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3128.jpgラカンツヤムネハネカクシQuedius cephalotesの幼虫。

洞窟内のグアノ上で、シコクチビシデムシCatops hisamatsuiを捕らえて食う。食っている最中に、あろうことか別のシコクチビシデムシがやってきて、食われている仲間を食い始めた。カオス。

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3129.jpgオナガミズスマシOrectochilus regimbarti。高知にて。

夜間、山間部の渓流水面上に現れる。水面に落ちたカワゲラなどを捕らえ、近場の岸辺に押しつけながらバリバリ食い散らかす。

3126.jpgカワサワメクラチビゴミムシRakantrechus kawasawai

四国の限られた地下空隙に固有。とにかく辛抱強い者にしか、こいつの姿は拝めない。

3118.jpg地下性生物。

特定地域の洞窟の深部にのみ分布。体の色素は完全になくなっている。洞窟内部の環境悪化に加え、一昔前に入った貝殻コレクターの乱獲が相当響いているらしく、既知産地の洞窟に入ってもまず発見できなくなった。生きた個体は当然、死殻すら容易に見つからない。
前回、執拗な捜索にも関わらず死殻1個しか見つからなかった洞にもう一度入り、入念に探した。2時間くらい探して、やっと2-3個体の生体を発見することができた。逆に言えば、2時間も探してたったそれだけしか見つからなかったのだ。

この時、洞窟生物調査のスペシャリストたる外国人研究者とともに探索したが、その際彼らには「他の虫はともかくコレだけは絶対に持ち帰らないでくれ」と念を押した。

3120.jpg地下性生物。

ピンポイントでモロ生息する洞名を冠するので、ネット上に名前など書いてたまらない。とはいえ、これに写っている体のある部位を見たならば、もはや名札を張り付けてあるも同然なのだが。

実のところ、分布域は存外広い。

3121.jpgアギトダニ系の肉食ダニ。四国にて。

洞窟深部でいくつか見かけた。脚がすらっと長く、眼らしきものはない。恐ろしく高速で走り回り、しかも一向に立ち止まらない。辛抱強く待ち続け、15分後にようやくスタミナ切れで立ち止まったところを撮影した。

日本の地下性ダニ類に関しては、地下水に住む珍奇な種が多数知られる一方、陸生種でさほど特殊化したものはほとんどいないという話を聞いたことがあるが、実際の所はどうなんだろうか。

3125.jpgアシナガメクラチビゴミムシNipponaphaenops erraticus

四国カルストの地下最深部に固有。日本が誇る究極のメクラチビゴミムシ。

地下性生物、洞から出すか?沢から出すか?

3123.jpgホラアナミジンニナBythinella nipponica。九州にて。

西日本の各地から局所的に知られている巻貝で、恐ろしく小さい。アンパンの上のケシの実二つ分くらいのサイズしかない。かつて、洞窟から流れ出る細流から見つかったため、洞窟生物と見なされていたらしい。実際には洞窟に限らず、山間部の薄暗い細流の周辺で石にくっついていることが多いという。
とはいえ、俺はこれを洞窟の深部で多数見た。

四六

3119.jpgニホンヒキガエルBufo japonicus japonicus。熊本にて。

東日本のガマよりもずっと体格がいい。

3124.jpgウスバキトンボPantala flavescens。熊本にて。

毎年南方から代替わりしつつ北上していき、最後には北国で凍え死ぬ不可解な移動を繰り返す。赤トンボ(アカネ属)ではないが、方々で赤トンボと間違われる。

3122.jpgケブカクモバエPenicillidia jenynsiiとヘラズネクモバエNycteribia parvulla。四国にて。

コウモリに寄生する、にわかにはとてもハエに見えない者。成虫は蛹の状態で子を産む。出産間際に寄主から離れ、洞窟の壁面に産み付ける。蛹は長期間休眠しているようだが、寄主が近づいてきたときに恐らくそれが吐く二酸化炭素に反応してすぐ羽化する。
洞窟の天井にびっちりこれの蛹が取り付いている所を人間が歩くと、人間の吐く二酸化炭素にも反応するらしく、ぞくぞくと這い出してくる。しかし、這い出てこられても人間からは吸血できないはずなので、ただただ申し訳ない限りである。

