『華中華』の“美肌チャーハン”を再現!
- Wed
- 11:53
- 再現料理
どうも、このような状況だと家を出るのは当分先だと考えているあんこです。
本日再現する漫画料理は、『華中華』にて主人公のハナちゃんが上海亭でお客さん達へ作って出した“美肌チャーハン”です!
漫画『華中華』とは、横浜中華街の名店「満点大飯店」で月給三万円(?!)という薄給や意地悪な先輩たちにもめげずに頑張って修行をしている主人公・中村華子さん(愛称:ハナちゃん)と、村一番の料理人になるという華ちゃんの願いを叶える手助けをする事にきめた幽霊・楊貴妃さんの二人が、日々奮闘する物語です。「満点大飯店」ではハナちゃんは下働きばかりなのでほとんど料理をさせてもらえませんが、その代わりに肩を壊して鍋をふれなくなった店主と奥さんがいる「上海亭」で二時半から四時半の間だけ日替わりチャーハンを作らせてもらっている為、おかげ様でハナちゃんは今や一流の料理人さえにも匹敵する実力を身につけつつあります(^^)。読み進めると、ハナちゃんの前向きで健気な性格にこちらの方まで元気が湧いてくる事請け合いです!
ちなみにこの作品は未だに連載中で、何とその間にハナちゃんは農家の跡取り好青年である斉藤康彦さんと二十歳という若さで結婚しちゃっていますΣ(゜Д゜;)!とはいっても、料理修行が終わるまでは土日のみに康彦さんと会いに戻ってくるいう週末婚を選択していますので、今でも「満点大飯店」と「上海亭」の掛け持ちをしながら元気に活動しています。最近では新料理長・島野さんの京野菜チャーハンや、元料理長・陳さんの牛肉包みチャーハンといったハナちゃん以外のキャラが作るチャーハンレシピも数多く開発されているので、これからが楽しみです!
今回再現する料理は、まだハナちゃんが未婚で「上海亭」でチャーハンを作り始めたばかりの頃に、上海財閥のお嬢様・楊玉環さん(自称:楊貴妃の末裔)の為に工夫をして作った“美肌チャーハン”で、要はマヨネーズ入り納豆チャーハンです;。何でも、納豆はイソフラボンという成分が豊富なのでお肌にいいのだとか(´∀`)。元はと言えば「納豆は大嫌いだけど、マヨネーズなら大好き」という玉環さんの言葉からハナちゃんがヒントを得て思いついたチャーハンで、納豆の強い香りもマヨネーズでなくなるので食べやすくなると作中でも好評なレシピでした。
納豆なら大好物でいつも冷蔵庫に常備してあるので、早速巻末に収録されているレシピ通り再現してみようと思います!
という事で、レッツ再現調理!
まず、フライパン(本来なら使い込まれて油がなじんでいる中華鍋が一番いいのですが、それは相方・マサル君のアパートにしかないので、普段は仕方なく実家のマーブルコーティングのフライパンを使用しています)に油をしいて熱し、そこへ納豆を入れて弱火で炒めます。
粘りがなくなってバラバラッとしてきたらマヨネーズを全体が隠れる程度に加え、同時に冷ご飯も投入して強火でさらに炒めます。
ご飯がパラッとしてきたらたっぷりの刻みネギ、こしょうを加えてあおり、次に少し多めの量の醤油を鍋肌にかけ回して炒めます(塩はマヨネーズの塩分で十分との事なので入れません)。
チャーハンに味がまんべんなくついたら火を消し、そのままお皿へ盛り付ければ納豆…いえ、ハナちゃん特製“美肌チャーハン”の完成です!
納豆チャーハンを作ると、火を通す事によって生まれる強烈な臭気にいつも閉口していたのですが、今回はマヨネーズを使ったせいか軽減されています。醤油の香ばしさがは鼻に心地よく、食欲がみるみるうちに湧いてきます!
それでは、冷めてしまう前にいざ実食!いただきまーすっ!
さて、味の感想ですが…納豆とマヨネーズウマーーー!
