fc2ブログ
Archive

夜道の自転車

息子とその彼女と、とろろ屋で晩ごはんを食べる。
わたしは3種焼き魚定食。サバとキンメダイと…3つ目は不明。

tororo.jpg

麦ごはんにとろろをかけて食べる。若い息子たちがこういうごはんが好きとは渋いわね。
飛行機のへんな機内食に疲れたお腹に、ほっとする味で美味しい。ひじきのお代わりがしたかった。

翌朝、息子が仕事に行こうとすると、財布がない!
「中には会社のカードも入っているんだ。家中探してもない。道で落としたのかもって、駅の隣の交番に行ってみた。期待はしなかったけど。そしたら『何色のお財布ですか?』って」
誰かが、名前も告げず、届けてくれたのだ。現金もそのまま。
「フランスじゃあり得ない」と息子。
フランスだけじゃない。
「なくしたお財布が出てくる世界で唯一の国じゃない?」とわたし。

その日は息子たちのアパートに行き、帰りは駅まで息子の自転車の荷台に乗せてもらった(実は違反だそう)。
片手に荷物を、わたしを後ろに乗せて、息子はけっこうスピードを出す。
「きゃっ落ちる!」と叫びながらしがみつく息子の胴は前より厚みがあり、でも中年太りでもなさそうだ。
「なんか逞しくなったね」
「ジムに行ってるんだよ」
クリーニング屋の角を曲がって、道なりにまっすぐ行って…と息子は道を説明するけど、わたしには広い背中しか見えない。
駅前の商店街が近づくと、「ここで降りて。この先、お巡りさんがよくいるから」

東京に住んで3年になる息子は、わたしより遥かに物慣れて、アパートもきちんとしてるし、可愛い子には旅をさせろ、というのは本当なんだわ。と親バカの独り言。
お財布落としたのも忘れて…


インスタTakako_wakameもご覧ください。

ランキングに参加しています。クリックしていただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ


国際恋愛・結婚ランキング

プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(単純計算しても歳は出ません!)
訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とヴィンテージの服、デビッド・ボウイが趣味。

長谷川たかこ

カレンダー
05 | 2022/06 | 07
日 月 火 水 木 金 土
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
フランス語講座
上級者用仏語スペル
アーカイブ