【パジェロミニ・ロアアーム交換②】 初めからこっち買うべきだった:アストロプロダクツ タイロッドエンドプーラー・そして別の問題発生へ…
ディーラーの定期点検で不具合を指摘された
パジェロミニの運転席側ロアアームです

すったもんだの挙句 なんとか自力で交換しました
これで見積額の55,000円は パーツ・工具代を差っ引いて
1万円台で収まったことになります

ただ 右だけ交換してもダメです
三菱ディーラーのメカニックさんには
運転席側を先に交換したとしても…

残された助手席側もヘタるのは
時間の問題とも言われています

その助手席側ロアアーム
見える範囲では すでに劣化しているようにも
見えなくもありません
ということで 予防的に手を打つことにしました

運転席側と同じく 新品のロアアームを兵庫の
業者から取り寄せて…

ついでにスタビブッシュも スズキモーターズさんから
左右ぶん4つ取り寄せました

4656A010
三菱車種共用のスタビブッシングですね

モノがそろったので週末の晴れた日に作業します
まずはフロントに油圧フロアジャッキをかませて
持ち上げ ウマ掛けして…


前回は片輪だけでしたが 今回は左右のスタビとも
交換するので 左右とも前輪をはずします


もちろん車止めをかませて はずしたタイヤは
車体下に入れおくことで安全を担保

では始めましょう
まずは助手席側ロアアーム交換です

ロアアームからストラットバーを留めるボルトと
ナットをとりはずします

続いて19mm のクイックコンビレンチで
ロアアームのボールジョイントのナットを
ゆるめて取り外し…

ここでふたたび格安タイロッドエンドプーラーの登場


ロアアームのボールジョイントを剥がすため
真下にかませ ボルトを締め上げ 圧をかけますが…

いくら締めても 運転席側ロアアームの時のように
バキッと剥がれません
何かが上手くいっていないことに気づいて
おそるおそる確認してみると…

あー なるほどです
プーラーのボルト先端がなめっていて
それだけでなく センターからずれてますね


このずれ 前回プーラーとしてきちんと使えたときも
今回ほどではありませんでしたが 生じていました
この雑なつくりが 安かった理由なのでしょう

ショックレスハンマーを併用しませんでしたが
あとになって考えると 格安品の構造は稚拙だったので
やっぱり値段なりのものでしかなかったと思います

しかし このままでは作業が進まないので
きちんとしたモノを 入手しにこちらのお店へ

なんとか行けなくもない距離感の場所に 複数店舗
あるのですが いちばん品ぞろえがよさそうな
第三京浜港北インター近くのアストロへ…

品ぞろえがいいというか 単にいちばん大きな店舗が
ここだったということですが こちらを購入できました
ただし店頭にあった最後の1つで 箱無し説明書なし
正しくは 見本品だったものを「必要なので」と訴えて
半ば強引に譲っていただいた物になります
最初からこっちにすればよかったです
軽くステーキ1枚分くらいは損してしまいました

速攻で帰宅して アストロのタイロッドエンドプーラーで
ギチギチと締め上げると 今度は簡単でした

お約束のバキッという破壊音と共に ボールジョイントが
はずれ みごとにロアアームが落下します

助手席側はディーラー点検で何も指摘されませんでしたが
ブーツ部のグリス滲みは運転席側より酷い印象です

続いてロアアーム基部のボルトナットは やはり
ネジ留めが効いており インパクトでも回らないので
炙る必要あり

運転席側とまったく同じです
これで手動でもゆるめることができるようになり
古いロアアームの摘出が適います


やっぱり運転席側より助手席側のほうが
劣化が進んでいる気がするのですが…

そう感じるのはワタシだけ?

まあいいでしょう
新しいロアアームを取り付けます

この段階で左右両方のスタビブッシュも
交換しますが どうやら替えたほうがいいのは
ブッシュだけではなかったようで…

スタビリンクもなかなかスゴい劣化だし…(^^;

錆で径が変わってますし ボールジョイントの
ブーツも切れかかってますから 中のグリスが
浸出してくるのも時間の問題でしょう

ブッシュだけでなく スタビリンクも揃えで買えば
よかったなあと…(^^;
検索すると純正ではなく同等の社外品がヒットしますが
これでじゅうぶんなだけでなく どうやらリンクを
買うと ブッシュも同梱されてるみたいです
初めからこっちを買うべきだったかもしれません


ちょっとヤキモキしつつも とりあえず現状の
スタビリンクとブッシュで組んで
助手席側ロアアームの組付けを復旧させました

ということで試走してみましたが いちばん
大きな変化はフロントタイヤがまったく車体と
干渉しなくなったこと

冬タイヤだけ205サイズを履いていますが
これシエラやパジェロジュニアと同じサイズで
フロントを据え切ると タイヤのエッジがビミョーに
ハウジング内と擦れたりしなかったりしていたのが
今はまったくなくなりました

もちろん 以前よりフロント足回りが しなやかに
動くようになり それはスタビブッシュが新しくなった
効果とすぐに分かります

ただ ひとつだけ 困ったことが起こってしまいまして…

ちょっとした段差を乗り越えたあとや
曲がり角を曲がって車体が再び直進状態に
なった直後などに 「コキっ」という異音が
足元から 聞こえるようになってしまいました
やっぱりスタビリンクも交換するべきだったのです
まだまだ足回りの更新作業は終わりません
続きます
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tag : パジェロミニH58Aロアアームタイロッドエンドプーラーアストロプロダクツスタビブッシュスタビリンク第三京浜三菱クイックコンビレンチ
【MSRストーブ燃料漏れリペア②】 こまごま買えるMSRの補修パーツは修理の都度よりまとめ買いする方が得らしい
先日のキャンプで燃料漏れが発覚した
MSR ドラゴンフライ ストーブです

