よいお年を。
- Thu
- 22:30
- 日記
当ブログにご訪問して下さった方、コメントを下さった方、拍手をして下さった方、各作品の原作者の方、その縁者の方々、皆様に感謝です。
当管理人にとって2015年は、公私で様々な出来事が一気にかさなって思いがけず忙しくなり、結果ブログ更新が間遠になってしまった、色んな意味で思うところの多い一年でした。
こればかりは去年の自分も予測不能で、改めて人生何が起こるか分からないとしみじみ実感しております
来年もこの先も、きっとそれは同じで、変わらぬものは何一つないのだと思います。
けれども、だからこそ途絶えずに細々とでも続くものの大切さが、より身に沁みております。
当ブログをご覧になってくださる皆様とのご縁も、その一つです。
来年も、ご縁がありましたら宜しくお願い致します。
2016年が皆様にとって、よいお年になりますように。
P.S.
通りすがりさん、お気遣いありがとうございます。元はと言えば私のミスが発端ですので、お気になさらないで下さい。
『どんぶり委員長』の“広島風お好み焼き風丼”を再現!
- Thu
- 21:24
- 再現料理
そちらは関西風とも広島風ともちょっと違う福岡風お好み焼きで、こちらの記事でご紹介されているお好み焼きが一番近いですが、フワフワ系とはまた違ったどっしり思い食べ応えがたまりません。
福岡と言えばとんこつラーメンや明太子、最近ではうどんが注目されがちですが、個人的にはこの独特なお好み焼きもいろんな方におすすめしたいな~と思っています。
どうも、お好み焼き屋さんで食べる焼きうどんが無性に好きな当ブログの管理人・あんこです。
本日再現する漫画料理は、『どんぶり委員長』にて吉田君が委員長からムチャぶりされて試作した“広島風お好み焼き風丼”です!
それは、ある晴れた休日のこと。
本屋へ参考書を買いに行った委員長は、その帰り道で偶然吉田君とばったり出会い、家に着くまで何となく一緒に歩く事になります。
普段は食絡みの話題で自然におしゃべりできる委員長ですが、学校も丼も関係ないプライベートの時間だと何を話していいかわからず、気まずい沈黙のムードが漂います…。
吉田君は基本的にフリーダムな性格ですので、不自然に間が空いた空気の中でも「ま、いいか」とリラックスしている風でしたが、委員長みたいに真面目で内弁慶なタイプはこの中途半端な間に耐え切れなかったらしく、たまたま目に入った新規開店のお好み焼き屋さんについて話しだします(←以前読んだ本に、「非社交的な人間は<沈黙>を人一倍恐れる」と書かれてあったのを読んだことがありますが、私も委員長と同じタイプですので分かる気がします…)。
日頃食のマナーについてご両親からうるさく注意されている委員長ですが、お好み焼きを自分で焼いたりするのは特に何も言われないせいかいい思い出が多いらしく、「自分で混ぜて焼くの楽しいもんね」と嬉しそうに話すのですが、混ぜて焼かない広島風お好み焼きの存在は全く知らなかったようで、吉田君から「えーっ、そんなことも知らねーのかよ!?」と驚かれていました(←内心、「もしかしたら関西ご出身のご両親で、<関西風お好み焼きにあらずんばお好み焼きにあらず>とかつての平家みたいな考えで英才教育を…!?」と勝手に妄想しましたが、多分違う…と思いたいです;)。
そこで、吉田君は広島風お好み焼きの作り方について簡単に説明するのですが(詳しいレシピはこちら)、委員長はここでまたしても丼愛に火が付き、「アタシのために広島風お好み焼きでどんぶり作ってくれる?」「焼きそばの代わりにごはんをつかえばいいのよ!!パスタに合うものはごはんに合う!!焼きそばに合うものはごはんにも合うでしょ!?」と強引な事を言い出し、吉田君を困らせていましたorz。
さっきまでの甘酸っぱい沈黙ムードはなんだったんだろうと、思わず苦笑したものです。
それにしても、委員長のご両親は厳しく育てた我が娘が同級生男子に「どーしてもごはんと一緒にかっ込みたいの!!」と恥じらいもなく宣言しているのを目撃したら、一体どんな表情になるのでしょうか…非常に気になる所です(^^;)。
こうして、一方的に「明日楽しみにしてるから!」と委員長から言われて「おれぜってー作んねーからなっ!!」と言い返したものの、帰宅後ツンデレ心満載で渋々吉田君が試作したのが、この“広島風お好み焼き風丼”です!
