2011.11.17 晩秋の夕空
 八ヶ岳山麓の四季 66

小口隆三 


秋の空は、[曇ったり晴れたり定めないことから]心の変わりやすいことのたとえに用いられることがあります。例えば「男心と秋の空」・・・。(広辞苑による)。
晩秋の八ケ岳山麓で二日にわたって日没前後の夕空で雲の動きを眺めました。
夕方近くまで山を蔽っていた雲が日没の少し前になって消え去り山々が姿を現したり、晴れていた空に雲が出てきて山が見えなくなってしまったり、秋の空は刻々と変貌します。
秋の空については、少年だった頃「女心と秋の空」と聞いた記憶がありますが、辞書によっては[異性の変わりやすい心の意にも用いられる](新明解国語辞典)と記してありますから、あながち間違いではないようです。蛇足ながら私も含めた男性諸氏の名誉のために付記します。(各画像はクリックで拡大します。)

(1)小口6601
《写真(1)》
夕日が沈みはじめて人里は日暮れに入りました。後景の八ケ岳連峰最南端の山・編笠山(あみがさやま)は夕日に映えていますが、上空には覆いかぶさるように不気味な雲が漂い、左側に続く山々は雲に蔽われて見えません。

(2)小口6602
《写真(2)》
夕日が西の山際に沈むとき、光を反射した周辺の雲が虹色に輝いていました。私にとっては珍しい眺めだったので望遠レンズを用いて撮りました。これも変化に富む秋の空が見せた一つの姿といえるでしょう。

(3)小口6603
《写真(3)》
日没直後、入笠山展望台から八ケ岳連峰全体の上空の様子を見渡しました。山々はすっかり日暮れて、黄昏時の下界は薄暗くなっていますが、上空の雲には夕日が当っています。

(4)小口6604
《写真(4)》
八ケ岳の稜線から月が昇ってくるのを入笠山展望台から眺めました。この日の月は権現岳の背後から昇ってきてぽっかりと中空に浮かびました。

(5)小口6605
《写真(5)》
日没後の八ケ岳中心部です。上空に浮かぶ月がアクセサリーのように見えます。

撮影場所:長野県諏訪郡富士見町  (1)井戸尻地区 (2)田端地区
                        (3)(4)(5)入笠山展望台
撮影年月日:(1)(2) 2011年11月13日   (3)(4)(5) 同年11月10日