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まじいなぁ~  ・・・ No21
- 2017/12/24(Sun) -
Chrome で書いています。


         Merry Christmas! と言える日本は幸せ・・・
                          アメリカでは Happy Holidays! と言います。


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                       5年前は可愛かったのに・・・ Orz



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                       近頃ではこんなヤツになってますw


 S500の車内では2人とも殆ど無言だった。 運転手が2人の様子から、雰囲気を察して丁寧な運転をしてくれた。 タエちゃんの旦那、彼を上野駅まで乗せて行き、軽い挨拶で分かれた。

「専務、この後、どちらか行かれますか?」
「いや、会社まで頼むわぁ」
「畏まりました」

 車の中でズッと気になっていた事が体中に広がってくる。 錦糸町・・・。 事件が起きたきっかけも錦糸町だし、逮捕された警察も錦糸町の本所警察署。 町中で噂話が流れ無いはずがない。 と、言うよりも、タエちゃんはどんな奴と錦糸町で食事をしていたのか? 錦糸町の何処で食事をしていたのかだった・・・。

 実は、錦糸町にはタイ人社会では関東最大の地下組織とネットワークがある。 その隠れ蓑が「ゲオ チャイ」と言うタイ料理レストランだ。 よほどのお上りさんか、観光客以外のタイ人なら、ゲオ チャイと言う名を聞けば、知らない人間はいないだろう。
 元々、ヤミ金融と地下での海外送金でしのいでいる組織だ。 現在も、堂々とタイ料理レストランを営んでいる。 誰でも気軽に、日本人でも読めるメニューを並べている。
 
 成田空港の隣町に大栄町と、言う町に素晴らしいタイ国式のお寺がある。 ワット パクナムと言う名で、実は俺もそこの寺には創立時から絡んでいる。 小学校の廃校を買い取り、内装をいじって、僧侶の宿泊施設と仏間がある。 校庭だった庭先に今では素晴らしい仏殿が出来、数々の黄金色に輝く仏像達が並んでいる。 仏殿もタイ国と全く遜色は無いほどの造りになっている。 その仏殿を作る際に三億円ほどの金を寄進したのが錦糸町のゲオ チャイだ。 俺も心づくし程度の寄進はしていたが、桁が違う。 仏像への入魂式にはタイから国王の一族も訪れ執り行われ、記念式典を本国でも大々的に報じられたのだった。

 この錦糸町のゲオ チャイが、今回の事件や弁護士の選任への関与が、「絶対にある!」と言う気がしてならないのだ。 タエちゃんへ弁護士が、既に付いていると知ったときから、胸の中で引っかかっていたのだ。 強盗致傷罪の弁護を引き受ける弁護士など、そこいら中を探しても、簡単な事では無い。 金額も女3人、男1人の計4人だと、安く見積もっても4~500百万は堅い。 そんな金を出せるのはやはりゲオ チャイ意外には考えられなかった。 自分の足元に火の粉が飛び移る事を嫌ってか、ゲオ チャイが動いたに違いない・・・。 もしくは、主犯格の女ボスが、ゲオ チャイの関係者なのかも知れない・・・と、頭をよぎっていた。

  (-.-)y-~~

 新宿インターのカーブを、俺の赤馬に負けない程の気持ちの良いコーナリングで曲がり、左にハイヤットを横目で見ながら、俺を後ろに乗せたS500がインターを降りる。 そのまま会社の地下駐車場へ流れ込み、役員専用の駐車スペースで、車はゆっくりと駐まり、快いエンジン音だけがコンクリートの壁に響いていた。

「専務、お疲れ様でした」 早々に先に降りて、俺のドアを開けようとする
「お疲れ様、今日は有り難う。 たすかったよ」 自分でドアを開いて左足から降りる
「トランクの荷物はどうなされますか?」
「ん~・・・・持っていくわぁ。 トランク、開けてくれないかな」
「畏まりました。 預かっておく事も出来ますが・・・」
「いや、もう使い道が無い物ばかりなんで、持ち帰るよ」
「分かりました」

