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双想ノ唄オリエンタリス・サード

そこそこ名の知れた某ブログからリンクを張られてしまい、これからこの過疎ブログにも有象無象が流れてくるのだろうか。
つい先日まで南米ペルーまで調査に行ってきたが、それに関してはまだ出し惜しむ。

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オオズアリPheidole sp.の巣にいたヒゲブトアリヅカムシ一種Pseudacerus sp.。アリヅカムシの仲間としては極めて特殊な形態になった部類。何となくオオズアリのメジャーワーカー(大型働き蟻)の頭の形に似ていなくもない。マレーにて。

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樹幹についたミノガ科らしい蛾の幼虫の巣。巣の材料が、一部他のものも混ざっているが、殆どがアリの死骸。しかもオオアリ属Camponotusとトゲアリ属Polyrhachisのものばかり。残念ながら既に中身は出てったあと。一カ所に同じものが4つあった。タイにて。

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たぶんミジングモ属の一種Dipoena sp.?。同じ種類のシリアゲアリCrematogaster sp.をまとめて捕獲し、団子にして吸収する。タイにて。

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オビハエトリ一種Siler sp.?。アシナガキアリAnoplolepis gracilipesを捕らえた。マレーにて。

ありしみ
凶暴な肉食ハシリハリアリLeptogenys sp.の引っ越しについて行くアリシミ。アリの運ぶ繭にもしがみつく。マレーにて。

ふさひげ
フサヒゲサシガメの一種Holoptilinae spp.。属不明。宇宙生物のような奇怪な姿。この仲間はアリ捕食に究極に特化した生物の一つで、数十種が知られるがどれも破滅的に珍種で滅多に見られない。一部の種を除き、野外で生きた姿が殆ど人類に撮影されたことがないと思う。腹面に刷毛のような毛束をもち、ここから特殊な液滴を分泌する。これは特定種のアリを著しく魅了する成分が含まれている。マレーにて。

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別種のフサヒゲサシガメPtilocerus sp.がオモビロルリアリPhilidris sp.を誘惑する。アリは喜んでこの虫の分泌物を舐めるが、これにはアリの動きを止めてしまう毒が盛られているため、すぐにアリは昏倒する。その後犠牲者は、この捕食者の鋭く凶悪な針状の口吻に頭を刺し貫かれる。タイにて。

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カギカ属の一種Malaya sp.。多分オキナワカギカM. genurostrisと同種。蚊では数少ない好蟻性種である彼らは、アジア・アフリカ熱帯地域に広く分布する。彼らは動物から一切吸血せず、もっぱら樹上性シリアゲアリから餌をもらっているとされる。アリ行列上をホバリングし、時折アリの真上に押さえつけるように降り立ち、胃の内容物を吐かせて吸い上げるというのだ。マレーにて。

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カギカの最大の特徴は、棍棒状に先端のふくらんだ口吻。ふくらんだ部分から先端は上方に曲げられる。アリとの関係時にどうにか動かすのだろう。この蚊とアリとの関係は今から100年も前から知られているが、実際に観察された例はとても少ない。成虫になるとどこかに分散してしまい、発見が困難になるのだ。マレーにて。

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クワズイモの葉腋にたまった雨水にいるカギカの幼虫。この仲間の蚊はサトイモ科植物の葉腋からしか発生しないらしい。成虫の発見が困難なカギカも、幼虫のボーフラは容易に多量に見つかる。上の成虫個体は、ここからボーフラを取って羽化させたもの。マレー・クアラルンプールにおけるオキナワカギカの生息密度は極めて高いことが知られている。いつか成虫がアリから餌をもらう姿を見てみたい。マレーにて。

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ヨコヅナアリPheidologeton diversusの行列をいくハネカクシ。マレーにて。

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テングシロアリNasutitermes sp.巣内にいたツヤケシシロアリガムシ(仮名)Oreomicrus sp.。マレーにて。

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ケブカヒメサスライアリAenictus gracilisの巣にいたキリタンポノミバエ(仮名)Vestigipoda maschwitzi。翅も脚もないハエの一種で、これで立派な成虫。アリの幼虫の姿に似せており、アリは自分の幼虫としてこいつらを扱う。この姿をしているのは雌。雄はまだ発見されていないが、他の好蟻性ノミバエの生態から察するに、恐らく普通のハエの姿をしていると思う。マレーにて。

