来世であいましょう ４
小路啓之
コミックバーズ連載
全４巻

来世であいましょう (4) (バーズコミックス) (2012/11/24) 小路 啓之 商品詳細を見る

どうしましょうか…
「好き」って言われたくなってきました…

『来世であいましょう ４』本文より

死にたいとかやっぱり死にたくないとか、モテたいとかモテないとか妄想とどうしようもない現実とか。
ふわふわ悶々としていたスラップスティックなラブコメも完結。
この完結巻は出ないんじゃないかと思ってたら出てた。
しかも探してもなかなか見つからないしとか思ってたら読むのがだいぶ遅くなってしまった。

よっし、終わった！
しっかり終わった！
生きていることをこじらせたラブコメはこうでなくちゃ。
こう、どうしようもなく、でもラブは確かにあって、ハッピーじゃないかもしれないけど、見方によってはハッピーな。


好きをこじらせ、生きることをこじらせ、やっとリアルに向き合えたと思ったらこの有様だよという、それこそある種の現実逃避ときたか。
最初から納得の行く終わり方とかがなさそうな話だったから、この終わり方には納得。


それにしてもＸＸＸシーンがえらくエロかった。
エロい描写というより、ある意味克明というかなんというか。妄想かけめぐる名シーンかもしれんとすら思った。

来世であいましょう ３
小路啓之
コミックバーズ連載

来世であいましょう 3 (バーズコミックス) (2011/02/24) 小路 啓之 商品詳細を見る

くっそ…
騙されて涙が出たのははじめてだ…

『来世であいましょう ３』本文より

『来世であいましょう』３巻。

生と死のはざまで悶々としまくってた。
ああっもうなんでこんなにも非モテ思考で生々しい恋愛観とどんだけ離れたところで活動してやがるんだこの子らは（笑

コメディ色いっぱいのネガティブ思考こそが強みだったり、来世があるからこその生きていることの希薄さ極まりない言動の数々のユーモアっぷりってなんだかいいんだよなぁ。
こうやって笑えるのが非常に面白い。

前巻のブラックレインのスタンプラリーしかり、いたるところに映画が好きなんだろうなぁって描写があって映画好きとしては楽しい限りだ。

橋をぶちこわすタクシーといい、ふたりで空中を舞うシーンとか、ぼろぼろの橋の下のバスとかどっかの映画で見たぞ（笑


やっぱりキノくんのかわいさは異常w

来世であいましょう ２
小路啓之
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来世であいましょう 2 (バーズコミックス) (2010/05/24) 小路 啓之 商品詳細を見る

スタンプラリー!?

初デートに正気か!?

『来世であいましょう ２』本文より

どうしようもないほどに恋愛億手億手すぎるふたり。
ひとりは劣等感を払拭して初彼女ゲットだぜ！
もうひとりは自分に惚れさせて死ぬほど痛い失恋させて、そんでもって本当に殺しちゃおう♪でも恋愛は初心者ですという話の２巻目。

ナウくんとかぴあのファッションセンスのなさから始まるブラックレインスタンプラリー ⊂⌒~⊃｡Д｡)⊃
君ら松田優作っていう世代じゃないでしょーが、ってしかもちゃんと見てるんかい（笑
いきなりの初デートになかなか高レベルなものを選びますね。
お見事です。
あまりのセンスに脱帽ですよ。
それにしっかりついていくかぴあちゃんも相当なモノかと（笑


来世が見える、だからなう君の来世の人に早く会えるように失恋させ絶望させてなう君を自殺に追いこんじゃうぞー♪というぶっとんだ設定を披露してくれた１巻目。
１巻に引き続きいよいよもって初デート、さらにはライバルの登場しかも二重人格者。
急にやってきたモテ期に果たして恋愛劣等感満載のなう君が耐えられるのか。
そして男の娘のキノくんもそろそろなう君をとりまく環境に入り込んできそう。
もう一体どういう展開にもっていくんだろう。


誰よりも女の子らしい男の娘のキノくんがかわいすぎてどうしたもんか ⊂⌒~⊃｡Д｡)⊃


巻末の謝辞に小説家の小路幸也の名前があってびっくり。
同じ苗字だなーと思っていたけど知り合いだったの？？
びっくりだ。

来世であいましょう １
小路啓之
コミックバーズ連載

来世であいましょう 1 (バーズコミックス) (2009/10/24) 小路 啓之 商品詳細を見る

まかせて下さい!!
死ぬほどワタシに恋させて　自殺したくなるくらいの失恋を味あわせてあげますから!!

『来世であいましょう １』本文より

小路啓之が今度はラブストーリーを書いてきやがった…
すっげぇ！

これがまたブッ飛んだラブストーリーなんだからたまらん。

『来世であいましょう』というように、ヒロインは来世が見える子。
うああ。それって既にどうなん？？
しかも彼女が恋したのは主人公の来世の人。
その人にあうためには現世にいる主人公が死ななくちゃいけない。
ふたりが会うために主人公をなんとかして自殺に追い込もうとする。

劣等感のカタマリで世界なんて全部消えてしまえと言わんばかりの主人公を自分に恋させて激惚れさせて捨てて自殺させようという魂胆。

どうなん？？（笑

しかも相手は難敵。
恋なんてしたことも人を好きになったこともない。ひたすら自分を他人をナナメにしか見れないよーな奴ときたもんだ。
けれどもやっぱり恋とかしたいわけで、かといってどうやって好きになったらいいかわからないから、好きになろうと思い込むところからはじめるとか。

あーあー orz
そういうの分からなくもない。

この恋愛を知らないもの同士が手探り手探りでなんとかしてやろうという直球っぷりも根底にあるのがすごくイイ！

そしてとんでもなく現実離れしたような世界観が彩っている。
無味無臭。
人と人との関わりなんてあくまで表層上のものなんですと言わんばかりの無機物感。
緻密なんだけれども、どことなく孤独感を匂わせる演出ってすごい効いてる気がする。
しかもなんともシュールだし。


これは読んでて楽しい。
いちいちツッコミを入れたくなるような様々なジャンルの雑学が入り乱れるようなところも好きだ。