 運転手がトランクを開き、中から大きな袋を2つ、両手で取りだした。 
「有り難う」
「いえ、こちらこそ専務さんにお気遣いを戴きまして、申し訳、ありませんでした。有り難う御座います」
「口止め料だよ」 笑 
「承知、しました」 笑
「運行記録は適当に書いておいてくれ」
「はい、そうしておきますので、ご心配なく」
「助かるわ。 じゃ、これもって上、行くから」
「お疲れ様でした」
「ああ、また何かの時は頼むわ」
「いつでも御連絡をして下さい」 毎度、礼儀正しい運転手さんだった

 左手にユニクロで一番デカイ紙袋を2袋ぶら下げ、エレベーターへ向かいながら、後ろ姿のまま右手を上げて彼に感謝した。

 エレベーターのボタンを押す。 タエちゃんへの差し入れのつもりのジャージやインナー、下着類が山ほど入ってる。 1袋にまとめられないかと入れ替えてみた。 無理矢理にスキ間に押し込んでパンパンだが、1袋に出来上がった。 しかし・・・思いっきりふくれあがってる、怪しげな紙袋になっている。 「しゃあねぇかぁ~ これで・・・」1人で呟き、降りて来て、開いたエレベーターに乗り込んだ。 運良く、誰も乗っていない。

 ものの5秒で1階ロビーに到着をしてドアが開く。 このエレベーターは地下駐車場への直行専用なので、開いたドアの正面には人影がなかった。 ラッキィー!っと、心の中で一息付いてから、体を小さくして、目立たないようにこっそりと、ゆっくり脇にある高層階様のエレベーター側へ移動する。 ロビーには数人の人影があった。 同じエレベーターに、俺を知っている会社の人間が乗らない事を心から願って、降りてくるランプを見上げていた。 すると、

「よ~! めめ~!」 デカイ声が俺の背中をグサリと刺したw 

 心臓が一瞬大きく鼓動をして・・・停止したw

「めめ~! チョイ~!」 聞き覚えのある声だった

 間違えなく、背中の奥にある受付のあたりから聞こえる社長の声だったw。 俺のことを「めめ!」などと、社内で呼び捨てにするヤツは社長しかいない。 
 恐る恐る、ゆっくりと荷物を持っていない右側から振り返ると、受付嬢が2人立ち上がってこっちを正視しているのが見えた。 と、脇には社長と会長が立っていたw。

 マーフィーの法則通り、「全ての物事は、自分が予期する1番悪い結果へと流れる」・・・頭をよぎった。 これ以上の最悪な場面は無い。 会議を途中で抜け出し、帰社すると、パンパンに膨らんだユニクロマークがデカデカと入った紙袋を手に持ち、社長と会長が受付前で何かを話していた最中に、俺が地下から現れたのだった・・・。

 シカトする訳にもいかず、紙袋をぶら下げながら受付へ向かった。

 受付に近くなるに従って心臓の鼓動が不規則になる。 まいった・・・。 1番会いたくない連中に捕まってしまった。 言い訳を考える余裕さえなかった。

「よ! めめ。 それ、ここに預けて、チョッとこっちに来てくれ」 社長と会長が出口へゆっくりと向かう。 取りあえず荷物を受け付け嬢へ手渡し、「すぐ、戻るから」と、社長と会長を追いかけた。

2人が先に出口で待っていた。
「いや、お前ん所のサチ君の事なんだが、なぁ~」 サチ? あいつ、また何かやらかしたのか?
「お前から推薦状を受け取ってから、会長とも何度か話もしてたんだが」 ん? 推薦状?
「今度、室長候補で良いんだよな」
「めめが抜けた後は、彼女で良いんだよな」

 サチの昇進の件だった。 
 ふた月ほど前に提出していた海外事業部の室長、つまり、部長の一つ上の候補と言う事で、願箋を俺が推薦状として書いていたのだった。 
「ええ、彼女なら十分やりくりが出来ますから、是非」
「ん~、分かった」 社長が念を押した
「じゃ、そういう事で近いうちに役員会を通すから、君も出席をして、役員へ説明と推薦を促してもらえるかね?」 会長が尋ねる

