フォトライターデビュー第二弾(笑い)
きょうされんTOMO 8月号に投稿しました。
「ファインダーの向こうに」という見開きページへの投稿を依頼され、7,8,9月号を引き受けたのでしたが・・・。
「話し合い」を撮るのは難しいですね。
ご批評いただければ幸いです。
「民主主義はむずかしかばい!」
仲間たちは朝、作業所の周りの掃除をします。その道具がこの有様!
え?所長が買ってやらないからって?!それはそうばってん、知らんふりばしてほったらかしとったったい。
何度か問題提起の後、これは大変!やっと、ああでもないこうでもないと自治会で話し合い、「買ってくれ!」と要求をまとめ、係を決定。係が、どんなのが何本いるか詰めて仲間に確認して、所長に要求を持ってくる。
・・・まとめるよりも「自己主張優先」の人もいたりして、・・・話し合いは大変!(支援する職員の力量が問われますね。)
・・・ほら、やっとまとまった?!
「竹ぼうき6本、松葉箒が5本、棕櫚箒10本、室内ほうき?本、塵取り5個…」
気を利かせて先回りし、買ってやることはしません。自分たちの問題としてモノを言い話し合って解決する…。ああ、やっぱり民主主義は難しかばい。
★「流れ星」(仲間の自治会)の「目的」。
「自分たちの願いをかなえるために、自分たちのことは自分たちで話し合って決め、行動する。みんなでまとまり意見を出し合って、積極的に動きやりとげる。みんなで解決する。」
★そのために「守る事」。
1.人の話はよく聞き、意見はそんちょうする。
2.発言する時は、手をあげて言う。
3.わからない事は、ちゃんと聞く。
4.みんなれいせいに考え、かんじょうてきにならない。
5.役員はもちろん、みんな意見や行動に責任を持つ。
6.意見が一致しないときは、おたがいよく話し合ってから、それでも決まら ない時は、多数決で決める。そして、決まったら、みんなでそれに取り組む。
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2012.08.01 |
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朝、玄関掃除に励むI君です。
この春、特別支援学校の高等部を卒業した彼は、まだ「契約」が出来ておらず、正式な「仲間」ではありません。
いわば、実習生の身です。
(ここら辺の事情は以下を参照ください。)
■NO.2682 この馬鹿げた自立支援法が仲間の願いを阻む・・・。
卒業してすぐの3月半ばから、もう4か月になる。
何か所か実習してみて他とも比べ、本人が希望してきたのだった。前述の事情で契約が出来ないので、本人には「給食費」だけ負担してもらい、あとは無報酬でやってきた。
実習生の身なので、仲間の作業会計から「給料」を出すことはできずに、そのまま来てしまった。
最初は元気もよく、いい感じだったのだが、だんだん遅刻が多くなり最近は常習だった。
父親が早く家を出て、そのあとに彼は家を出るのだが、お母さんがうつ病でかまってやれないのだ。
家に事情があるので、負担掛けないように遅刻は大目に見ることにしてきた。
もう一つ、遅刻の理由らしき問題も。
特定の先輩がいろいろ言うので「怖い」とのこと・・・。こちらはいろいろ調整を図ってきたが、なお遅刻は改善されなかった。
ある日、「そうか、給料もあげずにかわいそうだな」と思い、先月、別のポケットからわずかだがみんなと同じようにに給料袋を渡した。
すると、私のところに、
「親方、お給料もらいました!」
と実にうれしそうに報告に来たのだった。
はたして次の日から、遅刻はぴたりと止まり、今や始業の30分も前に2番乗りぐらいにやってくる。
働いたら給料をもらう、シンプルで当たり前のこと!
みんなが貰っているのに、給料も貰えずいったい何のために来てるのかが分からなくなってモチベーションも下がっていたのだろう。
・・・契約まではまだ道のりがありますが、気持ちは同じ「仲間」です。
朝一番の掃除から、はりきってま~す。
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2012.07.25 |
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麦わら帽子が風に揺れています。
(2週間ぐらい前の話だが、アップしておきます。自立支援法は仲間の永井にこたえて支援するのではなく、あらかじめ決まったサービス体系に仲間を無理やり押し込めるものです、・・て話です。)
仲間たちはこの暑い中を、2コースに分かれ、2時間以上リヤカーを引いて近所を行商に回ります。豆腐屋のラッパを吹きながら・・・。
今、遅い給食中。
どんなに暑くても寒くても、近所には「ありがとう、待ってたよ!」と声をかけてくれるおばちゃんたち(お客さん)がいます。
自分の営みが誰かにありがたがられ、喜ばれる…、仲間たちはそういう関係の中で「俺もまんざらじゃないな」とあたらしい自分を発見し、自己肯定観を育て自信と誇りを培いながらが働くのです。
それこそが人間にとって、本来の労働の姿なのです。
だのに!ここ(就労継続支援事業B型)で働きたいと思っても、特別支援学校高等部から、直では利用できません。「就労移行支援事業」でモニタリングをしてから、だと。
「あんたは一般就職は無理です」という「モニタリング」結果がいるというのです。そして、役に立たない人にはお金はかけられません、とばかりに一番安い報酬のB型を利用する資格がやっととれるのです。
朝から走り回ってるのは、この馬鹿げた自立支援法をどうやって、仲間の支えに使えるのか・・・。「大丈夫、俺が守ってやる!」とは言ったものの。頭の固い役所がそうさせてくれません。…無理です。
この麦わら帽子を見ると泣きそうになります。腹が立って腹が立って!
どれほどに彼らなりに頑張っているというのか・・・。
今日はこの後、職員会。
夕方から、相談に乗ってくれるところが一つ見つかりました。土下座してでも頼もうかなあ。
「人が困ってる時に法律がなんや!法律は現場で柔軟に使えば、それが仲間のためやろうもん!!」って、けんか腰にはならないこと!(笑)
(本日、追記)
先日依頼に言った事業者は、「うちは本気で就労を希望する人としか契約しません。1週間ほどの実習をしてもらい可能性を見極めてから、契約です。」と、30代の若い職員に、いとも簡単に断られました。
「人が困ってる時に・・・!ちったあ仲間のことば考えんかい!!」「あんたがおれの部下だったらクビや!」なんて、怒鳴りあげませんでしたが・・・(笑)
幸いなことに、夕方に行ったある就労移行支援事業者に、短期受け入れを快諾してもらいました。
所長さんが私の若い頃からの仕事ぶりをを知ってくださっており、「大脇さんに頼まれたら断れんやろう」だって。地獄に仏・・・!
本日、アセスメントの短期受給を申請し、来週にも面接に行きます。
仲間にとっては厳しい回り道ですが・・・。
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2012.07.25 |
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「月刊きょうされんTOMO」7月号の「ファインダーの向こうに」に、編集者から勧められて投稿してみました。
作業所と言えば仲間の笑顔…、じゃない切り口で作業所を語りたかったのですが・・・。
★ 「頑張れ俺!」
日誌書きに汗だくの実習生。毎年多くの学生が現場実習に来て、仲間たちからたくさんのことを学び成長していきます。
◆「実習に来る前は、障害者のことを一人の人間としてではなく『障害者』として見て来ていました。実習に来て『障害者』としてではなく、一人の人として関わる事を学びました。自分を素直にさらけ出して向き合う中で信頼は生まれる…。一人の人間、だから『仲間』なんですね。」
◆「どんなに天気が悪くても『お客さんが待っているから』とリヤカー販売に出かけるKさん。『僕が作ったものをお客さんが買ってくれるから、嬉しくてがんばる』と、陶芸班のMさん。仲間たちは、お客さんに喜んでもらい、自分が人の役に立ち必要とされることで、仕事を生きがいとし誇りを持っているのだと思いました。」
◆「実習を通して学習したり、仲間たちのいろいろな行動の意味を話し合う中で、これはどういうことだろうと考えるようになりました。私の中で一番変わったのは、自分で考えようとするようになったという事です。」
「『障害者』を見るのではなく、『一人の人間』を見る。障害はその人の一部・・・。自分の頭で考える。人と人の関わりには予めの『正解』はない。仲間たちとの関わりの事実の中に自分で答えを探す。どんな考えでも先ずはそれが『あなたの正解』。・・・しかしその正解も独りよがりの狭いものかもしれない。だから発表しあってみんなで話し合い、沢山の頭で考える。そうしてより正解に近づいていく・・・、それが勉強というもの・・・。」
沢山の話し合いと、自立支援法、障害とは何か、労働とは何か、憲法と人権などテーマを決めた学習会・・・。日を追うごとに学生達の目つきが、顔つきが変わっていくのは、私たちにとっても希望です。誰だって、誠実に向き合うところから変われるのです。・・・ここから、ボランティアに加わったり作業所の担い手も育っていきました。
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2012.07.12 |
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遅まきながら・・・、皆さん、
あけまして おめでとうございます。
ご訪問ありがとうございます。
今年が、皆様にとって佳き一年となりますように、
ご健勝、ご多幸をお祈りします。
今年も、「大脇道場!」を、よろしくお願いします。
さて、陶友は今日が仕事始めでした。
長い休みで退屈した仲間たちが、ワイワイガヤガヤと次々にやって来ました。あ~~~うるさい!なんていわずに、…今年は優しく行こうかな(笑)なんて思っています。
ほんとに彼らは長期休暇は退屈で仕方ないんですよ。余暇の貧しさは、想像を絶するぐらいです。地域では家族しかかかわる人がいません。家族も大変です。
今日は、休み期間のことや新年の抱負を腹いっぱい発表しあって、簡易給食で終わりにしました。
2012年の年頭に当たって仲間たちへに話したことを二題、記録しておきます。
①仲間が「心の応援団」
仲間たちが、今年の目標をそれぞれに発表する前に話した「所長の年頭訓示」(そんな大袈裟なももじゃありませんが)。
「みんな、目標を言うたらあとは忘れよろうが。
なんでこ こでみんなに聞いてもらうか、分かるや?
