【アルパカストーブTS-77A】 ウインドスクリーンで反射型ストーブ化の定番チューンが実は危険だった? 【油量計の交換①】
昨年12月に入手したアルパカストーブです

TS-77A は 久保キャンプ場で何の問題もなく稼働し
その実力をまざまざと見せつけたのですが
このときは入手してすぐだったため ある準備が
足りませんでした

定番の拡張装備 ウインドスクリーン転用の反射板
すでに所有している アルパカ旧製品のTS-77 COMPACT は
アルミ製ウインドスクリーンを 燃焼筒後ろのガードにはめて
対流型のアルパカを 反射型ストーブとして使っています
TS-77Aにも同じチューンを施したく思っていたものの
このキャンプまでに ウインドスクリーン調達は間に合わず…

旧製品と違って TS-77A は耐震消火装置付きなので
自宅で使っても問題ありませんから キャンプの後で
ウインドスクリーンをはめて自室で使い 同じように反射板が
使用できることを確認できました
その状態で数日稼働させたあとで ふと見ると…

こんな状態になっているのを見つけてしまった
なんと油量計の透明プラスチックが変形してます
いったいなぜこんなことになったのか…

ちなみに旧型のTS-77COMPACT は もう10年近く
ウインドスクリーンの反射板と組み合わせて使っていますが
こんなことは一度も起きてません

幸か不幸か 旧製品を持っていたことで なぜこんなことが
起きたのか また旧型のアルパカでは同じ問題が起きないのか
その違いの原因を見つけることができました

それは油量計の位置が変わったから
TS-77COMPACT の油量計は上の画像のように
しん調整つまみの上 つまり使用者から見て 「前」 に
あるのに対し TS-77Aでは 油量計が 「後ろ」 に変更
されています

反射板になるウインドスクリーンは 使用者から見て
燃焼筒の後ろ側に設置しますが このことで反射した熱が
反射板と燃焼筒の間に籠ってしまい 後ろ側にある油量計の
プラ部分に熱ダメージを与えてしまったということです

奥の反射板の下に油量計が見えますね
なるほどと思いましたが このトラブルをネットでググると
同じようなケースを見つけることができます
そして このトラブルに見舞われた方のほぼ全員が
TS-77Aでウインドスクリーンを反射板として
使っていました

幸い火災事故等の事例はヒットしませんでしたが 油量計の
内部空間は アルパカのタンクに直結してますからね
そこには可燃性の液体が入っているので あまり良い状況では
ありません

とりあえず 変形してしまった透明プラを工具で割ってみて
内部のダメージも確認しましたが 機能面でもダメージを
受けたっぽい…

赤い指針の向きが7~80度くらい曲がってますし
ニッパーの先でこじっても 指で触れてみても
指針はピクリとも動きません

透明プラを取り除いても機能しないのは確実なので
検体として活用することにしますが まずは採寸です

油量計の径は39.2cm
実はアルパカストーブの油量計は単体で購入可能なので
TS-77A用のものはすでにアマゾンで購入しており
このあと交換するのですが その作業には こちらの工具が
あると良さそうです

ウォータープライヤーですね
もともと我が家にあったもので 過去にどこかの
ホームセンターで買ってあったもの
大きめのボルトナットやパイプを締めたり緩めたりできます

湯量計をウォータープライヤーでつかんで回すと
わりと簡単に回ってくれました

正ネジ方向である反時計回りで緩みましたが
ネジ山が切られているわけではありません

油量計の摘出完了

アームに角度が付いてます
この角度は参考になるかもしれないので
角度を維持したまま取り外してとっておくことに


タンク内で浮き球が灯油に浮いて 指針を動かす仕組み
意外と単純な構造ですが 灯油ストーブ油量計の構造なんて
こんなものなのでしょうね

また油量計に付属するパッキンは頑丈で 再利用が
可能でした

溝がある面がタンクに接する側で 下になります
ちなみにパッキンのサイズは こんな感じ

外径32mmで…

内径は23mm

厚みは3mm です
同じくらいのサイズのパッキンなら代替可能ですね
ここで 油量計がついていた穴を見ていたところ
ある考えが浮かびました

右が旧油口で左が油量計用ですが
似ていると思いませんか?

どちらも形状は同じで 口径も近い感じがします
これなら入れ替えが可能かもしれないと思い…

油量計の穴に給油フタをはめてみましたが
残念ながら固定できず…
ビミョーに口径が異なるようです

油量計がわの穴径のほうが1.2mm ほど大きいため
デフォルトのままでは互換利用できません
ま できたとしてもさほど役立つことはないと思いますけど

余計な回り道をしてしまいましたが
準備が整ったので 交換用の油量計を開梱します

破損した油量計と並べてみると 文字盤は
同機種用なので 当然ですが同じ意匠です
壊れたほうの指針が曲がっていることも
よくわかります

なのですが 裏返してみたところ 差異がうることに
気づきました

アームの長さが微妙に異なります
交換用のほうが1センチほど短くて また浮き球が
付いている部分が 交換用はストレートなのに対し
破損したほうは90度近く曲がってるんですね

