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4234.jpgコバネヒシバッタの類。茨城にて。

平原や荒れ地では見ず、薄暗い林内で見かける。コレと一見してどこがどう違うやらだが、見るところをちゃんと見れば全然違うから面白い。トウカイコバネやアズマコバネなど、地域により細かく種に分かれるが、これらは酷似していて迂闊には同定できない。

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4238.jpgコキベリアオゴミムシChlaenius circumdatus。茨城にて。

甲虫マニアの間では、比較的状態のよい湿地環境を象徴する、指標種という位置づけ。

4237.jpgミイデラゴミムシPheropsophus jessoensis。茨城にて。

ホソクビ系は、この腹のプックリ感がいい。

4236.jpgキベリアオゴミムシChlaenius circumductus。茨城にて。

首の長い奴、本当に今日本に現存してるのだろうか。

4263.jpgクサガメMauremys reevesii。茨城にて。

4233.jpgアオゴミムシChlaenius pallipes 。茨城にて。

ド普通種だが、味わい深い。

4235.jpgヤマトシリアゲPanorpa japonica。茨城にて。

意外に都市化したエリアでも生き残っているものである。

4231.jpgイカリモンガPterodecta felderi。茨城にて。

下手な蝶より蝶らしい。

4230.jpg端正な模様のガ。茨城にて。

スジケンモンらしい。

4232.jpgタイコウチは、二の腕のトゲがいい。トゲがない代わりに腕が斑っぽい方の奴もいいがな。

4226.jpgタイコウチLaccotrephes japonensis。茨城にて。

本当に久々に見た。ミズカマキリと並び、現存する日本最大の水生カメムシなので、見つけると嬉しいものだ。タガメ?そんなもの知らん。寝言は寝て言え。

八重山にいるという、これの友達をどうしても見てみたい。昨年西の果ての島に所用で行った際、執拗に探したが一匹も発見できなかった。地元の博物館の人でさえ、もう5-6年見ていないと言っていた。逆に言えば、5-6年前まではそれなりに目につくものだったらしい。数年前に大干ばつが島を襲って以降、水物はからきしダメになったそうだ。
多分、現時点でそれは国内絶滅していると思う。だが、もしこれがそこそこ飛翔能力の高い種であれば、隣の台湾からまた飛来して定着しそうな気もする。南西諸島においてタガメは明らかに土着個体群がおらず、台湾から単発で飛んできた個体が見つかっているに過ぎないという話がある(タガメという実体がないものを、さも実体があるかのように語ってしまった)。かつて南西諸島では、タイワンタガメが1-2例だけ見つかっており、大仰にも国の絶滅危惧種とされているが、これも単なる偶然の飛来個体であろう。

タイコウチの友達も、かの国から遊びに来て、なんなら定住してもらいたいものだが、仮に遊びに来てもらったとしても、その受け皿となる湿地環境が軒並みダメになっているのが、何とももどかしい。

4228.jpg恐らくツクツクボウシの幼虫。茨城にて。

この4月というもの、どういう訳か近所の公園でやたらセミの幼虫が地表に穴を開け、空を仰いでいるのを見る。眼が白く、まだ羽化するでもない状態の奴がだ。既に4月だけで3例も確認しているし、他にもご本尊こそ拝めないまでも、明らかに最近セミの幼虫が開けたと思われる穴ぼこが、いたるところにボコボコ開いている。これは偶然ではない。

去年まで、こんな春先にセミの幼虫が顔を出している状況など、ここはおろか日本本土のどこでも見た覚えがない。今年特有の現象である。もっとも、ここ以外の状況を知らないので、これが全国同時多発的に起きている状況かは不明だが・・。いずれも、幼虫が顔出ししているのは一時的なもので、しばらくするとまた穴を固く戸締りしてしまう。

なぜこんなことをしているのかは不明。何かよからぬことが起きる前兆かとも思ったが、自分なりに考えてこの状況を説明する仮説を立てた。今年の4月は、特に東京など関東周辺では異常に雨が多く、記録的なレベルだったらしい。そのため、この時期としては異例なほど地下空隙が湿気てしまった。ただでさえ、冬虫夏草などの菌類に冒されやすいセミの幼虫のこと、少しでも自分のいる地下室の湿気を逃がそうと、換気のために巣口を開放したのではないだろうか。
同じく地中性で、冬虫夏草にやられやすいトタテグモ類は、雨の後巣内の湿気を逃がすため、わざわざ巣口の扉を自分で開いて換気する。それと似たようなことをセミもやっているのではないか。そう考えて、勝手に納得することにした。

4227.jpgダイミョウキマダラハナバチNomada japonica。茨城にて。

春先に出現し、ヒゲナガハナバチ類の巣に侵入して乗っ取る。キマダラハナバチ類は夥しい種数がおり、どれも似たり寄ったりの模様と背格好で区別が難しいが、こいつだけは抜きんでて巨大なのですぐわかる。
意外と舌が長いのには驚かされる。

4229.jpgミヤマメダカゴミムシNotiophilus impressifrons。茨城にて。

林床に生息する、目つきの悪い甲虫。やや涼しい気候を好む。サイズも風貌も全然違うのに、これと直近の親戚筋らしい。ウソつけ。

4225.jpgオカモトトゲエダシャクApochima juglansiaria。茨城にて。

鳥の糞じみた風貌の尺取虫。成虫はジェット機みたいな姿のカッコいい蛾で、年一回春先にだけ出現する。近所にモノ自体は生息しているのだが、いい街灯がないので成虫を拝めない。

