「ハヤテのごとく!」帽子と約束は時を越えて
「けいおん!」が終わってしまった…。何だかんだで今クール一番楽しませてもらったのはこの作品だったので寂しい。夏季アニメは「化物語」に期待でしょうか。
さて、今週の「ハヤテのごとく!」229話はナギの帽子の話・後編。
お嬢さまの「ぐぬぬ…」に萌えざるをえない。
>「ずっと…ずっと探していたんだ…」
>「風に飛ばされてなくして…何年も何年も…必死に探したんだけど出てこなくて…大切な人が…たしかにそこにいたっていう証のきざまれた帽子だったんだ。」
>「やっと出てきたと思ったのに…思ったのに…」
穴があいた帽子。
それは、推定5歳の過去のナギが、ハヤテに守ってもらった証が刻まれた帽子。それは風に飛ばされ、そしてそれと同時に、少女を過去でも未来でも守ると言った少年もまた消えた。
その帽子が帰ってきたのは、つい数日前。ナギにとっては8年間見つからなかった帽子が、突然見つかった事になります。
この帽子は「時間」が絡んでくるために色々ややこしいのですが、もう少し突っ込んで考えてみましょう。この帽子にまつわるイベントを「起きた順」に並べてみます。
・ナギ(5)が帽子Aをなくす
・ハヤテがナギ(5)に帽子Bを渡す
・ハヤテがナギ(5)をシスターの父親から守る
・ナギ(5)が帽子Cをなくす[1]
・ナギ(5~13)が帽子Bを買う
・ナギ(13)が帽子Bをなくす
・ハヤテがナギ(13)に帽子Cを渡す[2]
このようになります。ここで、「帽子C」は「帽子Bに穴があいたもの」です。今回本編中でナギが言っている「何年も何年も必死に探した」帽子というのは、[1]→[2]とハヤテが時をかけて今のナギに渡した「帽子C」ですね。
ナギ(5)が帽子(B)を「返せ」とハヤテに言った以上、ナギ(5)は最初に帽子をなくしているはずで、その帽子(A)は本当に風に飛ばされてしまったということになるのかな。
あと、この出来事についてハヤテが「つい昨日の出来事」と言っていますが…あれ、一昨日じゃね?
5月2日:タイムスリップ、地下迷宮
5月3日:ビーチバレー、シスター
5月4日:作中現在
本編中の描写からしてこうなるような気がするんですが。
さておき、蝶を追いかけてきた伊澄に、「ペリカンを探したり出来ませんか」と聞いて出てきたのが、ペリカン探知機、略してズラうさ。
それはおそらく地下迷宮で伊澄がつけていたウサミミですから、ペリカンに限らずレーダー的なものなんでしょうけど、その分精度は不安です。ともあれ、これでハヤテもビスビス出来るわけですね。
ところで最近の原作はアニメ本編と微妙にリンクしている事にお気づきでしょうか。ヒナギクビーチバレー編とアニメのヒナギクお泊り編や、シスター里帰り編とアニメのチューしてくれる話など、ちょこちょこリンクしている部分があります。
そう考えるとアニメでヒナ祭り祭りをやっている今の時期は原作ではヒナギクディナーをやってるかと思いきや、ナギとハヤテの話でした。何が言いたいかお分かりですね。つまり、今回アニメとリンクしているのがこのウサミミ。ハーマイオニーLv.2といい、ハヤテにはウサミミが似合うなあ。
さて。
>「三千院家の…遺産…か。たしかにその石を奪われたら…今の屋敷には住めなくなるな。」
>「いくら私に個人資産があるとはいえ、あの屋敷を維持する程はない。そもそも私のものじゃないし、あれは。」
>「だから…金に守られた生活は、石を奪われると…もうできないだろうな。そう考えると…未来が少し不安かもな…」
「遺産はいらない」「金には困らない」と言っていたナギですが、遺産が無いと屋敷には住めなくなり、資金的な余裕も無くなるようです。
まあ確かに「そもそも私のものじゃない」というのはその通りなんでしょうけど、2巻での「遺産はいらない」発言と微妙にズレてる気がするんだよなあ。あれから4ヶ月、ハヤテと共に過ごしてきた屋敷に深い思い入れを抱いたとかでしょうかね。
それを受けてのハヤテの台詞…それは、まさにナギ(5)が当時、「どろぼうでうそつきで約束の守れない奴」から言われた台詞でした。
それを聞いてナギは言います。
「ああ。そうだったな。」
