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オフ会 札幌  2
- 2018/12/08(Sat) -

 新宿を出て7時間半をかけて瀕死(ひんし)の状態だったがwなんとかホテルにたどり着いた。
 
 成田~札幌間だけならたったの80分だが、移動時間や待ち時間で6時間を費やしたことになる。 7時間半というと殆ど成田~ハワイ・ホノルルの移動時間だ。 北海道を舐めていた >< と、遠いわぁ~北海道w
 
 やっとホテルに着いた安堵感からか、いきなり小腹がへっていることに気づいた。 そういえば朝から何も食べていなかった。 ホテルのガイドファイルに目を通してルームサービスを探した。 あった。 中華料理と軽い和食だけだったが、目に飛び込んできたラーメンが無性に食べたくなった。 メインベットの脇の電話でルームサービスを頼んだ。

♪~
 「ハイ、ルームサービスです」 かわいい美人の声を期待したのだが、低音の若いお兄ちゃんの声だった・・マジ残念w
 「1310のめめですが、ラーメンとアイスコーヒーをブラックで御願いします」
 「ラーメンはありますが、コーヒーのルームサービスはやってません」 御座いませんが・・だろうが、応対の言葉がなってない
 「は? コーヒーがない?」
 「はい、やってませんので」
 「じゃ、ラーメンだけでいいや」
 「はい、すぐにお持ちします」
 「有り難う、よろしく」 受話器を置いた

 世界中、ある程度の名の知れたホテルで従業員の対応が悪いとホテルのイメージまでダウンしてしまう。 特にフロントやコンセルジュの対応が悪いとゲンナリしてしまうものだ。 ましてや、ルームサービスの応対が下手だと最悪だ。 疲れが5割増しくらいになってしまい、そのままベットに大の字でうつぶせに倒れ込んでしまった。

 しばらくの間、放心状態でベットに倒れ込んでいたが、思い直してベットから立ち上がり部屋の中央のディスクに座り直した。 
 
 そもそも、この部屋にはベットが4つある。 メインベット2つとサブベットが2つ、計4人で泊まれる部屋だ。 なんで?と、思うかもしれないが、実はこれには訳があった。 理由は2つ。 ひとつ目はオフ会に来てくれるメンバーの中で、義理さんやかな姫は札幌近隣からの参加なので、ひょっとすると車でくるのかなぁ~?と思ったのだ。 車なら駐車場が必要だし、帰りまでの間に酔いをさます場所が必要だと思ったのだ。 
 そして、ふたつ目は今までのオフ会の経験から学んだ事なのだが、オフ会が盛り上がると終電などお構いなしになってしまう。 ましてや、今回はKGBさんと俺は札幌に宿がある。 ひょっとすると夜中、朝方まで時間無制限でのオフ会になる可能性があったからだ。 朝まで飲むのならば俺の部屋で飲んで、ついでに泊まっていけば良いと思ったからだった。
 チケットと一緒にホテルを決めた時はJR札幌駅に直結している JRタワーホテル日航札幌 のスイートルームをブッキングしていたのだが、急遽、変更して4ベットルームのこのホテルにしたのだった。
 
 ん~、めめ と言う人種はとても優しい人種なのだと、自分でも思ったw

 TVをつけてローカル局を順番に見ていると北海道ならではの地方CMに笑えた。 東京のスポンサーCMなのに北海道バージョンのCMになっている。

♪~ 
 部屋のチャイムが鳴った。 ルームサービスがラーメンを運んで来た。 時計を見ると午後6時30分を過ぎていた。 え?時間が経つのが早いなぁ~と、思いながら電光石火でラーメンをすすった。 途中、フロントへ電話をして午後7時ジャストにTAXIを御願いしておいた。 ここからススキノまで歩きなら15分ほどかかるが、車なら5分もかからないハズ。

 午後7時の集合時間に少しあせりながらも、味のよく分からない札幌ラーメンを流し込んだ。 今日初めての食事だったw



 早々に食事を終え、食事のトレイに紙ナプキンを掛けてドアの外に出し、鞄に財布と携帯、Wifiをぶっ込んで部屋を出ようとして電源スイッチBOXから鍵を抜こうとした時に手が止まった。
 このまま電源BOXから鍵を抜くと部屋中の電源が切れて真っ暗になってしまう。 当たり前の事だが俺にはそれが許せない事だった。
 東京に居ると時でも外出して部屋に戻る予定が夜になると分かって居る際は、部屋中の明かりを付けっぱなし外出をするのだ。 部屋に帰って来た際に真っ暗な部屋は寒々して嫌いなのだった。 で、必ず部屋中の電気を付けっぱなしにして外出する癖がある。
 そこで、部屋の備え付けの冷蔵庫の上に新品の箸と栓抜きとグラスがある事を思い出し、箸を取りに戻った。 その割り箸をゆっくりと部屋の鍵と入れ替えてキィーを抜き取っても部屋の電源が落ちないようにした。 これで部屋中の電気は付けっぱなしで、エアコンも作動したままになった。 
 ホテル側からすれば誰も居ない部屋なのに電源が落ちていない訳なので嫌な客かもしれないw 