作り方は簡単で、フライパンへキャベツ→もやし→イカ天→豚バラ肉の順に材料を重ねながら入れ、フタをして弱火で約十分程蒸し焼きにした後ご飯へ移し、最後にお好みソース・マヨネーズ・青ねぎをかけたら出来上がりです。
ポイントは、広島風お好み焼きの本場で使われているオタフクソースのお好みソースを使うことと、途中焦げないよう火加減は必ず弱火にすることの二つで、時間も手間もそんなにかからないのが助かります。
いつもは吉田君が創意工夫して作っていますが、「焼きそばをご飯に置き換える」「野菜を蒸し焼きにする役目を果たす小麦粉の薄皮はご飯に合わないから使わない」「その代わりフライパンにフタをして蒸し焼きにする」といったほとんどのアイディアは珍しく委員長が出しており、「かつて片手に山盛り一杯の塩でパスタを茹でようとしたあの委員長が、こんな実践的な提案を…人は成長するもんだなぁ」としみじみしたのを覚えています;。
一見突拍子もない料理に見えるかもしれませんが、以前再現したお好み焼きとグラタンを合体させた画期的レシピ・“お好みグラタン”はとてもおいしかったので、丼も案外いけるのでは…と初見時はワクワクしたものです。
その後、恐る恐る試食した吉田君ですが、実際に食べてみるとそのあまりのおいしさに箸と食欲が止まらなくなり、あっという間に完食していました。
吉田君曰く、「よく蒸されたキャベツの甘み、シャキシャキのもやし、豚バラ肉の脂の旨味…そこへ濃厚なオタフクソースにマヨネーズ、さらにピリリと刺激の効いた青ネギ」「その全てがアツアツのごはんと絡み合う」「お好み焼きをおかずにごはんを食べている…という感覚ではなく、完全にこの2つが一体化している、今までに味わった事のない衝撃…!!」だそうで、最終的には「オレもしかして…すごい発明をしてしまったのかも…」と冷や汗をかいていました;。
これまで、「お好み焼きとご飯の組み合わせはありか、なしか?」論争は時々ネットで取り上げられてはどっちつかずな結論しかでませんでしたが、もしかしたらこの“広島風お好み焼き風丼”の登場で、今後はあり派が圧倒的多数を占める日もそう遠い日ではない…かもしれませんね;。
先日、偶然材料が冷蔵庫に揃っていたのを見てこの丼を思い出し、再現する事にしました。
単行本には分量つきの詳細なレシピがきっちり記載されていますので、早速その通りに作ってみようと思います!
という事で、レッツ再現調理!
まずは、火を通す前の下準備。フライパンへ千切りキャベツ→もやし→小さく砕いたイカ天→食べやすい大きさに切った豚バラ肉の順に材料を重ねながら入れ、フタをして弱火で約十分程蒸し焼きにします。
時間が経って中が十分蒸されているのを確認したら火を止め、あらかじめご飯をよそっておいた丼の上へ具をそっくりそのまま乗せ、オタフクのお好みソースをたっぷりかけます。
そこへさらにマヨネーズを格子状にかけ、仕上げに細かく刻んだ青ネギをいっぱい散らせば“広島風お好み焼き風丼”の完成です!
下のご飯はキャベツで隠れて全く見えない為、パッと見は丼に入れられたお好み焼きにしか見えず、あまり丼という感じがしません(もう少し大きい丼を使えばよかったと反省orz)。
グラタンは試した事がありますが、丼は初めてですので、一体どんな味がするのか非常に楽しみです!
それでは、熱々の内にいざ実食!
いただきまーす!
さて、感想はと言いますと…見た目によらず結構ヘルシーな出来栄え!回鍋肉並にご飯にぴったりなキャベツに驚きます!
しっとりザキュザキュとしなやかな中に張りがある食感のキャベツを噛み締めると、優しい甘みと共に豚ばら肉の脂のコクがじわりと溢れ、口中をジューシーに満たしていきます。
一見お好み焼き定食のように見えますが、小麦粉がない分胃にずっしりこない非常にあっさりした後味で、どちらかと言うと「お好み焼き風蒸し豚しゃぶ鍋定食」でご飯をワシワシ食べている感覚でした。
お好みソースのフルーティーながらもこってり甘辛く、ばっちり塩気が効いた濃厚一直線な味付けを、マヨネーズのまろやかなクリーミーさがやんわり緩和して具やご飯とさらに調和するようバランスを整えているのがいい感じで、食べ進めるごとに「野菜たっぷりでさっぱりしたそば抜きのそばめし風」っぽい味に変化していくのが面白かったです。
もやしのシャキシャキした歯触りと、キリッとした僅かな辛味と鮮やかな香りが特徴的な青ネギがいいアクセントとなり、いか天から出た香ばしい揚げ玉風味と魚介系の出汁が深みを出しているのがナイスで、単純なようでよく考えられたレシピだと思いました。
お好みソースのおかげでポークチャップやしょうが焼き系統の、白米にガツンと合う旨さに仕上がった豚ばら肉がいいおかずとなって食が進みます。
また、ご飯にキャベツから出たミルキーなおつゆがほのかにしみて肉やソースのしつこさを和らげているのが感心ものでした。
吉田君の言う通り、これは大発明だと思います…!
上から鰹節や青ノリをかけたり、半熟卵を乗せたりしてもいけそうなので、いつかチャレンジしてみたいです。
P.S.
コメントを下さった皆様、そして先日つたない当ブログの補足をして下さった通りすがりさん、誠にありがとうございます。実を言いますと、ご指摘された一文はコメントを頂いてすぐに訂正した為、現在文中にはございません;。誤りを教えて頂いたり、おっちょこちょいな当管理人の代わりに色んなご意見を下さる皆様には、いつも感謝をしております。今後も、ご助言頂けますと幸いです。
●出典)『どんぶり委員長』 市川ヒロシ/双葉社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
※レシピの分量や詳しい内容は、以前こちらでご説明した通り完全非公開に致しております。