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出遅れ続き

カラフルな粘土人形が「キリスト生誕の場面」を再現する「プロヴァンスのサントン人形」。
夫のおばあさんから伝わったのを田舎の納屋で見つけ、「パリに持ってきたのを忘れていた」と、クリスマス直前に登場した。
夫の両親が生きていれば100歳以上だから、何十年前?なのにメンバーが全員揃っている。

左から東方の三博士、母マリア、飼い葉おけのキリスト、父ジョゼフ、息を吹きかけて赤ちゃんを温める牛とロバ。右側は羊飼いやお祝いを持って駆けつけた地元の人たち。

プロヴァンスのサントン人形

三博士は1月6日の「主の公現祭」に置く(遠くから来たので誕生には間に合わなかった)という説もあるけど、にぎやかなので最初から参加。

でも今年のノエルはすべてに遅れを取った。まずツリー。
いつもは12月初めに買い、1か月飾って“元を取る”のに、夫といつも買う花屋に行ったのが21日。
ツリーは影も形もなく「何日も前に売り切れた」。なんでも「去年は仕入れ過ぎてさばけなかったので減らした」
そういうことは早く言ってくれ、なんて人のせいにしちゃいけない。グズグズしていた自分に腹が立つ。
八百屋に残っているかも、と言われて駆け付けたらやっぱり売り切れ。
ツリーがないクリスマスなんて・・・・とガックリしてうちに帰り、トリュフォーという大園芸店のサイトを見たら「3本残っている!」と娘。すぐに注文した。安心して眠りについたけど、翌朝「在庫不足でキャンセル」の通知。

「朝市にあるかもしれない」「でも朝市でツリー見たことない」と夫と向かっていたら、キャディにツリーを入れて引きずっている女性がいる。
駆け寄って「どこで買いました?」と聞くと、
「朝市の花屋。あと1本残っていたわよ。急いで!」
走りたくない夫を残して、わたしが疾走するとその1本が残っていた。

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ピカールのふつうのフォアグラも売り切れで、エスペレット入りの最後のひと箱をゲット。
ま、すべてギリギリセーフということでした。
元を取るべく、ツリーは新年まで残し、フォアグラの残りは大晦日に食べることに。

2025年は・・・何よりウクライナ戦争と中東戦争が終わり、穏やかな年になりますように。
どうぞよいお年をお迎えください。


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ズレすぎ

3世代が実家に溜め込んだモノの片付けにげっそりしてパリに帰ってくると、クリスマスだった。
「プレゼント、何が欲しい?」と言われても、何も欲しくない気分。
義妹に同じ質問をすると、
「さぁ…あまり思い浮かばない」
「イヤリングは山ほど持ってるし…」とわたし。50くらい持ってない?
「ネックレスも2年続けてもらったし」(そうでした)
「インテリア?」
「息子たちが、うちにモノが溢れてるっていうから」(確かに)
結局「開けてびっくり」ということに。
わたしは、日本で買った携帯に「カンパ」、つまりキャッシュを頼んだ。
夢がないけど、物を増やしたくないモードだ。

義妹家族がうちに来るので、さてイヴのご飯。
アミューズ:ミニピーマンのシャーヴルチーズ詰め、ミニ茶碗蒸し、ピカールの塩味ケイク

写真を見事に撮り忘れたので、借りてきた写真

ミニピーマンのシェーヴルチーズ詰め

オードヴル:フォアグラ、玉ねぎのチャツネ添え、スモークサーモン&グリーンアスパラには、マスタードとレモン汁、オイル、フレッシュクリームのソースを作ってみたらわりと好評。

メイン:Gigot/羊の脚のロースト。付け合わせにグラタン・ドーフィノア(一時帰国の娘作)、ラタトゥイユ(季節外れだけどトマトコンフィを使うと美味しくできる)。

これも借りてきた羊の脚

ジゴ/羊の脚ロースト

準備しながら(こんなに食えるか?)ラジオを聞いていた。
台風で大被害を被ったマイヨットでは、被害から10日経つのに水も食料もなかなか届かず、電気もない。
遠い海外領土県で、日頃から政府に無視されていると感じているだけに怒りは大きい。
23日、犠牲者の冥福を祈る「1分間の黙祷」が行われたけど、現地の人々は「黙祷より水と食料!」「政府のやることはズレている。黙祷でお腹は満たされない」。たしかにその通りであろう…

そのニュースのすぐ後に、有名シェフがビュッシュ・ド・ノエル(薪型ケーキ)の話を始めた。
「ビュッシュは、いろいろご馳走を食べた後に食べるわけですから、つまりお腹がいっぱいでも食べられるものでないといけません・・・・」
マイヨットの人が聞いたら激怒しそうだ。ズレずぎてる。


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羽田で卵焼き

JALの直行便は1日1本。前は10時20分だったのに8時20分発になった。
どうして?と聞くと「冬時間になったのでお客様が日があるうちにホテルや自宅に帰れるように」
その代わり、暗いうちに出かけなければならない。子供も送りにきてくれない。納得できない理由づけだけどセ・ラ・ヴィ。

朝4時に目覚ましを2つかけ、それでも起きれないのが怖くて殆ど眠らず、羽田に向かう。
滅多にタクシーに乗らないので、夜明け前の東京の景色を眺めていたら、20分足らずで飛行機が見え出した。

