『クッキングカンタンタン』の“たらこスパ”を再現!
- Thu
- 18:00
- 再現料理
各方面から「フライにしろ!」「シーフードサラダにしてくれ!」「パエリアにして食ってやる!」等の殺気立ったコメントがきた時は安否が心配されましたが、無事寿命を全うできた事に遅ればせながら一安心です。
愛すべき元競走馬・ハルウララが消息不明で後味が悪い思いを経験していただけに、ほっとしました。
どうも、一年前になでしこジャパンの勝利を言い当てた物のその後がパッとしない後継タコ・パウル君二世の安否が気になっている管理人・あんこです。
本日再現する漫画料理は、『クッキングカンタンタン』にて簡単でおいしいスパゲティとして富豪パパが紹介した“たらこスパ”です!
三年前、“中華スパ”、“ホタテのペペロンチーノスパ”、“イタリア風ソーセージスパ鍋”をご紹介して以来ずっと再現していなかった『クッキングカンタンタン』の簡単スパゲティシリーズですが、どうせなら中途半端に終るのではなく全部作ってみようと思いなおし、やっと重い腰を上げました;。
ちなみに、このスパゲティシリーズの大まかなエピソードはこちらに載っていますので、気になる方はチェックして頂けると嬉しいです(^^*)。
今回ご紹介するのは、控えめそうに見えて実は現実的な長男・ヨシオさんに受け継がれた、やや個性的な“たらこスパ”です!
レシピは、初見時だと思わず「んん?!」と二度見する事必至な作り方で、たらこ・マヨネーズ・醤油・レモン汁をボウルで混ぜて作ったソースを、適量の茹で汁とバターを混ぜ合わせたスパゲティの上にかけて海苔などのトッピングをかけたら出来上がりです。
ポイントは、スパゲティが半分浸かるくらいに残した茹で汁の入った鍋にバターを直接入れて混ぜ、その汁ごとお皿に盛りつける事で、それまでの定番たらこスパゲティのセオリーから外れた斬新な作り方に当初は度肝を抜かれたのを覚えています;。
一応調べてみた所、フランスではスパゲティの茹で汁にバターや生クリームを入れたシンプルなソースを作るという記述はあったものの、さすがにバター+茹で汁のみをそのままお皿に盛りつけるというやり方は見当たらなかった為、どうやらこのレシピはたけだみりこ先生の完全なオリジナルといえそうです。
ちなみに、この作中で富豪パパは「一般的にたらこスパは、たらこに結構たくさんのバターや生クリームを混ぜるのが多いが、これはマヨネーズを少し混ぜてるだけ」「仕上げにバターと茹で汁を混ぜたものをかける事で、風味豊かでさっぱりジューシーなたらこスパとなるわけよ」と話しており、かなり自信満々の様子でした(^^;)。
それにしても、六人兄妹中最も精神的ハードルの高くてオリジナリティの高いレシピを託されたヨシオさんは(次男のヨシヒロさんは“和風きのこスパゲティ”、三男のヨシカズさんは“カルボナーラ”と無難なレシピばかり)、特に目をかけていないように見えて実は富豪パパから密かに見込まれていたのかな~とつい深読みしちゃいました。
正直、何度も作るのを躊躇していたのですが、たけだみりこ先生のレシピは大はずれする確率が極端に低い信頼性の高いものばかりでしたので、腹を決めて再現する事にしました。
幸い、ちょうどいつもなら高い価格設定のメーカーのたらこがセールで安く手に入ったので、早速作中のレシピを忠実に作ってみようと思います!
という事で、レッツ再現調理!
まずは、ソース作り。ボウルに皮からしごき取ったたらこ(皮が気にならない場合は、小さくぶつ切りにしてそのまま使ってもいいそうです)、マヨネーズ、醤油、レモン汁を入れ、なめらかなペースト状になるまでよく混ぜます。
たらこは物によって塩気が異なってくる上、後々茹で汁の塩分も加わってきますので、味見をしながら慎重にどのくらいの塩加減がいいか確認した方がいいです。
次は、茹で汁とスパゲティの用意。
塩を入れた熱湯で袋に表記されているより一分短くスパゲティを茹でて火を消し、スパゲティに半分そこそこ浸かるくらいにまでお湯を捨てて減らしたらバターを鍋に投入し、菜箸で素早くかき混ぜます。
※ちなみに、下の写真は二人分作ったので茹で汁の量も少し多めになってます。
お皿に汁ごとスパゲティを移してその上にたらこソースをかけ、仕上げにちぎった海苔と青のりをパラリと散らせば“たらこスパ”の完成です!