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ケブカヒメサスライアリに引っ越し時に運ばれるキリタンポノミバエ。手前のアリがくわえている黄色い奴。目が見えず、においと手触りで仲間を識別するしかないこのアリの行動パタンを完全に手玉に取っており、究極の詐欺師と呼ばれる。マレーにて。

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ケブカヒメサスライアリの引っ越し。女王の背にハネカクシが便乗する。マレーにて。

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木の枝上に、カタアリDolichoderus sp.が守るナミセツノゼミEbhul formicarius。マレーにて。

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アリヤドリトンボコバチ(仮名)。コバチ上科であるのは確実だが分類群不明。樹上に営巣するツムギアリOecophylla smaragdinaの巣が破壊されるとどこからともなく現れ、幼虫や蛹をかき集めて巣に運び戻すアリの頭上をホバリングする。そして一瞬の隙をついてアリのくわえる幼虫に止まって寄生する。後脚がとてもたくましいが、その理由は寄生の瞬間を自分の目で観察するまでは分からなかった。
余談。海野和男の「大昆虫記」のツムギアリのページで、ページの下の脇に小さくこのハチの写真が載っているのを見て以来、どうしても現物を自分の目で見たかったが、方々で探してきたにもかかわらずなかなか出会うことができなかった。しかも、この種類は「大昆虫記」のものとは体の模様が異なり、明らかに同属だが同種ではなさそうだ。タイにて。

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寄生の瞬間。アリの幼虫に止まるや、長い腹部を複雑怪奇な形に変形させて細い針を獲物に打ち込み、用が済んだら素早く空中に飛び立つ。この時、あの後脚で獲物の体表面を思い切りけっ飛ばしてジャンプするのだ。寄生直後、空中に離脱するハチの姿を見れば、寄生の最中のように翅をたたんだままであることが分かる。ツムギアリはけっこう運動神経がいいので、寄生後もたくさしていればすぐに捕まってしまう。だから高速ジャンプで瞬間的に逃走せねばならないのだ。アリ幼虫に取り付いてから離脱するまで、1秒もかからないので撮影は困難を極める。ちなみに、これはタイで行われた国際学会終了後のエクスカーション時に見つけて撮影したもの。自分の本来の職務をさぼってたわけじゃないよ。タイにて。

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寄生したはいいが、一瞬逃げ遅れたため取り巻きのアリに捕らわれ、これから衆人環視のもと八つ裂かれる予定のハチ。好蟻性生物は、アリの巣でのうのうと食う寝るだけの情けない居候のダメ虫のように、しばしば蘊蓄本のたぐいで面白おかしく茶化して紹介される。
とんでもない。彼らがアリの社会システムをだまし欺くための巧妙な能力を得るために、進化の歴史の中でいったいどれほどの時間を要したと思っているのだ。そして、その能力は今ですら完璧ではない。万が一隙を見せたり、化けの皮をはがされればいつでもアリどもに吊し上げられ、なぶり殺しにされる過酷な現実が待っている。好蟻性生物達は、いつでも死と死の狭間のうちにいる。タイにて。

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アシナガシジミ一種。マレーにて。

双想ノ唄オリエンタリス・セカンド

きのこしろ
地中に作られたキノコシロアリOdontotermes sp.菌園。この仲間のシロアリは地表から集めた枯葉や木くずを苗床に、特殊なキノコを栽培し食す。白い粒がキノコの子供。通常この段階で刈られるが、時に刈られ損なったキノコが巨大化して地面を突き破り、顔を出す。人間が食ってもうまいらしい。菌園は、様々な居候の生物にとってのよりどころでもある。マレーにて。

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菌園甲虫カクホソカタムシ一種Cycloxenus sp.。キノコの子供にあまりにもそっくり。シロアリは目がないので、自分の仲間や巣内の構造物を手触りで認識している面が強い。故に、それを悪用するのはたやすい。タイにて。

