素晴らしい物語をありがとう。「さよならピアノソナタ4」
「さよならピアノソナタ」シリーズ最終巻、読了したので感想。
恋と革命と音楽の物語もいよいよ完結。まだ自分がこの作品と出会って2ヶ月弱だというのにもう完結というのは寂しいですが、綺麗に完結した事は素直に嬉しいです。
メインキャラそれぞれに見せ場があった4巻ですが、一番グッと来たのは哲郎とのシーンでした。あの一言に一番心揺さぶられた気がします。かっこ良いぜ哲郎…。
あと、ナオが千晶の想いに気付くシーンと、気付いてからの展開。恋というものの苦しさですよね。「いいから。わかってる」の言葉にはもう何も言い返せないよなあ…。
それから最後のライブ前のシーン。この物語を通じて、ナオが一番かっこよかったのはこのシーンじゃないかなあと思います。後悔するに決まっている。それでも真冬の居場所としてのフェケテリコでありたい、という思い。うーん、素晴らしいなあ。
メインヒロイン・真冬は相変わらず可愛くて仕方がありません!マドレーヌ作ってみたり、ぽかぽかして頭突きしてみたり、もう悶えるしかないじゃないですか。流石メインヒロイン…!
ナオはヘタレでしたが真冬一筋なあたりは好印象。というか、ナオだけじゃなくてまふまふも千晶も自分からは基本的に行動を起こしてないわけで、皆ヘタレというか、不器用というか。
そんな強豪たちと肩を並べながら、ナオと同じベッドで一夜を共にしたのはまさかのユーリでした。ユーリかわいいじゃないかまったくもう!
終わり方も綺麗でしたね。正直言えば若干消化不良感はあるし、フェケテリコ完全版の演奏シーンも見たかったですが、二人のはじまりだった「心からの願いの百貨店」で締めるというのは正しいと思うのです。
本当に不器用なナオと真冬ですが、二人を繋いでいるものはもう音楽だけじゃない。やっぱり気持ちを言葉で伝える事も大事ですよね。ずっと伝えよう伝えようと想ってきて、最後にやっと伝える事が出来たんだから、その流れでキスくらいはしても良かったと思うんだ!
いやあ、「さよならピアノソナタ」、ほんとうに素晴らしかったです。
クラシックの音楽は詳しくないけど、音楽がちゃんと小説としてダイナミズム溢れる形で表現されているので、文章表現だけで感動出来るんですよね。むしろ初めて読む際は原曲を知らない方が良いのかもしれないくらいに。
フェケテリコの活躍をもっと読んでいたかったけれど、アニメ化とか漫画化とかする前に完結したのはある意味よかったのかも。
短編集とか出たら絶対買いますし読んでみたいですが、綺麗に完結したのにこれ以上何かを加えると蛇足な気もするし、難しい。とりあえず、誰かまふまふとイチャイチャする同人誌作って!
まだ他にも書きたいことは色々とあるので、またそのうちピアノソナタ関連のテキストを投下したりするかもしれません。それほどこの作品に惚れ込んでしまいました。作品の終わりは終わりじゃなくて、むしろ始まりというか、そんな気分です。
最後に、「さよならピアノソナタ」という作品を届けてくれた作者・杉井光さんに感謝を。
最高に面白かったです!素晴らしい物語をありがとうございました!
□Nothing but Electric Empty Text:さよならピアノソナタ4・曲目紹介
□僕の心を鷲掴みにするライトノベル「さよならピアノソナタ」
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| 電撃文庫 | 23:50 | comments:3 | trackbacks:1 | EDIT
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| | 2009/02/20 19:01 | | ≫ EDIT