2012年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年06月

そんな日常の積み重ね - 「ハヤテのごとく!」32巻

ハヤテのごとく!  32 (少年サンデーコミックス) ハヤテのごとく!  32巻+0巻サービスパック (特品)

 「ハヤテのごとく!」の32巻、および0巻が発売されました。32巻と0巻が一緒になってお値段が変わらないお得なパッケージも発売されています。
 今回からタイトルロゴを一新。表紙は上の方までイラストが見えるようになり、ロゴ以外にもあちこちがリニューアルされています。このブログもそろそろリニューアルしたいですね……。

 タイトルロゴに関して言えば、実は変更されたのは今回が初めてではありません。単行本の26巻と27巻を並べてもらうと、「Hayate the combat butler」部分のフォントが変わっていたり、キラキラしている部分がなくなって代わりにグラデーションがかかっていたりと、微妙なマイナーチェンジに気がつくかと思います。

120524_hayate_01.jpg

 このマイナーチェンジが施されたのはサンデー2011年10号掲載の306話から。ひっそりと変更されたので自分もしばらく気づいていませんでしたが、おそらく劇場版に合わせての変更だったのかな。その号ではサンデーの表紙もハヤテだったりするんですが、表紙に載っているロゴは旧版という謎です。

 今回の大胆に変更された新ロゴはサンデー2012年23号の361話から適用されています。個人的にはロゴ変更はまあいいんですが、単行本の背表紙のフォントベタ打ち感溢れるタイトルが大変気になります。今風に言うなら、わたし、気になります!(※気になるの意味が違う)


 さて、32巻の表紙はアーたん(大)とハヤテ、そしてアーたんのボリューム感溢れる胸に劣等感感じまくりのヒナギクです。Twitterでの返答といい、畑先生はヒナギクの胸に対してドSすぎると思う!
 ハヤテはなんでアーたんに背を向けているのでしょう。アーたんのナイスバディを見て下半身がなんでもありません次行きましょう。

 4コマ漫画はハヤテの人畜無害っぷりがアパートの住人の無防備さを誘発している興味深い事例。これでも昔は少年誌的に行けるところまで行こうとしていた主人公ですが、時は人を変えるものなのですね(※作中ではまだ半年ちょいしか経ってません)

 中扉は下田でお墓参りをするゆっきゅん。今はこのお墓に彼女も眠っていることになるわけですが、そういえば確かナギは父親のほうを先に亡くしていたんでしたっけ。その辺り細かいことは色々忘れかけているので、そろそろまとめ直したいところですね。


 それでは本編振り返り。このブログのサイドバーには通算話数と単行本話数を変換してくれるスクリプトがあるので記事を書くのが楽ですね!(自画自賛

第339話「1円に泣いたり笑ったり」
 ひたすらダラダラするナギと、それを諭すマリアさんの話。
 このあたりは劇場版後ということで、劇場版への布石のようなものを仕込んでいるのが見て取れます。そして「命を表すお金」の話は自分も色々考えさせられるところがありました。ダラダラしていた本ブログですが、もう少し頑張っていきたいですね!

第340話「ヒナギクさんの願いは聖杯を使っても叶いそうにない」
 何事もない日常の1日。しかしこの作品はこういう1日の積み重ねでできています。ハヤテに肩をもんでもらいたいヒナギクがあれこれ苦悶する話。
 今回はネギま風に言えば「わずかな勇気」で一日を、そして見える世界を変えることができるよというお話だったのでしょう。ひとつ前の話といい、テーマ性のある話が続きますね。ともあれヒナギクは大変可愛いです。

第341話「伊澄さんのメイドさんは23世紀まで見つからない」
 伊澄のメイド探し。日々野文は「(゚д゚)」顔じゃなければ可愛いのになあ、というお話。
 この話はなんてことない話でありながら、ラスト2ページでその意味を変えてくる良い話だなあと思います。ナギにとってマリアさんがどういう存在なのか。そういえば咲夜も母親を亡くしており、ワタルも母親と離れて生活をしているんでした。
 何気ない話の中にこういった物語性を散りばめてくる、この作品の鋭さが光った話だったように思いました。

第342話「剣野カユラ、かく語りき①」
第343話「剣野カユラ、かく語りき②」
第344話「剣野カユラ、かく語りき③」

 劇場版で先に顔見せしていた剣野カユラとの出会いの話。何だか新鮮です。
 カユラは劇場版も、そして今回の話を含めてもなかなかキャラがつかみにくく、親しみにくい印象ではあるのですが、しかし一本芯の通った哲学を持っているようなので、剣野カユラがどのようにして形成されてきたのか、という過程が気になるところではあります。
 本編の方向性としてはルカサイドに技術を与えるヒナギクが、ナギサイドに哲学を与えるカユラが付いたということで、そこを対照しながら読んでいくのが面白いのかなと思います。

第345話「みんなも気をつけてね。気がつくと地雷踏んじゃってる事ってあるから。マジで。」
 サキさんの誕生日ということで、ワタサキ話。ある意味彼女らしい誕生日エピソードでしたが、ちゃんと誕生日エピソードを描かれたことが嬉しいですね。日付がしっかりと作中で明示されているのにスルーされたのかと思っていたので!