のみばえ
シロアリノミバエ一種Clitelloxenia perdosetae。菌園に住む。にわかにハエとは認めがたい姿。腹が巨大だが元々このような姿でなく、シロアリと物理接触しているうちにこうなるらしい。シロアリが体から出す何かの成分に作用しているとかいないとか。シロアリの幼虫を装っていると考えられる。タイにて。

のみばえ2
別種のシロアリノミバエSiluphora microtibiae。上のより複雑な形状。何となくシロアリの張りぼてを背負っているように見える。マレーにて。

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オオキノコシロアリMacrotermes sp.の巣にいるオカメワラジムシ。マレーにて。

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マンマルコガネ一種Madrasostes variolosus。糞転がしの一種。シロアリが作る糞改め粘土状物質を餌にする。この種は地中に住むオオキノコシロアリ属と関係があるらしい。タイにて。
※種名はM. sculpturatumとさる方からご教示頂きました。Thank you very much!

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別種のマンマルコガネ。うまく体の関節を折りたたみ、完全に球体に変化(へんげ)する。この種のように、大抵の種は粘土状物質を多く生産するイエシロアリ属の巣くう朽ち木にいる。タイにて。
※種名はCyphopisthes sp.とさる方からご教示頂きました。Thank you very much!

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また別種のマンマルコガネ。シロアリの巣という目立たないハビタットにいるくせに、なぜか煌びやかな種が多い。マレーにて。
※種名はMadrasostes cfr. variolosum sp.とさる方からご教示頂きました。Thank you very much!

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ハネカクシ一種Rhynchodonia sp.。シロアリの気配がある場所に多く、死にかけたシロアリにとどめを刺して回る。背中のトゲが痛々しいが、どうやらこれは仲間同士のけんかに使うらしい。マレーにて。

しろすじ
シロオビハタザオツノゼミPyrgauchenia pendleburyi。ナナフシアリMyrmicaria sp.が守る。マレーにて。

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ヒゲブトアリヅカムシ一種Mastiger sp.。申し訳程度の触覚が奴の自慢。枯れ枝に巣くうシリアゲアリCrematogaster sp.の坑道にいた。マレーにて。

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アリヤドリコバチ一種Eucharitidae spp.。雌はアリの良く来る植物上に多量に産卵し、孵った幼虫は偶然通りかかった特定種のアリに取り付いて巣に運ばれ、そこで改めて巣内のアリ幼虫に寄生する。とても生存率の低い複雑な寄生戦略を持つ謎の虫。アリ幼虫を内部から食い尽くしたハチ幼虫はアリ巣内で蛹となり羽化する。羽化後しばらくはアリに無視されているが、やがて攻撃されるようになるため、その前に巣から脱出せねばならない。この種は凶暴な肉食フトハリアリPachycondyla sp.巣内にいた。アリに寄生する事が分かっているとはいえ、実際に彼らがアリ巣内から見つかるのはきわめて希。マレーにて。

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別種のアリヤドリコバチ。この仲間はどれも美しい金属光沢を持ち、背中に奇妙な角を生やす種もいる。また、雄の触角が羽毛状になる種もいる。マレーにて。

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アシナガキアリAnoplolepis gracilipesが守るアリヅカウンカ科Tettigometridaeの昆虫。甘露を見返りに、アリを護衛に雇う。模様が美しい。マレーにて。

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テングシロアリNasutitermes sp.巣内のコブスジシロアリガムシ(仮名)Tylomicrus sp.。水生昆虫として知られるガムシも、いくつかの種は社会性昆虫の居候に成り下がった。マレーにて。

はねかく2
軍隊蟻の一種ツヤヒメサスライアリAenictus laevicepsの引っ越し行列を行くハネカクシ一種。特殊なにおいでごまかしているらしく、盲目なこのアリ達は姿形も大きさも違うこのよそ者を追い出せない。マレーにて。

はねかく1
ツヤヒメサスライアリに運ばれる別のハネカクシ一種。恐らくにおいと、そしてアリそっくりな姿形、肌の質感でアリになりきる。歩きにくい場所は、アリにくわえて運ばせる。マレーにて。

