本日5月15日はハムスターこと西沢さんの誕生日です。
西沢さん、誕生日おめでとう!報われないキャラと言われつつも、最近少しずつ報われてきた気がしないでもない西沢さん。アニメでも毎週出てますしね。
食べてばかりだけど。
そんな西沢さんがこれまで歩んできた道筋を辿ってみます。
西沢さんは周りのキャラとの絡みが重要だと思ってるので、キャラごとに書いてたら恐ろしく長文に…。時間がある時にお読みください。
◇ハヤテとの出会い ~芽生えた恋心~
ハム沢さん、ハムスターなどとも呼ばれる西沢さんの初登場は4巻6話(通算37話)で、第2部での重要キャラであるヒナギクとほぼ同時期の登場でした。
西沢さんは初登場でいきなりハヤテに告白するというなかなかインパクトある登場だったように思いますが、まずはそれ以前、ハヤテとの出会いを振り返ってみます。
西沢さんとハヤテの出会いは、2004年4月。
高校生となった西沢さんとハヤテが、潮見高校へと向かっていた途中での出来事でした。
西沢さんが
高校入学祝いに母親に買ってもらったMTBのブレーキが、
高校へ向かう途中に壊れたのです。運悪く坂道の途中だったので、ブレーキが効かないその自転車はますます加速し、やがて急カーブへ…
という大ピンチの状況の西沢さんを助けた人物、それがハヤテでした。
今思えば、この時すでに西沢さんはハヤテに惹かれていたんでしょう。
その後西沢さんは弁当を作ってみたり、プリクラを撮ってみたりと積極的にハヤテにアプローチしますが、
天性の鈍さを持つハヤテにそれが恋心だと伝わるはずもなく。
やがてハヤテがクリスマスイヴの事件を経て学校を退学したことが判明し、ハヤテとお別れとなってしまうことに耐えられなかった西沢さんが、最後のチャンスとばかりに告白します。
結果としては振られてしまいましたが、あきらめが悪い西沢さんは、ハヤテが学校を去ったその後も積極的なアプローチを続けていきます。
その結果、ハヤテとはもちろん、ハヤテと関係の深いナギ・ヒナギク両名との親交も深めていくことになります。
ナギ、ヒナギク、西沢さんの共通点、それは、ハヤテが好きだという事。
その4人の関係はどのように変化していったのか。そしてこれからどのように変化していくのか…。
◇ナギとの関係 ~恋のライバル~
ハヤテに告白し、振られたその数日後。
ハヤテを街で見かけた西沢さんは、何か話そうとハヤテを追いかけます。その結果たどり着いた屋敷、そこで出会った一人の少女。
一目見た瞬間、互いが互いをライバルだと理解した相手…それがナギでした。
その後迷子になっていたナギとカラオケを通して親交を深めたり、ハヤテが甘い物は好きかどうかのリサーチのため向かった屋敷で会話したり。ハヤテが西沢さんの執事になった時は、西沢さんの大人な対応にナギが影響を受けたり。
しかしその後の絡みはほとんどなく、番外編的位置付けな110話を除けば一気に下田温泉編まで飛ぶことになります。
下田へ向かう途中、ハヤテとはぐれて途方にくれていたナギを見つけ、自転車に乗せ携帯を貸してあげたりとお姉さんらしく行動する西沢さんの前に、ナギを狙う殺し屋が登場。
ナギは自分を置いて逃げろと言いますが、それでも諦めない西沢さん。意地でもナギを守ろうと必死で逃げます。
命を懸けて自分を守ろうとしてくれる西沢さんの姿を見て、ナギは西沢さんに心を開きます。
ナギは自分を名前で呼ぶよう西沢さんに言い、互いにライバルと認め合った二人の距離が一気に縮まったイベントでした。
熱海到着後、西沢さんグッドエンドのお膳立てをしてくれたのもナギ。自分を守ってくれた西沢さんへのお礼だったのでしょう。
この二人のやり取りは少ないけれど、
恋のライバルという図式が唯一明るみに出ているのがこの二人。他の人は皆ハヤテが好きだということを明かしていないか、フラグ段階でしかありませんから。
いずれこの二人の絡みは増えてくるのではないでしょうか。ライバルとして。友達として。
◇ヒナギクとの関係 ~憧れと応援~
ヒナギクと西沢さんの登場はほぼ同時期ですが、この二人は非常に対照的です。
かたや
「全てが普通」なキャラである西沢さん。対し
「全てが完璧」なキャラであるヒナギク。ハヤテへの激突シーンなども含め、対照的に描かれているこの二人が出会ったのはバレンタインデーの時でした。
白皇学院で不審者扱いされていた西沢さんを助けたヒナギク。チョコを持ってきているのを見て、呼び出してあげようかと声をかけてみれば、相手はなんとハヤテだといいます。
