はてなキーワード: 属国とは
【学術的な支持者】
• 古田武彦系の在野歴史家に多い(特に「邪馬壹国」表記に注目する)
• 「魏志倭人伝の道順を忠実に読むと、物理的に九州しかあり得ない」という立場
【一般の支持者】
• 「ヤマト政権以前の日本=九州中心」という古代九州王朝説にロマンを感じる人
• 保守系ナショナリズムと結びつくことも(「倭国=中国の属国」じゃなく、九州に独自の大国があったという夢)
【学術的な支持者】
• 現在の考古学界の主流派(特に奈良・纒向遺跡の発掘成果を重視)
• 歴史学的に「卑弥呼→大和政権」のつながりを重視し、天皇家との系譜を見出す
【一般の支持者】
トランプが再び掲げ始めた「相互関税」政策。一見すると、「アメリカの労働者を守るため」「グローバル化で損した中間層を立て直すため」といったもっともらしいロジックが並ぶ。実際、トランプは以前から「中国、日本、EUがアメリカを食い物にしている」と主張してきた。
だが、本当にそれだけだろうか?
関税政策の影響は2018年の対中関税導入時にも検証されている。ブルーカラー層の雇用回復は限定的であり、むしろ報復関税で農業が打撃を受けた。それでもなお、トランプは「これは必要な犠牲だ」「痛みなくして勝利なし」といったニュアンスで、関税政策を正当化し続けた。
なぜそこまでして強行するのか? その答えは、「相互関税」を地政学的“武器”として見たとき、初めて姿を現す。
軍事には「拒否戦略(denial strategy)」という概念がある。これは、敵に侵攻を思いとどまらせるために、行動コストを高く見せる抑止戦略だ。直接攻撃するのではなく、「やったら損する」と思わせる。これを経済に転用したのが、トランプの相互関税だと考えるべきだ。
最大のターゲットは中国である。輸出依存の中国にとって、アメリカ市場へのアクセス制限は致命傷となりうる。だからこそ、関税を“経済的地雷”として先に埋めておき、台湾有事を決断しにくくする――これが相互関税の戦略的な意味だ。
ここで一つの根本的な疑問が浮かぶ。なぜアメリカはここまでして中国を封じ込めようとするのか?
その答えは、台湾有事にある。
中国はすでに、台湾統一を国家戦略として明言しており、その期限が「2049年の建国100周年」よりも前に早まる可能性があるという分析もある。もし中国が台湾に侵攻すれば、アメリカは軍事的に対応せざるを得ず、アジア太平洋全域を巻き込んだ武力衝突となる。最悪の場合、第三次世界大戦の引き金になりかねない。
だが、中国がその決断を下せるのは、経済的・技術的な余裕があるからだ。だからこそ、アメリカは戦争が始まる前に“経済で潰す”道を選ぼうとしている。
これは単なる封じ込めではない。先制的な戦争回避戦略であり、冷戦2.0の始まりである。
ここで疑問が出る。同盟国である日本やEUにまで高関税を課すのはなぜか?敵味方の区別もないのか?と。
もし中国だけに関税を課せば、日本やEUは「米中どちらにもいい顔をして立ち回ろう」「中国製品で儲けながら、アメリカとも関係維持しよう」と考えるだろう。しかし、アメリカが同盟国にも“痛み”を与えることで、「中立的な位置取り」を事実上不可能にするのである。
さらに強烈なのは、トランプ政権が暗黙のうちに発している次のメッセージだ。
『中国に擦り寄れば、アメリカからのさらなる報復関税が待っている』
中国と接近すればコストが増し、米国と組んでも関税はかかる。だが、中国との距離を置けば、少なくとも“アメリカの怒り”は回避できる――各国がそう思うように仕向けている。
これはもはや自由貿易の終焉である。経済ブロック化、アメリカ圏の囲い込み戦略と言ってよい。自由経済の皮を被った、選別型・制裁型の経済秩序の始まりだ。
当然、このような政策を展開すれば、アメリカ経済も無傷では済まない。輸入物価の上昇、消費者物価の押し上げ、企業の利益圧迫と株式市場の動揺。これらの“痛み”は政権の支持を脅かすはずだ。
そしてなにより、「国のために犠牲は必要だ」という物語を語る技術に長けている。トランプはそれを知っている。だから彼は、自らが仕掛ける“戦略的痛み”を愛国的正義に変換する。
すでに自動車、鉄鋼、半導体、再エネ分野などで圧力は始まっている。次に来るのは、関税だけではない。サプライチェーンの再編、防衛費の負担増、台湾有事への備え……そのすべてが**“アメリカ陣営でいるための参加料”**として請求される日が来る。
そして問われるのは、その痛みを私たちはどう受け止めるのか?
アメリカのように、「痛みの先にある国家戦略」を語る物語が日本にはあるのか?
それとも、「またアメリカに従うしかない」と思考停止するのか?
トランプの相互関税は、貿易政策のフリをした地政学的な第一撃である。
その真意に気づかないまま、「関税って経済によくないよね」とだけ言っていれば、日本は“物語のない属国”としてこの戦争に巻き込まれていくだけだ。