いやあ、マヤの時に勝るとも劣らないオカルトチックな話になってきてどうしたものか。もういっそマヤがロイヤル・ガーデンの住人だったとかいうオチでいいんじゃなかろうか。
◇謎の棺と大時計
先週のラストで偶然見つけてしまった棺桶を開こうとするハヤテ。
アーたんは物凄い形相でハヤテを睨みつけ、それを止めます。
それにしてもこのコマ。いつも目がキラキラしていたアーたんだからこそ、光を失ったこの目は本当に怖いです。アーたんがここまでの形相になるほどのものが中に入っているのでしょうか。アーたんの両親か、あるいは…。
さて、別の場所へ移動する最中、ロイヤル・ガーデン内の大時計の針の進み方が遅いということにハヤテは気づきます。そしてアーたんは「その時計だけは正確」と言います。この時計が普通に時間を表しているとするなら、ロイヤル・ガーデン内は
外界と比べ時間の進み方が遅いという事になりますね。
神さまの真似事はドラゴンボールに例えられたので、さしずめロイヤル・ガーデンは
精神と時の部屋といったところでしょうか。
案外ロイヤル・ガーデンに普通の人が入れないのは、ロイヤル・ガーデンが超高速で移動しているからかもしれませんね!
過去にも、ナギの乗った宇宙船に対するマヤの話(亜光速に近づけばウラシマエフェクト云々)とかワタルの「不思議だよな~」に対するナギの解説(インフレーション理論と相対論は矛盾しない云々)とかありましたが…
あれらはこの展開の伏線だったんだよー!!…ま、冗談ですが。
さておき、仮に本当に外界より時間が進むのが遅いとするならば、アーたんは実際のところ今何歳なのでしょう。
マリアさんじゅうななさいとか言ってるレベルじゃないですよ。アーたんが「ハヤテと同い年」というのは、誕生日での話なのか、それともロイヤル・ガーデンにいるハヤテと比べての話なのか。外伝でのハヤテのタイムスリップしかり、時間がからむと急激にややこしくなってきますね…。
◇全てを見下ろす天球の鏡
すべてを見下ろす「天球の鏡」。そういえば白皇学院時計塔の、時計の真下にある生徒会室は「天球の間」でしたが…(
BS Vol.35)ガーデン・ゲートとロイヤル・ガーデンの関連性はもはや疑いようが無いですね。天球の間も広い景色を見下ろすことができる場所でした。
一方この天球の鏡、外のあらゆるものを見ることができると言いつつも、非常に大きな制約があるようで。それは、天球の鏡で映せるのは
「自分の知っている人の、その周囲だけ」というもの。
そして天球の鏡に映ったのは
幼き日のマリアさんでした。
この鏡にマリアさんが映ったということは、アーたんは
(1)マリアさんを知っている。天球の鏡にはマリアさんの周囲が
「神の視点」で映っている
(2)三千院家の誰かを知っている。天球の鏡にはその人の周囲が
「その人の視点」で映っている
のいずれかであると言えます。「知っている人のその周囲だけ」という言い方だと、本人を含めるのか含めないのかは曖昧なので、(1)(2)のどちらなのか断定はできません。
ただ、天球の鏡の
「視点」に対しマリアさんが振り向いていることを考えると、(2)ではないかと予想します。神の視点であれば、それは客観的な視点であるべきで。アーたんは三千院家の誰か(ナギの両親や帝)と接点があって、今回はその誰かの視点でマリアさんを見ているのではないかと。
もちろん、三千院家の誰かと接点があるならば、マリアさんとも接点がある可能性は高いです。「鏡の中の女」といったような言い方が気にはなりますが、ここではあくまで「誰の視点で見たマリアさんなのか」という話。
ちなみに、マリアさんは「小さい頃おじいさまにもらわれてからはずっとお屋敷の中」(67話)で、さらにアーたんがハヤテと同い年である、という言葉を純粋に信じるならばマリアさんはアーたんのひとつ上。
つまり、マリアさんとアーたんに接点があるならば、三千院家とも接点があるはずということも言えます。先ほどの逆もまた然りというわけですね。帝だけがロイヤル・ガーデンに来て、その時知り合ったとかの可能性は捨て切れませんが…。
ともあれ「アーたんは三千院家と接点がある」という事はほぼ確実と言ってよさそう。三千院家と接点があれば、三千院家の執事服を参考にした可能性は十分あり得ます。
そもそも「知っている人」の定義が曖昧なのでこれ以上踏み込むのはやめておきますが、ナギと「知り合い」の可能性は低くとも(年齢的にナギは当時2~3歳)、「知っている」可能性は十分にありますね。
◇世界に届く声で
今週のサブタイトル「世界に届く声で」は明らかに今回のハヤテの叫びの事でしょう。天球の鏡で孤独を紛らわせつつも、長い事自分の名前を呼んでくれる人が側にいなかったアーたん。今ハヤテに名を呼ばれることを、自分の名前を呼んでくれる存在がいることを本当に嬉しく思っているのでしょう。
「私はいつまでここに…」という台詞は、あるいは
アーたんが自分の意思ではここから脱出できないことをほのめかしているのかもしれません。「天照の箱庭」ですね。
そして以前から回想で登場し、今回ナギの言葉を聞いてフラッシュバックした
「私とあなたはずっと…」が登場。やはり「ずっと…」の続きは「一緒」でしたね。
ハシラには「居場所をもらったハヤテ。名前をもらったアーたん。お城での二人の夢の生活。永遠に続かないから…夢。」という言葉があります。ハヤテは居場所を貰い、そしてアーたんも名前というアイデンティティーを貰っている。アーたんにとって名前を呼んでくれる人がいるということは、自らの存在意義、居場所を貰っているに他なりません。
この二人は互いに互いの居場所を作っているんですね。だから、この依存関係が崩れれば、そこに関係の綻びが生じてしまうかもしれない。
次回からは夢の終わりに向かっていくようですね。どのような経緯で二人は離れ離れになってしまうのか。あの確執の原因はなんだったのか。解答編が始まります。
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アーたん可愛いわー。
記事は考察メインで書いてますが、アーたんに萌える感想を別口で書きたいくらい可愛いです。
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「ハヤテのごとく!」過去編(3) - 神さまの真似事□
「ハヤテのごとく!」過去編(2) - 交わされる契約□
「ハヤテのごとく!」過去編(1) - アーたんとの出会い□
「ハヤテのごとく!」アーたんについて整理してみるジュンプランニング (2008-06-19)
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