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「自白させるために人質にする、これは“人質司法”と呼ばれている日本式やり方だ」
今朝のFrance Infoで、ゴーンの弁護士フランソワ・ズィムレイは怒っていた。
「一日8時間、昼夜を問わず尋問し、しかも日本では拘留中に弁護士の立ち合いは認められない-これは“拷問”だ」

カルロス・ゴーン4回目の逮捕の2日後、“身の危険を感じて”フランスに発った妻、キャロル。
彼女のインタビューが日曜日の新聞に載った。

カルロス&キャロル・ゴーン
photo:Ouest-france

4月4日早朝、寝込みを襲われた2人(朝弱い私には既に拷問だ)。
「女性警官がバスルームとトイレまでついてきた。屈辱的だった」

「私のパソコン-カルロスはパソコン禁止-タブレット、携帯が没収された。『電話だけは取らないで、私は日本に知り合いがひとりもいないし、子供たちと連絡を取りたいから』と言っても耳を貸さなかった」

「800万ユーロの保釈金を払い、カルロスは検札の条件をすべて守ったのに(再逮捕の)理由がない。“黙らせるため”だったのか・・・彼は11日に外人記者クラブで記者会見を予定していた。でも逮捕されるかもしれないのがわかって彼はTF1とLCI(ともにTV局)に送ろうとヴィデオに録画していた」

「カルロスがすぐ釈放されるかどうか数日待ったけど、弁護士が何日もかかりそうだというので出発を決心した。金曜日夜、在日仏大使が飛行機に乗るまで同行してくれた。でも離陸の直前まで『降りなさい』と言われるのではないかと生きた心地がしなかった」

キャロル・ゴーンはマクロン大統領に会って助けを求める、と言っている。

日産の臨時株主総会で、経営陣の責任を問う声が多かったそうだけど、確かに、経営陣だってマッシロとは言い切れないのでは。

カルロス・ゴーンが無罪とは全く思わない。長すぎる権力、桁外れの報酬で感覚が麻痺し、一線を大きく越えてしまった人。
でも、日本の検察のやり方-超長い拘留期間、拘留状態、4度目の逮捕・・・-が世界的に報道され、批判され、今後、企業の外国人リーダーは日本で仕事をしたくない、「日本でガイジンはヤバい」と思うのでは。


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コメント
今回の再逮捕は、ゴーンが日産の資金を息子と妻の会社に送金し、さらにゴーンに送金完了した旨のメールが送られていました。
さらにレバノン国籍の自身の会社に送金を受けていた妻は重要参考人であり、逮捕はされなかったものの、レバノンのパスポートを差押えされていました。要は逮捕はしないが出国はするなよ、ということで、任意の事情聴取を求められていましたが、アメリカパスポートも所有していることを隠し、アメリカパスポートでフランスに出国しました。
早朝から検察が来たのが人権侵害だと主張しているようですが、日の出から日没まで、はフランスと同じです。また長期拘留だと言いますが、フォルックスワーゲンの不正事件では、ゴーンより長期拘留されていました。
自分の国をさて置いて、日本は非人道的だと主張するヨーロッパメディアは相変わらずダブルスタンダードで人種差別的ですね。昔はびびっていましたが、もう馴れました。
「あなたは逃亡したのでは?」とのメディアの問いかけに妻は「日本に戻る」と答えたようです。
どうやらフランス政府にどうにかしてもらおうと鼻を鳴らしたらしいのですが、不正資金授受に妻も関わっていたことからフランス政府からも袖にされたようです。
レバノンに逃亡ですかね。
しかしゴンとゴン妻の供述があろうがなかろうが資金の流れは把握できています。ドル資金についてはアメリカ金融当局の多大な協力のもと解明できているようです。
もともとフランスがフロランジュ法を制定してまでルノーを国有企業化し、ルノーを使ったイラン投資、日産を使った中国投資がアメリカに睨まれた事件なのです。日産と三菱の技術が中国に流れれば中国は軍事転用できます。それを阻止するためなのです。またフランスが法律を変え、国営企業を使って外国企業の乗っ取りを図る、共産国家中国とやり方が同じです。このような企業買収もトランプ政権が目を光らせていることです。ただのゴンの不正事件ではないと思っておいた方がいいです。日本対フランスでもありません。米中戦争の一環なのです。
もはや証拠を抑えられたため日仏弁護側は人権侵害だ〜を叫ぶほかはなくなったようです。
いずれにせよ、妻の逃亡劇は、ゴンの再保釈に影響するでしょう。
Re: 祥子様
詳しい説明をありがとうございます!
勉強になりました。
勇気ある人々に依る詳細な解説記事がネットに在り
長谷川さま

 無沙汰して居ります。
 国際的な関心を呼んでいる「日産不正送金事件;カルロス・ゴーン氏の再逮捕と拘留の件」ですが、
 平素はフランス映画やフランス国内のTV番組などに言及されることが多い長谷川氏も、この国際的な日産疑獄事件には大いに関心をお持ちなのですね?

 先達の投稿者・祥子氏が要点だけを簡述されている角度から、この事件を更に詳しく掘り下げた記事がネット上に掲示されて居ります。
 それも、普通の金融系や報道系の「高級な政治・経済専門論壇から昂然と世間を睥睨する、学識も豊かな評論家諸氏」が、後難を恐れ尻込みする中、躊躇うこと無く火中の栗を拾う度胸の有る勇者が、その踏み込んだ解説をネット上に敢然と披瀝していらっしゃいます。

 ご関心が有れば、どうぞ貴女の自己責任に於いて、以下の検索要素を参考に検索なさってみて下さい。なお、私はこの記事の執筆、編集、掲示、公開とは何の関係も有りません。ネット上で見かけただけです。
 長谷川さんの今後一層のご健勝とご活躍を、願っております。

(1) 元経済ヤクザが大胆指摘!「ゴーン氏逮捕にちらつく米国の影」、こんなこと、日本だけではできないはず、猫組長、

(2018年11月30日に掲示)

(2) ゴーン事件で「日産珠玉の技術」の中国流出が防がれた可能性、川口マーン恵美、アメリカもソレを許さなかった----?

(2018年12月07日に掲示)

(3) 元経済ヤクザが読み解く「日産事件と欧州覇権争いの深い関係」、猫組長、現代ビジネス

(2018年12月13日に掲示)

(4) 元経済ヤクザが解説「ゴーン氏が打った4つの致命的悪手」、猫組長、現代ビジネス 

(2019年04月11日に掲示)

 猶、紹介しました上記4点の記事のうち、(2)の川口氏が執筆された記事のみが有料・有償制となっております。ご不要であれば、読み飛ばして下さい。失礼しました。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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