人間は弱かったりさぼったるするけんよ。
一人やと、すぐ に忘れたり、サボろうとしたりするやろうが。
バッテンね 、こうしてみんなに聞いてもらうと、聞いてくれた人が自 分の心の中にはいってくると。
弱くて負けそうになった時 、心の中に入った仲間たちが応援団になってくれるとよ。
そしたら、一人でよりも頑張れるやろ?
仲間と話すっちゅうことはそういうことよ。
人間は人の力を借りて大きく強くなるとよ。
だから、仲間がいるんやろ?
だから皆で頑張るとばい。
そこんとことを良く考えて、ことしこそは去年よりは成長せなね。
俺、さっき「優しく行く!」っていうたけど、取り消し!今年も厳しくビシバシ行くけんね‼ (笑)
健康に気をつけて、仲間と一緒にがんばろう!
以上、所長の年頭訓示おわり! ・・・ハイ!拍手は?!」
分かったのかどうか、勢いで満場の拍手が沸き起こったのでした。おしまい(⌒-⌒; )
②自分を励まし立て直す仲間たちが、休み中の報告を私にもしろというので・・・。
「俺の話を聞いてもつまらんめえもん・・・。
子どもたちもみんな働き出して休みがバラバラで、鹿児島に帰ろうと思ったけど、めんどくさくなって、結局一人で年越しよ。
母親が待っとったとに、新年早々に親不孝をしてしもうた。
寂びしか男やろ。
勉強ばかりしよったと、と言いたかばってん、テレビをだらだら見てだらしない寂しい正月よ。
だんだん自分が嫌になってきてしもうたとよ。
・・・こいじゃいかん!お前たちに合わす顔がない!なんとかせないかん!と思うて、昨日から仕事に出て来たと・・・。
そしたら、一人暮らしのミホさんが飯も食わんで寒そうにしとったとよ。
弁当を買いに行って、温めてやって、ひっ散らかった部屋のゴミ出しをして・・・。そしたら、ミホチャンがものすごく喜んでくれたと。
そしたら、俺って、結構いい事して優しいやん!って、うれしくなったと。
だけん、今日の俺、優しかろうが?ははは。
お前らは、いじけてしまうと、ぐっちゃんぐっちゃん言うやろうが。
自分が嫌になった時にはな、ぐっちゃんぐっちゃん言うてもしょんないと!
そんな時は、ちょっと良いことをするんよ。
そしたら気持ちがよくなって、
あれ?俺って結構いい男やん!って思えるやろう。
そうやって自分の中のいいところを捜し見つけて、自分を褒めて立ち直るんや。
それが大人の人間ちゅうもんよ。
いや大人じゃなくても、自分で自分を立て直す力をつけるらないかんと。
ダメじゃダメじゃと思ってイジケんで、自分の中にはきっといいところがあるけん、それを探すと!
そしていいことをやってみると。
そしたら、頑張って前に進めるやろ?
・・・、小さなことやけど、大事なことやと思わんか?
以上、休みの報告です!」
なんちゃない話ですが、どれほどに届いたことやら・・・。
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【“NO.2181 あめましておめでとうございます。 仲間たちへの年頭の話 二題”の続きを読む】 テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記
2012.01.05 |
| Comments(0) | Trackback(1) | ・仲間とともにⅣ
陶友祭のご案内です。
仲間たちの作品の展示即売を中心に、楽しい交流ステージや美味しい食べ物飲み物などご用意してお待ちしています。
是非、お越しください!
第18回 陶友祭
~~ 20周年! ありがとうの気持ちをこめて~~
★日時;10月22(土)日、23(日)日
11;00~17;00(二日めは16;00まで)
★場所 工房陶友 (地図)
あれから20年目です。
障害があるからといって、社会の制約に閉じ込められたり世の中の都合に振り回されずに「自分が好きな仕事をしたい」とプレハブの陶芸工房として4人でスタートした92年。
行き場の無いもっと多くの仲間を迎えようと15人の分場として新築した95年。
紙漉き工房を増築した98年。
もっと自分らしい仕事をと、「町の豆富屋さん」を開店した04年…。
障害者自立支援法で苦しめられ就労継続支援B型事業に移行し、仲間も19名になった07年。
現在19人の仲間たち(最年長64歳~19歳。女性7人)です。
この間、述べ40名以上の仲間が利用し、30人近い職員が関わり、実に沢山の人たちに支えられてきました。
ありがとうございました。
担当職員の訴え
陶友祭責任者になりました、たなかです。1年目と2年目の新人職員4人は陶友祭の経験がありませんが、所長に「とにかく自分達でやってみい!」と叱咤激励され四苦八苦、試行錯誤の日々です。
陶友20周年の祭り。責任おもい~~!“仲間たちが輝けるステージ“”働く姿を発表する場“目指して、ワイワイガヤガヤ、仲間たちと一緒に作り上げたいと思います。皆さん是非お越しください!“
仲間たちも大張り切り!
食品班は90名の顧客さんに手書きの案内状を届けたり、陶芸班は作者別ディスプレイめざし最後の作品作りに、紙漉き班は?・・・それぞれに奮闘中です。
今回は、新たに20周年ゆかりの方たちのリレートークや震災障害者支援コーナーなども設け、皆さんのお越しをお待ちしています。
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2011.10.12 |
| Comments(3) | Trackback(1) | ・仲間とともにⅣ
人間の生きる力とは一体なんなのでしょうか。
人間らしさとは一体どういうことなのでしょうか。
陶友の職員たなかが、「誰かを頼れる力 」 というエントリーで、具合が悪くても我慢して、言わない仲間のことについて書いています。
(たなか)『ふみさんちょっといい?具合が悪いんですか?』
(ふみさん)「・・・うん、ちょっとね。でも大丈夫。」
ニコッと困ったように笑います。
(たなか)『具合が悪かったら、ちゃんと言ってくださいね。』
(ふみさん)「・・・うん。具合が悪いって言ったら帰らないといけないと思って。そんなこと言っちゃいけんとかな・・・と思って」
これは、ふみさんのいつものセリフです。
いつも、どこでも、具合が悪くても我慢してやり過ごし、具合が悪いことは言わないのです。
「迷惑がかかるから」といいます。
そのたび「職員や家族には、具合が悪かったりしたらちゃんと言ってください。誰も迷惑なんて思わないし、言ってくれたほうがいいんですよ。我慢してもっと悪くなったら大変だから。」と話します。
ふみさんはそのたびにニコッと困ったように笑います。
でも、毎回ふみさんは我慢するのです。
陶友で一番大事なこと。
仕事も大事、社会人として生きることも大事。
でも1番大事なことは、「誰かに“助けて”といえること」
人は1人では生きていけません。
互いに支えあって生きていきます。
仲間たちにとっても、それは同じです。
1人でできないことも、誰かと一緒だったらできるようになるかもしれない。
おなかが痛いときはさすってくれたり、見守ってくれる人がいると心強いと思います。
ふみさんは今まで、障害があるがゆえに我慢したことや、言いたいことを言えなかったかもしれません。
苦しくてもグッと堪えたこともあるかもしれません。
でも、つらいときに「助けて。」と誰かに言えたら、少し楽になって、より生きやすくなるかもしれません。
言いたいことや、思いを伝えることは、生きる上で大きな力になると思うのです。
ふみさんは、聴覚障害がありほとんど聞こえません。
離島で育ち手話も習う機会がありませんでした。
縁あって結婚し子どもに恵まれましたが、その娘さんの事故死をきっかけに一人ぼっちになってしまったのです。
(参考過去ログ)
■
NO.1362 「みんな幸せになる権利があるんだ!」・・・持病が悪化してしまった。 ■
NO.1369 「みんなちがって、みんないい」なんだ。 ■
NO.1918 石焼安納芋”ふみさんの幸せの黄色い蜜芋(安納芋)”が本格始動しました。 「助けてといえない世代」が話題になったのはつい数年前。
就職氷河期に正規で職に就けず、派遣やフリーターをしながらついには路上生活にまで落ち込んでいく若者達。
「こんな生活しかできないのは自分のせいだ・・・」
「自己責任」の呪縛にとらわれ、生活保護を申請したり、相談窓口に行くことさえもしない。他人に助けてなんてとても言えない、助けを求めることさえも思いつかない・・・そんな青年達のことがテレビで報告されていました。
ふみさんもまたその障害を背負いながら、助けてと言えない人生を送ってきたのです。
時々腹が立ってしまう。
その「卑屈さ」に!
そして、そこまで追い込んでしまった彼女の人生の周辺に、時代に。
「人は1人では生きていけません。
互いに支えあって生きていきます。」
そんなこと当たり前じゃないか!
