2007年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年01月

2007年を振り返る ~漫画編~

2007年もいよいよ今日で終わり。
今年最後の記事ということで、2007年漫画ベスト10です。今年の後半はあまり漫画レビューが出来なかったので、簡易レビュー形式で。
最後まで何を入れるか悩んだのですが、最終的にはこんな形に落ち着きました。割と細かい順位は適当なのでその辺はあまり気にせず。


◇第10位:GAMBLE FISH(青山広美、山根和俊)

GAMBLE FISH 3 (3) (少年チャンピオン・コミックス)

萌えキャラ・アヴィを始めとした超個性的なキャラたちが織り成す超個性的な漫画。最近チャンピオンが面白いのですが、その一角を担う漫画かなと。「みつどもえ」も入れたかったのですが、アヴィのパワーに負けた…!
本当にもう凄いとしか形容しようがない漫画で、熱かったり、変態だったり、百合だったりと凄い展開。単行本未収録分ではアナルという言葉が連呼されたりと、色々と大丈夫なのでしょうか。まあ、その辺りの対決はすぐ終わってましたが。
来年もまた個性的な新キャラが登場するのでしょうか。出るキャラ出るキャラ皆個性的なだけに、今後も楽しみです。


◇第9位:Kiss×sis(ぢたま某)

Kiss×sis 2 (2) (KCデラックス)

エッチなのもいいと思います!
満を持して発売された「Kiss×sis」。連載を追っていたわけではありませんが、各所のレビューを見て発売を楽しみにしていた一冊です。発売直後は入手困難だったと言う話も聞き、実際、買えたのは発売から2週間後、あまり行かない本屋で見かけた時でした。
両親に姉たちとの関係を認められているとか、これなんてエロゲと言いたくなる設定ですね。この姉弟のラブラブっぷりを見てニヤニヤすればいいと思います。
そして、連載を追っている方のレビューを見るに、本領発揮は年明けすぐ発売の2巻かららしく、これは期待せざるを得ない。時間が取れれば、年明け一発目のレビューはこれかなぁ…。


◇第8位:惑星のさみだれ(水上悟志)

惑星のさみだれ 4 (4) (ヤングキングコミックス)

この漫画のスピード感は凄い。怒涛の展開の速さ。
ヒロインたるさみだれの言動がとにかく印象深いですね。「私のものになりなさい」で心を撃ち抜かれ、「んーん、これは命令」でゾクリとする。可愛さの中にミステリアスさとスケールの大きさを併せ持つ、あまり類を見ないタイプのキャラです。
とにかく展開が速く、休むことなく駆け抜けていくスピードが心地よい。人の死を軽々しく扱わず、その死を乗り越え、その遺志を受け継ぐあたりが素晴らしい。この漫画は3巻からが本領発揮です。
さみだれの目的と騎士達の目的は相反するもので、今後どういう方向に進むのか分かりませんが、この勢いで突っ走って欲しいなあと思います。


◇第7位:皇国の守護者(佐藤大輔、伊藤悠)

皇国の守護者 5 (5) (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ)

今年の始めに話題になっていたので買ってみたら凄く面白くて、次の巻の発売を楽しみにしていたらその巻で完結してしまった漫画。
とにかくぐいぐい引き込んできますし、見せ方も上手い。戦術で圧倒的不利な状況を覆していく様は凄まじいの一言。一回目で内容を掴むのは難しいかもしれませんが、二回読むと色々細かい事が分かってきて面白いかと思います。
本編の、ちょうど序章が終わったところで完結になったような印象を受けるため、続きを漫画で読めないことが残念でなりません。原作の小説が存在するとはいえ、やはり絵があると迫力が違うので、漫画で読みたかったです。第一部完だったらどんなに良い事か…。


◇第6位:P2! -let's Play Pingpong!-(江尻立真)

P2!-let’s Play Pingpong! 5 (5) (ジャンプコミックス)

ジャンプ打ち切りシステムの弊害を受けた漫画2007。赤マル編がまだ残っていますが、ジャンプスクエアで連載再開とかないのだろうか。スクエアのラインナップはちょっと購読するには押しが弱いです。そういえば出来事編にスクエア入れればよかったな、忘れてた。
ネットではアキラやお嬢などが取り上げられることが多いですが、キャラたちが紡ぐストーリーや本筋である卓球も面白いです。卓球という題材なので迫力が足りないかと思いきや、そこは演出や表現でうまく魅せてきます。ただ、見せ方は上手かったのですが、特に後半は演出に頼ってしまった所はあるかも。ここぞ、という所で使うからこそ威力を発揮する手法ですからね。
惜しむらくは、僕がこの作品を好きになったきっかけであるメインヒロイン・乙女ちゃんに関してほとんど取り上げぬまま打ち切りを迎えてしまったこと。7巻発売までには何か1本書きたいところです。


◇第5位:ハヤテのごとく!(畑健二郎)

ハヤテのごとく! 13 (13) (少年サンデーコミックス)