 割り箸が電源BOXから落ちないようにゆっくりとドアを閉めて、ドアの覗き穴から部屋の電気がついている事を確かめてからエレベーターホールへ向かった。 午後7時丁度だった。


 フロントで部屋の鍵を預け、頼んでいたTAXIに乗り込んだ。 
「ススキノの南北線?駅まで御願いします」 と、TAXIのドライバーに告げた
 東西線なら東京だよなぁ~と、ひとりで突っ込んでみたw
「ススキノの駅ですね」と、ドライバーが聞き返してきた。 すまん、ワンメーターの距離だよねw
「ええ、御願いします」
 風はなく、雪だけがゆっくりと空から降ってくる北国らしい風景の夜だった。

 TAXIはカーブの度に後ろタイヤを滑らせながら、10分もかからずススキノの駅に到着した。
「ここでいいですか? もうそこが駅ですから」 ドライバーが左前方を指さした
「ええ、ここで結構です」 案の上670円のワンメーターだった
「領収証は必要ですか?」
「いいえ、必要ありませんから」
 鞄から財布を取り出し、1,000円札を渡した。
「おつりはコーヒーでも飲んで下さい」 と、早々に車を降りた
「申し訳ありません。 有り難うございます」 と、車から声が聞こえた

 ススキノ駅の交差点に立った。


    ススキノ駅周辺


 車から降りて立ち止まり、待ち合わせ場所の すすきのビル を探した。 正面に目指すビルを発見した。 

 待ち合わせ場所の 「海鮮ダイニング空(そら)」 はイタリアンやフレンチを売り物にしているお洒落なダイニングバーだ。 KGBさんへ紹介をしたのは俺だが、歌舞伎町の友達が「ススキノでお洒落な個室の居酒屋なら 海鮮ダイニング空 かなぁ~」と教えてくれたマスターがいた。

 交差点の向こう側だが、路面が凍結していてやけに滑る。 新宿のマンションを出る時に、持ち合わせのリーガルの中で1番靴底にギザギザ模様のある靴底を選んで履いてきたのだが、役にはたたなかった。 滑る。 滑るw

 皆んな交差点の歩道の上でスケートをしながら歩いている。 やっとの思いで交差点を渡りきり、すすきのビルにたどり着いた。 このビルだったよなぁ~と、ビルの正面の入り口を探すとそれらしき入り口があった。 
 入り口脇の看板を確認すると 風 とあった。
 少し遅れたけど皆んなに謝って許してもらおうと、頭の中で言い訳を考えながら細い階段を上がった。 入り口は3階にあった。 風 の看板を横目に大きく深呼吸して店に入って行った。

「いらっしゃいませ。 お一人ですか?」 姿勢の良い店員が会計口から訪ねた
「いや、予約済みで4~5人だと思うんだけど・・」
「4~5名様ですね。 お名前は?」
「多分・・蒼龍本山・・」 モゴモゴw
「はい?」 聞き直された
「たぶん、せいりゅう・・蒼い龍の総本山・・」
「せいりゅう・・すみません、見当たりませんが・・」
 へ? ない? そんなぁ~・・
「7時から個室を予約しているハズなんですけど・・」
「7時からですか・・」

 うへw ここで気がついたw なにげに漢字一文字の店に飛び込んで来たが、ここは 「風」 だったw
 待ち合わせは 「空」 だったw

「すみません、ここ、空じゃなかったですか?」 恐る恐る訪ねたw
「あ~、よく間違われるんですよ^^ うちは 風 です」 
「 空 はこのビルの左側にエレベーターの入り口がありますから^^」

 やっちまったw

「すみません、勘違いでした。 出て左の入り口ですね?」 ひえ~w
「ええ、そうです。 左です」
「有り難うございます。 すみませんでした」 顔がほてるw

 ドアをゆっくり背にして上って来た階段を1階まで下りた。 店を間違えた事もそうだが、何よりも 予約名 に問題があるとつくづく思った。 「ご予約名は?」と、聞かれて 「蒼龍総本山です」 とは大声では言えないw 
 頼むから次からのオフ会は個人名にしてくれ! Orz

 間違えた風を後にして空を探した。 同じ漢字一文字で紛らわしい過ぎるわぁ。 よりによって風や3階、かたや空は8階とか、同じテナントビルに入っているとは・・全くw

 すぐ左側に 空 の看板を見つけた。 エレベーターホールへ向かう。 何故か田舎から東京にでてきて、都会の町並みに驚いている、そんな気分だった。 ススキノも立派な都会だ。


 エレベーターホールで大きく深呼吸した。 今度は間違いなく 海鮮ダイニング空 を目指す。

 エレベーターに乗り込み8階をポチッる。 ドアが閉まり上昇を開始した。 客は俺一人だった。

 10秒後、8階に到着してエレベーターのドアがゆっくりと開いた。

 空 に到着だ。





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