いい、いいよこれは。
「そうだな。」ではなく「そうだったな。」なんですよね。
既に二人とも、あの現象がなんだったのか把握している。
執事と帽子が「時を越えた」という事実と、その意味を把握している。
ナギの「どろぼうでうそつきで約束の守れない奴」発言。それは実は作中現在から2日前のナギの発言ですが、今のナギは、その発言が間違っていた事に気づいています。
あの帽子は、時を越えてハヤテが自分の元に持ってきてくれました。少年はウソをついてはおらず、星を見る約束は8年の時を越えて果たされましたし、過去でも未来でも―という約束はちゃんと守ってくれていて、そしてこれからも、きっと。
ペリカンから帽子を取り返したハヤテは言います。
>ハヤテ「今度はちゃんと…なくさなかったですよ。」
>ナギ「今度は…か。」
>ナギ「それじゃ…今度こそゆっくり…デートの続きでもしようか。」
「今度はなくさなかった」のは、ハヤテがちゃんと「いる」から。
先ほどの帽子チャートを見ながら整理すると…ナギ(5)が帽子Aおよび帽子Cをなくした時、あるいはナギ(13)が帽子Bをなくした時、そこには「ハヤテがいなかった」か、「ハヤテが帽子とともに消えた」ことに気がつきます。
そして今、ナギ(13)がペリカンに取られた帽子Cは、ハヤテとともに消えることもなく、ちゃんとナギの手元に戻ってきたわけですね。
8年前、帽子とともに消えてしまったデートの相手が、今はちゃんと隣にいる。だから安心して、8年越しのデートの続きを楽しめることでしょう。
今週は、一読するとなんてことはない話なんですけど、「RADICAL DREAMERS」の一連の話(外伝、211~212話)を読んだ上でじっくり読むと、節々の台詞回しにじんわり来るものがある良い話だと思います。
もしかすると、ハヤテが体験した奇妙なタイムスリップ現象すらも、いつかロイヤルガーデンで説明がついたりするのかもしれませんが…ともあれ、来週にもう1週幕間を挟んで、いよいよアーたん登場となりそうです。期待!
※本文中の「ナギ(5)」や「8年前」は推測です。(4)だったり9年前だったりするかもしれないので、間違ってたら指摘お願いします。(21)にしておけば確実なんだけどね!
□「ハヤテのごとく!」世界で一番お気に入りの帽子なのだ(228話感想)
さて、今週の「ハヤテのごとく!」229話はナギの帽子の話・後編。
お嬢さまの「ぐぬぬ…」に萌えざるをえない。
>「ずっと…ずっと探していたんだ…」
>「風に飛ばされてなくして…何年も何年も…必死に探したんだけど出てこなくて…大切な人が…たしかにそこにいたっていう証のきざまれた帽子だったんだ。」
>「やっと出てきたと思ったのに…思ったのに…」
穴があいた帽子。
それは、推定5歳の過去のナギが、ハヤテに守ってもらった証が刻まれた帽子。それは風に飛ばされ、そしてそれと同時に、少女を過去でも未来でも守ると言った少年もまた消えた。
その帽子が帰ってきたのは、つい数日前。ナギにとっては8年間見つからなかった帽子が、突然見つかった事になります。
この帽子は「時間」が絡んでくるために色々ややこしいのですが、もう少し突っ込んで考えてみましょう。この帽子にまつわるイベントを「起きた順」に並べてみます。
・ナギ(5)が帽子Aをなくす
・ハヤテがナギ(5)に帽子Bを渡す
・ハヤテがナギ(5)をシスターの父親から守る
・ナギ(5)が帽子Cをなくす[1]
・ナギ(5~13)が帽子Bを買う
・ナギ(13)が帽子Bをなくす
・ハヤテがナギ(13)に帽子Cを渡す[2]
このようになります。ここで、「帽子C」は「帽子Bに穴があいたもの」です。今回本編中でナギが言っている「何年も何年も必死に探した」帽子というのは、[1]→[2]とハヤテが時をかけて今のナギに渡した「帽子C」ですね。
ナギ(5)が帽子(B)を「返せ」とハヤテに言った以上、ナギ(5)は最初に帽子をなくしているはずで、その帽子(A)は本当に風に飛ばされてしまったということになるのかな。
あと、この出来事についてハヤテが「つい昨日の出来事」と言っていますが…あれ、一昨日じゃね?
