NO.375 働くことは感動 。(ヒロシさんのコメントより)
皆さん おはようございます。 5)、本来、人類の発生史からしても、「労働」こそがまさに「人間発達の源泉」でした。労働こそが社会的富を生み出すだけでなく、その主体=人間そのものの発達を保障してきたと言えます。 働くことは感動
春は三日と天気は持ちませんね。鹿児島では桜の開花から満開まで2週間かかるそうですね。
心と身体、元気ですか?
さて、昨日の記事で、実習生が「働くこと」について書いた部分を紹介しましたが、ヒロシさんが下記のコメントを寄せてくださいました。
昨今、過労死から始まり、ワーキングプア、ただ働き、派遣、日雇い派遣、名ばかり管理職etc・・・この国では、働き方が大きな問題になって来ています。
生活のために「お金を稼ぐ」働きが、今や「働いても生活ができない」という深刻な事態にまでなってきています。生活設計ができない、未来設計ができない「その日暮し」ほど、非人間的なものはありません。人間的貧困のきわみです。
こうした事態を変えるべく、国民の運動が始まっています。その中で、働くとはどういうことか、何のために働くのかといった基本的な問題が問い直されていると思います。
私は、過去ログNO.93 心に届いて欲しい・・・・陶友の歴史(4)のなかで、作業所を作るときの決意(趣意書)を紹介し、その中で次のようの書いています。
しかし、今日では「労働の産物」から疎外されるだけでなく、
命までも疎外される、労働が人を殺す(過労死)時代になって来ています。
そうした時代にあり、障害を持つ仲間たちの、働き社会参加を目指すなかでのたくましい成長は、人間にとって働くことの意味を改めて問うことになるでしょう。
人間らしく生きて働く(このすこぶる今日的なテーマ!)。
働くことを通じて、より自由に、より個性的に個々人が全面発達への取り組みを展開するという、ささやかな実践の試みが私たちの目指すところとなるでしょう。
ただなんとなく、働くのが当たり前だから働くというだけではなく、今という時代だからこそ、自覚的に「働く」ことが求められていると思います。企業や会社に働かされるのではなく、主人公として働く・・・。
以下が大企業のエンジニアをされた経験に基づく、「働くこと」についてのヒロシさんのコメントです。
一緒に考えていただくために、大変参考になるこの一文を紹介させていただきます。
私は半導体製造の職場で長年、エンジニアとして働いてきました。
いわゆる最先端の技術を駆使して新製品を世の中に送り出す職場です。 そこに働くエンジニア達は一流大学出身のエリートばかりです。 このようなイメージの職場では、リアカーを曳くKさんのような心の温かさや感動など無縁だと思いませんか?
実は働くということはどんな職場でも同じく、心のつながり、苦楽、感動、涙と笑いといった実に泥臭い人間的なものが生き生きとしている時、本物になるのです。
私が入社した時、製造現場では装置の故障が多発していました。 その原因を見つけて解決するのが私の任務でしたが、歴代のエンジニアが解決できなかった難題は簡単には片付けられなかったのです。 装置が止まれば生産は停滞します。
私は必死で頑張りました。 すると私を応援すべく、生産ラインの人たちが密かに徹夜で追加生産をしてくれたのです。 上司も技術面で助言をくれました。 このようにして組織のメンバーが一丸となって問題解決に当たるムードが生まれ、これまで困難であった問題が間もなく解決したのです。
新入社員の私が必死で頑張っている姿に周りの人たちが応援しようという気持ちになったのでした。 今のように、職場に請負や派遣といった立場や処遇の異なる人たちが複雑にからみあった職場では、はたして私が経験したような心のつながりがあるのかどうか心配です。
人は心が繋がり、生き生きとした時、持てる能力を目いっぱい発揮します。 『この人にこんな力があったのか?』と驚くようなことが起こります。 それが働くということなのだと知りました。 わかっている人には当たり前のことです。
人間の可能性は無限と言ってもいいほど可能性にあふれています。 実際、私の重度知的障害者の息子はこれまで私たち両親の想像を絶する発達を遂げてきました。 今でも発達し続けています。
天理教では働くとは『ハタ(傍:他の人たち)をラクにすること』と説明していると聞いたことがあります。 それは心のつながりであり、『生きる』ことそのものだと思います。
今の世の中では『金を稼ぐこと』とされています。 働くことに対する冒涜であります。 生きることへの冒涜であり人間の否定でもあります。
どげんですか?
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人間らしく働くために!
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2008.04.12 | | Comments(3) | Trackback(1) | ・道場日記・オッス!!