3117.jpg精霊。

ふつくしすぎる。なお御禁制産地ゆえ採れない。

3115.jpg地下性ナミハグモ一種。

東海地方の洞窟内で見出された。この仲間は見るべき部位を見なければ絶対に種を判別できないし、してはならない。

すぽりあ+

3116.jpg精霊。

デレさすのに足かけ3年もかかってしまった。やっとこさ見つけたぞコノヤロウ。

筑紫恋しい

3114.jpgツクツクボウシ。都内にて。

3113.jpg
ミンミンゼミ。都内にて。

いつも感覚的に思っているのだが、鳴くミンミンゼミに近寄る際、ミーンミンミンの時に近寄るとすぐ鳴き止んで逃げられる。同じ近寄り方をしても、締めのミーーの時に近寄ると、逃げないことが多い。

3112.jpg
アブラゼミ。都内にて。

残り少ない夏を唄う。ド普通種だが、茶色の翅に緑の翅脈というカラーリングは秀逸。

3111.jpgヒメマイマイカブリ幼虫。埼玉にて。

マイマイをかぶる(もしくはかぶりつく)ことで有名だが、自然状態でその光景に出くわすことはそうそうない。

3107.jpgアトワアオゴミムシChlaenius virgulifer。茨城にて。

アオゴミとしてはやや乾いた環境を好む種。似た種がものすごく多く、正直全部キボシアオゴミでいいじゃねえかと思っている。一度にこの手の奴らを全種覚えようとしても絶対無理なので、目の前に現れた順に1個1個覚えていくしかない。

3109.jpgタケノホソクロバArtona martini。茨城にて。

毒毛虫として有名なやつだが、俺は幼少期に明らかにこれを素手でいじり倒して無傷だった記憶がある。

3110.jpgキスジホソマダラBalataea gracilis。茨城にて。

本来やや標高を稼いだあたりに多いものだと思っていたが、ド平地で見た。

3105.jpgクロケブカゴミムシPeronomerus nigrinus。茨城にて。

湿地に特異的に出現するもの。似た種がいくつかいる中で一番の普通種らしいが、恥ずかしながらこの仲間のものは初めて見た。とはいえ、近年減ってきているとの噂も聞くが・・。欲を言えば、これより一回り大きめでもっと褐色味の強いアレだったらなお嬉しかったんだがな。

これが含まれるヨツボシゴミムシ亜科の面々は、いずれも湿地環境に生息する。しかしそれ以外の生態に関しては、この21世紀の世にもなってあまりよく分かっていないのが現状だ。野生下で何を食ってるのかさえ、はっきりしていない。ただ、かなり多湿な環境に限って見られること、体格の割に頭が異様に小さい(種により、棒のように細く変形している)ことから、おそらく水辺の巻貝を専門に襲っているのであろうと個人的に思っている。小さな頭を巻貝の殻口から突っ込み、中身を食い漁るのだろう。
今回、夜の水田脇でたまたまこの虫がサカマキガイを食っている場面に立ち会えた。襲うべくして襲っているのか、たまたま目の前に巻貝がいたから襲っただけなのかは知らないが、まさに予想していたまんまの光景が見られて、それ見たことかと思った。
※巻き方が異なるため、サカマキガイではないようです。また、陸生のオカモノアラガイ類ではないかとの御教示をいただきました。hoao様、通りすがり様、ありがとうございます。