悩んだ末のこの順位。凄く応援している漫画ですが、2007年ランキングとして評価をつけるならば、高すぎず低すぎずのこの順位に落ち着くかなと。
今年は何といっても下田編。ハヤテの長編は詰め込みすぎの弊害で何が描きたかったのか分かりにくいところがあるのですが、下田は詰め込みながらもちゃんと見せ場を作ってきたので素晴らしかったですね。今年は何と言っても西沢さんグッドエンドと下田編ラストでしょう。
逆に、他の長編はまさに詰め込みすぎだった感があるので印象が弱いなあ。4月3日編、特に145~146話は個人的には好きなのですが、確かにサクの誕生日にやるべき話だったかというと微妙。このあたりは年が明けてから何か書きたいですね。
2008年はおそらくゴールデンウィークに到達するでしょうから、あの異質なゴールデンウィーク編がどのように本編中で描かれるのか、今から期待したいと思います。


◇第4位:金色のガッシュ!!(雷句誠)

金色のガッシュ!! 31 (31) (少年サンデーコミックス)

先日、ついに堂々の完結。連載誌がサンデーということで、引き伸ばされたりもせず綺麗に終わった事を嬉しく思います。ここで書くことではないかもしれませんが、ジャンプで終わる作品はほとんどが打ち切りで、円満終了がほとんどないという現状は少し漫画誌として考えるべきだと思うんだ。
ラスト付近の展開は本当鳥肌立ちまくりでした。友情・努力・勝利という、少年誌に相応しい展開だったと思います。まさに少年漫画。100人もの魔物がいるのに、皆個性的なキャラであるのは凄いと思う。完結した今、もう1度最初から読み返したい漫画ですね。ちなみにラスト付近で一番好きなのはウマゴンのエピソードだったりする。
あと、漫画の完結とは関係ないのですが、アニメのOPが大好きでした。「カサブタ」と「君にこの声が届きますように」。ガッシュとの出会いは、思えばこのOPに惹かれたところからだったなあ…と。


◇第3位:BAMBOO BLADE(土塚理弘、五十嵐あぐり)

BAMBOO BLADE 7 (ヤングガンガンコミックス)

タマちゃん。
アニメの方は見ていませんが、アニメも人気のようで何より。アニメ化が決定した頃に、何人かに薦められたのがきっかけで買った漫画です。ちょっと詳細は覚えてませんが、畑先生がどこかのインタビューでオススメしていた漫画だったはず。
まず目に付くのが女の子の可愛さ。タマちゃんのみならず、他のメンバーも皆可愛いです。本筋である剣道では、主人公のタマちゃんが最強キャラなので、周りの人たちがあまりに強いタマちゃんに影響を受けた変わっていく過程が面白いです。新キャラ・榊心の登場がタマちゃんにどう影響を与えるのかこれからが楽しみですね。
そしてやっぱりタマちゃんが可愛い。この可愛さは実際に読まないと伝わらないと思う。アニメもいいけど、まずは漫画のタマちゃんから。着地点は決まっているそうなので、そこへ向けて駆け抜けていってほしいですね。


◇第2位:かんなぎ(武梨えり)

かんなぎ 3 (3) (REX COMICS) (REX COMICS)

このマンガって、3人の女のコで仁を取り合ってキャッキャウフフ!みたいな話だと思ってたんですよ、ええ、最初は。(3巻特典ペーパーより抜粋)そんな中、幼馴染みが不遇なポジションに置かれたりしている漫画です。メインヒロイン不遇の法則はよく成り立ちますが、この漫画では幼馴染みがメインヒロインじゃないのですよ。
色々とズレているナギや、まさに幼馴染みの典型という感じのつぐみも可愛いけど、俺はざんげちゃんを選ぶぜ!2巻のドSざんげちゃんが実にツボでした。ゾクゾク。
物語性を内包した日常という点ではハヤテと似通うところがあるような気がします。とは言っても全然違うタイプの漫画ですが。ベースとなる物語はあれど、あくまで日常の範囲で物語が進行していくのでのんびりと楽しめるかと。いや、連載は追ってないのであくまで単行本収録範囲での話ですが。
あと、巻頭にノベルゲーム風ピンナップがついているのですが、そのゲストが凄く豪華。武内崇、竜騎士07、樋上いたるという超有名ノベルゲームのイラストを手がけた方たちがピンナップを描いてます。4巻では誰が来るのか気になりますね。


◇第1位:とある科学の超電磁砲(冬川基、鎌池和馬)

とある科学の超電磁砲 1 (1) (電撃コミックス)

ラノベ原作漫画としては異例の人気を誇っている漫画。自分の中では今年最大のヒット作で、2007年ランキングとしては文句なしの1位です。外伝という位置付けではありますが、とにかく面白い!
とにかく主人公の「超電磁砲」こと御坂美琴が可愛いんですよ!本編主人公に対するツンっぷりとか、河原のシーンでの「ビクウッ」とか、挙げていくとキリがありません。もちろんストーリーも面白いのですが、まずこの絵をプッシュしたい。
美琴の虜となっている百合キャラの黒子も、風紀委員としての活動に励む傍ら、自ら風紀を乱すような行為をしている(主に美琴に)ナイスキャラ。2巻収録分にあたる連載中の話では黒子も大活躍。黒子、恐ろしい子…!
本編「禁書目録」ともリンクしているようなので、そちらのコミック版も併せてどうぞ。原作ラノベの方は巻数が多いので手を出しづらいですが、漫画版なら気軽に読めますし。
来年ますます人気が加速するであろう一冊。外伝という扱いの漫画ではありますが、長く読める事を願わずにはいられません。