その当たり前が通用しない。
障害者自立支援法は、障害を自己責任として、その費用の一部負担を強引に押し付けてきました。
「人間は一人ではちっぽけで弱い存在だろう。あなたは一人では空を飛ぶことが出来ますか。
しかし、人間は、人類の一員としてなら自由に空も飛べる、地球の裏側まででも月までだって行けるだろ?・・・人間は類としてつながることによって個の限界を超え、限りない発達の可能性を持ってるんだよ。」
実習に来る学生に、オリエンテーションで必ず話すことです。
「それを実践し証明するのが私たちのたちの仕事だ」と。
連帯し絆を結び、その人間らしさを取り戻す・・・。
俺たちの現場、福祉の現場は日々その中にあるんじゃないのかな。
分断と孤立の中で洗脳された「自己責任」。
えらそうなことを言っても、傍らにいるふみさんを未だにその呪縛から解放してあげることが出来ていない。
誰かが「人間は類的存在だ」と言っていたが、現代はますます「類的自覚」を求めているのではないだろうか。
震災後、特に・・・。
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テーマ:障害者の自立 - ジャンル:福祉・ボランティア
2011.09.27 |
| Comments(4) | Trackback(4) | ・仲間とともにⅣ
一度身についた生活習慣を変えることは難しいものですね。
当道場最多出演のトノの話です。
トイレにすわりズボンを膝下までおろし用を足す。終わってからズボンを上げるのですが、いつどのタイミングで上げるか。
「近所のコンビニで、ズボンを上げないうちにトイレから出てきていた」と、たまたま出勤時に見かけた職員の報告があった。コンビニにとっては、トイレを使うだけの迷惑な人かもしれないな。そういうふうに見られると本人達にとっては、益々生きづらい世の中になってしまうのである。理解と配慮をお願いしつつも、こちらも変わる可能性に挑戦しなければ、理解は得られないでしょうね。
この間も、トイレから出てくるたびに声かけはしてきたし、家庭でもよく言い聞かせていると言う。
陶友ではトイレから出て洗面所、靴置き場と、二区画、約3メートルの距離がある。普通我々が見かけるのは靴置き場の暖簾をくぐって出てくるところである。
その時、トノはやっとズボンをずり上げてベルトを締めようとするところである。
しかし、コンビニのトイレは、直で見えるところに出てしまう。
「声かけ」で変わることが出来れば世話無いのだ。
実践の中で、よく「声かけをする」と言う。私は、「無駄な声かけをするな、相手が混乱するだけだ。状況と結びつけたシンプルでわかりやすい声かけを」といつも言っている。相手の、知的障害の特性をよく知って対応を、と。
その後よく観察すると陶友でも、トイレからはそのままで出てきて、それからズボンを上げて・・・である。
つまり、本人にとってはどこでもお決まりの習慣でやっているのだ。
どうしたらいいんだ?
陶友での場合、出てきた後でモゾモゾしている時に言い聞かせても、本人には伝わらないだろう。重い知的な障害がある場合、言語の意味が、そこまで自分の行動を変容させえるほどの力を持っては取りこまれないだろう。しかも、行動パターンの変化を最も嫌う自閉症である。
ここ三日ほど、彼がトイレに入ったとわかったら、そのドアの前に立つことにしている。
ドアを開けると、
「ヤバイ!オオワキサンだ!」(多分ね、笑)
と、とっさにドアを閉めて身づくろいしてから出てくるようになった。そして今日は、2回ともトイレの中で身づくろいをほぼ終わり出てきた。(私が外にいることは気づかれないようにしている)
まあ、陶友においてはこのやり方で、一応の改善は見込めるかもしれない。しかし、どこでも、「トイレに入ったらこうする」という一般化は、それだけでは難しいように思える。
次の手を考えなければ・・・。
「ヤバイ、オオワキサン」だけでなく、他の職員にも立って見てもらう。家庭の便所でも同じようにしてもらう・・・、だんだん「オオワキ!」という要素が意味を持たなくなり、残された「トイレの中で身づくろいする」という行為が一般化していく・・・。・・・かな?
「トイレの中で身ずくろいする」--「オオワキ」
「トイレの中で身ずくろいする」ーーーじきょう
「トイレの中で身ずくろいする」ーーーたなか
「トイレの中で身ずくろいする」ーーーヒロシさん
「トイレの中で身ずくろいする」ーーー他の仲間
「トイレの中で身ずくろいする」ーーー・・・・
こういう経験をしながら、「オオワキ」とか「じきょう」とか・・・こんな要素は付属的なものになっていき、「トイレの中で身ずくろいする」ということが、トノの中で優位な位置を占める・・・と、思うわけ。これが「一般化」という意味。
ま、やってみないと解らんな。これが実践現場の面白さ。答えは、よく観察し考え、見通し(仮説)を立てた実践の中から探す。ダメなら、また検証し、組み立てなおして実践を発展させる。
何てこと無い単純な日常のことでも、一度身についた習慣を変えるというのは結構難しいものである。
障害のあるなしに関わらず、皆さんも心当たりあるでしょう(笑)。
追記:
ほんとは、こんな時、そこに居合わせた人が、変な奴,おかしな奴と目をそらさないで、その時に注意してくれたらいいのにといつも思います。
たとえば、電車やバスに乗る。
自閉症の人は席にこだわりがあって、我先に、あるいは無理に人を押しのけてまで席をとることがあります。ほとんどの人はしぶしぶ譲ったり、苦い顔で見逃してやります。
相手がどういう人かわからない、注意でもしたら暴れるかもしれない、いや、危害を加えられるかも・・・、よくわからないから関ろうにも関ることができない…実情はそうではないでしょうか。
是非、その場で一声かけてくださるようお願いします。
「そこはおばあちゃんがかけるところだから駄目ですよ」
「順番、順番ですよ」と。
そうすればその場で学ぶ機会が増え、はるかに身に付くと思うのです。
地域で社会で、そういうまなざしで受け止められたら、彼らもどんなに生きやすくなるでしょう・・・。
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2011.08.05 |
| Comments(4) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅣ
自閉症の人には生活上のこだわりが強い人がいます。
我が陶友のトノも、その典型のひとりです。
父親の連絡帳をネタに「ローヒー物語」を一つ。
自分の部屋の隣にテレビを置いた部屋がある。
その部屋でテレビ見るときにも、自分の部屋のエアコンはつけておかないと気がすまない 。
彼の家では、今回の地デジ切り替えをきっかけに、デッキ内臓のデジタルテレビを買い、トノの部屋にテレビを置くことにしたそうです。
かくして、トノがテレビを見るときはエアコンは1台稼動状態になったそうです。
大トノ(トノの父親)曰く、
「テレビ配置換え以来、思いがけず省エネになりました。(本当は、省エネではなく、これまで浪エネだったのが普通になっただけの話・・・。トノの沢山あるあだ名の中に、ローヒーというのがありますが知ってますか?命名は言うまでもなく父ヒロシです。」と。
吾応えて曰く、
「ローヒー、ローヒーを返上、それは今~~~」
周囲から見れば、生活上のムダも遠回りもそして「浪費」も、彼らの生活のありようの一つなのだが・・・。
国民的な節電闘争の最中・・・。
「吾関せず」の本人の横で、身内の方は色々気遣いをしながら共に生きているのです。
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2011.07.28 |
| Comments(0) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅣ
今日でテレビは完全に地デジに移行。
木漏れ日の中に時期外れの紫陽花→関連写真はここ
「ほんとは録画つきの24型のテレビが欲しかとです」と言っていたミホチャン。
念願のハイビジョンテレビを買いました。
知的障害があり、生活保護を受けて一人暮らしをしている彼は、「NHK受信料全額免除世帯」へのチューナー支給制度を利用してなんとかテレビ難民にならずに済んでいたところですが、映りも悪く、思い切って大枚5万円超をはたいて、テレビとビデオデッキを手に入れました。
「きれいかです」とご満悦です。
一人暮らしで、老化も進み身体が思うように動かないミホチャンにとっては、テレビを見るのが最大の楽しみ。
彼には相談する作業所職員がいて、かろうじて難民にならずに済んだとはいえ、5万円の出費は痛いです。
一人暮らしのお年寄りやお金がない人、自分ではどうしようもない人たちが百万家庭でテレビが見れなくなるとも言われています。沢山の「ミホチャン」達が置いてけぼりを食らうとは、いたたまれない気持ちです。
テレビは日常生活の中に入り込んでいます。
地デジ化にはもちろん賛成ですが、多くの弱者を切り捨てながら推し進めるやり方には反対です。アナログ放送を併用しながら、弱者を支援し国民の日常の楽しみ、暮らしを守る政策実行こそが求められています。
2011年7月23日(土)「しんぶん赤旗」
地デジ完全移行
準備不足抱えたまま
弱者対策遅れ チューナー不足
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地上波テレビが24日正午、デジタル放送に完全移行しアナログ放送は打ち切られます(岩手、宮城、福島の被災3県を除く)。5000万世帯、約1億3000万台といわれるテレビが一斉に切り替わる放送史上例のない大事業。“テレビ難民”は出ないのか、政府の移行計画は万全だったのでしょうか。(萩原真里、佐藤研二)
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日本でアナログ放送が始まったのは、1953年。60年代後半に白黒からカラーへの移行はありましたが、テレビはそのまま使えました。ところが、地デジに完全移行する24日以降、テレビを買い替えるか、アナログテレビにチューナーを取り付けるかの対応が迫られます。ケーブルテレビが「デジアナ変換」されている場合はそのまま使用できます。
未対応の世帯が百万超える予想
NHKの調査によると、共同住宅や戸建てのアンテナが地デジに対応していないのは、6月末までで約29万世帯。ジャーナリストの坂本衛さんは「地デジ対応が遅れている高齢者や低所得層の実態は把握すらされていない」と危惧します。
坂本さんら有識者グループは3月、このままアナログ停波を強行すると「100万単位の家庭でテレビを見ることができない」と警鐘を鳴らし、「地上アナログ放送の終了延期」を求める要求書を発表しています。
円滑な地デジ移行の鍵となる安価なチューナーの普及も、停波が迫るにつれ全国で品薄が顕在化しています。群馬県伊勢崎市の男性は「家電量販店やホームセンターを回ったがすべて売り切れ。テレビの買い替えは無理なので困った」と日本共産党事務所へファクスを寄せてきました。
名古屋市西区で町内会長を務める西田一廣さん(63)も、近隣住民の地デジ相談に乗るなかで「チューナー不足の混乱」を実感しています。「デジサポの窓口で訴えても『インターネットで探して』と言うだけ。このままでは、台風が来る8月にテレビが見られない人が続出してしまいます」と、アナログ放送の継続を訴えます。
総務省地上放送課でも「一部地方では品物が足りない」と認め、メーカーにも協力を要請していると言います。しかし、茨城県内の電器店経営者は「メーカー側は近い将来必要なくなるチューナーを余分に作りたくない。チューナーが手に入っても、アンテナ工事をする業者自体も人員不足。つまり政府の準備不足です」と指摘します。
政府の移行策は「国策に値せず」
「7月24日」のアナログ停波が決められたのは、2001年の電波法「改正」。それ以前の1998年10月の段階では、アナログ停波時期については「世帯普及率が85%に達した段階で決める」とした報告が郵政省(当時)の「地上デジタル放送懇談会」でまとめられていました。視聴者代表も含んだ懇談会の合意を無視し、衆参各2時間だけの議論で日本共産党以外の各党が強行したのでした。
地デジ化について「テレビ画面が高画質・高音質になる」「電波を整理し有効利用できる」「放送と通信の融合は世界のすう勢」などのメリットが語られました。日本共産党は地デジ化の意義を認めつつ、国民のテレビ買い替えサイクルを無視して機械的に「10年後アナログ停波」を求めた政府案に反対し、国民の準備が整った段階で停波時期を決めるとした修正案を提案しました。
実際、地デジへの移行への準備期間がまるまる10年あったわけではありません。日本で地デジ放送がスタートしたのは2003年12月で、全国に広がったのは06年12月のこと。沖縄県先島諸島では09年10月。地域ごとで準備期間に大きな差がありました。
弱者対策はさらに遅れました。生活保護世帯など「NHK受信料全額免除世帯」へのチューナー支給(アンテナ工事も含む)が始まったのは09年10月から。対象が「市町村民税非課税世帯」に拡大されたのは今年1月でした。しかも、アンテナは含まずチューナーの送付のみ。周知・広報不足と手続きの複雑さも相まって、申し込みは5月末で6万件にとどまっています。
「政府の地デジ移行策は国策に値しない」と坂本さん。発表した「要求書」では、7月25日以降も「実用化試験放送」としてアナログ放送を継続することを求めています。
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2011.07.24 |
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少し傷物のお地蔵さんたち。
作業所入り口で、お出迎えです。
その作者のジュンクンですが、今はかえるのストラップつくりに専念中。
毎日数を数えるのだが、ご覧の「正」の字を書き込んでいく。
以前は、一対一対応で印をつけて、その点を数えていたのだ。
数年前から「正」の字。
で、どのようにカウントするかは確認していなかった。
多分、一対一対応のままで、一画ずつ、いち、に、さん・・・かと思いきや!