「勿論です。 併せて、イズとミミの昇級の件も報告させて戴きます」
「分かった」 会長がうなずいた

「じゃ、来月か、再来月の株主総会の前が良いですね」 社長が会長へ伺う
「ん~、じゃ、その方向で」 会長が俺を見る

「宜しくお願い致します。 お世話になりましたが、どうも方目と腰の調子が悪く、完治が難しいと、診断書がでてますので・・・。 勿論、サチも海外事業部としても、十分、やりくりは出来ますので」
「わかった、じゃ、そういう事で」 社長が幕を引いた

「有り難う御座います」
「まだ、他言無用でな・・・」 会長
「ですね」 社長

「分かりました。 では、宜しくお願い致します。 失礼します」
「あ! めめ!」 ?
「はい・・・」
「お前、今日の会議でイエローカード5枚目な。 イズ君、困ってたぞ。 でも、彼女が会議、上手くこなしたけどな」
「済みません、急用で・・・」
「まぁ、いいさぁ」 しょうが無い、また、何かに片足を突っ込んでるんだろうなぁ~と、言う顔をして見せた

「じゃ、また、めめ君」 会長が歩き出した
「では、失礼します」
「イエロー5枚目だからな!」 笑いながら社長が振り返り、会長の後に付いた

 先に会長と社長の2人の秘書達がコンビニ前で待っていた。 4人で飯でも行くのだろう。 形だけ深々と頭を下げて4人を見送った。 
 
 俺が会議を途中で抜け出す事は多々あった。 海外との直接TVチャットを多用するので、海外のクライアントからの急な呼び出しや、秘書達の商談にも呼ばれ、重要な最終価格の決断に関わる事も多いのだ。 よって、会議の途中下車は半分、いや殆ど公認されていたのだった。 

 しかし、それは、あくまでも仕事上での事であって、社長へは後で私用での下車がバレたりしてもいた。 で、イエローカードが出る訳である。 今回は5枚目をもらったw。 イエローカード何枚でレットカードになるのかは知らないが・・・。


 社長に呼ばれ、会長と3人での確認はサチの昇進の確認だった。 併せて、イズとミミも秘書役を解いて、昇進させる腹だった。 現在は俺に3人の秘書達が付いている訳だが、今後は海外事業部の室長にサチを据えて、イズとミミでサポートさせる形にするように推薦しておいたのだ。

 地下エレベーターからロビーに移り、社長に見つかったときは心臓が凍えたwが、何てことは無い、内輪話だった。 ホッと胸を撫で下ろし、ロビーの受付へ紙袋を取りに戻った。 


 へ? 受付にサチがいる。 ん? 何でサチがいるんだ? しかも、ホッペタを膨らましていた。

「ネェ~専務、もう~恥ずかしい事、しないで!」 いきなり怒られた@@
「ん?」
「こんなに女物の下着とか買い込んで・・・もう!変態!」 w
「あのなぁ~」
「も~言い訳は部屋で聞くから、もう、これ持って行くわよ!」 ハイw
「・・・」 親にエロDVDを見つけられた気分だった・・・

エレベーターに歩きながら
「まったく・・・。 受付のサヤちゃんが、専務が会長と社長と3人が出掛けたから、預かった荷物、どうしますかって?連絡くれたのよ」 w
「で、取りに来たら・・・もう! 何やってるのよ、ホントに!」
「・・・」
「なにかコソコソやるなら、見つからないようにやってよね! もう!」
「・・・」
「中見たけど、このユニクロ、地味すぎてあたし、要らないからね」
「・・・」
「ブラとかパンツとか・・・恥ずかしいだから、もう!あたし」
「・・・」

 エレベーターを待っている間中、サチに攻められた。 
 俺にも事情があるんだよ・・・分かってはくれないかなぁ~将来の 室長 さんよぉ・・・。

  
 
 てか、受付嬢からの怪情報は、予想以上に素早く会社中に知れ渡ってしまった・・・Orz

 ハーレム専務が、変態専務に昇格した。






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