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日米地位協定

在日米軍に対する特別待遇を定め、さまざまな問題を生む元凶ともされる日米地位協定。見直しを求める声が広がっています。

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特権を問う

「密約」が支える低空飛行訓練 米軍問題に迫る男が全てを語る

ジャーナリストの吉田敏浩さん=本人提供
ジャーナリストの吉田敏浩さん=本人提供

 在日米軍ヘリが東京都心の上空で、日本のヘリであれば違法となる低空飛行を繰り返している。米軍機の低空飛行は各地で問題化しているのになぜ止められないのか。日米間の「密約」や米軍が管制権を握る首都圏の「横田空域」に詳しく、日米地位協定を巡る問題に最も肉薄しているジャーナリスト、吉田敏浩さんがすべてを語った。

 ――日本の航空法令は、人口密集地では建物の上端から300メートルの高さを「最低安全高度」と定め、それよりも高く飛ぶように規定しています。これは事故や故障が生じた際、地上に危険を及ぼさず不時着するのに必要な高さとされます。ところが、米軍ヘリは新宿駅の上空を約200メートルの高度で通過したり、高層ビルをぬうような飛行をしたりしています。

 ◆毎日新聞が撮影した動画を見て、極めて異常な飛行だと思いました。あれだけ危険で騒音も伴う飛行なのに、事前に東京都への通報もないというのも驚きです。多くの人が日本は本当に主権国家、独立国と言えるのか疑問に思ったはずです。

 ヘリを含む米軍機の低空飛行訓練は各地で頻発しています。最近も沖縄県の辺戸岬近くで大型機が低空飛行を繰り返して問題になりました。首都圏にも東京西部の横田基地、神奈川県のキャンプ座間、厚木基地などの米軍基地がありますが、そこでも同様の問題が起きています。

 米軍ヘリによる事故も少なくありません。首都圏とその周辺だけで1982~2016年に不時着や部品落下など少なくとも35件の事故が起きています。13年には神奈川県三浦市で不時着に失敗して横転、大破しました。都心で低空飛行をしながら事故が起きていないのは幸運なだけかもしれません。危険な飛行はすぐにやめさせるべきです。

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