2008年を振り返る ~漫画編~
ランキングは「2008年に単行本が発売された漫画」から選んでます。そんな訳で今年話題の漫画「バクマン。」とかは対象外ですが、1冊でも単行本が出ていれば、まだ単行本に収録されていない話が面白いという理由でランクインさせているものもあります。
◇10位:神様ドォルズ(やまむらはじめ)
僕は詩緒派です!
そんな訳で今年の10位は「神様ドォルズ」。この作品にはヒロインAこと詩緒、ヒロインBこと日々乃さんの二人のヒロインがいまして、単行本3巻の帯にTYPE-MOONのお二人がコメントを残してから、ヒロインのどちらが好きか書くのが流行っている気がします。
柔らかなタッチの表紙からつい優しい話なのかと思いがちですが、全然そんなことはなく、結構ハードな漫画。「案山子」と呼ばれる謎の人形を操って戦ったりする話です。そんな本筋もさることながら、ヒロインA・詩緒がめちゃくちゃ可愛いんですよ!この可愛さは反則だろう…。
ちなみに9月末に仙台で3巻発売記念サイン会があったので行ってきました。詩緒描いてもらってきたよ!
◇9位:GIANT KILLING(ツジトモ、鋼本将也)
今熱いサッカー漫画、それが「GIANT KILLING」。
現実にはありえないような大技などは出ない、リアルなサッカー漫画なのですが、チーム全員が悩みながら強豪に立ち向かっていくのがたまらなく面白い。チームメンバー一人一人が丁寧に描かれており、チーム内で主役や脇役がないところも良いですね。
監督・達海の戦略のもと、チーム一丸となってタイトルにあるような「ジャイアント・キリング」を目指すのが熱いです。もちろんそう簡単にはいかないんだけど、だからこそ強豪に勝てた時の喜びも大きい。
刊行ペースも速く、人気も高まり、今勢いに乗っているこの漫画。そのまま来年も駆け抜けて欲しいと思います。
◇8位:みつどもえ(桜井のりお)
ギャグ漫画というのは巻が進むごとに勢いが落ちていくものが多い中、巻が進むごとに面白さが増している気すらするギャグ漫画がこの「みつどもえ」。あとキャラのぷにっと感も増量中。
とにかくキャラの立ちっぷりが半端ない。特にみつばの雌豚キャラは最強と言わざるを得ない。自分は笑いの沸点が高いので、ギャグ漫画で笑うことってあまりないんですが、そんな中毎巻安定して笑わせてくれる「みつどもえ」のギャグは凄いなと。同じパターンのオチでも、状況が少し違うだけで全然違う面白さを生み出してくれるんですよね。
常に進化を重ねている三つ子ギャグ漫画「みつどもえ」。来年はいったいどんなギャグで笑わせてくれるのか…!
◇7位:弱虫ペダル(渡辺航)
今チャンピオンで一番熱い自転車ロードレース漫画。資金節約のためにアキバまで毎週往復90kmを自転車で移動していたオタクの主人公が自転車に目覚め、その才能を開花させていく漫画です。
これが非常に面白い。とにかくがむしゃらに前に進んでいく小野田を見ていると、自転車ロードレースの面白さが伝わってきます。特に3巻の展開は熱い。ママチャリでは全然追いつけず絶望した小野田が、ロードレーサーを手にして他の部員をごぼう抜きにするところなんて燃えまくりですよ!
少しずつ話も進んできて、ますます面白くなりそうな「弱虫ペダル」。年始早々4巻も出ますし、来年も楽しみです。
◇6位:魔人探偵脳噛ネウロ(松井優征)
ドーピングコンソメスープで一躍有名になったこの漫画、X編は非常に面白かったですが、その後シックス編は低調な印象でした。
しかし今年、ある一人のキャラクターの死から始まる怒涛の展開はまさに圧巻の一言。畳み掛けるように衝撃的な展開の連続は、長らく低調だった印象を吹き飛ばしてしまうほどに面白いものでした。あの衝撃の出来事を受けてなお立ち上がることが出来る弥子は本当に強いなあ。
特にネウロと弥子の衝突のインパクトは滅茶苦茶強くて、ああいった「先の展開が気になって仕方ない」展開は素晴らしい。結果的に何とか関係を修復して今年は終わりましたが、いやはや面白かった。いよいよシックス編もクライマックスが近付いてきましたが、まだまだ見逃せません!