第346話「そして執事はそれを作ったとさ」
 本当に何気ない日常話。けれどこんな日常が微笑ましいお話。
 いつぞやのナギが早起きした話同様特にコメントすることもないのですが、でもこういう話は割と好きだったりします。アリスちゃんかわいい。

第347話「お前、磁石かなんかなのかよっ!!」
 太っている場合じゃない西沢さんの話。
 西沢さん回はド安定だなーとひとつ前の記事でも書きましたが、本当にそんな感じ。この話に関しては個別記事を書いたので詳しくはそちらで。西沢さんかわいい。

第348話「シェフ・マリアの夏野菜スペシャル第1弾」
 マリアさんがガーデニングを始めるお話。そして主を失った三千院の屋敷の今。
 マリアさんの「人は手のかかった美味しい物を食べないと……長生きできませんわ」という台詞は、マリアさんの過去につながってくる台詞だったりするのでしょうか。

第349話「太るとかもう考えたくない」
 ラーメンロシアの東京進出話。ヒナギクのラーメントークが大変可愛く、そして雪路がいいお姉ちゃんしているエピソードを知れて微笑ましい。
 そしてマリアさんのガーデニングの明日はどっちだ。


 今巻収録話の感想はこのあたり。少ないなオイ。これからはもうちょい頑張ります!

「ハヤテのごとく!」残された時間の中で(339話)
「ハヤテのごとく!」西沢さん増量中☆(347話)


 おまけ漫画も今回から若干形式が変わり、作中キャラによる畑先生のエピソード。休載中にリフレッシュをしていた話と捉えていいのだろうか。
 そしてこのおまけ漫画がたった3ページだというのに大変面白い。本編でよくある「゚д゚」ほどではないちょうどいいデフォルメ感のある絵に、密度の濃いコマ割り、おまけ漫画ならではのノリ、メタ発言。こういう感じで本編もやればいいんじゃないかなとか思ってしまいました。真面目に。

 カバー下ではおなじみオルムズト・ナジャの新コーナーと、キャラの微笑ましいメールのやり取り。これはこれで好きなんですが、エンディング分岐みたいなおまけはなくなってしまったんだろうか。あれ結構好きだったんですが……。

 そんな訳で何気に久々の単行本だった32巻の感想でした。
 同時発売した0巻の感想もここで書くつもりだったんですが、思いのほか長くなってしまったので別記事を立てようかなと。また近々!



| ハヤテのごとく! | 01:26 | comments:0 | trackbacks:0 | EDIT

「ハヤテのごとく!」359話雑感&ライフセイバーズの話

 そろそろ更新についても本気出そうと思うんですよ!
 やっぱりTwitterばかりじゃなくてちゃんとブログに記事を残していくって大事だよなあということで。「Twitterは流れちゃうのでブログにも書いて欲しいです」みたいなことを人に言っておいて自分が実践しないのもあれですし。

 そんなわけでハヤテの感想を毎週書くところから始めますが、その前に最新話に追いつかねばということで、今回は359話の感想をば。まあこれは359話を読んだ時に書いていたにも関わらず眠っていた記事ではあるのですが……。


 「ハヤテのごとく!」359話は西沢さんの話。西沢さん回は自分の中でド安定だという認識なのですが、それに違わず今週の話も安定した面白さでした。

 西沢さんがミュージシャンに憧れを抱いているというのは、おそらくは雪路の影響なのでしょうね。雪路はかつて西沢さんの家庭教師をやっていたわけですが、その後二人は何だかんだで再会していません。
 GW編ではかなりニアミスしてましたけどそれでも再会に至らないというのは、いずれ再会にあたって何かのイベントが予定されているということなのかしら。


 さて、将来の夢について考える西沢さんの前で、将来の夢について語る一人の少女。

120517_hayate_01.jpg

 瀬戸美海。
 ライフセイバーに憧れる、泳げない少女。
 畑先生の短期集中連載「海の勇者ライフセイバーズ」のヒロインであり、ハヤテ本編でも75話(8巻1話)で登場しています。バックステージVol.74では「今後の活躍は多分ない」と書かれていますが、今回のはある意味活躍したと言えなくもない、ような。
 ライフセイバーズの時と立っている飛び込み台の番号が違いますが、まあそれくらいは些細な変更ということで。

 ハヤテがライフセイバーズと同一の世界を舞台としているのは既に(1巻や4巻あたりで)分かっていたことではありますが、こういう形で絡めてくるのは上手いですね。今後作中季節が夏になるにつれ、彼ら・彼女らの出番も増えてくるのかもしれません。