五、十、十五、二十・・・ときた。
これにはびっくり!
「すごいね!上手に数えるなあ。いつの間に覚えたと?」
・・・と、カメラを取り出しパシャッ!とした次第。
正の字を使うのは他の仲間を見て覚えてやりだしたのは知っていたが、
カウントの仕方はどうやって学んだのか?!
不思議に想い、調べてみると、
仲間のホンチャンが教えたそうだ。
ほとんどボーダーな軽度の障害で、就労への意欲もなく、日々ぬるま湯のような作業所でのほほんとやってるような・・・、この気概のなさに苛立ちさえ覚えるホンチャンではあるが・・・。
やるじゃん、いいところもあるんだよな。他の仲間たちには優しいところもある。
みんなで支えあって進化してるんだ。
それはそれで、褒められ、写真まで撮られたジュンクン。
苛立ち腹かきだした!!
褒めてやっても・・・、何を言っても万事この調子の自閉症君。
それでも面をしかめうなりながら、ストラップ用のかえるをつくり続けている。
後日、ポンスでの穴のあけ方を教えたらすぐにモノにしちゃった。
仲間たちは、可愛くなかったり可愛かったり・・・だ。
また真夏の日差しが戻り、暑くなり出した土曜日の午後です。
作業所は、たたきの土間で、風が通り涼しい。
この夏はまだ一回もエアコンは使ってない。
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2011.07.23 |
| Comments(2) | Trackback(0) | ・仲間とともにⅣ
件の自治会長さんのことです。
注文でつくった行灯。
反対側↓
お気に召されないそうで、ボツ!
昼休み、自分から、今日遅刻したことを報告しにきた。
「大脇さん、今日は、8時22分に出たんだけど信号につかまり9時15分に来ました。」
私は、昼前に出勤して、遅刻したことは知らなかったのだ。
「お前な、信号につかまったって、それでそんなに遅れるもんじゃないだろう?」
「昨日は30分に出て55分にはつきました・・・」
ま、言い訳は彼一流のことだからともかくとして、
「自覚」しているのである。
リュウくんは自転車で30数分かけて通ってきている。雨の日も合羽を着て。
母子家庭で、お母さんの勤務条件が厳しく家庭での支えが十分でないために、母親が出勤した後に自分で起きて出勤することが困難で、毎朝、職員のモーニングコールが入れてきた。それでも大遅刻が常習だった。
「自治会選挙を彼のステップアップのきっかけにしてみようじゃないか」ということで、取り組んだ自治会長選挙で見事に会長さんになった彼には、明らかな変化が起こっている。
連休明け初日は、8時30分には出勤して来た。
連休でパーになるかもしれないと思っていた私には小さな驚きだった。その後も遅刻なしが続いていた中での今日のことだ。
「誰か職員から、俺に報告するように言われたとな?」
「いや、他の職員にも報告したけど、大脇さんにも報告しようと思って、朝、いなかったので・・・」
1. 成人式で目標にした「遅刻をしない」「仕事をがんばる」にしっかり取り組む。
2.自分にきびしくがんばって、社会で働くにふさわしい立派な大人になること。
と、宣言したことを、きちんと聞いて見守ってくれる人がいるということを、彼は知っているのだ。
彼の中に、彼を支える他者の力が宿りつつある、と言ってもいい。
この関係性、「自分の中に他者がいる」とうことを認識したということが、彼の中に新たな力を引き起こす契機になっているのだ。
人は他者を、愛する人を、必要とする人を、そして広くは「世界」を自分の心の中に取り込むことによって、自分を変革し成長させる力にしていくものだと思う。
人「間」ともいう、人「類」とも言う。人はつながりの中にある存在だ。
支援者と利用者の関係とか、そういうもの以前の、人間同士が支えあう関係をどうつくっていくのかという問題だろう。
一皮むけそうである。むけてほしい。
わがCIAの陰謀は、着実に成果を現しつつある。
いいぞ!リュウ。その調子だ。
俺たち、お前のこと、ちゃんと見守ってるからな!
PS:「心に沢山の人を棲わせてせて上げられる人になってください」と、誰かが言ってました。
たった一枚のはがきを書くことだって、そういう小さな営みの積み重ねが大事ってことじゃないかな?じきょうくん。
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2011.05.12 |
| Comments(3) | Trackback(2) | ・仲間とともにⅣ
かたや、清々しい表情で「おはようございます!」
片や、イライラの頂点である。
仲間の会の自治会役員選挙で、会長になったリュウくんと落選したカゴさんの一夜明けた好対照の今朝の表情。
仲間の自治会の年次総会があり選挙が昨日行われた。
約1週間の選挙期間中、立候補者の立会演説会も数回おこなわれたのであった。
実はこの取り組みには、職員集団というCIAによる支援という名の介入があった。
リュウくんは今年成人式を迎えた若者。
母子家庭で、お母さんの勤務条件が厳しく家庭での支えが十分でないために、母親が出勤した後に自分で起きて出勤することが困難で、毎朝、職員のモーニングコールが入る。
それでも大遅刻は常習だ。
満たされない彼は、何かにつけ人のせいにしてカンシャクをまわす。
「どうせボクのことは誰も聞いてくれない!」
・・・口癖である。
自尊心の叫びでもあり、自分を認めて欲しいという訴えでもある。
自己肯定感を切に求めている。
彼は高等支援学校では生徒会長を務め、いきいき張り切っていたそうだ。
「どうか」と聞くと、会長に立候補したいと言う。
CIAボスの指令が飛んだ。
「この自治会選挙を彼のステップアップのきっかけにしてみようじゃないか」
担当職員が選挙参謀に任ぜられ、選挙方針が確認された。
しかし、立会演説の内容は、どういう自治会にするかだけ・・・。
そんな中、「遅刻してくるようじゃあね・・・」と言う仲間の声も。
新人職員で経験浅い選挙参謀は、選挙方針を正しく理解していない。
ボスのチェックが入る。
「選挙に勝たせることが目標ではない。リュウくん自身が自分としっかり向き合い、この機会に自分がどういうことをがんばり、努力するのかを深く考える・・・、自分を変えるきっかけにすることに支援の主眼がある!」
かくて、個別に話し合いを重ね選挙演説は推敲されていった。
大要は次のようなもの。
1. 成人式で目標にした「遅刻をしない」「仕事をがんばる」にしっかり取り組む。
2.自分にきびしくがんばって、社会で働くにふさわしい立派な大人になること。
3.みんなが楽しく参加できる自治会にする。
そのために何事もあきらめずに前向きに取り組んでいく。
こうして、遅刻をしない日も見られるようになった。
CIA工作員は個別に、推薦者にも手を伸ばし応援するように仕向けた(賄賂は渡していない 笑)。
選挙当日の最後の立候者補演説は、リュウくんが他を圧倒していた。
応援演説が、ダメを押した。(ちょっと一面的だったが)
「若者がなったほうがいい。これからは若い人が引っ張っていかないと・・・」
大きな声で、どんぐり眼の新参のH君である。
世代交代論に危機感を感じた62歳のカゴサンは、真っ赤になり反論する。
「国会議員でも70歳やらおる!・・・!!!!」
弁が立たないので、弁の立つヤツの前では更に感情的になる。
この対抗馬のカゴさんは、陶友始まって以来20年目の最古参。
体が動き、よく気が利いて(時々、マが抜けて・・・)世話焼きがすきで人気者だ。
そして、何より出たがりで仕切りたがりだ。
これまでも「もうそろそろ若い仲間に譲ってやれば」と言っても、
何はさておき周りを掻き分けて出たがって(出しゃばって)きた。
だから、自分が思うようにならないとカンシャクをまわす。
とにかく、「上に立ちたい」のである。
危ないと感じたカゴサンの反応は火を見るよりも明らかだった。
とても好好爺なのだが、こういう時は老害の一面を発揮する。
石原慎太郎ほどでもないのだが、似たような・・・。
そういうことで、CIAとしては、かって何回も自治会長初め役員の経験があるカゴさんが人気投票で当選しても、あまりいいことは無い、他の人に機会を譲り、
新しい仲間たちの関係をつくるべきだという判断があったのだ。そこで、支援という「介入」が必要だったわけである。
(どこまで、自治を尊重し指導援助するかは微妙で難しい点がある。マジ)
かくて、選挙結果は、四人の候補者の中で12:4:1:1でリュウくんの圧勝。
勝者は、清々しい一日をスタートさせている。
励みにしてがんばってほしいものだ。
敗者は、「俺は何もやらん!自治会の係はなんもせん!」と朝からふてくされ、ゴネているのである。
下野してから本性は見えるのものだ。
カゴじいさん。ほんとに、いい人なのにこういうところだけは・・・おしいね。
しばらく波風が立つだろう。
「どうぞ。しなくていいです。」と、
しばらく突き放して様子を見ることにする。
無理も無いよなあ・・・!
