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ベルナール・アルノー(LVMH):2億ユーロ
ピノ―(Kering、LVMHと同じく高級ブランドのコングロマリット):1憶ユーロ
ベタンクール(ロレアル):2億ユーロ
Total:1億ユーロ
地方公共団体:計8500万ユーロ、うちパリ市は5000万ユーロ・・・

ノートルダム寺院再建の寄付
photo:leprogres.fr

まだノートルダム寺院がくすぶっているうちから次々に再建の寄付が降り注ぎ、8.5憶ユーロに達している。
庶民の第一声は「え?そんなに持ってたの!」「あるとこにはあるんだ」
ジレ・ジョーヌが23週間、購買力の向上、税制の改善を訴える時期だけに、大企業がポンと差し出すゼロの数にびっくりだ。

フランスでは2003年にできた法律で、慈善、文化、教育、芸術遺産の保護などへ寄付すると寄付額の60~75%まで減税になる。
「企業の宣伝になるばかりか減税。いいことづくめじゃないか」
果たして極左派をはじめ揶揄の声が上がった。
もっと客観的な意見は「減税になるということはそれだけ国庫に入らないということ。ただでさえ苦しい国の財政がどうなるか?」
言われてみるとなるほどだ。

水曜日にピノ―が「ノートルダムへの寄付は減税対象にしない。その分、フランスの納税者の負担になるのは問題外だ」と宣言。
ベルナール・アルノーも続くであろうと思ったら、果たして翌日「減税はパス」
そして「企業宣伝+減税=いいことづくめ」という意見を「狭量さと嫉妬からの間違った議論」と批難した。

ノートルダム寺院は保険に入っていない。1905年以前にできたカテドラルはすべて国の所有。自分が自分の持ち物の保険屋、ということは保険がない、ということで、国は寄付が必要なのだ。
“持っている”企業がお金を出してくれるのは、ピノーさんが言うように、納税者の負担になるよりずっといいではないですか。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

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