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旧統一教会

安倍元首相銃撃事件を機に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に改めて注目が集まっています。

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相次ぐ「関係断たないで」陳情 弁護士書面が旧統一教会信者に拡散か

複数の自治体の議会に「民主主義・立憲主義の基盤である思想・良心の自由、請願権等を守る為の陳情」と同じ題で出された陳情書=北山夏帆撮影
複数の自治体の議会に「民主主義・立憲主義の基盤である思想・良心の自由、請願権等を守る為の陳情」と同じ題で出された陳情書=北山夏帆撮影

 全国の地方議会で「特定の宗教との関係を断たないで」という陳情や要望が相次いでいる。提出者をたどると、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と関係の深い人たちの姿が見えてきた。国政と同様に地方でも、保守系政治家との気脈が断たれかねない現状への危惧や不満が背景にある。各地に広がった陳情や要望は、内容が酷似していた。きっかけは、教団と接点のなかった人物が書いた一通の書面だった。

「首相は情けない。地方で声上げる」

 2022年11月中旬。栃木県議会や県内全市町の計26議会宛てに、同じ内容の陳情があった。「議会が特定の宗教や関連団体との関係を遮断することは、思想・良心の自由や請願権の侵害」と訴え、そうした決議をしないよう求めていた。提出したのは「基本的人権を守る栃木県民の会」。代表の増渕賢一(としかず)氏(76)は県議通算9期で県議会議長や自民党県連幹事長も務め、15年に引退した地元保守政界の重鎮だ。

 「政治で最も大切なのは人権。それを岸田文雄総裁(首相)が率先して『旧統一教会と関係を断つ』と言い、国会議員も従った。情けないから地方で声を上げてやろうと。信者にも人権はあるのに看過できなかった」。2月、増渕氏は取材にそう語った。陳情書の「特定の宗教」は、旧統一教会を指すという。

 自身は信者ではないが、教団関連の政治団体「国際勝共連合栃木県本部」の幹事長を長く務めたと明かす。「教団関連とは分かっていた。入ったのは反共という理念が一致したから」。1975年に初当選を果たす2年前、地元選出の自民党参院議員から「非常に保守的な団体がある」と紹介され、以来50年にわたって勝共連合や教団と関係を持ち続けた。「布教はしない。義理でつぼや印鑑を買ったことはある」。…

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