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[参照用 記事]

有限コレクション: 再配置の圏から

圏に類似した代数系〈category-like algebraic {system | structure}〉には、複圏〈オペラッド〉、多圏、モジュラーオペラッドなどがあります。これらの代数系は、「射」「セル」「オペレーション〈オペレーター〉」「辺」「ボックス」「テンソル」などと呼…

惑わされないために

概念の定義・定式化やその相互関係を調べようと思うとき、なにかに惑わされて目の前が曇ってしまいよく見えない、みたいな状況になることがあります。そんな状況に対するアドバイス(主に自分に向けて)。 集合だと思っているけど、実は亜群じゃないの? 亜…

一般化ハイパーグラフ → P-バンドル、P-ファミリー

今年(2025年)最初の投稿。内容はいつもと変わらんけど。スケマティック集合(組み合わせ幾何的対象物)のなかで扱いやすいモノとして、一般化ハイパーグラフを定義しました。 一般化ハイパーグラフ 一般化ハイパーグラフ 再論 一般化ハイパーグラフは、間…

一般化ハイパーグラフ 再論

今年(2024年)最後の投稿。内容はいつもと変わらんけど。一般化ハイパーグラフについては、「一般化ハイパーグラフ」で述べました。一般化ハイパーグラフは、スケマティック集合のなかでも特に扱いやすいモノです。最近、その重要性を再認識しています。こ…

クランからC-システム

クランについては「クラン、ファイブレーション、スパン」で述べました。クランの非常に特別なものとして、カートメル/ヴォエヴォドスキーのC-システムが出現します。クランの台圏とファイブレーションクラス(が定義する部分圏)に、とある強い制約を課し…

関手のデカルト射とファイバー付き圏

ファイバー付き圏〈{fibred | fibered} category〉は、圏論で重要な概念です。ファイバー付き圏の実体は(圏ではなくて)関手です。とある性質を持つ持別な関手がファイバー付き圏です。「とある性質」を記述するためには、関手に伴うデカルト射という概念を…

クラン、ファイブレーション、スパン

クラン〈clan〉は、ジョイアル〈Andre Joyal〉によって導入された圏論的構造〈構造付きの圏〉です。ジョイアルは、型理論の理論〈theory of type theories〉の基礎としてクランを定義したようです。クランとその双対であるコクランは型理論や計算科学で有用…

レンズ/プロ関手とWeb処理アーキテクチャ

レンズを説明するための事例として、僕はしばしば“Webのサーバーサイド処理”を挙げます。レンズはHTTPプロトコルの変換プロセッサに相当し、レンズの結合(直列結合)はパイプライン構成に相当します。プロ関手は、集合の族に圏が両側から作用している代数構…

連立方程式系と余連立余方程式系

「圏論のエンドとコエンドは双対なんだよ」で述べたように、エンドとコエンドは完全に双対なのですが、この双対性、なかなかに分かりにくいようです。エンドの作り方は「連立方程式系の解空間を求める」行為になっています。コエンドを作ることはその行為の…

一般化ハイパーグラフ

「スケマティック」で述べたように、スケマティック集合は、“絵図的手法による一般化された代数系”の台〈underlying thing | carrie〉となる構造です。スケマティック集合は、集合に組み合わせ幾何的構造が載った対象物です。有向グラフ、無向グラフ、球体集…

ロレックスの腕時計が5,880円

YouTubeのとある広告でタイトルのごとく言っているように聞こえる。が、商品のWebサイトには「ロレックスの時計」だとは一言も書いてない。広告内でアナウンスしている文言は次のよう。 ロレックスの公式オンライン年末セールが始まりました。(これは本当か…

スケマティック

「スケマティック〈schematic〉」という形容詞の使い方を説明します。内容: 代数構造 スケマティック系 スケマティックな構造達 代数構造典型的な代数構造である群を考えてみると、群は単位元、逆元(を対応させる写像)、二項演算〈乗法〉を持ちます。群の…

一般化反射的グラフ

圏の下部構造は有向グラフです。圏には恒等射がありますが、恒等射に相当する特別な辺を備えた有向グラフは反射的有向グラフと呼びます。よって、圏の下部構造は反射的有向グラフだと言ってもいいでしょう。圏を一般化した構造である一般化圏〈generalized c…

オプティックの圏とコエンドと米田テンソル計算

「論理や型理論の圏論的意味論」より: 今年いっぱいくらい、まとまった時間が取りにくい状況があるので、長いブログエントリーは書けそうにない。短いエントリーをチョコチョコと書くことにします。短くて完結した書き物は難しいので、続き物になる可能性が…

等式の二種類の使用法: 選別条件と同一視宣言

ひとつ前の記事「圏論のエンドとコエンドは双対なんだよ」において、“連立方程式系の解空間”と“関係族の同値閉包による商集合”が双対的だという話をしました。この双対性はちょっと不思議な感じがします。最終的には、写像(集合圏の射)の並行ペア(両端が…