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ツメカクシクワガタ。たぶんPenichrolucanus copricephalus。シロアリの巣に居候する、知る人ぞ知るクワガタ。どう贔屓目に見てもクワガタには見えない。扁平な体に、脚の爪を隠した姿はシロアリの攻撃を最大限防ぐためのもの。シロアリの巣くう赤腐れの朽ち木にいるという噂だが、これはそんなに赤腐れでもない所から出た。腐朽のしかたよりシロアリの種の方が重要な気もする。マレーにて。

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シロアリの一種の巣にいたハネカクシ。マレーにて。

だに
ツヤヒメサスライアリの背に乗るダニ。分類群不明。何を餌に生きているのか。マレーにて。

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ヤガの一種幼虫Homodes sp.。日本のニジオビベニアツバH. vividaと同属。羽根飾りのような奇怪な突起を持つ。この仲間のいくつかの種はアリとの関係が示唆されており、ツムギアリOecophylla smaragdinaの住み着く木の枝で見られる。アリからは攻撃されない。胴体を折り曲げた姿はシルエットがアリに似ているという。この個体もツムギアリの多い枝上にいた。別の場所では、樹幹の樹皮下にできたアメイロオオアリTanaemyrmex sp.の坑道で見たこともある。今後注意して観察したい対象の一つ。マレーにて。

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ハダカアリCardiocondyla kagutsuchi。名前ほどそそらない生物。海岸などの乾燥した荒れ地に好んで住む。静岡にて。

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ハガヤスデAmpelodesmus granulosus?。ハガヤスデは日本に3種認められており、地域で大雑把に住み分けているっぽいが、外見で種を判別しがたい。様々な種類のアリの巣に進入し、恐らくゴミを食って生きている。ここではアメイロアリParatrechina flavipesの巣に居候していた。静岡にて。

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ウスイロウラシマグモPhrurolithus labialis。トビイロシワアリTetramorium tsushimaeの巣内に特異的にいるものらしい。長野にて。

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ホソミオツネントンボIndolestes peregrinus。雪の積もった真冬の暗い森で、たったひとりで春を待つ。長野にて。

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ササラダニ一種。森の落ち葉を分解して土に還す大切な役職。体内にその成果がうっすら透けて見える。静岡にて。

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ウラゴマダラシジミArtopoetes pryeri。ケブカツヤオオアリCamponotus nipponensisが集まる。多くのシジミチョウ科の幼虫は甘露を分泌してアリを呼ぶが、この種は甘露を出さないらしい。でもアリが来る。長野にて。

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トサヤドリキバチStiricorsia tosensis。東京にて。

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カニムシ一種。ツチカニムシ科Chthoniidaeか。静岡にて。

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クシヒゲシャシホコPtilophora nohirae。初冬のみ出現。長野にて。

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エダヒゲムシ科Pauropodidaeの一種。エダヒゲムシは体長1ミリ以下の極小超マイナー多足類。かつて顕微鏡下で死骸を観察する他なかったような、こうした微少な土壌動物を、野外で生きた状態で撮影できるようになったのは、ひとえに近年のデジカメおよびマクロレンズの進歩のお陰である。長野にて。

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セダカウロコアリPyramica hexamera。いつ見てもすごい生物。静岡にて。

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アカネズミApodemus speciosus。この動物なしに日本の森は存在し得ない。長野にて。

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トビムシ一種。アヤトビムシ科Entomobryidaeか。静岡にて。

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トビイロシワアリTetramorium tsushimae巣内のサトアリヅカコオロギMyrmecophilus tetramorii。長野にて。

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ニホンミツバチApis cerana japonica。長野にて。

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モリシタケアリLasius capitatus。長野にて。

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ツキノワグマUrsus thibetanus。長野にて。

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ヒトリガ一種。この仲間は種類がよくわからない。長野にて。

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ヒメギフチョウLuehdorfia puziloi。長野にて。

