2012.02.09 全面結氷した諏訪湖
八ヶ岳山麓の四季 69  

小口隆三 


今冬は全国的に寒さが厳しく、また深刻な豪雪の被害も報じられています。八ヶ岳山麓でも連日氷点下15℃前後で、寒さに慣れているつもりでも「お手柔らかに!」と悲鳴をあげたくなります。しかし諏訪湖が凍り始めたと聞くと何故か「もっと寒くなればよいのに」と寒さを歓迎するような気分になるから奇妙なものです。諏訪湖が凍るということは諏訪地方に住む人々にとっては自然が順調に推移してくれているという一種の安堵感を覚えるような、更には自慢したくなるような自然現象なのです。

それはさておき、今年は諏訪湖が全面結氷しました。4年ぶりのことです。昔は冬になると諏訪湖の全面が凍結することはごく普通のことでした。しかし昨年までの最近33年間(昭和54(1979)年~平成23(2011)年)の記録をみると全面結氷した年が13回、全面結氷にまでは至らなかった年が20回という状態。昭和の10年間は7勝3敗でしたが、平成になってからの23年間でみると6勝17敗。今年は辛うじて4連敗を免れたというところです。

諏訪湖が全面結氷すると「御神渡り」(おみわたり)という珍しい現象が出現し、諏訪の住人たちの関心の的、話題の種になります。「御神渡り」については改めて取り上げたいと思っています。

全面結氷した諏訪湖を写真で紹介します。天候状態や撮影時間帯によって写真の色彩はまちまちですが、凍結した真冬の諏訪湖の様子をご覧ください。
小口1
《写真(1)》
放射冷却現象で氷点下13.9℃まで冷え込んだ晴れ上がった朝の諏訪湖です。湖面の青い部分は空の色が映った固く透明に凍結した「油氷」(あぶらごおり)と呼ばれる氷です。湖岸から撮りました。

小口2
《写真(2)》
結氷した湖面が雪に覆われて雪原のようにみえます。右手方向は雪面から油氷面に変わる様子で、薄曇りの午後の撮影です。

小口3
《写真(3)》
岡谷市・湊地区の集落の背後の山の頂上から諏訪湖を見下ろし、全面結氷している光景を眺めました。薄曇りの午後の撮影です。

小口4
《写真(4)》
諏訪湖から天竜川への出口「釜口水門」(かまぐちすいもん)です。水門の間際まで氷がびっしりと張りつめています。岡谷市・岡谷の山の手方面にある「雨峰」(あめみね)という場所からの眺めで、薄日がさしている午後の撮影。

小口5
《写真(5)》
結氷した諏訪湖の向こうに八ヶ岳連峰が見えます。岡谷市・湊地区で薄曇りの午後の撮影。

〔写真はいずれもクリックすると拡大されます〕

撮影年月日
(1)・・・・・・・・2012年2月3日
(2)(3)(5)・・・・・・・・・2月5日
(4)・・・・・・・・・・・・・・2月4日

撮影場
(1)・・・・・・・・・・・・諏訪市・渋埼地区にて
(2)(3)(5)・・・・・・・・岡谷市・湊地区にて
(4)・・・・・・・・・・・・岡谷市・岡谷地区にて
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