漏れているのはストーブとポンプ それぞれの
アッセンブリ接続部あたりからで 自宅で再現すると
それはもうあっさりと キャンプ場で見たのとほぼ同様に
漏れてくれました

ぴゅーっと出る感じではなく じわっと漏れてます
気を付ければ この状態で使えなくもなさそうですし
実際使ってしまったのですが 漏れがあってはいけない
部位なのは明白なので 直さないわけにはいきません

ストーブ側は金属製のパイプですが ポンプ側は
こんな感じなプラ製の継ぎ手です
だいぶん汚れてますし おそらく内部はパッキン用の
Oリングが収まっているでしょう

あり得るのはそのOリングがヘタっていることで
それはそれで大いに燃料漏れを起こす原因に
なりますから まずこの中味を疑うことにします

ということで これ
買っといてよかった MSR純正のドラゴンフライ用
エクスペディションサービスキットです
付属のマニュアルから ポンプのパーツを確認します


上の17が継ぎ手で MSRではブッシングという呼称
続いて構造を確認すると…

やっぱりですね
aのブッシングの下には bのOリングがあります

aは燃料チューブブッシング
bは燃料チューブ Oリングという呼称
続いてこれら燃料チューブブッシングとOリングを
交換する方法を探してみると…

ポンプの保守として
きちんとマニュアルに記載されていました
手順はフランジャーをはずすことから始まりますが
それについては「ポンプカップへの注油」の項を
参照しろとのこと

ここで思い出しました
過去にもドラゴンフライのポンプカップを
交換したことがあり そのときに フランジャーを
取りはずしたことがあるのですが
その工程と やり方に感心した記憶が蘇ります

感嘆と共にある記憶は鮮明です
ここからはマニュアルを見るまでもありません
フランジャーとは加圧時にポンピングで押し込む
バーのことですが その真ん中のめやすとなる位置に
刻印があるので…

「OPEN HERE」の位置まで押し込んでから
フランジャーをひねると…


あっさりと抜けてくれました

フランジャー部を取り外すと どんな仕組みでポンプに
取り付けられていたのかがわかりますね

続いて燃料チューブOリングの点検です
その取り外しにはジェット&ケーブルツールが
必要になります

これですね
もちろんエクスペディションサービスキットに
付属するもので 燃料チューブブッシングの
切れ込みに合わせて使います

10円玉などでも代用が効きそうに思えますが
やってみたところ アウトでした
日本の硬貨はどれも厚みがありすぎて
ブッシングの切れ込みに はまりませんでした

10円はもちろん 1円玉でも試しましたが入りません
ちなみに1円玉の厚さは1.4mm で…

ジェット&ケーブルツールの厚みは1.2mm です
たった0.2mm の違いですが 無理に硬貨でブッシングを
回そうとすれば 確実にカムアウトして 切れ込みの
山を潰してしまいます

エクスペディションサービスキットが手元にない場合は
1.2mm 厚の先端部を持つ工具か鉄具が
必要になるということです

異径レデューサーと言っても良いかもしれない
ブッシングは ねじ山が切られているのではなく
頭部のカドの部分が ポンプASSYにある溝にはまって
固定される仕組みになっています


たったこれだけのことですが うまく作られているなぁと
感動を覚えました

…と 感心したあまり本来の目的が何だったか
思わず見落とすところでしたが
ブッシングの奥にあった燃料チューブOリングです
マニュアルではピンで刺して取り出すことになっていますが
逆さにするだけでポロっと落ちてきた…

次の瞬間 燃料漏れの原因がこれだと確信します
Oリング表面の緑色の被膜がボロボロになっており
少し触っただけで 剥がれまくりです
この被膜の剥がれたカスが悪さをしていたのでしょう
Oリングを新品に交換して 念のためブッシングも
サービスキットの中の新品と交換することにします

上はOリングとブッシングを取り付けた後の画
修理工程は単純で あっという間に終わる作業量でしたが
このあとは時間をかけた検証が必要です

燃料漏れが止まったのかを確認するため 加圧し
火力調整レバーを開いた状態にして ポンプとストーブの
接続部下にティッシュを敷き しばらく放置します

放置中にレバーの開度が足らない気がして
さらに開いた状態で トータル5時間半ほど
放置しておきました

漏れが止まっていなければ ティッシュに灯油染みが
付いているはずですが…


大丈夫です
無事に直ってますし 他の箇所からの燃料漏れも
ありません
今回の漏れの原因は燃料チューブOリングか
ブッシングの劣化によるものということになります

これで無事に使えそうかなと思いましたが
こっちのパッキンも怪しかったので…

ドラゴンフライといっしょに購入してずっと使っている
MSRのフューエルボトル
蓋の部分のOリングも 怪しい感じがしており…


よく確認したら すでに切れ目が入っていた感じ
触っただけでぷっつりと切れました

このOリングもエクスペディションサービスキットに
含まれているので 無事に交換です
いやいや… 確認して良かったなぁ…(^^;

MSRストーブのOリングなど消耗パーツはバラ売りを
探すことができますが いちいち送料がかかるんですよね
エクスペディションサービスキット 安くはありませんが
まとめてキット買いするなら 送料無料のショップが
ほとんどだと思います

一度買ってしまうと アウトドア趣味を続けていく限り
長い付き合いになるはずですので バラのパーツより
こっちを求めたほうが 結局のところ割安かもしれません

じゃ 次はこっちの修理ですね
続きます
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