 たとえば、ライフセイバーズには戦部大和というキャラがいます。
 そして「ハヤテのごとく!の前」で語られた通り、ライフセイバーズには幻の6話目と7話目が存在するそうです。そのストーリーはというと、戦部大和の前に彼の弟と名乗る少年が現れ、大和が記憶喪失だと分かる――というお話。

 ハヤテの兄の名は綾崎イクサ。戦部大和同様、額に傷を持つ男。ライフセイバーズのキャラは、想像以上に重要な形でハヤテ本編に関わってくるのかもしれません。

 世界観リンクの話をするならば、畑先生が昨年冬コミで頒布し、今年の夏には第2弾が頒布予定の同人誌「それが声優!」にもハヤテのキャラが出ていたりするのですが……その話はまた追々、ということで。


 話を戻しまして。
 今回の話は西沢さんを考える上で非常に重要な回であるように思います。西沢さんは普通少女としての普通のアドバイスを通じてナギの「卵を取り出す」ことに成功し、これが西沢さんの才能なのかもしれない、というお話。

 最後に引用されたのはかのウォルト・ディズニーの言葉。
 西沢さんはハヤテの周りの白皇学院のメンバー、おおむね「とても優秀」=「普通でない」人たちに囲まれています。「普通でない」人たちの中では「普通である」ことは「普通でない」わけで、意外と新鮮な意見を出せるポジションなのかも。
 千桜も優秀な人のサポートをするのが好きだという話がありましたが、立ち位置的には似ているのかもしれませんね。


 しかし今回(=359話)は西沢さんといいナギといい可愛かったし、二人のやり取りも面白かった。ナギと西沢さんの絡みはすごく好きだなあ。年は違えどすごく対等な感じがして、この二人は良い友達になったよなあと思います。同人誌編では西沢さんがナギサイドについていて、この二人のやり取りは今後も増えることと思うので楽しみ。

 西沢さんについては色々書きたいことがあるのですが、とりあえず今回はこの辺で。最新話まで追いつきつつ、ちゃんと単行本の感想も書くのでよろしくですよ!



| ハヤテのごとく! | 01:49 | comments:0 | trackbacks:0 | EDIT

「ハヤテのごとく!」357話~358話雑感

 も う 5 月 か (挨拶

 エイプリルフールの記事を何週一番上に置いておくつもりだ、と自分で自分に突っ込んでしまった今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。更新の習慣ってどうやったら身につくんでしょうね(切実)。
 とりあえず最近のハヤテについてのメモ。359話の西沢さん編についてはちゃんと書きたいなーと思っているので2話分だけですが、ルカの自転車特訓編について軽く。


357話



 ルカが自転車に乗れない、という意外な設定が明らかになるお話。ヒナギク然り、一見ほぼ完璧に見えるような少女の意外な弱点が見えると、そのキャラクターに対して愛着が湧きますよね。

 ただまあ1つの話として見ると、2話に分けること前提な感じでネームを切った印象があってなんだかなあ感は少々。つまるところ内容がちょっと薄い。「ニャル子さん」みたいにもっとネタを詰め込んでみるのはどうでしょうか!(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!


358話



 夜の白皇で自転車の練習という話。夜の白皇について思いを馳せるハヤテ。

 「基本的にはろくな目にあってないですけど。」

 夜の白皇での出来事を思い出してみると、まずノートを取りに行ったら旧校舎に迷い込んで、ヒナギクを知らず知らずのうちに煽ったハヤテが、幽霊退治に巻き込まれる話。あのときのヒナギクの可愛さと言ったらもう。
 そしてヒナ祭り祭り。何か色々あって女装状態で色々やらざるを得なくなり、色々恥ずかしくなった後、ヒナギクと決闘してみたりした話。自分的にはヒナギク編グッドエンド的なポジションの話であり、つまりヒナギク可愛い。
 あとは167話(16巻5話)のクラウス生き霊回かな。クラウスの生き霊はともかく、ヒナギクとの仲が急接近した前2つのイベントは全然良いと思うんですが!が!

 ……さて。そういえばハヤテは業界最速の自転車便でしたね。すっかり忘れてました。ハヤテにこんなプロ意識が芽生えていたとは。
 ルカを超スパルタ特訓の末、自転車に乗れるようにしたハヤテ。その後イチャイチャする二人を見てる千桜という構図。千桜はなかなか鋭いですね。千桜から見た二人については一度どこかで検証したいところです。
 最後、危険を敏感に察知するナギは、流石ハヤテとの付き合いが長いだけあるなあ、とか思ったのでした。

 昔自転車便をやっていた、ということに関してはあまり注目してませんでしたが、そこからハヤテが自転車に関してプロ意識を持っている、という持って行き方をしたのが新鮮でした。

 今週の話を読んで、西沢さんとハヤテの出会いを思い出してみたり。自転車というのはこの作品における重要アイテムなのかもしれませんね。


つづく。(予定

| ハヤテのごとく! | 21:22 | comments:0 | trackbacks:0 | EDIT

2012年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年06月