まあ大分偏ったランキングになった気がしますが、1位だけは最初から決まってました。誰が何と言おうと俺はこの漫画が大好きだー!
という訳で、2007年の更新は以上となります。今年1年ありがとうございました。2008年もよろしくお願い致します。来年も充実した1年になりますように。

それでは皆様、よいお年を!

| 雑記 | 10:56 | comments:6 | trackbacks:0 | EDIT

2007年を振り返る ~出来事編~

2007年も残りわずか。
コミケは何だかメイド服着て売り子する人がいたり色々と面白そうですが、自分は今年も冬は不参加。流石に大晦日は無理です。

今年は自分的にはリアル・ネットともに激動の一年でしたが、リアルの方が忙しくなるのに伴って後半はなかなか更新出来なかったのが残念。
最近はTwitterとかでぼそぼそ喋ってます。移動中とかの短時間でも気軽にポストできるのは魅力ですね。

あと、右サイドバーに張ってますが再度告知。
Hayate the combat blogger、通称早風呂本にテキストを寄稿させていただきました。
まあ僕のテキストはともかく、きよさんはメイドになりきろうと張り切っているので、当日コミケへ行かれる方はきよさんの晴れ姿を見てくるといいと思います。

さて、それでは前置きはこれくらいにして、今年2007年を、昨年同様出来事ベスト5という形で振り返ってみたいと思います。


◇第5位:「HUNTER×HUNTER」10週限定で連載再開

本当に10週限定でしたが、やっぱりハンタは面白い。
がっ狩りじゃなかったことががっ狩りというわけではありませんが、がっ狩りになることもあり得ると思っていただけに嬉しいですね。濃い密度で展開されていく話、驚きの展開。久々の再開という事もあり、いきなり展開が加速してさっくりまとめにかかるんじゃないかと危惧していただけに、じっくりと描かれていて良かったです。
P2!と同時に打ち切りという噂もありましたが、予想通り再休載という形でひとまず一安心でした。

最近のジャンプはいよいよ読んでる漫画が半分切りそうで、しかもエムゼロとサムライうさぎの掲載順がピンチ。ハンタには早いうちに戻ってきてほしいですね。
ハンタついでにジャンプの話をすると、今期の新連載はPSYRENに期待、MUDDYはまだ様子見。最近のジャンプでは「SKET DANCE」が安定して面白い。特にギャグパートはギャグ枠の漫画より面白かったりする。正直連載開始時は打ち切りコースかと思ったのですが、化けたなあ。


◇第4位:「Nice boat.」スクイズとかヤンデレとか

スクイズ原作のバッドエンドは動画サイトで見ていたのですが、アニメの最終回は本当ぶっ飛んだ出来。確かにあの最終回を地上波で流すのは色々と不味そうです。
Nice boat.は本当色々衝撃的で、スクイズ最終回もNice boat.だったり、コミケ企業ブースもNice boat.だったり、Nice boat.大流行。boatには突然中止するという意味もあるらしいとかで、面白いですね。

関連して、ヤンデレ大全とか出ましたし、ヤンデレが注目された年だったかも。僕は素直クールが好きなので、来年は素直クールが躍進するといいと思います。今年はスクールデイズ、来年は素クールデイズということでよろしくお願いします。

コミケ73の0verflowのブース名は「都合により、ブース名を変更」して「Nice boat.」他
ニコニコ動画(RC2)‐あのアニメにプロの実況と解説を付けてみた


◇第3位:「ハヤテのごとく!」多彩なメディアミックス

昨年の総括でも取り上げましたが、まずはアニメ。
ナギに釘宮理恵という配役は当初は合わないと思ってましたが、今ではすっかり慣れ親しみ、釘宮病N型の感染源に。最近のナギ人気はこの影響が大きいでしょうし、声優の力は偉大だなと。
アニメ本編自体は何度か総括しているのでここでは語りませんが、第3クールのオリジナル話は割りと良いという話ですね。自分は最近あまりチェックできてないのですが、たまたま見た話がナベシンの話でした。今後一切出てくんな。

他、ゲームやらグッズやら、色々とメディアミックスされました。TCGは最初の頃は酷評してましたが、最近評価を改めまして。イラストレーターさんの幅も広がってるし、コレクション用としては悪くありません。特に、第3弾のエントリーボックスはオススメ。500円で光り輝くヒナカードが2枚手に入りますよ。
あと、DSゲームとかアニメ公式BOXのような、「付録を付けて売ろう」という魂胆が見え隠れする商品が出てきてるのはちょっと不安ではありますね。公式BOXは買ってないけど、ヒナギク体操服付けようとか言い出したの誰だよ。とらのあな特典の方がよっぽど欲しかったっての。

