小結貴景勝(千賀ノ浦)が初優勝を飾った。
千秋楽で前頭三枚目錦木(伊勢ノ海)を下し、自己最多の13勝目。2敗で並んでいた大関高安(田子ノ浦)が、結びの一番で関脇御嶽海(出羽海)に黒星。この瞬間、貴景勝が小結では2000年夏場所の魁皇以来の優勝となった。
支度部屋で優勝決定戦に備えていた貴景勝は高安の一番が中継されているモニターに背を向け、その瞬間を迎えた。付き人に初優勝が決まったことを伝えられ、安どの表情。同部屋の貴ノ岩と握手をかわした。
優勝インタビューでは「まさかできるとは思わなかった。日々、毎日の相撲を取り切れて良かったと思います」と安ど。モニターに背を向けていた心境を問われ、「決定戦になると思って最初から準備しました。その中で決まって、良かったと思います」と語った。
優勝決定の瞬間は「少し頭を整理するのに時間がかかりましたけど、徐々に喜びが上がってきました」という。前日に高安に敗れたが、プレッシャーにも打ち勝った。「昨日の夜から自分とどう向き合っていくか、弱い自分が出そうに何回もなりましたが、あきらめずにやってきて良かった」と振り返った。
場所前に貴乃花部屋が消滅し、千賀ノ浦部屋に転籍。環境の変化については「場所前からいい稽古ができましたし、新しい部屋でも一生懸命がんばることがつながると思い、日々やってきました。白星黒星を考えず、内容を求めて相撲を取ったので、それが良かったが分からないが、白星を挙げられて良かった」と充実の表情。入門以来、相撲道のすべてを教わってきた先代師匠・貴乃花親方への“恩返し”となる初優勝を果たした。
来場所以降は大関も視野に入ってくる。「来場所、成績を残せなかったらダメ。たがを締めて一日一日頑張って、黒星につながってもしっかり自分の相撲を取りきりたい」と語り、館内から大きな拍手を浴びた。
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181125-00000093-dal-spo)
22歳の貴景勝が初優勝 部屋転籍後、最初の場所で9例目の小結V
◆大相撲九州場所 千秋楽(25日・福岡国際センター)
小結・貴景勝(22)=千賀ノ浦=が初優勝を飾った。東前頭3枚目・錦木(28)=伊勢ノ海=をはたき込みで破り2敗を守った一方、西大関・高安(28)=田子ノ浦=は東関脇・御嶽海(25)=出羽海=にすくい投げで敗れ3敗目を喫した。
22歳3か月は年6場所制となった1958年以降6位のスピード、初土俵からの所要26場所は曙に並ぶ4位タイで小結での幕内Vは9例目と記録づくし優勝。3横綱1大関が休場した九州場所で22歳の若武者が躍動し、2018年の大相撲を締めた。
秋場所後の9月末、師匠で元横綱の貴乃花親方(花田光司氏)が、弟子の貴ノ岩へ暴行をめぐり日本相撲協会の調査が公正中立ではないとして退職し、貴乃花部屋が消滅した。これにより、貴景勝を含め力士らは元貴乃花親方の兄弟子に当たる元小結・隆三杉が率いる千賀ノ浦部屋に転籍した。ざわつく周囲をよそに、冷静な22歳は「影響はない。始まったら自分の相撲をことを考えることで精いっぱい。現役力士は相撲で頑張るしかない。本場所で頑張るしかない」ときっぱり。毎日20種類以上のサプリメントを口にするなど体調管理にも手を抜かず、有言実行で賜杯をたぐり寄せた。
今場所は得意の突き押しが力強さを増し、初日に横綱・稀勢の里(田子ノ浦)を撃破して勢いに乗った。特に左から繰り出されるボクシングのフックのような強烈でタイミング抜群の突き落としやはたき込みは猛威を振るった。相手のまわしを取らせず、差させない相撲は幕内・千代大龍が「相撲の天才」とうなるほどだった。
来年1月の初場所は、当面の目標としていた新関脇昇進が確実。小結だった秋場所は9勝を挙げており、今場所の成績も加味すると大関取りの場所になる可能性もある。真っ向勝負を信条とし、22歳とは思えない落ち着きを持つ貴景勝。3横綱1大関が休場した1年最後の九州場所で主役となり、国技に新しい風を吹き込んだ。
◇貴景勝 光信(たかけいしょう・みつのぶ)本名・佐藤貴信。1996年8月5日、兵庫・芦屋市出身。22歳。千賀ノ浦部屋。貴乃花部屋に入門し、14年秋場所で初土俵。16年春場所後に新十両。17年初場所で新入幕。同年春場所で敢闘賞を受賞した。今年初場所で初三役となる小結に昇進。三賞は殊勲賞2回。金星は3個。本名の貴信は師匠の貴乃花親方(元横綱)と織田信長から1字ずつ取ったもの。しこ名は前師匠が好きな戦国武将の上杉景勝が由来。中学時代、稽古相手がおらず、宇良のいた関学大に出稽古したこともある。ライバルは阿武咲。中学3年生時の11年の全国中学校相撲選手権決勝で対戦。貴景勝が勝利し中学生横綱に輝いた。175センチ、170キロ。得意は突き、押し。
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181125-00010000-spht-spo)
小結貴景勝、初優勝おめでとう!!
貴乃花部屋が突然無くなって千賀ノ浦部屋に移籍後初めて迎えた場所で優勝。
貴乃花部屋で優勝していたら、もしかしたら部屋消滅はなかったかも?
今場所は2横綱が全休、稀勢の里は初日から4連敗で休場、大関豪栄道も終盤に休場。栃ノ心は14日目にようやく勝ち越し。
そんな中、貴景勝は稀勢の里、豪栄道、栃ノ心に勝っての優勝。ほんまよくやった!
大関高安は14日目に貴景勝に勝って星が並び場所が面白くなったが、千秋楽に御嶽海に敗れて同星優勝決定戦とはならなかった。
初場所はもしかしたら大関取りになるかもしれない場所となる。
14勝で優勝し、内容もよければ「大関」の声が上がるかもしれない。
年末年始、あんまり飲まずに今のままの状態で初場所を迎えてほしい。
小結貴景勝、優勝おめでとうございます。
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