微妙に作中の完成図とは違った感じに出来上がってしまい、少し反省しました;。
パッと見は普通ですが、やはりよく混ぜ合わせた後でもお皿に汁気がたっぷりなのはちょっと違和感のある感じで、珍しく「本当に大丈夫かな…(´Д`;)」と心配になりました。
ただ、匂いの方はごく普通のたらマヨスパと変わりはなかったので、恐らく味の方もOKだと信じて食べてみようと思います!
それでは、麺が延びないうちにいざ実食!
いただきまーすっ!
さて、味はと言いますと…意外と軽く頂けるスープ風スパ!まさか茹で汁がここまで見事に変身するとは驚きです!
初めは「くどいか薄いかのどちらかだろうな…」と不安だったのですが、一口含んだ途端びっくりする程まろやかでちゃんと調味したみたいな旨味のスープ状に生まれ変わっており、驚愕しました。
たらこの塩気とマヨバターの油分がしっかり調和し、まったりと膨らみのある甘塩っぱい仕上がりになっています。
スープに溶け込むと何故かマヨネーズの酸味はほぼ飛んで逆にクリーミーさが強調され、バターの風味豊かなコクと茹で汁のとろみが加わる事により不思議とチーズっぽい味わいになるのが印象的でした。
面白い事に、マヨネーズやバターを使っている割には結構あっさりした後味で、まるでマスタードの辛さのように最初ガツンときてすぐに引いていくという感じのちょうどいいコクなのがよかったです。
一言で例えるとするならば「チーズクリーム風味のたらこスープスパ」で、作中で富豪が「さっぱりジューシー」と表現するのも頷けました。
海苔と青海苔から漂う磯の香りがアクセントになって飽きを防ぐのもよく、食が進みます。
牛乳や生クリームを入れているかのように錯覚してしまうスープとプチプチした食感がたまらないたらこがたっぷりアルデンテのスパゲティに絡み、安くお手軽に作れたとは思えない大満足な一皿でした。
たったこれだけの材料でこんなに完成度が高いなら、充分満足です。
たらこではなく明太子を使ってみてもいけそうですので、色々試してみようと思いました(ただ、バターをマーガリンで代用する事だけは絶対NG!とても食べられない代物になるので注意です)。
P.S.
とりあえず、漫画『まかない君』と小説『立場茶屋おりき』シリーズを「再現料理を予定中の漫画」一覧に加えさせて頂きました。
他にも、コメント欄にて『にがくてあまい』『おせん』『深夜食堂』『極道めし』などの作品をリクエストして頂いていますが、これらの漫画料理はかの有名なマンガ食堂のumebon様をはじめ、ネット上にて数多くの方が既に素晴らしい再現をなされていて「当管理人の出る幕ではない;」と腰が引けておりますので、現時点での再現予定はございません(『スーパー食いしん坊』は味っ子以上にアレなので…しばらく考えさせてくださいorz)。
誠に申し訳ございません。
ただ、こんな事をお話した上で言うのは図々しいのですが、リクエストをされる事自体はとても嬉しくて再現意欲が沸きますので、宜しければ今後もコメント欄にてお伝えして頂けますと幸いです。
※直接コメント欄にて料理名を指定された漫画料理は、材料及び文章が用意出来次第ぼちぼち再現していく予定ですので、気を長くしてお待ちして下さると大変助かります(^^;)。
●出典)『クッキングカンタンタン』 たけだみりこ/永岡書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
Comment
2012.11.09 Fri 08:41 | 毎晩の。。。
中々斬新な作り方で勉強になりますφ(゜゜)
茹で汁にバターを入れるので輪郭がぼやけるのではと思いましたが、
感想を読むとたらこと一緒に食べる事により一体感が出ているようですね。
スパゲティは毎日夕飯に食べています。
麺を半分に割り適量の水で野菜と一緒に茹でてスープタイプにし、
コンソメや鶏ガラ・味噌などで味を変えつつ毎日うどんよろしくすすっております。。。
最近は寒くなってきたので、仕上げにそば粉を少しずつ加えトロミをつけて熱々にしています。
今度はぜひクッキングパパで紹介された九州の料理を再現してほしいですね。
「そばぎゃあ」や「とんこつ」など、
仙台出身の小生としてはどれも魅力のあるレシピです。
次回も楽しみにしています。
頑張ってください\(^o^)/
- #86VISOJs
- しゅてん
- URL
- Edit
Trackback
- URL
- http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/838-2de043dc
- この記事にトラックバック(FC2Blog User)