2008.12.31 米国発の特大ニュースが1、2位独占
私選08海外10大ニュース
伊藤力司 (ジャーナリスト)

2008年も世界は激動した。激動を伝えるさまざまなニュースが日本を揺さぶった。この1年を振り返って、筆者なりの視点で08海外10大ニュースを選んでみた。

1) 米国発の世界金融危機、世界的不況に
2) 米大統領選で民主党オバマ候補が圧勝、初のアフリカ系
3) 北京五輪開催、チベット暴動で聖火リレーも混乱
4) アフガニスタンの治安悪化、伊藤和也さんら誘拐、殺害
5) ミャンマーでサイクロン被害、死者・不明14万人
6) 中国四川省で大地震、死者・不明6万7千人
7) インドの核保有を国際社会が容認
8) 米が北朝鮮のテロ支援国家指定を解除
9) パキスタンのムシャラフ大統領辞任、テロ収まらず
10) 原油価格高騰、食料に波及し、貧困国で暴動

トップの世界金融危機は「100年に1度」とグリーンスパン前米連邦準備制度(FRB)議長が形容したほど、大規模かつ深刻な危機であることは論をまたない。昨年夏から表面化していたサブプライム・ローン絡みの金融不安が9月15日、米大手投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻によって一挙に爆発し世界の金融市場は大混乱、世界各地の株価も暴落を続けた。金融危機は直ちに実体経済にも波及、1929年の大恐慌にも匹敵するような世界的不況を招きつつある。問題はこの危機から米国はじめ世界の経済がどこまで落ち込むか底が見えず、何年たてば景気回復のメドが立つか見えないことだ。「2008年」は「1929年」に匹敵する歴史的な年になりそうだ。
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