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コブヤスデPseudocatapyrgodesmus glaucus。日本固有の珍奇なヤスデ。各体節には一対のコブを持ち、それが一列に連なった姿はまるで列車の線路を思わせる。関東地方の平地でスポット的に見つかっているのみで、個体数も少ない。まだ公式に10個体前後しか発見されていないと思う。関東地方の複数都県でレッドリストに名を連ねている。土壌動物のサンプリングで偶然見つかることが多いようで、生態は不明とされているが、近縁属の生態から恐らくアリと関係を持つものと思われる。この個体も古いサクラアリParatrechina sakuraeの巣部屋から見つかった。動きは恐ろしく遅く、あまり動こうともしない。湿度の高い鬱蒼とした屋敷林の腐葉土の多く堆積した場所にいるものらしく、森林伐採による乾燥化は脅威となるだろう。この珍しいヤスデを守るために、環境をこれ以上悪化させないようにせねばならない。


という趣旨のことが各都県のレッドリストに記されているが、そう言われてはいそうですか、ならばここに住宅地をつくるのをやめましょう等と誰がいうのだろうか。いくら希少と叫んだ所で所詮はゲジゲジである。
埼玉にて。

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アメイロオオアリ一種Tanaemyrmex sp.の巣にいたアリヅカコオロギ一種Myrmecophilus sp.。通常黒や茶色一色のものが多いアリヅカコオロギの中にあって、本種は美しいオレンジの帯を持つ。パートナーのアリ種は特に決まっていなさそう。タイにて。

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アカエリトリバネアゲハTrogonoptera brookiana。マレーにて。

双想ノ唄オリエンタリス

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植物の蔓に群がり汁を吸うマルツノゼミGargara sp.の親子。その排泄する甘露はカタアリDolichoderus sp.にとって吟醸の美酒。マレーにて。

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シリアゲアリを捕らえたミジングモDipoena sp.?。アリの通り道で待ち伏せし、次々に糸で絡め取り団子状にして吸収する。マレーにて。

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軍隊蟻ヒメサスライアリの一種Aenictus sp.が引っ越しする。その行列に紛れて居候ハネカクシがゆく。多分新種。タイにて。

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遊牧カタアリDolichoderus sp.とその家畜アリノウシコナカイガラムシ。双方は絶対的共生関係にあり、アリは常に家畜を持ち歩いて新鮮な草に止まらせ、汁を吸わせてやる。その見返りに家畜が出す甘露を搾り取るのだ。敵襲には身を挺して家畜を守る。家畜はアリの世話を受ける以外に生存の術を知らない。タイにて。

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オビハエトリ一種Siler sp.?。樹幹を通るカタアリDolichoderus sp.の行列脇に陣取り、アリが引っ越しのため巣から運び出す幼虫を強奪する。マレーにて。

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ニセケアリPseudolasius sp.巣内にいた湯たんぽ様の謎の生物。分類群すらわからない。タイにて。

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アリアンパン(仮名)Haroldius sp.。糞転がしの一種で、日本のマメダルマコガネPanelus ovatusに割と近縁。オオズアリ属Pheidoleと関係を持つ種が多い。アリの巣内のゴミため部屋にいた。タイにて。

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先のとは違う種類のアリアンパン。全身ペグ状の毛で覆われた変わった種。習性も変わっていて、例外的にオオズアリでなくハリアリ亜科Ponerinaeの巣に共生するようだ。タイにて。

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ヒメフウライアリアンパン(仮名)Larhodius hashimi。放浪性のとあるアリと共生する。脚は短く板状に変形し、アリに囓り取られにくくなっている。マレーにて。

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幼虫期シロアリ巣内で育つというゴミムシダマシ。種名は忘れた。タイにて。

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ヨコヅナアリPheidologeton diversusの行列にいたゴミムシダマシ。たぶん新種。アリを従えその行列をたどる。一見襲われているようだが、アリ達は誰一人として外敵に対してするように彼に噛みついていない。タイにて。

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オオズアリPheidole sp.の巣にいたヒゲブトオサムシScaphipaussus sp.。新種。アリとの共生に特化した特殊な甲虫で、滅多に発見できない。アリ巣内でその幼虫を食うらしい。普通はアリに攻撃されないが、されそうになると高温の屁で招かれざる客を吹っ飛ばす。タイにて。

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先のヒゲブトオサムシの幼虫。シャチホコに似ている。腹端は円盤状。タイにて。