TVA「ハヤテのごとく!」第2クール総括
TVA「ハヤテのごとく!」第1クール総括


◇第2位:「世界樹の迷宮」発売と続編の発表

僕は発売前から注目していた人じゃなくて、明日は明日の風が吹くさんとかがプッシュしているのを見て買ってきたんですが、このゲームには嵌った。これほど嵌ったゲームは久しぶり。
この難易度バランスは病み付きになりますね。自分でクリアする楽しさ、FOEに追い詰められた時の恐怖、魅力的なキャラデザイン、圧倒的な強さの裏ボス。何をとっても個人的には今年No.1のゲーム。

キャラデザも可愛く親しみやすいですし、ストーリーは一応ありますがやる事はダンジョンに潜るだけと実にシンプル。自分で下画面にマップを作っていくのですが、マップを完璧にすると不思議な満足感があって。いや、第6階層は挫折しましたが…。
最近のゲームはヌルいと思ってる方には是非オススメしたい。今買えば来年2月発売の続編にも間に合いますよ。僕は続編へ向けて今からパーティーを妄想しながら過ごしています。あとは続編発売までに氷竜さんから逆鱗を…!

::: 世界樹の迷宮 :::
世界樹の迷宮II ~諸王の聖杯~
ニコニコ動画(RC2)‐えふおーいーとのそうぐう(高画質・高音質版)


◇第1位:「ニコニコ動画」大ブーム

文句なしで今年の1位はコレでしょう。あまりの時間泥棒っぷりに、色々と私生活に影響が出ている人も多そう。初音ミクや鏡音リンレンのブーム等も含めての1位ですが、個人的にはやはりアニメが見られるというのが大きいです。
著作権の問題とかもありますが、アニメ難民地域にとっては、周りの話についていけるという点で本当にありがたい存在なんですよね。ネット配信とかやってるアニメは少ない上、あっても1週遅れとかだからなあ。ちなみに、数少ない地元でも見れるアニメであるハヤテは確か13~14週遅れ。

らき☆すたはニコニコがなければ知ることはなかったろうし、これほどのブームになることもなかったはず。まさか自分がもってけ!セーラーふくとかのCDを買う日が来ようとは思いませんでした。
昨年はようつべ、今年はニコニコ。昨年のハルヒもそうですが、アニメなんかは見る機会がなければDVDやCD、原作などを買う事もないわけで、動画サイトの存在は地方在住者にとってはありがたい限りですね。

ニコニコ動画(RC2)


という訳で2007年総括、出来事編でした。
今年はいろいろな方と知り合い、交流したりと、激動ではありながらも楽しい1年だったと思います。春の時点で今年は忙しくなる事が分かっていたとはいえ、来年はもう少し更新頻度を上げたいですね。
明日は漫画編をアップして、2007年を締め括ろうと思います。

2006年を振り返る ~出来事編~

| 雑記 | 22:32 | comments:1 | trackbacks:0 | EDIT

マリアさん考察 ~トゥルーエンド~

本日12月24日はマリアさんの17歳の誕生日です!
マリアさん、17歳おめでとう!

マリアさんは、言うまでも無くハヤテの主要キャラの一人ですが、物語的にも出番的にも色々と不遇なポジションに置かれています。
キャラとしての重要性の割に明かされている情報は少なく、その過去も断片的にしか明かされていません。そのマリアさんについて少し考えてみたいと思います。

同時に、これまでの考察記事のまとめも兼ね、物語の終点であるトゥルーエンドに少し触れ、一連のキャラ考察シリーズを締め括ろうと思います。


◇エプ・ロマネスク ~ナギとの絆~

ナギよりも更に謎に包まれているキャラであるマリアさん。
作中で提示されている描写を元にナギとマリアさんの出会った時期を割り出すのはなかなか困難で、前々から外伝の「日本に住んだ時期の方が短い」から時期を確定しようと頑張ってたんですがちょっと無理でした。

そんな中、最近の話で大きなヒントが提示されました。145話~146話です。
ナギがいなくなった際、サクはナギがどこに行ったのか知っていたのに、マリアさんは知らなかった。となると、マリアさんとナギが出会った時期、少なくとも本格的に交流を持ち始めた時期はナギの母親の死後ということになります。
ナギにとってマリアさんは姉であり、そして母なのだから、母の死に落ち込むナギに笑顔を取り戻したのはマリアさんなのかもしれない。

帝に拾われてからナギと出会うまでの間は、マリアさんはおそらく帝の下で勉学に励んでいたのでしょう。9巻中扉などにその断片的な描写がありますが、マリアさんがメイドになった理由はいまだ明かされていません。
また、それまでにナギとマリアさんが交流を持つ機会があったのか、ナギの両親と帝およびマリアさんとの関係…など、分からないことはまだ山ほどあります。


ところで、ナギとマリアさんの関係について、客観的はどう見えるでしょうか。
年齢的なものは抜きにして、ただのメイドと主の関係ではない、姉と妹、あるいは母と子などといった関係性を垣間見ることが出来ます。端的に表せば、「家族」。
マリアさんとナギはおそらくナギの母親の死後ずっと生活を共にしてきたのでしょう。それほど二人の絆は深く、特にナギのマリアさんへの信頼は厚い。

