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新型コンフィヌマン(10㎞以内ならいつでも何時間でも出かけていい)が始まり2週間弱。
感染者は-特に若者-増え続け、病院はパンク寸前。
28日のジュルナル・デュ・ディマンシュ寄稿欄にはパリの病院医師41人が
「このままでは患者数がICUのベッド数を上回り、患者の“選別”を迫られる」。
1月28日、医師たちの反対を押し切ってマクロンがコンフィヌマンにしなかったのが間違いだった。遅まきながら、もっと厳しい抑制をするように訴えた。

“患者の選別”は、パンデミーに限らず災害、戦争、テロなどの原因で行われているのに、新聞で訴えるのは、マクロンへのプレッシャーだけでなく、規律を破って大勢で集まるバカどもへの抑止も狙っていると思われる。

マクロンは毎日、世界中の関係医療記事、雑誌をくまなく読んでいて(このまま行くと試験に受かって疫病学者になれそうとか)これも医師たちをイラつかせ、政府と医療関係者の対立は悪化している。
「目下ICUのベッドの90%が埋まっていて、来週入院してくる人たちは既に感染している」(言われてみれば確かに)昨晩ラジオに出てきて救急医は本気で苛立っていた。

そこで今夜20時のニュースにマクロン大統領が現れ、新たな対策を発表する。

29日、クレテイユのワクチン接種会場を訪れたエマニュエル・マクロン。
黒白ツートンのマスクがあるのね。

macron 20h
photo:AFP

予想されるシナリオは3つだそうで:
1.学校閉鎖。自宅勤務の強化。
2.去年3月のような厳しいコンフィヌマン(学校閉鎖、外出は要許可証)
3.感染者の少ない地区の蘇生専門医を激戦地区、まだベッドが空いている(全国で2000台)私立病院に送り込む。

メディアの予想なんだろうけど、健康省のコロナ統計&予測チームにいる甥曰く、
「漏れるのがすごく早い。僕たちが聞いた数時間後にニュースになってる」。逆に言うと、彼もメディア以上のことは知らない。
「オリヴィエ・ヴェロン(健康相)は殆ど寝てないので、一気に老けた」とも言っていた。

学校はマクロンが絶対閉めたくない「最後の砦」だったけど、「悪いニュースはカステックス首相、すごく悪いニュースはマクロン大統領」ということになっているので2だろうか?
1+3もありそうだ。ドキドキ・・・

午前零時の追記
発表の内容は:
〇4月3日から5月2日まで、これまで19県に布かれていたコンフィヌマンがフランス全土に(なぜ3日からかというと、この週末は復活祭なので”気分転換に遠くに行ってもよい”)
閉まる店(服飾、コスメ・・・)のリストも19県と同様。
〇夜間外出禁止19時から6時はそのまま
〇19時までは外出許可証不要
学校:
〇4月5日から幼稚園から高校まで閉鎖。家庭学習。
〇12日から全国一斉春休み(通常はフランスを3ゾーンに分け、1週間ずつずれる)
〇26日から幼稚園、小学校は学校復帰。
〇5月3日から中高も学校復帰。ただし教室の人数制限あり。
〇テレワークができず仕事を休む親に部分的失業手当。
・・・つまり春休みを挟むことで学校閉鎖のロスを軽減し、国民の鬱防止を考え1年前ほど厳しくなく、パリはすでにコンフィヌマンになっていたから、個人的には何も変わらない、という内容でした。

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Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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