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樹上性トゲアリPolyrhachis sp.の巣にいたアリヅカコオロギMyrmecophilus sp.。アリの体表から、アリが巣仲間認識に使う成分をはぎ取って自分の身にまとう能力を持ち、アリに仲間と勘違いされながら生きている。アリが外から持ってくる餌を取り上げたり、アリの幼虫を食い殺す、アリにとって百害あって一利もない存在。タイにて。

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樹上性アメイロオオアリTanaemyrmex sp.の巣にいたアリヅカコオロギ。地面に住むアリの巣では発見したことがない種類。マレーにて。

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ロヒタキマダラルリツバメSpindasis lohita。この仲間はシリアゲアリ属Crematogasterの仲間と共生する美麗なチョウとして有名。マレーにて。

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ノボタンの茎に住み着くシリアゲアリの様子を見つめるロヒタキマダラルリツバメ。下手に近づくと攻撃されるので慎重に様子を見ながら、そっと卵を置いて飛び去る。マレーにて。

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アカメガシワらしい低木の葉にシリアゲアリと群がるキマダラルリツバメ一種の幼虫。葉には花外蜜腺があり、ここに幼虫は集中していたが、果たして蜜を舐めていたのだろうか。タイにて。

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雑草の茎にできたシリアゲアリの巣の近くにいたキマダラルリツバメ一種の幼虫。大きく育っている。アリは基本的に傍にいて敵から守る以上の施しをチョウにはしないようである。マレーにて。

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アシナガシジミ一種が、アリの群がるカイガラムシの群れに降り立つ。カイガラムシの甘露を吸わせてもらって生きているくせに、幼虫はカイガラムシを食い殺して成長する恐るべき肉食チョウ。マレーにて。

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マルスアシナガシジミMiletus mallus。カタアリが守るアブラムシの群れに集団でやってきた。アリにとってこいつらは敵のはずだが、なぜかアリはこのチョウに対して行動を起こせない。タイにて。

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マルスアシナガシジミがカタアリの群れの近くに降り立った。この後産卵して逃げた。マレーにて。

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アメイロオオアリが管理するアブラムシ牧場に現れた気味の悪い円盤。ヨツボシテントウ一種Phymatosternus sp.?の幼虫はアブラムシをモリモリ食っていく。目の前で大事な家畜が蹂躙されているのに、アリは間抜けなほど気付くことができない。アリと関わる生物の「家畜との蜜月に割り込む」性質には驚かされるものがある。マレーにて。

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地中のアメイロアリParatrechina sp.の巣にいた謎の毛玉生物。複数個体おり、アリにまるで我が子のように扱われていた。テントウムシの幼虫に似ているが、よく分からない。マレーにて。

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凶暴な肉食ハシリハリアリLeptogenys distinguendaの引っ越し。くわえる繭にしがみつくのは共生オカメワラジムシ。もう、コメントしようもない。マレーにて。

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ニセケアリの巣にいたノミバエ。腹部が肥大した異様な姿。たぶん新種。どうやってアリの巣で暮らしているのか。マレーにて。

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大木樹皮下に営巣するヒラフシアリTechnomyrmex sp.巣内にいたアリスアブMicrodon sp.幼虫。ヒラフシアリを含むカタアリ亜科のアリには殆ど巣内共生者がつかないが、これは例外的。アリの幼虫を食いながら成長し、羽化後すぐに外へ脱出する。マレーにて。

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全身メタリックグリーンのアリスアブ。何のアリの巣から出たのだろう。マレーにて。

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ハシリハリアリの引っ越し。繭にアリノストビムシCyphoderus sp.?が取り付く。アリは気付かない。タイにて。

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スジヒメサスライアリAenictus dentatus。他種のアリを狩る軍隊蟻の一種。今日巣に帰れなかったのはオオズアリPheidole sp.か。マレーにて。

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ツキダシアトキリツノゼミ(仮名)Nilautama sp.。市街地など荒れた環境でしか見ない。普通ツムギアリOecophylla smaragdinaと一緒にいる。マレーにて。

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アカカミアリSolenopsis geminata。タイにて。