2014年8月のまとめです。
●Japanese puzzlist named Taro
正方形がN個くっついた形を、
1個はモノミノ、2個はドミノ、3個はトロミノ、4個はテトロミノ、5個はペントミノ、…
といい、総称してポリオミノと言います。
個数ごとに何通りあるか、種類数を並べると、1,1,2,5,12…となります。
次は何個だったっけ?と調べるには
OEIS(Online Encyclopedia of Integer Sequences)が便利です。
整数からなる数列について、およそ思いつくものは何でも載っています。
ポリオミノならOEISのサイトで、部分数列から検索するとA000105として載っています。
さて本題。
ポリオミノと同様に、直角二等辺三角形が複数個くっついた形を総称して
ポリアボロ(またはポリタン)と言います。
ちょっと気になったことがありポリアボロの個数をOEISで確認していました。
ちなみに個数の並びは、1, 3, 4, 14, 30, 107, 318, 1116, 3743, 13240, …。
そうしたら、あらビックリ。 A006074のところに次のような記述がありました。
”Corrected values for a(8) and a(9), found by Aaron Siegel and confirmed by a Japanese puzzlist named Taro, reported by Michael Keller (Wgreview(AT)aol.com), Sep 02 2000 ”
意訳すると、『オクタボロ(N=8)、ノナボロ(N=9)の総数は、以前は間違っていたが、正しい値を
Siegelさんが発見し、Taroという日本のパズリストが検証した。』
こちら から。
そうです。このTaroという謎の日本人は私です。
確か、芦ヶ原伸之さん(Nobさん)から、どうやらこれまで信じられていた総数が間違っていたらしい、
検証できないか、と相談を受け、調べた覚えがあります。
資料を漁ったら1995年9月25日に、ポリアボロの個数を調べるプログラムを作ってN=12まで求めていました。
その報告がNobさんから世界に渡り、巡り巡ってOEISにも載ったようです。ビックリ。
もっと先まで求めたかったけど、当時のコンピュータではN=12より先は時間的、メモリ的制約があって厳しかったです。
現在の記録はN=15(7839845種類)でした。
昔の数字が間違っていたのは、おそらく、
Nが大きくなると穴のあいたピースができるのだけど、
穴の形を気にせず、外周の形だけで数えたために、真の値より低めに間違えていたようです。
●2000通りのドミノの敷き詰め方
先の話題と似たようなことが少し前にありました。
ドミノの敷き詰め方がちょうど2000通りとなる図形で、なるべく面積が少なくなるもののコンテストの
最優秀結果のところにお前が載っているが、図が間違ってないか?
とポーランドのパズル仲間から連絡を受けました。
こちら 。
ドミノ17個(面積34)で、敷き詰め方がちょうど2000通りになる図形です。
リンク先の記事の最後の載っている私の図は、仲間の指摘の通り間違っていました。
左方向の腕の長さは3でなく5が正解です。
それより、こんなところに載っているとは驚きました。
●WPC、WSC
8月に英国で行われました。
WSC(世界数独選手権)で森西さんが個人優勝です! お見事!
確か準優勝は何度かあるけど、日本人としてWSC個人優勝は初めてだと思います。
WSC団体も余裕の優勝のよう。こちらは過去に何度かあります。
WPC(世界パズル選手権)はドイツのUlrichがまたも優勝。何回目だ?
遠藤さんがプレイオフの結果4位、ただし2日間の本割では2位で、これも素晴らしいですね。
以下、パズル本、その他の話題
●戦略思考力養成パズル 2014/7/28~2014/8/4
●想像力養成パズル 2014/8/5~2014/8/6
●視覚化力養成パズル 2014/8/7~2014/8/13
先月も書いた、ついつい買ってしまった6冊セットの後半の3冊です。
つまらなかったです。お勧めしません。
本屋で買おうとしている人がいたら止めさせたい、くらいです。
●フレッシュ四角に切れ6
2014/5/18~2014/8/14
ニコリのフレッシュシリーズ。
ペンパ本、というものが無くなるそうなので、四角に切れのパズル本としてはこのフレッシュだけになるのかな?
期間がかかっているのは、ジムのエアロバイク上だけで解いたからです。
●パズルBOX11
2014/7/21~2014/8/31
40種以上のパズルが数問ずつ入った本で、飽きが来ず、楽しめます。
数コロ・ザ・ジャイアントが難しかったです。何度も何度も手が止まり110分かかりました。
●富士飛行社
2014/8/13
富士急ハイランドに7月に出来た新しいアトラクションです。
米国のディズニーにある、私の一番好きなアトラクション、ソアリンに似ていると聞き、
早速乗ってきました。
確かにソアリンと同様の趣向で、楽しめました。
景色が富士山なのも良いですね。
ソアリンに乗ったことの無い方は、きっと感激ものだと思います。
ソアリンに乗ったことの有る方は、…
なんとなくだけどソアリンより臨場感が劣るのか感激度が少し下でした。
単に初めて乗ったかどうか、なのかもですが。
こりゃもう一度富士飛行社とソアリンを乗り比べないといけないかな。
以上