一方、本人たちに言わせれば「家族みたいなもの」だそうで、本編145話のナギ、2話のマリアさんに共通する言動です。
二人はどう見ても家族のように過ごしているけれど、本当の家族にはなり得ないと考えている壁がある。家族とは、血縁関係のみを指すものではないはず。この殆ど見えない、けれど確実に存在する、二人が本当の家族になるための溝は、いつか埋まる日が来るのでしょうか…。


◇ポテンシャル・ベクトル ~ハヤテとの関係~

マリアさん、ハヤテそれぞれのナギとの関係に関しては既に書いてきたので、マリアさんとハヤテの関係にも触れておきましょう。

何度も取り上げていますが、4巻における伊澄の台詞は、マリアさん→ハヤテのベクトルがいずれ成立するであろう伏線と取れます。
マリアさんは、バレンタインにハヤテにチョコを渡そうとしましたが結局渡せず、ホワイトデーの方も忘れられてしまいました。実に不遇ですね。マリアさん→ハヤテのフラグは立っていますが、マリアさんはナギを応援している立場のため、その想いに気づいたとき、ヒナギクと同じような立場になります。

また、ナギ考察でも触れましたが、ナギは、マリアさんにもいつか好きな人が出来て、自分の元を離れてしまうと思っている。
この2つの伏線は今は独立したものですが、いずれ相互に干渉しあう可能性もあります。


ナギとマリアさんは「家族」。色々な事を、口に出さずとも、通じ合っている面もあるでしょう。そんなマリアさんが、いつか好きになる人というのがハヤテであるならば、それはナギにとって本当に辛い事。
ナギはおそらく、マリアさんの辛い過去を知っている。更にナギは、マリアさんと長い時間を共に過ごしてきた。この先もずっと、マリアさんと一緒にいたい。

けれど、だからこそ。
マリアさんの辛い過去を知り、自らも辛い過去を持つナギだからこそ。
そして、何よりマリアさんを母と慕ってきたナギだからこそ。
ナギは、誰よりもマリアさんの幸せを願っている人物であるはず。

マリアさんがハヤテへの気持ちに気づくときがもし来たならば、マリアさんは悩むでしょう。しかし、かつてヒナギクの悩みを聞き、そしてどのような答えを出すのか予想していたであろうマリアさんならば、自ずと同じ結論に行き着くのではないでしょうか。

それが結果として、裏切りになろうとも。
スキという気持ちを抑える事なんてできないのだと。

こう考えると、あのマリアさんとヒナギクの恋愛相談自体が伏線だったのかもしれません。かつて恋する少女にしたアドバイスを、今度は自分が受ける立場となる、そんな日がいつか来るという伏線。
あまりに多くの伏線が張り巡らされている漫画だからこそ、どれもこれも伏線に見えてきてしまうのは事実ですが、こう考えるとあのイベントの意味がすっと自分の中に入ってくるんですよね。

もちろん物語の終盤の終盤になってからの話ではあるでしょうけど、こういう展開も十分ありえるのではないでしょうか。


◇クリスマス・イブ ~始まりの日~

始まりの日は、2004年12月24日。
ハヤテの両親が息子をヤクザに売り飛ばし、偶然公園で見かけた三千院家のご令嬢を誘拐しようと企てた日です。

ナギが出席していたのは、作中ではパーティーとしか触れられていませんが、マリアさんの誕生日パーティーだったと考えるのが自然です。一応畑先生から多少は資料を貰っているはずのアニメOPが明らかにそんな感じでしたから。
ナギが飛び出した理由については、作中では「タバコ臭い」という記述がありますが、それを素直に受け取っていいのかは微妙です。4月3日編での「寝る」と通ずるところがありますし、マリアさんの誕生日パーティーであるならば、タバコ臭いのくらい我慢して、マリアさんを祝おうとするはずです。
ならば、何かパーティーを飛び出す理由があったのではないか、と思うわけです。例えば、母親の退院パーティーのことがフラッシュバックしたとか、何か「タバコ臭い」以外の理由があるはず。


ところでハヤテは、ある少女の次の誕生日に、素敵な誕生日プレゼントを贈ることを約束しました。本編89話ですね。
その日は、2005年12月24日。
物語の始まりから、ちょうど1年後のことです。

この漫画は、日付というものに非常にこだわっています。
だから、この漫画が終わる日付が設定されているならば、それはこの日。
これ以降があるとしたら、それは後日談としてではないかと思っています。
根拠はありません。単にこの日に終わったら綺麗だと思うだけで。

作中で交わされた「未来の約束」としては、エーゲ海へ星を見に行くこと、ナギがハヤテに腕時計をプレゼントすること、ヒナギクの来年のバレンタインチョコ、そしてマリアさんへの誕生日プレゼントなどが挙げられます。
しかし、ヒナギクの来年のバレンタインチョコは約束としてはちょっと押しが弱い。あれは今年チョコをあげられなかったヒナギクが、来年あげる理由を作ったイベントに過ぎません。そう考えてこれを除外するならば、発生が確約されているもっとも未来のイベントは、マリアさんへの誕生日プレゼントということになる。

そしてそれは、物語の始まりからちょうど1年後。
今想定しうる中で最もこの漫画が終わる可能性が高いのは、この日ではないでしょうか。1年前と、何かが違うクリスマス・イブに。