◇5位:FLIP-FLAP(とよ田みのる)
ピンボールを題材としたラブコメなんですが、これがまた熱い。最初はピンボールなんてゲームに熱くなるとか無意味だと思っていた主人公が、ピンボールにのめりこんでいく過程が素晴らしい。
この漫画で描かれているのは結局の所「楽しむ」ただそれだけなのですが、とにかく熱い。ピンボール漫画でこんなにダイナミズム溢れる展開を読めるとは思いませんでした。
1巻完結で綺麗にまとまっているのですが、巻末に収録されている読み切り版もまた面白い。「好きなものは好きなんだよ!意味ばっか求めてんじゃねーよ!」という一言にはガツンと来ました。オススメ。
◇4位:惑星のさみだれ(水上悟志)
昨年のランキングにも挙げましたが、今年も面白かった、というか6巻がもうやばかったので今年もランクイン。
いや本当6巻やばかったですよ。鳥肌立ちまくり、涙腺緩みまくり。花子の必殺技のシーンはガチで泣きそうでした。今年一番グッと来た漫画かもしれません。そして最後のページまで読み終えて、この巻の副題に気付いてまた涙するという。もちろん5巻までも面白いのですが、6巻は本当やばい面白さでした。
魔法使いとの戦いも終盤に突入し、これから更に過酷になっていくであろう戦い。その戦いが一体どんなドラマを見せてくれるのか、来年も非常に楽しみな漫画です。
◇3位:百舌谷さん逆上する(篠房六郎)
最近は受け手も色々な作品を見てきているから、ツンデレキャラなんてのはもう飽和状態で、ありきたりなテンプレート的なものと見られてしまう。そんな中、ツンデレに別の角度からアプローチしてきた斬新な漫画、それがこの「百舌谷さん逆上する」。
この漫画では「ツンデレ」が「病気」として扱われていて、好意を抱いても怒っていても同じ態度をとってしまう。それにより生じるディスコミュニケーション。まだ1巻で、連載分は読んでないのでこの先どうなるかはまだ分かりませんが、かなりのポテンシャルを秘めた漫画だと思います。
イラストで敬遠している人もいるみたいですが、それは勿体無い。「ツンデレ」を語るうえで外せないこの漫画。「ツンデレ」にこの先どう切り込んでいくのか、今後も注目の作品です。
□これぞ究極のツンデレ漫画「百舌谷さん逆上する」1巻
◇2位:とある科学の超電磁砲(冬川基、鎌池和馬)
昨年1位に挙げた漫画ですが、今年も相変わらず面白かった。原作「禁書目録」を読んでると、「黒子と美琴メインの話をもっと書いてくれ!」って思うことが多々ありまして、それを実際に形にしたのがこの「とある科学の超電磁砲」なんですね。本当この企画は素晴らしいと思う。ファンのニーズに応えまくりな漫画じゃないでしょうか。
今年は第17話が非常に面白かったですね。ニヤニヤが止まらない。百合要素も素晴らしいし、アクションも面白い。無敵じゃないかわが軍は!
ますます面白くなっていくであろう「超電磁砲」、2009年も読めることが嬉しい。次回からは新章突入ということで、引き続き楽しみです。
□戦う少女たちがカッコ良い「とある科学の超電磁砲」2巻
□電撃大王が嫌いな電撃使い。「とある科学の超電磁砲」1巻
◇1位:神のみぞ知るセカイ(若木民喜)
まさか今年これを1位に挙げることになるとは思わなかった。それほど化けた漫画。単行本3~4巻に収録されるであろうハクア編とちひろ編が抜群に面白かったのです。
悪魔・エルシィと共に「駆け魂」を捕まえるため、現実の女の子をゲームの知識を使って攻略していくこの漫画。毎回攻略後にその女の子の記憶は消えるのですが、心のどこかには残っているのか、その後主人公を見て赤面する元攻略対象キャラがもうたまりません。
いわゆる美少女ゲームの経験が無くても勿論楽しめますし、経験があればより面白い。テンプレート的王道キャラから、いたって普通の同級生まで、攻略対象は幅広いです。次は誰が攻略対称になるのか。桂馬はどう変わっていくのか。2009年も目が離せません!
□巻末のおまけ漫画がまた嬉しい「神のみぞ知るセカイ」2巻
□ギャルゲー理論の異色ラブコメ「神のみぞ知るセカイ」1巻
今年はこんな感じのランキングになりました。今年はかなり何を入れるか悩んだので、順位による差はさほど無いです。次点は「3月のライオン」。
昨年に引き続きランクインしてるのは2作品だけですが、別に「昨年入れたから今年は外そう」みたいな考えはありません。今年面白かった作品を選ぶ、というランキングの趣旨に反するので。
今年1年ありがとうございました。2009年もよろしくお願い致します。
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