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朝6時だと言うのに、出発ロビーは混んでいる。8割が外国人。
浅田次郎氏がJALの機内誌に、今や日本の経済を支えるのは観光とアニメだ、書いていた。ほんと?と統計を見たら、7-8月のインバウンド消費額は2023度比で41%増。過半数はアジア(中国、台湾、韓国)。ヨーロッパの国ではフランスが一番(1.7%)。ユニクロでフランス語が聞こえるわけだ。

今回はプレミアムエコノミーが買えたので、初めて「さくらラウンジ」へ。
7時の開店を待っている人がいる。寝椅子が並んでいて休める場所、を想像していたら、乗客のお目当てはビュッフェなのだ。
和洋の朝食、カレーまである。お腹は空いていなかったけど卵焼きににそそられた。

卵焼き、サバの塩焼き、根菜の胡麻和え。当然、機内食よりはるかに美味しい。

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辺りを見回すと、大半は日本人で、朝からフルコース、はいいとして、飲み物はシャンパンやビール。
朝7時によく飲めるね、と感心する。欧米人は卵料理やシリアルにオレンジジュースか水が多い。
トイレに行くついでに観察したら、奥はソファが並び、ビュッフェに行かない人もシャンパンや赤ワインのグラスを手にしていた。

友人の日本人夫妻が、必ずプレミアムエコノミーで、ラウンジでしっかり食べて飲むのが楽しみ、と言っていたのを思い出す。

すっかり明けた飛行場を眺めながら、ああ、また母や子供たちから遠くに行ってしまう。

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でも夫も心不全で、長くひとりにはしておけない・・・・


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焼き鳥屋にて

厄介なのが着物だ。高齢化で着物を手放す人が多く市場に出回りすぎていて、誰も買ってくれない。
それに家族が着ていた思い出のある着物だ。友人にもらってもらうのが一番いい。
ということで、娘やわたしが着たいもの、友人にあげるもの、の仕分けをした。

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わたしたちが着る、と言っても着付けから習わなければ。
似合うかどうか顔に当ててみれば早いけど、たたむのに一苦労するから見て決める。

それからMode Offに持って行く衣類(着物はダメ)をまとめて、娘と運んだ。
彼女はまだ右手で重い物が持てないので3回往復。
閉店ギリギリに結果を聞きに行き、今回は8800円の売り上げになった。
日本に来ている娘の親友も加わり、これで晩ごはんを食べよう!
実家の片付けをしていると「もうちょっと」「切りのいいところまで」と止められなくなり、気が付けば腹ペコで飲み屋しか開いていない。
近くの焼き鳥屋さんに行った。地元の常連さんばかりみたいな店で、主がもうもうと煙を立てながら焼いている。

わたしがトイレに立って戻ってみると、新しく入ってきたオジイサン3人組が、娘と友達、つまり若い女の子ふたりにおそろしく接近して話しかけている。わたしを見ると一瞬びっくりしたけど、すでにかなり酔っぱらってるらしく、親が出て来てもひるまない。
「あんたたち、どういう関係?」
「娘とその友達です」
「ウィ・アー・ミドルハイスクール」
中学からの同級生ということらしい。
何やら考えこでいたひとりは、いきなり
「ケスク・セ?」と仏語できた。
みんな大笑い。
「ねぇママ」
あんたのママじゃない。
「ぼくたち、同じくらいの歳だと思うけど」
「おいくつですか?」と聞くと、フフフ…と笑って答えない。代わりに投げキスなど送ってくる。
食べ終わっていたわたしたちは、愉快なオジイサンたちに手を振られて店を出た。


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再び東京にいます

JAL機から見える富士山

借りているAirbnbの窓に、毎朝溢れるような朝日。日本の冬は素晴らしい。それだけで元気が出る…
と言っても、現実はそんなに元気ではないけど。

母は目に見えて弱ってきた。
「食べられるうちは大丈夫」と介護士さんが言われるけど、食欲はほとんどないみたい。
にゅうめんを少し持って行くと食べてくれる。「でも栄養はないわねぇ」と自分で言いながら。

実家の片付けも再開。夏は暑すぎるのと、お腹を空かせた蚊の大群に取り囲まれ、ミッションインポッシブルだった。
植木屋さんに見積もりを頼んだらすごい高額だったので、木は茂り放題。
遠目に眺めるときれいですが、歩くと枯れ草が痛い。

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今回はかなり手が動かせるようになった娘と、先月から日本に来ている彼女の親友が手伝ってくれる。
この2人は頼もしい戦力だ。タンスに詰まった衣類を「ゴミ」と古着買取の「Mode Off」に分けていく。

シミが出ているものや着古した服は捨てるしかない。
「このセーター、ママがよく着てた」と、わたしは手を止めてしまうけど、2人は容赦なくゴミ袋に投げ込んでくれる。

実家にいると「夏草や、兵どもが夢の跡」という俳句がよく浮かぶのだ。
この家におばあちゃんから3代が一緒に住んでいた。町子が描き、上の叔母が営業をし、母が経理をしていた姉妹社がここにあって、忙しくにぎやかな日を送っていた。

と、わたしが感傷に浸っていると、娘は「こういう仕事(片付け、選り分け、ゴミ捨て・・・)を子供や孫にさせてはいけない。自分は絶対させない」
まったくおっしゃる通り。
この日10㎏以上の衣服をMode Offに持って行った。

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結果は「流行遅れの服や状態の悪いものがありましたので」ゼロ円!
「リサイクルショップに回すか処分してよろしいですか?」「もちろん」
捨てる手間が省けるだけありがたいと思うことにしましょう・・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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