「世界でもっとも美しい10の数学パズル」を読み終えました。
メーセル・ダネージ著、寺嶋英志訳、青土社、2400円、2006/3/15発行。
読後感としてはいまいち。
古典パズルのうち、数学的要素、というか数学の発展に寄与・関連したものをピックアップして、それに関連する話題を並べた、という本。
パズル入門者向けだけど、数学との関連をメインとした説明が多く、もっとパズルの面白さを述べてほしかった気がする。
別解の見落としや誤植が結構あり、筆者・訳者ともそれほどパズルにのめり込んでいない気がした。
【得たもの】
フィボナッチ数の性質。フィボナッチ数は奥が深い。
・隣り合うフィボナッチ数の2乗和もフィボナッチ数になる。
例)(2,3)→13、(34、55)→4181
・8x8の盤を4片に分けて並べ替えると5x13になって面積が1増えた、というパズルがあるが、ここで出てくる5,8,13がフィボナッチ数の並び。同様のことが21x21→13x34などでできる。
各章の終わりに載っている問題は易しめのが多いが、さらっとカークマンの女生徒問題が出ていたのは驚いた。
「15人の女生徒が3人ずつ5組で、7日のあいだ毎日散歩をする。どの2人も2度同じ組にならないような組み合わせを見つけよ」
他の問題とのレベル差がありすぎでしょう。
学生の頃に、仲間内の麻雀大会に16人集まったので、どの2人も1度卓を囲むように半荘5回戦の組み合わせを作ったことがあったなぁ。カークマンの類題になるけど、直感的にできるとひらめいて、実際にできたのは嬉しかった。半荘に要する時間がまちまちで待ち時間が多いのが不評だったけど。
この本の原題はThe liar paradox and the towers of hanoiだけど、こんな邦題付けられたら買わずにはいられないじゃないか。
- 2006/04/22(土) 02:23:30|
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確かに原題と邦題がえらく違いますね。
天神橋筋商店街を歩き回っている時に地図を探しに本屋に入って
その時に丁度その本が目に入ってしばらく立ち読みしてしまいました。
時間があってお金もあったらそのまま買っていたかもしれませんが
原題のままだったら多分そのまま通り過ぎてたと思います(^^;A)。
- 2006/04/24(月) 22:44:53 |
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- さかたん #XMidKxDI
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面積が1増えたり減ったりするパズルは、小学生の頃、
秋山仁先生の「算数だいすき」(NHK 教育)で見て、
とても感動したのを覚えています。
当時はフィボナッチ数の理屈はまったくわかりませんでしたが、
方眼紙で実際に模型を作ってみて実験して、
「この部分が少し狭く(広く)なってるなぁ~」とか、
いろいろ試して楽しんでいました。^^
- 2006/04/25(火) 13:17:54 |
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- 都道 #IfpOg5qo
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こちらでははじめまして。
フィボナッチ数が |F(n+1)^2 - F(n)F(n+2)| = 1 を満たす ( 1 と -1 が交互に現れる) ことは知っていましたが,あのパズルがその特殊な場合だったとは今まで気付いていませんでした。
自分はフィボナッチには詳しくありませんが,知り合いに非常に詳しい人がいて,以前熱く語られたことがあります。非常に奥が深い世界のようです。
- 2006/04/25(火) 22:34:24 |
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- ちゃーみー #OsMBJjTk
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コメントどうも。>さかたんさん、都道さん、ちゃーみーさん。
面積が増減したり、女中さんがごまかして100円消えたり、とかは、初見のときに随分悩んだ覚えがあります。
おや?と思わせる、不思議さ、面白さというのはパズルに欠かせないですね。
無事GWに突入しました。
- 2006/04/29(土) 00:07:18 |
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- タロタロ #-
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