ヨツボシゴミムシ亜科のゴミムシ類は、ネットで画像検索すればいくらでも生きた個体の写真が出てくる。しかし、それらはほぼ全て朽木内などで越冬中だったり、日中石下に隠れていたのを引っ張り出してプラケース内に放り込んだ個体の写真ばかり。夏季の活動期の夜間、本来夜行性であるこの仲間の本来あるべきさまを写したと思われる写真は、ほぼ皆無だ。何せ、これら虫の生息地たる湿地帯は、夏には草ぼうぼうになって地面を覆い尽くしてしまい、野外での観察などそうできなくなってしまうのだから。そんな面倒くさい虫の観察など、虫マニアだってそうそうやりたがらないわけである。
クロケブカゴミムシは別段珍しい種ではないし、見つけたからといって何の自慢にもならない。しかし、俺はそれが野外で本来あるべき姿を、ちゃんとこの目で見てやったのだ。そう思うだけで、勝った気になれる。

3108.jpgナツアカネSympetrum darwinianum。茨城にて。

オスは頭からケツの先まで、完膚無きまでに深紅になる。できれば、赤トンボの権現たるアキアカネがこうであって欲しかった。

3106.jpgニホンアカガエルRana japonica。茨城にて。

思いのほか住宅街の中で見つけた。もっと田舎の雑木林みたいなところにいると思っていたのだが。いや、違うな。田舎の雑木林を無理矢理住宅街にしたのだ。ここが住宅街であることがむしろおかしいのだ。

3104.jpgモンスズメバチVespa crabro。茨城にて。

日本のスズメバチの中ではかなり血の気が多い部類に入り、こちらの話がまるで通じない。一度怒らせると、そう簡単には収まらない。教科書的にはセミを好んで狩ると言われているが、俺は今まで一度もこれが野外でセミを襲っている場面に立ち会ったことがない。

丸腰ではこれがギリギリ巣に接近できる限界。これ以上近づくと危険。何が危険かといえば、巣から顔を出している門番ではない。外勤から巣に帰ってくる奴が危ないのだ。概して社会性のハチは、巣を出入りする際の飛行軌道を何かに塞がれるのを非常に嫌がる。あちら様からすれば、巣に帰ってきたらいきなり出入り口を遮るように、でかくて変な物体が鎮座しているのだから、憤慨するのも無理はない。
これを撮影している時も、一時戻りバチの逆鱗に触れて危険な兆候があった。

スズメバチの巣に近寄りすぎると、働きバチから威嚇兼最後通告として、激しい体当たりを食らう。この状況でその場に留まり続けるのは自殺行為なので、石つぶてのようにハチに小突かれつつ、傍目にはハチに付き従われ導かれるようにしてその場を離れる事になる。
まるで、政財界の大物の家に招かれた際に粗相をして大物を怒らせ、「客人がお帰りだ。玄関まで送ってやれ!」と言われたメイドに玄関まで見送られるがごとし。

3101.jpg埼玉にて。

この個体が、あの2種のうちのどちらなのかが分からない。ただでさえ区別しにくい夏型のうえ、見つけたのは共存産地である。

3102.jpgムラサキツバメNarathura bazalusの蜜腺に集まるアミメアリPristomyrmex punctatus。都内にて。

シジミチョウは、圧倒的に成虫より幼虫の方が観察してて面白い。

3103.jpgアブクマナガゴミムシらしきナガゴミ。福島にて。

北関東に固有。この仲間としては、やけに肩がくびれたヒョウタン型の体型をしている。

3099.jpgキアシナガバチPolistes rothneyi。関西にて。

ヤブカラシ群落は、手堅く多数種のハチを観察できる場所。

3094.jpgタコクラゲMastigias papua。対馬にて。

鬱蒼とした森に囲われた入江の奥に、ものすごい数のタコクラゲが群れているのを見つけた。どっかの南の島の密林の奥にある、ジェリーフィッシュレイクさながらだった。
故ありてブリーフ一丁でそこに膝上まで浸からないといけなかったのだが、水に入ると定期的にクラゲがこちらに接近してくるため、互いの平和のため一生懸命よけた。

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