◇トゥルーエンド ~物語の収束~

さて、これで当ブログで1年間続けてきた誕生日企画、ハヤテのごとく!主要キャラ考察も締めくくりとなりました。
という事で、最後に扱う表題として掲げたいのが「トゥルーエンド」。

聞いた話ではアニメで「暫定最終回」をやったそうですが、アニメの最終回と漫画の最終回は全然違うものになるはずです。なので、アニメ見ていませんが気にせず話を進めます。
要は、自分の最終回予想みたいなものです。本当はSS形式で書こうと思ったんですが、ちょっと時間が足りないので断念。


物語の始まりから1年、今度はナギが飛び出さないマリアさんの誕生パーティー。それが最終回のお膳立て。これまでのフラグや伏線が順当に回収され、更に僕の推測がある程度当たっているとすれば、そのパーティーにマリアさんはいて、そしてハヤテはいないはず。

その日までに何かしらの理由でハヤテはナギは離れ離れに。
そして、この日、ナギは再びパーティーを飛び出す。1年前とは違う理由、何か漠然とした予感を頼りに、1年前ハヤテと初めて出会った、あの公園へ。

そこにはハヤテの姿はなく、そして現れる不良。
ナギは心の中でハヤテのことを呼ぶ。
そしてそこに疾風のごとく現れるハヤテ。

まあ、ここまでの展開は割と適当なのですが。
「命がけでナギをさらうと言ったから、呼べば来る」
これがこの漫画における、もっともシンプルで、もっとも壮大な伏線なのではないかと思っているので。最終回でも生きてくるのではないかと。

そしてハヤテはナギに、『ある言葉』を言う。
それがトゥルーエンドで少年が少女に言う言葉。


その言葉が聴けるのは、きっとまだ先の話だけれど。
その終わりは既に決まっていて、今はそこへ至るための道を進んでいるだけ。

まあ、うちで書いた予想が当たった試しがないのは承知ですが。
それでも、こんな感じの最終回を、僕はこの漫画に思い描いています。

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申し訳ありません、ちょっと間に合わなくて微妙に未完です。
一応24日中にアップは出来たので、後で少し加筆予定…です。
トゥルーエンドの項でマリアさんにほとんど触れてないので…。

| ハヤテのごとく! | 23:59 | comments:3 | trackbacks:2 | EDIT

ナギ考察 ~積み重ねた日々の先で~

本日12月3日は、我らがメインヒロイン、三千院ナギの誕生日です!
ナギ、誕生日おめでとう!

メインヒロイン不遇の例に漏れず、漫画本編ではなかなか目立たず公式人気投票でも4位に終わったナギですが、アニメの影響か人気再燃。
釘宮病3大感染源の1つに数えられ、秋葉原のアニメ版人気投票ではヒナギクを破り1位、2007アニメ最萌トーナメントでも見事準優勝を果たすなど、アニメと声優の影響の大きさをひしひしと感じるこの頃です。

そんなナギは、ハヤテのごとく!の物語の中核を成すキャラであり、ナギを中心として物語が回っているといっても過言ではない最重要キャラです。
そんなナギについて情報を整理しつつ、まだ明らかになっていない事実について少し考察してみようと思います。長くなるのはもう諦めた。


◇星空と約束 ~ナギ生後の年表~

まずはナギが歩んできた歴史を整理してみたいと思います。
ナギが生まれたのは1991年12月3日。三千院紫子とその夫の間に出来た子供は「この世の全てをナギ倒せ」との願いを込め「ナギ」と名づけられました。

その後ナギはすくすくと成長します。
ここでは触れませんが、2005年からタイムスリップしてきたハヤテと出会ったのは4歳頃かと思われます。5歳のナギよりは幼く見えますし。
その頃から外に出れば命を狙われる生活だったようでなかなか外に出られず、友達も少なかったようですが、1997年1月、5歳のナギに新しい友達が出来ます。

ナギの母親の病状がよくなり、その退院記念のパーティーでのこと。
咲夜たちに漫画を笑われ、漫画を捨てたナギの前に現れた人物。ナギの漫画を通してナギと知り合い、すぐに仲良くなり、更には永遠の愛を誓った(3巻中表紙)ナギの親友、それが伊澄です。
伊澄が「お日さまみたいに笑うとても可愛い子」と評したほど、当時のナギは明るく笑っていたようです。母親が元気になったからでしょうね。

20071203_nagi2.jpg

星となり空となり、ナギを見守っていると言っていた母。
ナギはよく母親と星を見ていたようです。
ナギは母と下田に星を見に行く約束をしたのもこの頃でしょう。
しかし、この頃既に母は死期を悟っていたのかもしれません。
何かあっても母は見守っている、という台詞からもその様子が窺えます。

これまで家から出たがらなかったナギが母親と下田で星を見たいと思ったのは、もちろん頻繁に母と星を見ていたからでしょうが、もしかするとタイムスリップしてきたハヤテの影響もあったりするのかも。
あの時のナギはハヤテと星空を見ることは叶いませんでしたからね。


