【幕体の再シームシール】なるべく夏を避けるべきと断言します。その理由は…
ビンテージと呼んでよいであろう
オガワ フィールドタープオクタ
その再シームシール処理を進めておりますが
昨年も年代物のビンテージと呼んでよさそうなタープに
縫製部(シーム)を再撥水処理しています
カモシカスポーツのヘリテイジブランド
ヘキサタープLです
この時も今回と同じく自宅のベランダのへりを使って
大型のヘキサタープの長~い縫製部に
やはり同じアライテントのシールシーラーを塗って
防水・撥水処理を行いました
その時と今回で事情が違うのは
まずタープの縫製部の形状なのですが…
ヘリテイジの縫製部はほぼすべて直線でした
これにシームシールするのは 直線的に筆を走らせればよかったので
今回より楽だったんですよね…(^^;
そしてもうひとつ ヘリテイジの時のほうが
恵まれていた要因があります
当時は5月だったので 日照は今回ほど強くなくて
シーム剤の乾きも気持ちゆっくりめだったのです
5月の気温下でもシーラーの乾きはけっこう早かったのですが
気温30度に近い状況下と比べたら まだ余裕をもって
作業できていたのだということが 今回やっとわかりました…(^^;
夏なら屋外では扱わないほうが良かったのかもしれませんが
気づいた時にはもう手遅れです (^^;
手を付けてしまったものは完結させねばなりませんし…
あと1時間後には強雨が降り出す天気予報ですから
作業を急がねばなりません
まずは稜線部のシール作業です
上の略図の赤い部分に裏側からシーラーを塗りますが
シーラーが入ったチューブと それを塗り広げるための筆は
これくらい近づけて使うことで…
やっと意図した範囲を 意図した厚みにして
被膜を作ることができる感じです
2本の縫い目と生地の合わせ目両方を
ひと筆で被覆することができていますね
続いてこの部分です
赤い丸で囲った部分
2つの天頂部まわりは 生地の縫製が特殊な形状です
白いプラのキャップは下からボールエンドを刺して
突き上げる部分
この周囲は必然 けっこうな張力がかかるため生地も厚く
二重になった部分がありますし
キャップ周りの生地とつながる部分にもシールを施す必要が
あります
キャップまわりは筆を使わず ぐるっと一周 チューブを巡らせて
シームを垂らし 固まったのが確認できたら完了です
次に二重になった生地の縫製部も まんべんなくシーラーを
垂らして…
間髪入れずに 筆で生地の合わせ目まで
塗り広げていきます
ここでふと空を見上げたところ
少し暗くなってきた…(^^;
いまの状況で雨が降ったら目も当てられませんから
作業を急ぎます
続いて 天頂部キャップから二股に分かれた
シーム部分です
この赤い線の部分ですね
布団ばさみの取り回し方を変えて
斜めった二股部分の縫製線が ベランダのへりに乗るように
タープ位置を調整します
やはり塗る部分にテンションをかけ
ピンと張った状態にしたほうがやりやすいのです
ここからは急いだので すべての工程は撮影できませんでしたが
4本のシーム線それぞれを布団ばさみでベランダへりに固定して
手早くシーラーを塗り終えます
続いて左右の生地の切り替えし部分
ベージュ色とパープル色の生地が
縫い合わされた部分のシール作業へ…
ここもベランダのへりに固定してテンションをかけます
実はKBのキャンプ中に 雨漏りが最初に始まり
もっとも激しく漏ったのは この部分からでした
防水がいちばん弱まった部分ということになりますから
特に厚めにシーラーを塗布して広げていきます
さらに 切り返し部に近いこの部分にも
手を当ててやる必要がありまして…
前所有者様の手によると思われる補修痕ですが
シームテープをはがす際に
パッチがひとつはがれてしまったので…(^^;
パッチが残った部分もはがれてしまった部分も
厚めにシーラーを盛っておきます
すぐに揮発して あっという間にうすい膜になりましたけど…(^^;
そして駆け足でのシームシールは完了しました
13時20分に塗り始めて きっちり1時間で作業完了
ちなみに使ったシームシーラーは3本
暑さで乾きが早かったせいでしょう
ヘリテイジのヘキサタープをシームシールした時は
1本半で済んだので 今回は倍近い量が
必要だったことになります
シーラーとしての信頼性の高さは
ヘリテイジのリペア後に痛いくらい分かりましたから
今回も期待してよさそうですし
次に他の幕体のシームシールを行う時も
アライテントのシーラーを選ぶと思います
取り扱いは少ないですが 楽天よりアマゾンのほうが送料は安いみたい
ここで頬にポツっときたのを感じたので
あわててフィールドタープオクタを 室内へ取り込みます
作業終了15分後には土砂降りがきたので
間一髪で間に合いましたけど…(^^;
やっぱり今の季節 シーラーの乾きも早すぎるし
雨も降りやすいです
幕体の撥水処理をするにしては
いまの季節は気候的に絶対適していないのだということは
身に染みてよくわかりました
なんとか雨降りの前に完了したのはホント
よかったです
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