これらの違いがどう出るか…
ドキドキしながら 交換用油量計をタンクに
はめてみます が…

うーん…
「E ( Empty : 空 )」 から針が動きません
タンクの灯油は4分の3 くらい残っている状態なので
これは明らかにおかしいです
なお本来はタンクを空にしてから交換するべきらしいですが
支障を感じませんでしたし 実際この後の調整でも問題は
ありませんでした

もういちど破損した油量計のアームをよく見てみて
交換用も 元もとの油量計を参考にして アームを
折り曲げてみました
工具は不要で 手で自由に折り曲げが可能です

曲げては取り付けて 指針の動きを確認し またはずして
曲げる角度を変えてを繰り返すうち 何とかなりそうな
手ごたえを感じたので その状で油量計を取り付けると…

オッケーです
交換用油量計の微調整とフィッティングは完了しました
しかしこのままでは使えません

やはり反射板はあった方が暖かいのですが
この状態で使うと 同じトラブルが再現されかねません

ちなみにウインドスクリーンの高さは約24cm のものが
アルパカにぴったりはまるのですが もはやこのサイズを
TS-77A に使うことはできないので…

これを求めました
ユニフレームのウインドスクリーン ワイドです


ショートタイプのウインドスクリーン
高さが約15.5cm なんですが このサイズが
ぴったりなのです

余っていたポイント使って600円ほどで入手できました
ただし これをアルパカに取り付けるにはステーが
必要になります
そこで 手元にあった この資材を使うことに…

この鉄材は何かというと こちらで使うもの

メタルラック用のコネクター
支柱を使わずに棚板を横方向に接続するための
拡張パーツですね

メタルラックは自室でPCのサブモニター台として
使っていますが かなりむかしに買って 使わずに
余っていたコネクターがあったので 暫定的に転用します

とりあえずユニフのウインドスクリーンが
取り付けられました

暫定的としたのは メタルラックのコネクターが重いから
アルパカのガードの細さに対し 視覚的にも大ぶり過ぎて
野暮な印象が否めません
これを最終形態と考えず 他の部材を探し始めましたが
とりあえず現状の位置に留められれば反射板を津水つつ
油量計まわりに熱が籠らない状態になっているはずです

ユニフのウインドスクリーンはステンレス製で
アルミ製より熱に強く 光沢もあるので 反射板の機能も
期待できそうだし 方向性が見えてきた手ごたえを感じました
そう感じていたんですが…
なんと再び油量計にトラブルです

今度はプラが割れる事案が起きてしまいましたので
再度の検証と対策が必要になってしまいました …(^^;
続きます
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tag : アルパカストーブTS-77ATS-77COMPACTウインドスクリーンユニフレーム油量計熱変形冬キャンプメタルラック棚板コネクター
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コメントの投稿
こんにちは
昨年は大変お世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。
ところで、反射板って熱いんですね~
びっくりでした。
でも、再度、対処して使って同じように異常が起きるってことは、アルパカの素材に原因ってことは無いのかしら。
ちょっとカバーのプラスチックがちゃっちいとか。
もともと反射板を使用する事を想定してないとか・・・
油糧計を最初から断熱性のあるもので覆っちゃうとか?
もしかしたら既に対処しているかもしれないですね。
続きを楽しみにしてますね。
断捨離が出来ないって、その物に思い入れがありすぎるんでしょうねぇ。
昔、私が捨てて欲しい物を指摘すると、私の買った物を反対に指摘されました。
自分が買った物は、やっぱり思い入れがあるから残したかったんですよね。
だから私は買う事を極力しなくなりました。(日々食材は買いますが)
スタート地点では価値観が一緒だと思っても、年月や経験と共に価値観が変わっていく。
その振り幅が大きいほどストレスですよねぇ。
今は消費の時代じゃないって気づいてくれたら良いのだけど。
今年もどうぞよろしくお願いします。
ところで、反射板って熱いんですね~
びっくりでした。
でも、再度、対処して使って同じように異常が起きるってことは、アルパカの素材に原因ってことは無いのかしら。
ちょっとカバーのプラスチックがちゃっちいとか。
もともと反射板を使用する事を想定してないとか・・・
油糧計を最初から断熱性のあるもので覆っちゃうとか?
もしかしたら既に対処しているかもしれないですね。
続きを楽しみにしてますね。
断捨離が出来ないって、その物に思い入れがありすぎるんでしょうねぇ。
昔、私が捨てて欲しい物を指摘すると、私の買った物を反対に指摘されました。
自分が買った物は、やっぱり思い入れがあるから残したかったんですよね。
だから私は買う事を極力しなくなりました。(日々食材は買いますが)
スタート地点では価値観が一緒だと思っても、年月や経験と共に価値観が変わっていく。
その振り幅が大きいほどストレスですよねぇ。
今は消費の時代じゃないって気づいてくれたら良いのだけど。
No title
次々とトラブルが起きておられますね、溶けた理由はわかりますが割れたのはなぜ?と不思議に思いました(¯―¯٥)