大阪維新の会の橋下徹代表(大阪市長)が掲げる大阪都構想の是非が問われた堺市長選は29日投開票され、都構想に反対する無所属で現職の竹山修身(おさみ)氏(63)が維新公認で新顔の西林克敏氏(43)を破り、再選を果たした。民主党が推薦、自民党が支持した竹山氏に対し、橋下氏が前面に出た西林氏は大敗。都構想の実現は不透明感を増し、橋下氏の政治的な影響力の低下は避けられない状況だ。投票率は50・69%で、前回の43・93%を大きく上回った。
大阪府内の首長選で維新公認候補が敗れるのは初めて。堺市長選の敗北で、橋下氏の政治力を支えてきた民意が離れたことの影響は大きい。橋下氏は、今後の都構想の進め方や国政への関与について戦略の見直しを迫られそうだ。
関係者によると、橋下氏は29日夜の記者会見で「争点設定に失敗した。どう戦術をとるかについて、トップとしてきちんと陣頭指揮を執れなかったことは重大責任だ」と語った。ただ、自らの進退は「辞めるなんて。まだ勝たなきゃいけない」と否定した。
橋下氏は都構想実現を目指し、2010年4月に地域政党「大阪維新の会」を結成した。翌年の統一地方選で大阪府議会の過半数を獲得。大阪市長の協力が得られないと判断すると、自ら府知事を辞職して府知事、市長の大阪ダブル選で勝ち、都構想を進める基盤をつくった。
昨年8月には橋下氏の求めに呼応する形で民主、自民両党などの提案で都構想を進める大都市地域特別区設置法が成立し、国政での法整備も進んだ。
維新は今後、都構想の手続きを堺市を除く大阪府と大阪市で進める。だが、維新だけでは過半数に満たない大阪市議会で他党の協力を得られるかは不透明だ。
橋下氏は国政と一線を画しつつも、民主党などを巻き込む野党再編の主導権確保を狙ってきたが、それも難しくなりそうだ。橋下氏や松井一郎幹事長は憲法改正などで歩調を合わせる安倍政権とのパイプをちらつかせながら、各党との連携を模索する構えだ。
竹山氏は2月に立候補を表明。反都構想を旗印に自民、民主、共産、社民の各政党が支援し、無党派層にも浸透した。竹山氏は29日夜、選挙事務所で「自由自治都市堺を守れたことが、無二の幸せ」と語った。
関係者によると、西林氏は29日夜、「すべては私の力不足」と語った。
■堺市長選の確定得票
当 198431 竹山 修身 63 無現 (2)
140569 西林 克敏 43 維新
※カッコ内数字は当選回数
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130929-00000028-asahi-pol)
地方首長選は一般的に現職が強い。その上、今回の堺市長選挙は現職竹山市長の戦い方が上手かった。
“都になったら堺のカネが都に吸い上げられる。”
“堺市と大阪府の二重行政はない。”
都に入る必要性もメリットもないということで非常に分かりやすい。
これだけでも「なるほど!」と思うところに、
“堺が消える”
とやられてはハシゲ陣営に取ってはなかなか厳しい。
中世、「東洋のベニス」と言われた自治都市堺。
そもそも堺と大坂はちゃうわけで、それが大阪都の堺区に何で成り下がらなあかんのか‥‥と、ここまで考えたかどうかはわからんけど、“堺が消える”と言われたら「そらアカンで!」となるわなぁ。
ハシゲは「堺が消えるわけではない」と必死やったけど、聞き流されてもうた。
まあ、負けは負け。
堺は都には入らないと意思表示したんだからそれを重く受け止めて、大阪府市統合~都構想~を進めてもらいたい。
そう、今回の結果で都構想が否定されたわけでは決してないのだから。
本音を言うと、ハシゲや松井府知事には、地域政党ならまだしも、国政政党の党首、幹事長からは離れてもらいたい。そして市長、府知事として都構想をしっかりと進めてもらいたい。国政にタッチするのはそれからでも遅くないと思う。
とにかく数年後、府市統合により既得権を剥奪される奴らをニンマリさせる結果にはならないでほしい。
堺市民ではなく、一大阪市民としての希望です。
多数意見か少数意見かは知りませんが‥‥
2812号