【小説】千里眼 キネシクス・アイ
本→千里眼松岡圭祐
角川文庫
千里眼 キネシクス・アイ 上 (角川文庫) (2009/10/24) 松岡 圭祐 商品詳細を見る |
恐れることはない、わたしたちは独りではないのだから
『千里眼 キネシクス・アイ 下』本文より
千里眼10周年作品。
新シリーズ10作目『キネシクス・アイ』。
ノン・クオリアの最新技術を用いた美由紀を倒すためだけに作られたような兵器。
誘拐事件。
的中率が100%の天気予報と、それに関わるノン・クオリアの野望。
アクションに危機一髪の事態に、いつもの空自との協力に、いろんな諭しに。
なんか「いつもの」千里眼だった。
面白くないわけじゃなく。
いや、面白い。
けど、再び世界の最前線で弱者を救うという立場にたった『優しい悪魔』での美由紀。
その美由紀の最前線っぷり。
それはまるで旧シリーズでの「いつもの」感じだ。ただし、美由紀単独での、だけど(笑
ここに嵯峨や一ノ瀬さんが登場してきたら、まさに旧シリーズの迫力だよな。
なんか、最前線復帰第1弾で、ノン・クオリア最強の兵器との対決で終わってしまった感じが、なんだかなぁ。
もうひとひねり欲しかったかも。
この作品を境に千里眼のシリーズの続きが出なくなったのも気になる。
美由紀は最前線に立ち、そして世界を救い続けるというエンディングだったのだろうかとすら思えるねぇ。