2007.06.30
反原発から日本核武装反対へ
岩垂 弘 (ジャーナリスト)
核開発に反対する会が発足
日本の核武装反対を掲げた「核開発に反対する会」が6月24日、東京で結成された。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核実験をきっかけに、一部の閣僚、政治家から「日本も核武装についての論議が必要」との発言が相次いだことに危機感を抱いた反原発運動NGOを中心とする人たちが、半年余の準備活動を経て発足させたものだ。反原発と日本核武装反対を結びつけた新たな反核運動として注目される。
昨年10月9日、北朝鮮で核実験が行われた。これに対し、自民党の中川昭一・政調会長は同月15日、テレビ朝日の報道番組で「核があることで攻められる可能性は低いという論理はあり得るわけだから、議論はあっていい」と発言した。
中川政調会長は11月1日の日本記者クラブでの記者会見でも「向こうが核と言っているから、我々も核の論議が必要だと言っている」と述べた。
また、麻生太郎・外相は10月18日、衆院外務委員会で「隣の国が(核兵器を)持つことになった時に(日本が核武装の是非を)検討するのもだめ、意見の交換もだめというのは一つの考え方とは思うが、議論をしておくのも大事なことだ」と述べた。