藤準規の好投、遠藤一星のホームランにより勝利し、2年連続最下位回避に成功。さらに今季ヤクルトへの勝ち越しが決定したことによりセ・リーグ全球団への負け越しも阻止。9月18日、京田陽太が2安打を放ち141安打で139本で並んでいた1959年の江藤慎一を超え、新人の球団記録を更新した。さらに、1998年の高橋由伸の140安打も抜き、セ・リーグ記録単独2位に浮上した。
野手 |
---|
投手 |
選手 | No | プレイヤー |
---|---|---|
桂依央利 | 14587 | |
京田陽太 | 14870 | |
工藤隆人 | 14589 | |
アレックス・ゲレーロ | 14876 | |
杉山翔大 | 14588 |
順位/月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 楽天 | 楽天 | 楽天 | 楽天 | ソフトバンク | ソフトバンク |
2 | オリックス | ソフトバンク | ソフトバンク | ソフトバンク | 西武 | 西武 |
3 | 西武 | 西武 | 西武 | 西武 | 楽天 | 楽天 |
4 | ソフトバンク | オリックス | オリックス | オリックス | オリックス | オリックス |
5 | ロッテ | 日本ハム | 日本ハム | 日本ハム | 日本ハム | 日本ハム |
6 | 日本ハム | ロッテ | ロッテ | ロッテ | ロッテ | ロッテ |
順位/月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 広島 | 広島 | 広島 | 広島 | 広島 | 広島 |
2 | 阪神 | 阪神 | 阪神 | 阪神 | 阪神 | 阪神 |
3 | 巨人 | DeNA | DeNA | DeNA | DeNA | DeNA |
4 | DeNA | 巨人 | 中日 | 巨人 | 巨人 | 巨人 |
5 | ヤクルト | ヤクルト | 巨人 | 中日 | 中日 | 中日 |
6 | 中日 | 中日 | ヤクルト | ヤクルト | ヤクルト | ヤクルト |
|
|
機構 / 月 |
セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
投手 | 球団 | 野手 | 球団 | 投手 | 球団 | 野手 | 球団 | |
4月 | メッセンジャー | 阪神 | 大島洋平 | 中日 | 金子千尋 | オリックス | T-岡田 | オリックス |
5月 | 菅野智之 | 巨人 | ビシエド | 中日 | 則本昂大 | 楽天 | レアード | 日本ハム |
6月 | 岩瀬仁紀 | 中日 | 丸佳浩 | 広島 | 十亀剣 | 西武 | 柳田悠岐 | ソフトバンク |
7月 | 菅野智之 | 巨人 | 桑原将志 | DeNA | 東浜巨 | ソフトバンク | 秋山翔吾 | 西武 |
8月 | マイコラス | 巨人 | 筒香嘉智 | DeNA | サファテ | ソフトバンク | 山川穂高 | 西武 |
9月 | 菅野智之 | 巨人 | 松山竜平 | 広島 | 菊池雄星 | 西武 | 山川穂高 | 西武 |
球団 | 国内FA権 | 海外FA権 |
---|---|---|
日本ハム | ||
ソフトバンク | ||
ロッテ | ||
西武 | ||
楽天 | ||
オリックス | ||
広島 | ||
巨人 | ||
DeNA | ||
阪神 | ||
ヤクルト | ||
中日 |
2010年代 | プロ野球2010 | プロ野球2011 | プロ野球2012 | プロ野球2013 | プロ野球2014 |
---|---|---|---|---|---|
プロ野球2015 | プロ野球2016 | プロ野球2017 | プロ野球2018 | プロ野球2019 |
掲示板
73 ななしのよっしん
2017/11/23(木) 18:29:18 ID: PUKAmccevt
今年は新記録や記録更新や○○年振りって話題が多かった印象があるな
ふと思ったんだけど、各球団の月別成績の10月って9月に合算で良いじゃないかな?
月間MVPはそうなってるんだし
球団によっては1試合2試合程度しかないのに、それでその月の成績ってのもなんだか違和感がある
74 ななしのよっしん
2018/01/28(日) 22:00:00 ID: +jqb0ntAQ/
もう順位順で良いんじゃないの?
あとタイトル獲得者とか付けたり
75 ななしのよっしん
2018/01/28(日) 22:32:41 ID: RJuSFBr0B7
このままでもいいんじゃない?
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最終更新:2024/12/22(日) 18:00
最終更新:2024/12/22(日) 18:00
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