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精霊

5099.jpg小さい、早い、止まっていない。撮影しやすい要素が何一つない。おまけに足場が悪すぎる。

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5100.jpgスナサビキコリMeristhus niponensis。福島にて。

海浜性で、砂浜の石下に住む。普通に生きた個体を撮影したつもりでいたが、後で死体だったらしいことに気付いた。

5098.jpgナベブタムシ。茨城にて。

比較的近所で、多産する場所を見つけた。ナベブタ経験値が1上がった。いずれカワムラも落とせるだろう。

5097.jpgアオイトトンボLestes sponsa

森と池が近接する立地で見られるが、オオアオより嗜好する環境の幅が狭い印象。ここにはこれに酷似した全国規模の珍種が混在し、それ目当てで撮影に行った。それっぽい奴を片っ端から撮影していったが、10個体くらい撮ったうち目的の種はたった2個体しか撮れておらず、他はほとんどが本種だったことに後で気づいた。

5096.jpgヒラタアブラムシの何かを食うヒラタアブの幼虫。茨城にて。

戦闘に特化した兵隊個体を持つヒラタアブラムシの仲間は、これを天敵へ差し向けることにより、コロニーを防衛する。しかし、ヒラタアブの幼虫に対しては兵隊の防御はあまり有効に働かないように思える。ヒラタアブの種によっては、幼虫期に体表面に経皮毒を持つものがおり、攻撃しようと組み付いてきた兵隊をその場で即死させる。
その様、古の研究者をして、見つめただけで相手を石に変える伝説上の怪物になぞらえ、バジリスクと言わしめるほど。

5095.jpgヒラタアブラムシの何か。茨城にて。

メダケらしきササ類の茂る藪に入った時、ゴイシシジミを見かけたのでついて行ったら、これがいる場所に案内された。ぱっと見、エゴノネコアシにも見えたが、ついているのはアシボソではない。ササコナフキツノアブラとも何か雰囲気が違うように見える。兵隊らしき個体は見られなかった。

5094.jpgオオアオイトトンボLestes temporalis。茨城にて。

秋口にやたら目につく。こんもりとした林が近接する溜め池にはたいていいる感じの奴。

精霊

5093.jpg家から自転車で3分もかからぬ場所に、夥しい数が多産するのを今更見つけてしまった。

九州時代、これをどうしても見たかったが至近の生息地は軒並み壊滅状態か、あるいはお触り厳禁の保護区にしか生き残っていないかで撮影できず、電車で片道3時間以上もかけて、偶然見つけた山口の産地までわざわざ出向いたほどだった(その後、比較的近所でも見られる場所を見つけることはできたが)。
今こうしてフツーに近所で見られるのは嬉しい半面、あの頃の苦労は一体何だったんだという虚しさをも喚起させる。まあ、その時の苦労と経験があって、今これを簡単に野外から見出せるのだと思えばいいのか。

5092.jpgナシカメムシUrochela luteovaria。福島にて。

桜の葉裏に多かった。

5091.jpgゴマダラカミキリAnoplophora malasiaca。福島にて。

最近騒がれている外来の奴かと思ったが、違った。

5090.jpgヒメツユムシLeptoteratura albicornis。福島にて。

珍しくないが、樹上性なので灯火に飛来した姿を見る以外に、なかなか見かける機会がない。

5089.jpgナベブタムシAphelocheirus vittatus。福島にて。

恥ずかしながら、生まれて初めて生きた現物を見た。河川の上流域で、水面下に沈んだ岩の表面の苔を丹念に金魚網で掬うことで得られた。川底の砂利じゃなくてもいけるのか。しかし、ここへはこれ目当てで行ったのではない。

このエリアの川には、夏にとある精霊が大発生すると、その筋の文献にある。それは古くは水田の害虫として問題になるほど各地で普通だったらしいが、近年ことごとく日本中から消え、今や田舎の谷川で細々と生き残っているだけという。それを見たくて遠路はるばる夜中に灯火を焚きに行ったのだが、ちょうどよさげと思っていたポイントで夜間限定の道路工事が入ってしまっており、そこで煌々とすさまじい灯火を焚かれてしまった。
そのせいで、川縁周辺の全ての羽虫どもがそっちの灯火に行ってしまったらしく、俺が持参したしょぼ灯火には碌に何も飛んでこないという、惨憺たる結果に終わった。
しかし、ここは数年前には8月の灯火採集でそれが3ケタ飛来した記録が残っている、日本屈指の堅い産地のはず。ひと月ほど遅い、至近で妨害灯火を焚かれる程度のハンデでボウズというのはあり得ない。この数年の間に一匹残らず絶滅したか、あるいはあの文献が捏造の産物であるとしか考えられない。

最近、莫大な金と時間と労力をかけて出かけて、目的の虫を何一つ得られず惨めな帰還を余儀なくされるパタンが多すぎる。何なんだこれは。

5088.jpg
タコノアシPenthorum chinense。千葉にて。

某所へ某水生昆虫を探しに行ったが、箸にも棒にもかからない。ふと我に返ったら、目の前の湿地帯がこれの大群落であることに気付いた。

5086.jpgマダラバッタAiolopus thalassinus。茨城にて。

他の虫もろくにいないような、クソつまらない荒れ地に限って多い。しかし、荒れ地ならばどこにでもいる感じではなく、明らかに場所を選んでいる雰囲気がある。個体により著しく体色のバリエーションがある。
人の気配に敏感で近づきにくいうえ、飛ぶと中途半端に草が生えた場所に下りるため、撮影が難しい。

5085.jpgアメンボAquarius paludum。茨城にて。

最近、水面を反射で光らすことなく水面のものを撮影する技術を得んと腐心している。

5087.jpg
タカトウダイEuphorbia lasiocaula。福島にて。

以下、分かる人間だけ分かればいい話。

大変な思いをして、これだけにつくという某精霊を探しに行ったのだが、影も形もなく、ただただ時間と体力と金を無駄にしただけだった。
9月頭は、もうここでは発生終了してるのか。エイトガマウンテンの産地では、9月に成虫も幼虫も確認されているというのに。しかし今や消滅したという茄子高原の産地では、7月末から8月頭に確認されていることを考えると、このエリアでの発生は早くに始まって終わっている可能性が疑われる。
というより、そもそも今ここの産地が健全なのかどうかという問題があるのだが、継続して誰か調べたりしてないんだろうか。場所によってはかなり重機でもみくちゃにされていたが、道端でのこの植物の生え具合を見るに、今も生き残っていて何ら不思議はない様子ではあった。いずれにしても今回の負け戦は、この産地を報じた某雑誌の某文献に、あいつを見たという時期の情報が一切書かれていないことに、多大に責任がある。

探しに行った時の天候が「よくなかった」のも、今回見つからなかった原因かもしれない。あいつは奇妙な習性があって、晴天時には出てこず、小雨が降るような悪天候の時や日没前の薄暗い時に、葉上に登ってくるという。これを探しに行った日は、生憎日差しのある「悪い天気」だったので、どこかに隠れていて出てきていなかったのかもしれない。しかし、それでも植物の根元の枯葉の堆積をどかすなどして、相当丹念に探したつもりだぞ。

5084.jpg
アブラゼミGraptopsaltria nigrofuscata。茨城にて。

夏の残渣。

5083.jpgヒロバネヒナバッタChorthippus latipennis。栃木にて。

シュルルルルル・・と鳴く。無印のヒナバッタと違い、少し山手のほうに入らないと見られない。

5082.jpgアキアカネSympetrum frequens。栃木にて。

高層湿原で見た。まだ「色気づいていない」個体。