複雑な気持ちでハヤテを呼び出すヒナギク。そして、義理チョコを渡して走り去ってしまう西沢さん。そんな西沢さんを追いかけろ、とハヤテに言うヒナギク。
西沢さんにとって、ヒナギクが憧れの人となったのはこのイベントを通してで、同時に、ハヤテに恋をしている人がいたことを知り、ヒナギクが複雑な気持ちになっている自分に気がついたのもこの時でした。
次に二人が出会ったのはハヤテがヒナギク宅にお泊りしている時でした。
ハヤテと西沢さんが付き合っていない事を知り、少しほっとしている自分に気がついたヒナギクの前に現れた西沢さん。
西沢さんの想いを知っているヒナギクは、絶対にハヤテが家に泊まっていることに気づかれてはいけないと考えますが、ハヤテが
最悪の台詞とともに登場。
誤解を解くため自分の家に西沢さんを招き…そして西沢さんが泣きながら胸に秘めた想いを話すのを聞いたヒナギクが、西沢さんの恋を応援することを約束します。
「私はあなたを応援するわ。」西沢さんにとって、最大の恋のライバルとなりかねないヒナギクが自分を応援してくれると言ったことは、西沢さんに安心を与えたでしょう。
しかし、その時既に心の中で悶々としていたヒナギクも、ヒナ祭り祭りを通してついに正式にヒナギクも恋のライバルとなってしまいました。
そのことを西沢さんはまだ知りませんし、ヒナギクもなかなか言い出せません。下田への道のりやホワイトデーでも、西沢さんを応援する行動をとっています。
しかし、
いずれはヒナギクの恋心を西沢さんが知ることになるはず。その時二人はどうするのか。
下田温泉で、ヒナギクは今度大事な話をすると西沢さんに伝えています。ヒナギクと西沢さんが次に会ったとき、何らかの形でイベントは進行するでしょう。
ハヤテが好きだと公言し、堂々とハヤテにアプローチする西沢さん。
ハヤテが好きだった自分に気づくも、それを明かすことがはばかられるヒナギク。
様々な点で対照的なこの二人の関係は、この後どのように変わっていくのか。
ナギに比べれば、
ハヤテと同年代というだけで既に有利なヒナギクと西沢さんですが、その二人は
アーたんという、ハヤテとの恋が決して実らぬ理由も知っています。
ヒナギクと対極の位置にいるアーたんが、この関係にどのような影響を及ぼすことになるのか…。
◇ハヤテとの関係 ~貰ったもの~
あの
衝撃的な出会いの、その後。
ハヤテと同じクラスとなった西沢さんは、自分の恋心に正直になり、ハヤテに色々なアプローチをします。しかし、
鈍さなら誰にも負けないハヤテが西沢さんの想いに気づくはずもなく。
弁当を作ってあげるという
典型的なギャルゲー展開ですらもハヤテは全くその想いに気づきません。
潮見高校時代にプリクラをとった時は、ハヤテの事を
「ハヤテ君」と呼んでいる西沢さんですが、告白の時だけ
「綾崎君」と呼んでいるんですよね。
その後はまた「ハヤテ君」に戻っていますが、この変化は何を意味しているのでしょう。
潮見高校時代から仲が良かったのだから、冬休み明け数日後に「綾崎君」と呼び方が変わるのは少し不自然な気がしますが、何か意味はあるのでしょうか。
さて、告白失敗後、次に関係が進展したのはバレンタインデー。
振られた時のことを考えたのか、ハヤテに義理チョコを渡して走り去ってしまう西沢さんですが、ヒナギクの声がけにより西沢さんを追ってきたハヤテに、本命チョコを渡すことに成功します。
一度はフラれたけれど、それでも諦めきれない。もう一度想いを伝えたいだけだから、返事はしなくてもいいとだけ言ってチョコを渡した西沢さん。
凄く切ないシーンでしたが、これでハヤテは西沢さんが今でも自分を好いてくれているのだと再認識したのです。
しかし、事実上の二度目の告白を受け、それでも女性と付き合う事はできないハヤテ。自然、その後この話題に触れてしまうと、二人の間には気まずい空気が漂う事になります。
そしてヒナギク宅へのお泊り時と、ヒナギクへのプレゼント選びの時。
どちらも何かの拍子にあの告白の事が話題になり、そして気まずい空気が漂います。
そんな状況なので、ハヤテに嫌われてるんじゃないかと心配する西沢さんですが、ハヤテには女の子と付き合えない理由があることをヒナギクへのプレゼント選びの時に知ります。それが
アーたん。
アーたんという人が誰なのかは知らずとも、ハヤテが自分を嫌っているわけではないことを知り安心した西沢さん。