しかし、すぐに母親の病状はまた悪くなってしまいます。
一緒に下田へ星を見に行く事を楽しみにしていたのにと、母親と一方的にケンカしてしまうナギ。
結局、ナギの母親は、ナギと仲直りすることなく、亡くなってしまいました。ナギは喧嘩別れになったことを未だに悔いています。
そしてこの後、ナギは再び笑わなくなってしまいます。

お日さまのように笑うナギのことが好きだった幼き伊澄は、ナギに笑いを取り戻すべく、母親の声をもう一度聞かせてあげようとしたようです。降霊術か何かでしょうか。
しかし、当時未熟だった伊澄はそれに失敗、ナギの心をかえって傷つけてしまう結果に。ナギが暗闇を嫌うようになったのもこの時ですが、詳細は明かされていません。また、伊澄が力を失う事とも何か関係があるようです。

その後、傷心のまま向かったアフリカで、ナギと同じように母を失い、途方にくれていた一匹の虎をナギが育てることになります。
しかし、それだけでは母を失った悲しみが癒えることはないでしょう。ナギを悲しみの底から救い出した出来事…あるいはそれがマリアさんとの出会いだったのかもしれません。


ナギの過去はまだ、少ししか明かされていません。
その後我々が見ている「ハヤテのごとく!」という物語に至るまで何があったのか、我々には想像することしかできません。マリアさんとの出会いもその一つです。

そんな想像することしかできない出来事の中で、マリアさんとの出会いのほかに、もう一つナギに大きな影響を与えたであろう出来事があります。
それが、姫神との出会いです。



◇執事と姫神 ~どんな時でも側にいて~

まだ本編には登場していませんが、ナギについて考えるならば触れておかなければならない人物。それが、ハヤテの前のナギの執事、姫神です。
ハヤテの過去話などを通じて、姫神に関する議論が活発になってきていますが、未だ姫神に関する情報は断片的にしか明かされていません。

バックステージにて、アニメと漫画の姫神は全くの別キャラ扱いになる事が明かされました。ここでアニメと別キャラであることについて論じることは避けますが、アニメが時期尚早だった感は否めませんね。
同BS内にて姫神は「原作に出ていないキャラ」であると言われていることから、姫神が既存キャラの線は消えたといっていいでしょう。


さて、まだ何もかも謎に包まれたままの姫神ですが、ナギとどのような関係だったのか少し考えてみましょう。
まず、姫神が失踪した時期ですが、1巻での描写から、姫神が失踪してからまだそんなに時間は経っていないと思われます。
そんな中、6話でのマリアさんの「姫神君がいなくなってからは笑う事も少なくなった」という台詞や、29話でワタルが「そんなんだからあの姫神って執事もいなくなったんじゃねーのか?」と言っていたときのマリアさんの反応からしても、ナギは姫神が失踪したことに対し落ち込んでいたことがわかります。
47話で「姫神のことはどうでもいい」と言い放つナギですが、それはハヤテと出会ったから、です。

姫神は三千院奥義とやらの使い手だったらしいので、ナギとの付き合いも長いことが予想されます。
47話でマリアさんは「姫神は色々あって出ていった」と言っていますが、その「色々」の部分を、もしかするとマリアさんは知っているのかもしれません。
145話では姫神が「どんな時でも側にいて、オレがお前を守る」と言っていたことが明かされましたから(姫神の台詞だとは言い切れませんが、状況的に姫神でしょう)、姫神は「あっさりいなくなってしまった」のではなく、何か理由があって出て行かざるをえなかったのでしょう。

もし姫神がまたナギの前に現れたら?
ハヤテがどう思うか、ナギの心が揺れ動くのかは分かりませんが、一波乱起こることは間違いありません。



◇母親と家族 ~母の死とマリアさん~

ナギは幼くして両親を亡くしています。父親が何故亡くなったのかは明らかになっていませんが、5歳の時既に両親がいなかったのです。
姫神も、母も。ずっと自分の側にいてくれると思っていた人たちは皆、ナギの側からいなくなってしまった。その辛い過去を背負っているからこそ、ナギは、幸せな日常が長続きしない事を悟ってしまっています。

そんなナギにとって一番身近な存在はマリアさんです。
ナギとマリアさんがいつ出会い、どのような経緯でマリアさんがナギのメイドをやる事になったのかは明らかになっていませんが、母を亡くした悲しみからナギを救ったのがマリアさんなんじゃないかな、となんとなく思っています。

ナギにとって今家族と呼べる存在はマリアさんだけでしょう。ハヤテも家族と呼べる存在ではあるかもしれませんが、あくまでハヤテは執事ですから。
しかし、145話でナギは言います。マリアさんも今は家族みたいなものだけど、そう遠くないうちに誰かを好きになって、私から離れていってしまうだろうと。

かつて大切な人が2度も自分から離れていってしまったナギは、マリアさんやハヤテも例外ではないのだと思っています。
そして、マリアさんがいつか誰かを好きになるとすれば、それがハヤテである可能性は高いでしょう。4巻での伊澄の台詞も、そうなれば大変な事になりそうだという伏線です。