一般就労時に、いじめられバカにされ居場所をなくしたカゴサンは、「上から物をいい指示する人が偉い、そうなりたい」と思い込んでしまったのですから。
こんな切なくも健気に生きるカゴサンなのです。
「人はね、肩書きとか役職じゃなく、そんなものが無いときに値打ちが試されるんだよ・・・」
「もし会長や役員がきちんと頑張れなかったら、みんなでやめさせることも出来るんだよ」
(わがCIAも、ご他聞にもれず政権転覆工作は得意だからね 笑)
今日の終礼で話した。
どれだけ意味がわかっただろうか。
いずれにしても、仲間たちの”あたらしい始まり”なのです。
もちろん、新人のCIA工作員たちにとっても・・・。
ところで、わがCIA工作員は、この一件で何を学んだことだろうか・・・。
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【東北関東大震災】(2011.3.11 14:46 国内観測史上最大のM9.0)
3月11日(金)、きょうされんは、西村直理事長を本部長とする「東日本大震災きょうされん被災対策本部」を設置しました。
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2011.04.28 |
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新成人の生い立ちをみんなで振り返りながら、ともに生きる連帯がはぐくまれます。
言葉もない重い障害のある仲間たちに寄り添いながら、仲間たちの願いを感じ取ろうとする職員や家族、関係者たち・・・。
「自分が何をしたいか、どうして欲しいか、どう助けて欲しいのかを伝えることができるようになることが大人になるということです。」
仲間の成人式関連ツイートから。
2月25日(金)
●土曜日は法人の新成人を祝う会。7名ほどの知的障害の仲間たちが新成人だ。みんな一般の成人式に出たことがない。各事大人になるということは業所ごとにお祝いの出し物をするというので、昼休みを利用して歌の練習をしている。陶友は「贈る言葉」らしい。ところが、(つづく)
posted at 13:39:18
●(つづき)耳の聞こえない仲間が、「みんな楽しそうにしているのに、解らない。私は参加しない方がいいんじゃないか」という。さて、どうしたものか?本人は手話も出来ない。裏を返せば、50年来孤独に生きてきた彼女が初めて自分から「私も皆と参加したい」と訴えたのだ。知恵の出しどころ(つづく)
posted at 13:43:18
●(つづき)「みんなで風船を持って歌えば、振動を感じ取れるかも」「サビのところだけでもオリジナルな手話振り付けしよう」とか・・・。一人の仲間を迎え入れるために皆で迷走中!完成度は低くてもそこから気持ちの交流・結びつきがつくれる・・・。さてどうなりますことやら。
posted at 13:46:37
(番外)●トノ(自閉症)が急に庭師稼業に目覚め?て、お寺の木を剪定しまくる。昨日家で父親が剪定したのを見てやり始めたらしい。職員問うて曰く「通路の邪魔な枝でしょうか?」吾応えて曰く、「なことない。そこに木があるから伐る、これがトノの哲学」(笑)作業所の地主のお寺さんに迷惑かけてくれるなよ!
posted at 18:03:27
2月26日(土)
●今日は法人の成人を祝う会。法人全体総勢150名で7名の知的障害の仲間たちを祝う。一般の成人式には参加できなかった仲間たち。じっと席につくのも難しい者も。みんなピシッと決めて形も重視。私も1年ぶりにスーツだ。ヤクザじゃございません(笑)
posted at 08:29:19
●新成人を祝う会(7人の知的障害の仲間)終了。それぞれの生い立ちを聞きながら共に生きる連帯固める。…チョコかじったら仮歯が割れた。歯科に滑り込み予約。
posted at 14:47:01
●障害の息子を見て嘆く母親に「この子にはこの子の器がある。それ以上を求めるな」と、おじいさんに言われたと言う母親。「沢山の出会いをもらった」と言う母親、「人の温かさをもらった」と言う母親。共感が共に生きる連帯の力を生み出す。
posted at 14:50:23
●四女の障害が解った時、嘆くどころか、腹据えてしっかり生きらな、と思った。まだこの社会は娘の人生を託せ無いぞ、託せる世にしなきゃ!と。
posted at 14:58:18
会食を含めて約3時間。「祝う会」は無事終了しました。
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2011.02.28 |
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今日は新らしく成人になった仲間を祝う会。
応援団ゆうゆうの方たちの主催です。
本人、テレてるようです(かわゆくない 笑)。
素直な感情表現が苦手です。育ちの中での対人関係の希薄さがあります。
陶友に来て2年目ですが、家族の帰りが遅く晩飯が深夜になり、朝きちんと出てくることが出来ません。特にこのごろは11時過ぎ出勤が多かったのですが、昨日カツを入れておきました。
「成人になるということは当たり前のことが出来るように努力する人にならねば、明日も遅刻してくるぐらいならお祝い会は意味が無いからな」と。
今朝は定刻少し過ぎに出てきました。
「おお。よし!やればできりゅじゃんか!」と抱きつくと嬉しそうに照れていました。父親を知らない彼は、「男」を求めているところがあります。私は細かいことは言わず、勤めてその役回りを演じています。
皆さんからお祝いの言葉や記念のプレゼントをもらい気持ちも新た?のようです。
母子家庭で、仕事の都合で丁寧に見てあげることができないことをお母さんは悩んでいます。
H君は帰宅すると母の帰りを待ち仮眠を取り、遅い晩飯の後、未明からまた寝ます。そして朝が遅くなり・・・。
母親と姉が出かけた後に、ゴロゴロと起きだすわけです。
「時々ヘルパー利用して夕食を作ってもらい、生活を改善することも必要か」とも考えているようです。
いずれにせよ、自分の力で生活を立て直すことは至難です。
朝、担当職員が電話で起こし声かけをして出勤を待つということが続いています。ま、遅刻はあるとしても、1時間かけて毎日自転車をこいで作業所に来るのですからそれはなかなかのものです。
今日の祝う会が励みになればと思います。
「今日は僕の成人を祝ってくれてありがとうございました。これからがんばります。」
「どんなことがんばるかみんなに聞いてもらわな!}と突っ込むと、
「仕事に遅れないようにがんばります!」とのことでした。
彼と家族の行く末のことも一緒に考えていかねばなりません。
まだ若いということは、幸いです。
当面は、障害年金の取得。一定の年金所得をもとに、どういう生活改善が可能か・・・?