夢の中で、ハヤテと二人で話をする機会があった時も、その気まずい雰囲気が漂いそうになりますが、そこは西沢さんが無理やりカバー。
ハヤテのほうに付き合う気がなくても、プレゼントを貰えれば嬉しいんだと言う西沢さん。これが下田温泉やホワイトデーへの道を作った大事なイベントです。夢の中ですが。
そして、入ると理数系の成績がアップするという下田の温泉へと向かう時、ハヤテと二人きりで下田へ向かうことになります。ハヤテに西沢さんを下田まで送れと言ったのは、ナギなりのお礼のつもりだったのでしょう。
ヒナギクの協力もあり、西沢さんは下田までハヤテと二人で自転車旅できる機会を得たのです。
ハヤテの事が好きな二人が、西沢さんとハヤテに二人きりの時間をお膳立てするという、この上ないシチュエーションですね。
スポーツカーとのレースを圧勝し、心から楽しそうに笑いあう二人。
西沢さんは
「ハヤテ君とこんな風に笑える日が来るなんて思わなかったよ。」と言います。
この前の夢の中で、西沢さんが心のこもったものが欲しいと言っていた事を思い出したハヤテは、そのことを告げ、何が欲しいか聞こうとしますが、それを制する西沢さん。
「いらないよ。もういらないの。だって…もう、十分…もらったから。」西沢さんが貰ったもの。それは一体なんだったのか。それはハヤテも分かっていないかもしれないし、言葉で表現するのは難しい。
ここの解釈は人それぞれだと思うので、皆さんの解釈も聞きたいのですが…。
単行本で追加された
「君と一緒に、また新しい季節が始まる。」というナレーション。前回までの西沢さんとのイベントはまだ冬だったわけですが、今回のイベントは桜が咲き誇り春になっています。
告白後、どことなく気まずい雰囲気になっていたハヤテとの関係が、今回のイベントで無くなりました。それはまた前のようにハヤテと笑いあえる関係。
でも、告白前とは決定的に違う。それは、
自分の想いを既に伝えてあるという事。そしてもちろん大前提として、
これからもハヤテとの関係が続いていくという事。
告白しなければ得られなかったかもしれない、続いていくハヤテとの関係と、気まずくなく、これまでのように笑っていられる関係。
今回のイベントで、この2つを両立した関係を得る事ができた。
ハヤテと一緒にいられて、しかも楽しく笑い合える関係。それは諦めのような後ろ向きな気持ちなんかじゃなくて、むしろ
前向きな希望なんじゃないかと。
長かった冬は過ぎ去り、これから訪れる春にまた恋路を歩んでいこうという、西沢さんの小さな決意。西沢さんの恋路はまだ始まったばかりだ。
それがこのグッドエンディングに込められた意味なんじゃないかと思います。
◇西沢さんの恋路 ~二度目の春~
さて、現在の週間連載ではホワイトデー編に入っています。
西沢さんにクッキーを渡そうとするハヤテに立ちはだかる障害。
けれどそれを乗り越えて、きっとハヤテは西沢さんにクッキーを渡せるでしょう。
バレンタインにもらったチョコのお返しであり、そして何より自分を好いてくれていることへの感謝の気持ちをこめたクッキーを。
バレンタインデーからホワイトデーまでで一区切り。
そしてこれからまた始まる、
ハヤテと出会って二度目の春。
西沢さんはこれからもハヤテの事を好きでい続けるでしょうし、その気持ち、想いが揺らぐ事はないのではないかと思います。
今のところ、しっかりとハヤテに直接好きだと伝えたのは西沢さんだけです。だから、いつかそんな西沢さんの気持ちが叶ってほしい。
この漫画における西沢さんの物語は、
ハヤテへの恋そのものなのだから。
ハヤテのごとく!という漫画の中で、一番自分に正直に、一途に、そして健気に恋をしているのは西沢さんです。
西沢さんの一途な想い。その想いが報われる日が来ると信じて。------------------------------
長すぎだろ…常識的に考えて…。
という訳で西沢さん考察でした。この長すぎる文章を最後まで読んでくださってありがとうございました。
いえ、反省はしてるんですが、せっかく書いたんだから消すのはもったいないとか、そもそも
下書きから既に2割ほど削ってあるとかの理由でこんな長さに。
これだけ語っておきながら「貰ったもの」についてはうまくまとまらなかったけど、それでもいいのかな、とも思います。
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今日は西沢さんの誕生日です!!