ナギとマリアさんは身近すぎて、この二人をメインに描いた話というのは実は多くありません。しかし、ナギとマリアさんの絆は強固なものです。
ナギの母であるかのようにナギと共に生活するまでに何があったのかは分かりませんが、今のナギにとって、マリアさんはメイドであり、姉であり、そして母なのです。

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いつかマリアさんが離れていってしまうとしても。
今だけでも、一緒にいられることの喜びを噛み締めようと。

疑うまでもなく、ナギとマリアさんは、"家族"なのです。



◇主と執事 ~ハヤテへの想い~

この物語は、ハヤテが公園でナギを誘拐しようとした時、ナギがハヤテの言葉を告白と勘違いしたことから始まっています。
この誤解は「爆弾」と呼ばれ、当初は8話あたりで爆発する予定だったようですが、結局未だに爆発していません。

ハヤテ→ナギのベクトルに関してはまだ弱く、「大切な人」程度のものでしかありません。更に、ハヤテは「使用人たちの夜」で「お金のために結婚したみたいになるのは嫌だから、お嬢さまと結婚は出来ない」と言っています。
一方、ナギ→ハヤテのベクトルは実に強固です。結婚も早々に視野に入れています。西沢一樹の登場により揺らぐかと思われたその気持ちは、全く揺らぐ事はありませんでした。

ナギがハヤテを好きになったのは言うまでもなく「告白された(と勘違いした)から」です。そしてナギはそれからもハヤテへの想いを強くしていきますが、その前提には「ハヤテは私のことが好きである」という誤解がありました。
しかし、下田編ラストを通じて、ナギが「一人の少女として、綾崎ハヤテが好きである」という状況が明確になりました。
爆弾が爆発しようとも、ナギはずっとハヤテのことを好きでい続けるでしょう。もちろん、少しの間不仲になる事はあるかもしれませんが…。


ナギとハヤテを繋いでいるものは、1億5千万の借金です。
この借金がある限り、ハヤテはナギの執事を辞めることはできません。

無論、借金がなくともハヤテはナギの執事を続けるでしょうし、借金はおいそれと返せるような額ではありません。しかし、帝が、飛行石が指し示す道の先にあるものを得られたなら、金はいくらでも手に入ると言っていますから、借金はいずれ完済されるかもしれない。

そうなると、ナギの心情が変わってきます。自分とハヤテを繋ぎとめている確かなものがなくなってしまうわけですから。そのとき爆弾がすでに爆発していたとしたら、状況も変わるでしょう。
ナギは、「ハヤテは借金が完済されても自分の側にいてくれる」と信じるかたわら、「借金が完済されたらハヤテは自分の元からいなくなってしまうのではないか」と不安に思う気持ちもあるはずなのです。
145話では、少なくとも今は、という限定付きでその不安を解消した訳です。


客観的に見れば、ナギとハヤテの間にはちゃんと絆があります。借金が完済されても、何かが起こらない限りは、ハヤテはきっとナギの側にいるでしょう。
そして、ナギもハヤテも、不安になることはあってもその絆の存在を信じているはず。

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ナギは、ハヤテとの絆を母親に報告したのですから。
かつて母と見る事叶わなかった、下田の星空の下で。


これまでの物語を見て、漠然とした予感があります。
ナギとハヤテはいずれ離れ離れになるのではないかと。

畑先生とこの物語が目指す終わり方は「トゥルーエンド」。
つまり「ハッピーエンド」でも「グッドエンド」でもない。
最後にナギが笑っている終わり方を保証するものは何もないのです。

ナギとハヤテが恋仲になるまでには、様々な障害があります。
子供扱い、借金、アーたん…それらを全て乗り越えなければ、ハヤテとナギが恋仲になることはないのです。
それは言い方を変えれば、この物語にはめられた「枷」。ナギとハヤテが恋仲になっては、おそらくそのトゥルーエンドにはたどりつけないのでしょう。

そうして辿り着いたトゥルーエンドで、ハヤテはナギに何を言うのか。
積み重ねた日々の先で、少年が少女に言う一つの言葉とは、何なのか。

その言葉が聞ける日を、今はただ待つのみ。
願わくば、そのトゥルーエンドの先でも、ナギが笑っていることを。

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間に合った…。(12月3日中に)
ナギちゃん、君を祝いに来た!(赤坂的なノリで)

マリアさん考察に続きますが、マリアさん考察を書く時間がありません。
ちなみにこの完成版、これでも文章量的には下書きの半分です。削ったトピックはせっかくなのでそのうちどこかでお披露目したいと思います。


≪ナギ誕生日絵リンク≫
H.M.S
これはいい釘宮ナギですね。アルのツインテールに萌えた。
ゆりむん
この記事書いてたから、早風呂本の原稿をまだ書いてません…。
のほほん日記
時は金なりということで、僕に時間をください…。

≪関連≫
貧乳ツインテールなお嬢さま、ナギ特集! (昨年の特集)
「ハヤテのごとく!」二人を見守る母の星 (123話感想)
「ハヤテのごとく!」それぞれの"家族"への想い (145話感想)
ハヤテ考察 ~疾風の名を持つ主人公~
西沢さん考察 ~貰ったもの~
ヒナギク考察 ~少女の変化と恋心~

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