NO.1963 もう、限界です。「これでまも何とかやってきた、仕方ない」という障害者家族の生活の姿に続いて、きょうされんの 「家族の介護状況と負担についての緊急調査の結果」(PDF)の要約版を(きょうされん コメンTOMO2010年12月20日)から転載しまておきます。
なぜ「家族の悲劇」は、繰り返されるのか
~「家族介護の実態調査」が浮き彫りにした事実~
■94歳の父が58歳の娘を介護
12月初旬、きょうされんが実施した「家族の介護状況と負担についての調査結果」を発表したところ、朝日新聞をはじめ、共同通信配信による地方新聞での報道など、マスコミの反応は早かった。それは、今回の調査が想像を絶する「異常な家族介護の現実」を、浮き彫りにしたためと思われる。
きょうされんに加盟する通所施設や事業所利用者の介護者を対象に調査したところ、4,123人の介護者から回答を得た(要介護者3,277人)。4,123人の介護者のうち、約9割が両親によって占められていた。しかも介護者全体の64%を母親が占め、その半数が60歳以上だった。最高齢介護者は、94歳の父親が58歳の娘(精神障害、静岡県)を介護し、93歳の母親が72歳の息子(知的・身体障害、東京都)を介護していた。これは「老老介護」を超える介護問題といえる。また入浴を介護している60歳以上の母親600人のうち、息子を介護している人は333人に及び、排泄介護をしている454人のうち、息子を介護している人は262人にも及んだ。高齢介護者の身体的負担は限界に達していると思われるが、成人男性の尊厳の保障という点でも大きな問題を抱えている。
こうした介護実態にありながら、居宅支援サービスの利用率は51%と約半数にとどまった。しかも介護者の年齢が70~80歳代以上で極端に利用率が下がってしまった。けれども介護者の84%は、介護の負担や不安を訴えており、とくに精神的な負担感を強く訴えている。
■繰り返される「家族の悲劇」の要因はどこに
2009年5月に大阪府高槻市で、知的障害の息子を両親が殺害してしまうという悲惨な事件が生じた。本年12月14日、大阪地裁は、父親(60歳)に懲役2年6ヵ月、母親(57歳)に懲役2年(執行猶予3年)の判決を下したが、この判決には、裁判長の「結果は重大だが、くむべき事情もある」という情状酌量が反映したと報道されている。
自立支援法の施行によって、障害のある人とその家族の無理心中事件は急増してしまった。しかしそれ以上に、高齢者家族はもっと多くの事件が生じている。しかも介護保険が施行された2000年から2009年の10年間で、400件もの悲惨な事件が生じ、介護保険施行以前の件数を大きく塗り替えてしまった。2010年に入ってからも事件は繰り返されている。インターネットで検索するだけでも、20件以上の悲惨な事件が全国各地で生じていた。
なぜ「家族の悲劇」は繰り返されるのか。しかもその悲劇は、障害や介護負担を抱える家族に集中している。障害や介護負担を抱えた家族には、幸せに暮らす権利がないのだろうか。
原因は明白である。民法に定められた「扶養義務制度」が強い縛りになっているのである。そしてその「扶養義務制度」を前提としてつくられた、貧弱な自立支援法や介護保険制度は、「まずは家族が介護すること」を大前提としている。「障害のある子や高齢の親を家族が支えるのが当たり前」という考え方が、自立支援法や介護保険制度の根幹になっているためである。
■介護保険の「見直し案」で再浮上した障害福祉との統合
2012年の介護保険制度の定時改定にむけて社会保障審議会・介護保険部会の「見直しに関する意見」が11月25日にまとめられた。この「意見」は、素案の段階から多くの批判や反発が噴出しているが、その内容は、高所得高齢者(年収320万円)の応益負担を1割から2割にする提案や、要介護2までの人を支援サービスの対象外とすること、65歳以上の人の介護保険料を1,000円値上げするなどである。
これらの問題も重大だが、今回の「意見」にはさらに注意すべき記述がある。それは介護保険と障害福祉の統合を頑(かたく)なに強調している点である。「意見」の(被保険者範囲)には、「現在、障害者施策については、内閣府の『障がい者制度改革推進本部』において、議論が行われているところであり、今後は、介護保険制度の骨格を維持した上で、被保険者年齢を引き下げることについて、十分な議論を行」うと、明記されている。これは明らかに、応益負担の廃止を約束させた自立支援法廃止と新法づくりをすすめる運動、そして制度改革推進会議等に対する牽制であることは間違いない。だからこそ介護保険の骨格、つまり要介護認定と応益負担の堅持を頑なに強調し、統合の方向を探ることを改めて提起したといえる。
さらに(被保険者範囲)の最後の2行の「現行の第2号被保険者に対する給付に関し、特定疾病による条件の緩和を検討」するという記述も見過ごせない。現在、脳血管疾患や関節リウマチなどの16の「特定疾病」の人は、40歳から介護保険が優先されている。しかし、例えば事故による障害や精神疾患、さらに生まれながらの疾患・疾病まで、「特定疾病」の対象にすると、ほとんどの障害のある人は、40歳になったら自動的に介護保険に移行することになってしまう。これは、統合というよりも、介護保険への障害福祉の吸収といわざるを得ない。
■「家族の悲劇」を繰り返さないために
12月12日に緊急に開かれた、「高齢社会をよくする女性の会」(樋口恵子理事長)主催の介護保険の見直しについてのシンポジウムの席上で、厚労省・老人健康局の課長は、負担増や介護サービスの削減について、「家計が苦しいときは、夕食を一品抜くことが必要になる」と発言した。こうした考え方が根底にある見直しでは、とうてい「家族の悲劇」の跡を絶つことはできないばかりか、むしろ増長してしまうだろう。
いまもっとも大切にしなければならない見直しの視点は、障害や高齢者の必要に応じた支援や介護を、公的制度として充実することである。つまり自立支援法を廃止し、必要に応じた支援を可能にする新法をつくり、それを土台に介護保険制度を根底から見直すことである。わたしたちの運動は、新法づくりにとどまらず、介護保険の根本改革にも影響を及ぼすものでなければならない。そうでなければ「家族の悲劇」の跡を絶つことはできない。(TOMOひろ)
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2011.02.05 |
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昨日は雲ひとつない快晴。
宗像市玄海町の風の子保育園の「風の子まつり」に行って来ました。
もう数年来のお付き合い。
もともとは園長先生が、私の学生時代に「保育問題研究会」で交流があった方です。
当時、「保父さん」になりたいと思っていた私は、若い保母さんに混じって保育問題研究会に参加していました。
そして、園長先生の保育園でバイトをしたり、遊びに行ったり・・・。
その後、先生は食育をテーマに田舎の方に引っ越され、新しい保育園を作られました。
「子育てと食と農業と環境と・・・」
数年経ってから、子どもたちの手に合った「ご飯茶碗」の注文をいただき、お付き合いが再開しました。
そこで、バザーにも声をかけていただいたのです。
若い保育士さんも福祉保育労働組合時代からの知り合いが多く、売り上げにも協力的です。
「陶友の器はあったかい」「ここにはファンが多いとよ」
気軽に声をかけて買ってくださいます。
ありがたいものです。
小さなお祭りですが、例年4~5万円売れます。
今年は、ふみさんとたなかと私の3人で参加。
5万目標が、なんと7万2000円も売れました。
成果が大きいと、日曜出勤の3人も疲れがたまらず、気分がいいものです。
顔見知りのつながりの力でしょうか?
それとも商品力でしょうか?
あの頃の若い保母さんたちは、主任や中堅の立派な”おばちゃん”になっています。
みんなが頑張っている姿を観るのはいいものです。
つながりは財産です。大事にしなければなりません。
風の子保育園の皆さん。
ありがとうございました。
保育の市場化が狙われ、子どもたちが商品にされ公的保育制度が壊されようとしています。
障害者自立支援法と同じ道です。
福祉分野から、広く手を取り合って頑張りたいものです。
娘たちが大きくなってからは、私の被写体からは外れていますが、
「子どもたちを撮りたいな」と思ってしまった・・・。
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2010.11.22 |
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「売れた。売れました!」
ふみさんの笑顔がはじけました。
石焼安納芋、”ふみさんの幸せの黄色い蜜芋(安納芋)”が本格始動しました。
小春日和の 秋明菊
昨シーズンの試行で、月5万収益が見込まれた焼き芋販売。
今シーズンは月10万円めざして、新しい売り場やお客さんを増やすために、デリバリーでも何でもやろうと張り切っています。
今、陶芸班の仲間たちは地域にポスティングに出かけています。
ふみさんの“幸せの黄色い蜜芋”
種子島産直送“安納芋”を1時間かけてじっくり石焼
でんぷんがブドウ糖に変化したやさしい甘さ ヘルシーな天然スイーツ
100グラム 100円 激安!!
甘くておいしい焼き芋を食べて、”ふみさんの幸せ”を応援してください!
みんなで はっぴいに!
ふみさんの物語。
ふみさんは耳が聞こえません。離島では聾学校もなく、筆談しか出来ません。話すのは上手です。
五十余年島で暮らし、一人娘のお母さんでした。去年の春、中二の愛娘を不慮の事故で亡くし、そのことが原因で離婚してしまいました。一人ぽっちになり気が狂いそうになったふみさんを、福岡市内に住んでいた妹さんが引き取りました。
たまたま近所にあった陶友に相談に来た時、「働くと言っても、給料はほんの少しだよ。」と言うと、「心休まるところが欲しい。」と答えました。そして、ふみさんは仲間になりました。
とりあえず陶芸班に入りました。飲み込みもよく少しづつ上手になっています。
仲間たちや多くの人に出会い三ヶ月余。
ふみさんが、言ってくれました。「陶友に来て生まれて初めて、人を信じてもいいんだと思いました。私はここにくるために色々苦労して来たのかもしれない。人間らしく生きていける場所を、やっと見つけることが出来ました。」と。
ふみさんの半生を思うと、切なく涙が出そうになります。
「みんな幸せになる権利があるんだ!」 強くそう思います。陶友はそのためにこそあるんだと。
そして、「陶友」での作業として、新たに石焼イモをはじめました。今、ふみさんは「日本一の焼き芋おばさん」目指して修行を始めました。“幸せの黄色い蜜芋”は、ふみさんが心をこめた焼いた種子島産の安納イモ(安納こがね)の焼き芋です。
みなさん、甘くておいしい焼き芋を食べて、”ふみさんの幸せ”を応援してください!
2010年2月 工房 陶友
最近は、体調不良を訴えたり、少し元気がなかったふみさんですが、先日安納芋の入荷が決まってからは張り切っていました。
思えば、今でもふみさんの心の奥底には「自分の耳が聞こえれば、娘を助けてやれたかもしれないのに」と、耳が聞こえない自分の障害を責める気持ちがあるのかもしれません。
「売れた!売れました。全部売れました!」
今日のふみさんの声はとりわけ大きく響きます。
近い将来、筆談で「おいしいよ!」「頑張ってね!」と書き込んでくれるお客さんを、ふみさんは沢山作ることでしょう。
地域に、「”ふみさんの幸せ”作りの物語」が始まるのです。
ふみさんの笑顔が、仲間たちとみんなを幸せにしてくれるでしょう。
*ふみさんのことは、以下の過去ログを参考にどうぞ。
■
NO.1362 「みんな幸せになる権利があるんだ!」・・・持病が悪化してしまった。 ■
NO.1369 「みんなちがって、みんないい」なんだ。
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2010.11.19 |
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昼休みは、仲間のことについてつぶやこうかなと思う。
意識して観ないと、20年30年もやっているととマンネリ化してしまう。
そのためには書くことは重要だ、書くことで思いを高めないと・・・と思いつつ。
かつて、作業所を始めて何年ごろか、意欲が薄れたことがある。
それは仲間たちのことを「可愛くない」と思ったことがきっかけ。
正確に言えば「わが子ほどには」がつくのだが。
わが子ができて、わが子の可愛さに比べれば・・・、と思い、こんな気持ちでは打ち込めないなと思ったのだった。
「わが子ほどに可愛くはなないのは当たり前だろ」と人に言われて、
「そりゃそうだ」と、合点したものだったが・・・。
いずれにしても、大事に思う気持ちが萎えてしまえばこの仕事はできない。
昨日は給食なしの自由外食日。
家から弁当を持ってきたり、外に職員と一緒に食べに言ったり、コンビニ弁当を買ってきたり・・・。
外食組は「上級者」(と言っても職員と一緒だが)、多くは持ち寄ってみんなで食べている。
何より「自分で決めて買ってきた」ことが嬉しいのだ。
栄養バランスは論外。
私は、箸を持って、つまんで回る。
イヤ、収奪のためではなく、「俺流コミュニケーション法」!