4224.jpgカワチマルクビゴミムシNebria lewisi。茨城にて。

河川敷の砂地に、やたら多い。色彩の変異が著しく、これは近縁種で二つ紋がある奴風味の個体。あっちの種が混在する可能性が絶無の場所で見たので問題ないが、混在地だと本当に紛らわしい。正直、野外で区別できる自信はない。

しかし、頭の真っ黒いあいつは本当に一匹もいない。一時、砂地にはあいつは全くいない説を信奉していたが、それでもやはり過去には確実に砂地で得られた記録というものが、各地で稀ではない頻度で残されているようなので、考えを改めた。砂地環境にもいるし、そうでない環境にもいるということか。それだと、ますます探すポイントが絞れなくなってしまう。

本来ならば今年はあいつを見つけ出すべく、ちょっと涼しい所まで野宿覚悟で遠征に行くつもりでいた。ゴミカス疫病が、その野望を見事打ち砕いた。

4222.jpgオオヒラタゴミムシPlatynus magnus。茨城にて。

水田にみだりに多い。

4223.jpgクロマルエンマコガネOnthophagus lenzii。茨城にて。

日本の糞転がしの最普通種。都市化が進んでも、恐らく最後まで生き残る部類だろう。市街地の緑地公園で、犬飼い共の散歩の不始末の、文字通りケツ拭いをして生きている。腐肉にも好んで集まる。

4221.jpgAnisodactylusの何か。茨城にて。

頭部に赤紋がないのを見れば、ヒメであろうか。

4220.jpgハネナガヒシバッタEuparatettix insularis。茨城にて。

撮影の面倒くささと言えば、普通のヒシバッタも大概だが、こいつに比べたら可愛いもの。こいつは警戒心が強く、すぐ吹っ飛ぶばかりかそのまま飛翔してどこかへ行ってしまうため、着地した個体を追跡することすらままならない。

4219.jpgハラヒシバッタTetrix japonica。茨城にて。

そこらに普通にいるが、とにかく撮影が面倒な相手ゆえ、今までずっと避け続けてきた。必要に駆られてやっと撮影したが、まともに写すのに1時間近くかかった。すぐ吹っ飛んでしまううえ、吹っ飛ばなくてもすぐそっぽを向くため、側面からの画を撮りづらい。

4218.jpgオサムシの幼虫。茨城にて。

たぶんアオだろうが、ここには同所的にクロナガもいる。重厚な鎧で武装した芋虫で、気性は荒い。

4217.jpgアオオサムシCarabus insulicola。茨城にて。

大型かつ移動能力を欠くにも関わらず、信じ難いほど宅地化したエリアでもしぶとく生き残っている。

4215.jpgキシノウエトタテグモ。茨城にて。

こいつもキノボリもそうだが、多産地に夜間行くと季節を問わず表を出歩いている個体にしょっちゅう出くわす。頻繁に巣を捨てて移住しているようである。
本種は絶滅危惧種として知られる一方、生息地がたいてい人為の影響を多大に受ける場所にある関係上、土砂と一緒に人の手であちこちに運ばれてしまう。そのため、現在各地で見られる個体群のうちいくつかは、その場所特有のものではない可能性がある。最新版の埼玉県版レッドリストは、この理由により本種をリストから外してしまった。

4216.jpgアカガネアオゴミムシChlaenius abstersus。茨城にて。

乾き気味の芝地にいる。美麗種。

4214.jpg頭部も食らいつくし、ようやく咽頭を引っ込めて立ち去った。食事開始から完了まで、10分そこそこ。ガラス細工のような獲物の外骨格だけが残された。

4213.jpg獲物の下半身部を完全に食らいつくし、今度は頭部をむさぼり始めた。下半身は完全に中身を吸い取られ、ガラスのように透き通っている。

4212.jpg咽頭を最大限伸ばし、獲物の下半身末端部までほじくり返している。それまで白濁していた獲物の下半身体内が、次第に透けてきた。

4211.jpg獲物の上に乗った生物は、食わずに獲物をまたぎ越してしまうように思えたが、実はそうではなかった。こいつなりの、ちゃんとした食事が既に始まっていたのだ。

この仲間の生物は、我々を含め世間一般でイメージされがちな他の生物とは、体の仕組みが根本的に違う。胴体の腹側中央部に口があり、体内は頭からケツまで全部腸で満たされている。口からは、長い口吻様の咽頭が飛び出し、ここから餌を吸い取って体内に取り込むという物の食い方をする。
獲物の下半身をよく見ると、内部に何やら細いものが右から差し込まれているのが透けて見える。獲物の体表のどこかを食い破ったのか、もともと付いている傷口からかは知らないが、そこから咽頭を差し込んで獲物の内臓を食い荒らしている。

4210.jpg例のアレがものを食うさま。写真に撮られたのは恐らく地球史上初だろう。

捕獲して以降、ずっと家で生かしていたのだが、生き物である以上は何か餌を与えない事には死んでしまう。しかし、今までこの生物を誰かが長期間飼ったという噂を往々にして聞かないので、何を食わせりゃいいのか全く情報がなかった。ただ、近い仲間の生態を考えれば間違いなく肉食であろうし、こいつと同じ環境にふんだんに出現する生物と言えば、おのずと選択肢は一つしかないことになる。
水の汲み出し時に、傷ついて死んで出てきたものを与えてみたところ、何で察知したのかすぐさま寄ってきた。上に乗っかり、これが食えるものかどうかを確かめている。こうして胴体をひねると、この生物を特徴づける例の乳首列がはっきり見て取れる。