5月2日:タイムスリップ、地下迷宮
5月3日:ビーチバレー、シスター
5月4日:作中現在
本編中の描写からしてこうなるような気がするんですが。
さておき、蝶を追いかけてきた伊澄に、「ペリカンを探したり出来ませんか」と聞いて出てきたのが、ペリカン探知機、略してズラうさ。
それはおそらく地下迷宮で伊澄がつけていたウサミミですから、ペリカンに限らずレーダー的なものなんでしょうけど、その分精度は不安です。ともあれ、これでハヤテもビスビス出来るわけですね。
ところで最近の原作はアニメ本編と微妙にリンクしている事にお気づきでしょうか。ヒナギクビーチバレー編とアニメのヒナギクお泊り編や、シスター里帰り編とアニメのチューしてくれる話など、ちょこちょこリンクしている部分があります。
そう考えるとアニメでヒナ祭り祭りをやっている今の時期は原作ではヒナギクディナーをやってるかと思いきや、ナギとハヤテの話でした。何が言いたいかお分かりですね。つまり、今回アニメとリンクしているのがこのウサミミ。ハーマイオニーLv.2といい、ハヤテにはウサミミが似合うなあ。
さて。
>「三千院家の…遺産…か。たしかにその石を奪われたら…今の屋敷には住めなくなるな。」
>「いくら私に個人資産があるとはいえ、あの屋敷を維持する程はない。そもそも私のものじゃないし、あれは。」
>「だから…金に守られた生活は、石を奪われると…もうできないだろうな。そう考えると…未来が少し不安かもな…」
「遺産はいらない」「金には困らない」と言っていたナギですが、遺産が無いと屋敷には住めなくなり、資金的な余裕も無くなるようです。
まあ確かに「そもそも私のものじゃない」というのはその通りなんでしょうけど、2巻での「遺産はいらない」発言と微妙にズレてる気がするんだよなあ。あれから4ヶ月、ハヤテと共に過ごしてきた屋敷に深い思い入れを抱いたとかでしょうかね。
それを受けてのハヤテの台詞…それは、まさにナギ(5)が当時、「どろぼうでうそつきで約束の守れない奴」から言われた台詞でした。
それを聞いてナギは言います。
「ああ。そうだったな。」
いい、いいよこれは。
「そうだな。」ではなく「そうだったな。」なんですよね。
既に二人とも、あの現象がなんだったのか把握している。
執事と帽子が「時を越えた」という事実と、その意味を把握している。
ナギの「どろぼうでうそつきで約束の守れない奴」発言。それは実は作中現在から2日前のナギの発言ですが、今のナギは、その発言が間違っていた事に気づいています。
あの帽子は、時を越えてハヤテが自分の元に持ってきてくれました。少年はウソをついてはおらず、星を見る約束は8年の時を越えて果たされましたし、過去でも未来でも―という約束はちゃんと守ってくれていて、そしてこれからも、きっと。
ペリカンから帽子を取り返したハヤテは言います。
>ハヤテ「今度はちゃんと…なくさなかったですよ。」
>ナギ「今度は…か。」
>ナギ「それじゃ…今度こそゆっくり…デートの続きでもしようか。」
「今度はなくさなかった」のは、ハヤテがちゃんと「いる」から。
先ほどの帽子チャートを見ながら整理すると…ナギ(5)が帽子Aおよび帽子Cをなくした時、あるいはナギ(13)が帽子Bをなくした時、そこには「ハヤテがいなかった」か、「ハヤテが帽子とともに消えた」ことに気がつきます。
そして今、ナギ(13)がペリカンに取られた帽子Cは、ハヤテとともに消えることもなく、ちゃんとナギの手元に戻ってきたわけですね。
8年前、帽子とともに消えてしまったデートの相手が、今はちゃんと隣にいる。だから安心して、8年越しのデートの続きを楽しめることでしょう。
今週は、一読するとなんてことはない話なんですけど、「RADICAL DREAMERS」の一連の話(外伝、211~212話)を読んだ上でじっくり読むと、節々の台詞回しにじんわり来るものがある良い話だと思います。
もしかすると、ハヤテが体験した奇妙なタイムスリップ現象すらも、いつかロイヤルガーデンで説明がついたりするのかもしれませんが…ともあれ、来週にもう1週幕間を挟んで、いよいよアーたん登場となりそうです。期待!
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□「ハヤテのごとく!」世界で一番お気に入りの帽子なのだ(228話感想)
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「ハヤテのごとく!!」キャラクターCD 2nd series 02
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桂ヒナギク starring 伊藤静
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売り上げランキング: 217
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