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中学受験

私立・国立中の受験者数が首都圏で過去最多に。少子化が進む中、受験熱は地方にも広がっています。

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令和のリアル 中学受験

中学受験でパニック発作 人生の歯車が狂ったことで見えたルート

成績に基づいてクラス分けやクラス内の席順が決まる受験塾もあるが、「クラス落ち」にショックを受ける子どももいる
成績に基づいてクラス分けやクラス内の席順が決まる受験塾もあるが、「クラス落ち」にショックを受ける子どももいる

 眠りについた1、2時間後、高所から落下しているような感覚に襲われる。目が覚めているのかどうかも曖昧なまま、手足をバタつかせながらその恐怖と闘う。パジャマは汗でビッショリだ。

 名古屋市出身の大学2年の舟橋遼亮さん(19)は、中学受験を目指していた小学5年の時、パニック発作を起こした。引き金は塾の「クラス落ち」だった。そのまま不登校となり、歩むはずだった「人生のルート」から足を踏み外してしまった。

 <主な内容>
 ・ゲームチェンジャー
 ・通塾が週7に
 ・「おそようございます」
 ・救ってくれたもの
 「令和のリアル 中学受験」第19部は2025年1月下旬に公開予定です。

兄の背中を追って

 2歳年上の兄が通ったことから、中学受験の大手塾には小学3年から通い始めた。3年生から通う子は開成や灘といった最難関といわれる学校を目指す子が多く、塾内のトップクラスに在籍していた。

 定期的に受けるテストと模試の成績に基づいて、クラス分けやクラス内の席順が決まった。

 そのときは突然やってきた。小学5年の夏休み明けに「クラス落ち」したのだ。

 ずっと一緒に勉強していた友達と離れ、教材も違うものを用意された。自分の進路が否定され、友達と違う道を歩まなければならなくなる。言いようのない恐怖心に襲われた。

 挽回のため、ただでさえ過密だったスケジュールに個別指導塾とテストの文章を速く読むための速読の塾が加わった。塾通いは週7日となった。

 「人生のルートから外れてしまった」

 夜にパニック発作を起こすようになり、怖くて眠れなくなった。テレビや動画を見て、気を紛らわせ、朝になると寝始め、起きたら夕方という生活だった。

 ほどなくして、小学校にも塾にも行けなくなった。

ガマンの限界

 結局、小学校と塾にはほとんど行くことはできなかった。中学受験はせずに地元の公立中学に進学することとなった。

 両親は「勉…

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