長崎市の村上仁子(きみこ)さん(95)は9日午後、市内の平和祈念像前に足を運び、被爆から1カ月足らずのうちに放射線被ばくによる急性症状で亡くなった姉幸子さんの冥福を祈った。教師を夢見た姉は大好きだった歌を最期まで口ずさんだ。村上さんは不自由な足を引きずって像の前までたどり着き、「幸子お姉ちゃん、来たよ」と心の中でつぶやいて手を合わせた。
長崎県立島原高等女学校の生徒だった村上さんは79年前、川棚海軍工廠(こうしょう)(同県川棚町)に動員され魚雷製造に従事していた。体調を崩して爆心地の東約40キロの同県土黒(ひじくろ)村(現雲仙市)の実家に帰省中、1945年8月9日を迎えた。
近所の山で松やにを採取していると「ドーン」と聞こえ、長崎市方面の空に大きな雲が見えた。…
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