おやすみプンプン 1浅野いにお小学館
ヤングサンデー連載
みんなに馬鹿にされるのがこわかったんでしょ?
そんなの勝手に言わせとけばいいの!!
他人の足ひっぱるような奴なんて、絶対幸せにはなれないんだから!!
『おやすみプンプン 1』本文より。
((( ;゚Д゚)))
こんな言葉を真っ向から吐ける大人がいるなら見てみたい。
子供の時はみんな分かってたハズなのに。
『
虹ヶ原ホログラフ』『
ソラニン』に続く
浅野いにおの新作。
あのまるで純粋さを忘れた大人のために書かれたようなテイストで物語を描いてきた作者が今度は小学生を主人公にしたものを書いてきやがった。
しかも主人公の一家の外見は人間として描かれてすらいないし。
物語はなんのことはない、普通の小学生の男の子の日常。
好きな子ができて、ずっと守っていこうと思ったりする第二次性長期まっさかりの純粋な男の子の話。
主人公のプンプンが純粋ゆえに大人がいかに歪んできたのかがよく描かれている。
好きな者同士で結婚したはずの両親は毎日のようにケンカをし、
教師はクラスが崩壊するのを極端に恐れるがために生徒に生徒らしさを求め、
宗教に走った親は他人に自分の考えを理解してもらおうと自己満足に浸り、
子供の結婚に喜ぶ親は無理をしてでも子供の幸福を祈る。
あれ?
なんか大人ってスゴイおかしくないか?
子供には夢を語らせたり、君には無限の可能性があるんだ、と諭すのに。
大人の自分らしさはどこにいった?
そんなことをいくつものシーンで思わさせられた。
「人間なんてっ」とか「誰だって生きてる限りご苦労ばかりじゃないですか」というプンプンのおじさん。
一体なんのために生きてるのやら。
子供の時のまっすぐさを忘れかけてる大人は是非!
そろそろ"
浅野いにお"のブームがきそうな気がする。
ある本屋で「
ソラニン」が映画化というポップが出てたんだが本当なんだろか。
ヤングサンデーの方にはそういう文字列はあったようだけど、詳細はまだ一切明かされてない模様。
どちらかというとアニメでやってほしいなぁ。