・・・ということで。
11月8日の呟きから。
●マグカップに、無心にウサギの絵付けするジュンクン(自閉症)。筆が細すぎるので太いのに変えるように言うと、ブスー!ひどい時は怒り出す。ここ数年、一事が万事こうだ。自分のやり方を変えることは至難なのだ。わかっているつもりでも「教えてやっとるとに何や!」と怒鳴りたくなる時も・・・涙。
posted at 12:32:16
●「おべんと、いいですか?」とトノ(自閉症)。このごろ聞きに来る。しかも、一語分ではなく二語分で。父親が「このごろ文章で話す」と感心していた。「うちゅうせんかんやまと、ききたい」「たなかさん、CD、かいたい」30代半ばだが、人間はゆっくりでも発達するもんだ。ゆっくり自分らしく・・・
posted at 12:37:35
●ワイワイ、食べだしたぞ。どれどれ、みんな何を買ってきたか?チェックしてつまみ食いしてやろう!(笑)俺流、コミュニケーションの始まりだにゃ。
posted at 12:39:56
●ユッコさんは、このごろ心が不調で休みがちだ。今日は出てきて「今日は仕事出来ません、すみません」といって座っている。ムリに来なくてもと思い「陶友の経営を助けるために来てくれたんか?」と冗談を突っ込みながら聞くと、「みんなの顔がみたい」という。「みんな元気だあ」と喜ぶ。そこやなあ。
posted at 12:56:28
●ふみさんのブリカマ、ユコチャンのハンバーグ、カゴじいの卵焼き、カッちゃんはレンコンのピリ辛揚げを箸にはさんで待っている・・・ア~ン。一周終わり。みんなつまんでもらうのを楽しみにしている。中には、分けることを知らない仲間も。弁当のふたを閉めてガード。…いろいろ。自由食の楽しみ。
posted at 13:06:58
●そう、そこなんよ!「明日がなければ、人間らしく生きることができない。ひとりぽっちでは、人間らしく生きることができない。」 RT @works45: まさに、そこですね。 QT @oowakitomosan: 「みんなの顔がみたい」という。「みんな元気だあ」と喜ぶ。そこやなあ。
posted at 13:12:40
●私も他人と比べがち。でも比べたところでいいこと無し。仲間たちに生き方の極意を学ばねば。RT @BUJIKORE: 大脇さん、twitterやっていると、他の定型の人と自分の歩みを比較してしまう。自分らしくゆっくり発達していいのかな??亀のようにのろいけど、これが自分に合う…
posted at 13:16:52
●さて、窯詰めの残業じゃ。仲間がいる時ははかどらない。かといって、一人も色々。一人気が利く奴が助手にいるといいのだが・・・。無いものねだりはやめてGO!
posted at 17:20:09
●はかどらない窯詰め。残業飯食うなう。今日は給食がなかったので、昨夜の残り物をタッパに二食分詰めてきた。具沢山豆乳味噌汁、豚キム、鰹の腹皮(鹿児島人しか知らんだろうな。鰹節にする鰹の腹、トロ部分を軽く干したもの、チョーウマ)。これで4食同じものだあ!さあ、もう一息頑張るか!
posted at 19:26:35
●風が出てきて寒くなった。小雨も・・・。窯詰めは半ばだが、残業打ち上げ!さて、帰るとするか・・・。俺君、皆さん、お疲れさん!
posted at 21:48:45
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テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記
2010.11.09 |
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今日はユウくんの話。
せっせと何かしていますが・・・。
この帽子のことは後ほど。
ちぎり絵(はさみで切る)でひまわりを作っていました。
数を数えるために、枠のある箱に入れます。
今日の目標は8個だそうで・・・。
こうして、牛乳パックをパルプにして漉いたはがきの絵になるのです。
お日様と元気なひまわりのようです。
ところで、あの帽子のことですが。
日焼け止めではありません。
かつては、つい1ヶ月前までは、こんな風にジャンバーを引きずり上げてかぶっていました。
それには深い、自分ではどうしようもない訳があるのです。
NO.1446 トラウマ。で、詳しく書きましたが、小さいとき、父親に散々殴られトラウマになってるのです。
そして不幸なことに、ある仲間が父親になんとなく雰囲気が?そっくりなようなのです。
そばによると、殆ど動物のようにガーッ!ウーッ!とパニックに陥るのです。テレビでよく観るチンパンジーの群れでパニクル・・・、あれみたいに。
だから、彼を避けて視界に入らないようにするためにジャンパーをかぶっていたのです。
1月前の実習生がいたときです。
彼女は、ユー君となかなか関係がとれず、悩んでいました。
曰く、「福祉の仕事には専門性と熟練が要る、私には無理だ」と。
ある日私が、帽子とそろいの青いいタオルを渡し、ユウ君に例の帽子を作ってあげるように指示しました。
・・・果たして、ユウ君はすっかりお気に入りで、その日から実習生の声かけに応えるようになりました。
彼女が、この実習においてその態度をコペルニクス的に転換し、積極的になったのは言うまでもありません。
実は前々から、私は、あの不自然な「ジャンパーかぶり」を何とかしたいと思っていたのです。
こちらだって自然というには遠いですが、・・・ま、ひとまずは解決です。
私は、実習生に尋ねました。
「福祉の仕事の専門性って、ナンや?」と。
確かに当然、専門性と熟練は求められます。
しかし、そんな大げさなことを考える前に、目の前の相手が困っているときに、
「どうしたらいいのだろう」「どうしたら、少しでも喜んでもらえるだろうか、困ったことを減らしてやれるだろうか」と考えることです。
人とかかわる福祉の仕事の出発点はここにあるのです。
ここからしか始まらないのです。
そこから実践の試行錯誤と学びが始まり、その先にこそ「専門性と熟練」は積み上げられていくのです。
障害者のグループホームを利用されているぶじこれきにんさんから、以下の厳しいコメントをいただきました。
現場は支払いの事しか頭にない。
<支援と必要とする人と支援する労働者がしっかり信頼関係を作り、声を上げて行きたいものです。
その通り、私は成人施設が、バックアップするグループホームに住んでいるけど、施設側は家賃支払いの催促しか頭に無く、家賃支払いがなぜ必要か、入居者の立場に立った支援が出来ていない。
自立支援法施行後、福祉サービスの劣化はひどくなり、マニュアル化した支援をするようになった。時間数いくらで外食支援と言う風になり利用者のニーズより、時間数で支援するようになった。
支援する側とされる側が本質的な意味で信頼関係を作り、声を上げていくのに程遠い環境にある。
大脇さんや、林さんが言う人財育成は程遠い。人手が自立支援法で削られて、目先の利用者支援に追われていて、利用者の立場に立った福祉サービスは自立支援法施行で崩壊下。これを立て直すのは、法律が今、廃止されても時間がかかる。これが現実です。
2010-04-27 火 18:45:03 | URL | ぶじこれきにん #U9m.xr6A
こういう厳しい時代だからこそ、利用者の批判と要求に正面から向き合い、状況を変革する気概と力を持った質の高い福祉労働者が必要とされています。
社会福祉労働は、人格と人格との直接的な関わりあいを基本とするコミュニケーション労働です。私は格闘技と呼んでいますが・・・。それは、支援を必用とする人と支援する人とが、目的を共有し、信頼をもとにお互いを高め合うことでなりたつ労働です。
だからこそ、私たちには、しっかりとした人間観や社会観、労働観が求められます。
広く学ぶ必要があり、そこに、私たち福祉労働者の成長、「専門性と熟練」を積み上げる条件が広がっています。
もちろんその成長は、誠実に挑戦する者にしか保障されてはいませんが・・・。
先ずは「共感する心」・・・。
心のセンサーは敏感ですか!
