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焼き鳥屋にて

厄介なのが着物だ。高齢化で着物を手放す人が多く市場に出回りすぎていて、誰も買ってくれない。
それに家族が着ていた思い出のある着物だ。友人にもらってもらうのが一番いい。
ということで、娘やわたしが着たいもの、友人にあげるもの、の仕分けをした。

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わたしたちが着る、と言っても着付けから習わなければ。
似合うかどうか顔に当ててみれば早いけど、たたむのに一苦労するから見て決める。

それからMode Offに持って行く衣類(着物はダメ)をまとめて、娘と運んだ。
彼女はまだ右手で重い物が持てないので3回往復。
閉店ギリギリに結果を聞きに行き、今回は8800円の売り上げになった。
日本に来ている娘の親友も加わり、これで晩ごはんを食べよう!
実家の片付けをしていると「もうちょっと」「切りのいいところまで」と止められなくなり、気が付けば腹ペコで飲み屋しか開いていない。
近くの焼き鳥屋さんに行った。地元の常連さんばかりみたいな店で、主がもうもうと煙を立てながら焼いている。

わたしがトイレに立って戻ってみると、新しく入ってきたオジイサン3人組が、娘と友達、つまり若い女の子ふたりにおそろしく接近して話しかけている。わたしを見ると一瞬びっくりしたけど、すでにかなり酔っぱらってるらしく、親が出て来てもひるまない。
「あんたたち、どういう関係?」
「娘とその友達です」
「ウィ・アー・ミドルハイスクール」
中学からの同級生ということらしい。
何やら考えこでいたひとりは、いきなり
「ケスク・セ?」と仏語できた。
みんな大笑い。
「ねぇママ」
あんたのママじゃない。
「ぼくたち、同じくらいの歳だと思うけど」
「おいくつですか?」と聞くと、フフフ…と笑って答えない。代わりに投げキスなど送ってくる。
食べ終わっていたわたしたちは、愉快なオジイサンたちに手を振られて店を出た。


インスタTakako_wakameもご覧ください。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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