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2010.04.28 |
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今週は、食品班でリヤカーを引いて近所を回り、豆腐や野菜を売る仕事をしてるんだ。
最初は不安だったけど、・・・何とか頑張ってるよ。
最初はラッパの音が気になってイヤだったけど、じきに慣れたし、
電卓でのお釣りの計算は、先輩達よりも上手だったよ。
先輩が、「とうふ、いかがですか~~」というので、
僕も、「おいしいお豆腐、いかですか~~」と、大きな声で言ったよ。
今日は、途中で職員さんがいなくなったけど、先輩と一緒に出来たよ。
帰ってきてすぐに、給食。
ホントは、やっぱり不安だったので、すぐに給食で気分転換をしたんだ。
「楽しかったよ、楽しかったよ」といいながら、わき目も振らず、すぐに給食にとびついたもの。
おからコロッケつくりも、35グラム、ちゃんと計れたし、
「寒いから、上着していいですか」といって、上着も着たし・・・。
お母さんは、
「いつも気温が変化してきる枚数とか種類が変わると着衣でもめています」と、連絡帳に書いていたけど・・・、普通に出来たんだよ。
「家に帰ると不安が強く、確認が続きます。身体を使っているせいか、寝つきはよく、10時には寝ています。」とも、書いているけど・・・。
僕は、不安なると、「・・・ですか?」「・・・ですか?」と、自分で見たり考えれば分かることも、すぐに確認しないと安心できないんだ。
最近特に鬼瓦所長はつっけんどんだよ。
「自分で考えれば分かるだろ?」とか、「見れば分かるでしょ!」とか。
リヤカーに一緒についていってくれた職員のトクイさんが、途中からはなれることを気にして、相談した時も、鬼瓦は、
「なんも起こらんから、自分達でやらせろ!」
って、怒ったように言ってたらしいんだ。
「周りが不安そうにしてるから、本人が不安になるんだ」ということらしい。
・・・そういうこともあるかもしれないけど、ちょっと冷たいなあ。
でも、色々不安もあるけど、やってみればできるもんだね。
「陶芸班は手一杯だが、同じ作業を自分のペースで出来る。食品班は、他の仲間や職員たちと関わりながら、流れの中で対応しなければならないから、自閉症にはストレスが大きすぎるかも」ということで、最初は陶芸班で僕の様子見だったらしいけど。
「多少のストレスはあっても、やれるだろう」との判断で、食品班に回されたわけだ。
もしかしたら、鬼瓦さんが言うように、
「不安が無いように先回りして整理してもらうよりも、少々のことは自分でぶつかりながら、乗り越える体験が必要」なのかもしれないな。
そりゃそうだ。
ずっといつまでも今のままの僕でいいはずが無いもんね。
挑戦しながら、僕も少しづつ変わらなきゃね。
(試練の中の実習生)
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2009.11.19 |
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タッチンには悪いと思うんだけどよ、・・・とにかくあいつが怖いと言うかいやなんだ。
俺は、陶友に来て10ヶ月が過ぎた。
兄ちゃんが先に来ていたので、俺も来ることになったんだ。
うちは兄妹5人。
どういう訳か、みんな、自閉症だの高次機能障害だの発達障害だの、わけの分からない名前がついている。
この10ヶ月、みんな俺の声も聞いたことが無いだろう、あの若い男職員以外は、多分ほとんど。
ただし、おれが「ガー!」とか「ウー!」と言う声は、何度か聞いただろうな。
みんなびっくりしてるもん。
タッチンが側に来て、いやな時にはそう言って、ドタバタするんだ。
はじめのうちは作業所の建物にも入ることが出来なかった。
その原因は、多分タッチンだけではなかったかもしれない。
毎日毎日外から作業所を眺めていただけだが、もう忘れたが、いつの間にか入れるようになった。
ここの人たちは悪い人じゃなさそうな気がしたからかもしれない。
紙漉き班で、牛乳パックのパルプはがしが俺の日課だ。
タッチンが視野に入らないように、上着をスポンと頭にかぶり・・・だ。
この俺の奇妙な行動を、職員達は、
「なんでやろう?」「何が原因なんや?」ち、議論したことがあったらしい。
「タッチンが、ユーがポテトチップを持っているのにちょっかい出したからかな?」と、若い担当の職員が言いよった。
鬼瓦所長は、
「そんぐらいでそげな事はなかろうもん。もしかしたら、タッチンが親父さんに似てるんじゃないか?母親に聞いてみてくれ。」と言うとった。
その時には、なんかあいまいになって真偽のほどは分からなかったようだ。
俺は、親父にさんざん叩かれて、今で言う「トラウマ」になってしまったのだ。
だから、大体、男は怖くて好かん!
そんなこんなで今は、離婚して母ちゃんと兄妹の6人家族やけど・・・。
このことは面接の時に話しとったけん、鬼瓦が現場の勘(?)て奴で「親父が原因」と思ったらしい。
この間の、一泊旅行の時は班行動やった。
ウエ!やばい!タッチンと一緒か!
でも旅行には行ってみたいな。
若い職員達は、俺たちを別々にしようと心配してくれた。
ところがだ、あの鬼瓦の奴!
「初めから別々に離さんがよか」と。
「いつまでもこんな関係でいい分けじゃなかろうもん。とにかく行きの車だけは一緒に乗せて様子を見ろ。視野に入らないような席取りをして・・・。どうしてもダメなら差し替えればいいんだ。」とか、えらそうに荷物を積み替えるかのように指示しやがった。
鬼瓦の奴は、「物事を固定的に見るな。全ては変化し発展するんだ。現状を変革する、変化をどう作り出すかが実践だ。」などと日ごろからえらそうに言うんだ。・・・人の気持ちも知らないで!
ご丁寧に、「旅行にいきたいという気持ちと、一緒はいやだなと言う気持ちがぶつかるんだ。そういう過程を経て、要求が今ある困難を乗り越えるエネルギーになるんだ。その矛盾を、どうとらえ止揚するかなんだ、教育とか実践は・・・」と、えらそうな理屈までのたまいやがった。
鬼瓦が所長の権限を傘に屁理屈を言うと、若い職員達は従うしかない。
かくして俺は地獄の2時間を味わうことになった。
8人乗りのレンタカーの、一番後ろ奥にタッチンは乗り、順々に詰めて、俺は若い職員が運転する助手席。
一番遠くて、視野に入らない距離なんだ。
イヤでイヤで、乗りたくなくて、しばらく抵抗したが、
やっぱり旅行は行きたいと思ったので、しぶしぶ、自分から乗り込んだ。
職員も、鬼瓦の奴も「先ずはしてやったり」と言う顔で出発したのだった。
ああ、車の中のことはあまり覚えてないよ・・・、と言っておこう。
果たして現地に到着。
流石に若い職員も鬼瓦も、俺の忍耐を認めてくれて、現地からは無罪放免、いや、班を変えてもらった。俺にとっては一歩前進だったのかもしれないな。
かくして2日目は別行動だから、そこそこにリラックスして楽しめた旅行だった。
鬼瓦の奴、次は何を企んで拷問をしかけてくるかわからない。
・・・でも、まあ、人生で初めて仕事をしにくる場所が出来て、給食もうまいし、第一家にいないだけで母ちゃんも少しは楽だろうしな。
明日からも、パックはがしに頑張るとするか。
憎たらしいけど、鬼瓦の読みは、当たっていたよ。
当時はあいまいなままだったが、陶友祭の時に母ちゃんがタッチンを見て、「確かに父親に、どこか似ている」と、事務員さんにチクッタらしい。
それにしても、なんでこんなに心の奥深くまで、脳の髄まで怖さが染み付いてしまったんだ!
「トラウマ」と言うらしいが。
俺は巳年生まれで、トラ(寅)もウマ(午)も関係ねえのによ。
タッチン、すまねえな。悪気は無いんだ、許してくれ。
(ダルビッシュじゃない ユー)
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2009.11.12 |
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僕は今、支援学校高等部から「工房陶友」に実習に来ています。
鬼瓦所長の下で、今週いっぱいは陶芸をします。
何をすればいいのか不安でしたが、鬼瓦は、
「自分が好きなものをつくっていいよ」
と、さも優しげに言います。
はじめは、どうしようどうしようと思っていましたが、好きなようにするようにしました。
すると、「おお、これ何?湯飲みね。いいじゃない。」と、鬼瓦。
僕は時々気になって、
「所長さん何してるの?」と聞きます。
すると、
「気にせんでいいと。今、所長さんの仕事しとると」といいます。
給食の時に、
「今何食べてるの?」と聞いたら、
「給食の時は給食を食うにきまっとるやろうが。」と。
・・・
いや、鬼瓦やけん、なんか違うものを食べてるのかと思ったまでなのに・・・。
先生やお母さんは僕には優しい言葉で話します。
僕が色々なことを気にするので、不安にならないようにです。
実習面接の時に、そんな様子を見ながら、鬼瓦は、
「じきになれさせてやるよ」と言って、先生が、「そんなとても・・・」と言っていましたが・・・。
・・・すると、
「もう給食、食べたとね」とさも優しげに付け加えます。
僕は、なんでかわかりませんが、人のことが気になるのです。他の人にも、見れば分かることを、
「今、何してると?」と、聞いてしまいます。
他の人たちは優しいから、
「今、○○しよるよ」と、言ってくれます。
僕は安心します。
なんで鬼瓦は、つっけんどんに、言うのでしょうね。
他の職員さんに聞いたら、
昨日の実習初日は、大きな声を出さないようにと、ずいぶん気を遣って疲れたそうです、鬼瓦は。
僕が気にしすぎかもしれませんが、
多分小さい時から、自閉症で色々問題を起こし、しょっちゅう注意ばかりされたからかもしれません。
多きな声や、「ダメ」と言う否定的な言葉には敏感に反応してしまうのです。
すると、学校ではでは先生が、
「シン君のことじゃないから大丈夫だよ。シン君はちゃんとやってるよ。」と、優しく言ってくれるので安心するのです。
鬼瓦は、
僕が周りによる過干渉かなんかで、萎縮してるのじゃないかと見ているようです。
「いちいちくっついてきて色々言われたらたまらんやろうもん。
先ずは自由に自分がやるようにやっていいんだよ。自由に伸び伸びと自分を出せることから、全ては始まるんや。細かいことは言わんでよかと。」が持論のようですが・・・。
流石に、「放し飼いの理論」とはいってませんが・・・。
ホントかな?これは支援をサボる口実にも思えます。
そして、僕のことは、色々言われすぎて、自分で自己評価が出来ないようになっているんじゃないか、自分なりにこれでよし、と言う見方・判断が出来ないのではと、勝手に思い込んでいる節があります。
そうなのかな?僕だって自分の事なのに分かりません。
ン~~!ままよ、今日も、好きにお皿や箸置きでも作るとするか。
昨日の、連絡帳には、
「今日は、初日の緊張で疲れたと言っていますが、
流れに沿って作業に参加することが出来ました。」と書いていました。
後で、心配性のお母さんのために、
「どうぞ、ご安心ください。」と付け加えればよかったなあと、言っていたそうです、鬼瓦の奴。
あれでも結構気を使ってるのかもしれません。
10日間の実習、どうなりますことやら・・・。また感じたことがあったら、つぶやいて見ます。
(実習生)
テーマ:障害者作業所 - ジャンル:日記
2009.11.11 |
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