完全にとまではいきませんが、マヨネーズのおかげか納豆の匂いがかなり和らいでいますし、口当たりもふわっとしています。加えて、程よい油分が納豆の苦味を優しく包み込み、そして卵の風味が全体にまろやかな旨味を付け足している為、いくら食べても飽きる事がありません。パラパラになった納豆のちょっと癖があるおいしさもチャーハンとぴったりですし、単純なようでこれはなかなかによく出来たチャーハンです。
作中で花ちゃんが言っていたようにマヨネーズだけでちょうどいい塩味がついていましたし、途中でだらけそうになるのを醤油やこしょうがピリッと引き締めていたのがよかったです。ネギのさっぱりシャキッとした食感が爽やかなのもおいしかったですし、納豆独特の良さを見事に活用出来た素晴らしいチャーハンだと思いました。
この他にも『華中華』には華ちゃん特製の独創性溢れるチャーハンレシピが数多く紹介されていますので、バンバン再現しまくろうと思います!ですので、他の漫画料理と同様にお楽しみにしていただけると幸いです。とりあえず、今度はハナちゃんが海の家で生み出した数々の名作チャーハンを作ろうかとたくらんでいます(^^)。
●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
『おかわり飯蔵』の“豚こまキャベツ蒸し”を再現!
- Tue
- 12:44
- 再現料理
こんにちは、社会人になってからは「大人って思っていたよりも、意外と子どもの心を持っている」という事に気づいたあんこです。
今回再現する漫画料理は、『おかわり飯蔵』にて主人公・飯蔵さんがさくらさんに教えた安くて手間いらずのおかず“豚こまキャベツ蒸し”です!
作り方は、こちらが拍子抜けする程すごく簡単。ちぎったキャベツと、塩・片栗粉で揉みこんだ豚こま肉をお酒で一緒に蒸せばあっという間に出来上がってしまうという超お手軽料理です!
火をかけた後はほぼ放置していいと書いてあるので焦げないか心配になりますが、飯蔵さんが言うには中火にしている限りお酒とキャベツの水分はフタでせき止められて蒸気となり、自然と豚こま肉へ覆いかぶさるとの事で、そう簡単には焦げないのだそうです(何十分も火にかけるならともかく、お肉に火が通るまでの数分間なら全然大丈夫だとか)。
「キャベツと一緒に食べると、安い豚肉でもエラくなる」というのが飯蔵さんの持論で、単品なら普通な食材も、相性がいい素材と組み合わせて調理する事によって互いの真価を十二分に発揮させるという飯蔵流(=魚柄先生流)料理術の真髄を感じさせてくれます。
ちなみに、この話の中で飯蔵さんは自身が料理屋の息子で厨房を見ながら育ったという過去を明かし(実は原作者の魚柄仁之助先生も同様)、「料理屋の料理と家庭料理とでは目的が違う」「職業料理人の味を<先生>としすぎる事は問題だと思う」という考え方を述べています。何でも、職業料理人の料理はお客さんからお金を取る事が第一の目的としている為、万人が一口二口食べて瞬時においしいと思う濃い味付けにしがちであり、それゆえに家族の健康を第一に考えるべき家庭料理とは根本的に異なる物なのだそうです。
その為、レストランの味を自宅でも完全再現という企画や、型通りにレシピを指示する事にも興味がなく、さくらさんの「料理本を出しましょう!」という誘いをこの時点(一巻)ではすげなく断っています。飯蔵さん曰く「誰かのやり方を信じすぎて頼りすぎるより、自由な発想さえあれば道は開いていくモノなんよ」との事で、個人的にこれは料理だけでなく色んな事柄に当てはまる名言だな~と尊敬しました。
ちょうど数日前に近所の方から朝採りキャベツをお裾分けしてもらったところですし(他にも大砲の弾並にデカイたけのこまで分けてもらい、それは味噌煮にしました^^;)、早速再現してみようと思います!
という訳で、レッツ再現調理!
まずは、材料の準備。キャベツは手で食べやすい大きさにちぎるかザク切りにし、豚こま肉は塩を振りかけてよ~く揉んだ後に片栗粉を適量まぶしておきます。
次は、蒸し作業。中華鍋、もしくはフライパンにキャベツをいっぱい敷き詰めてお酒をかけ、その上へ先程の豚こま肉をくっつかないように散らばして乗せます(この時、鍋肌にお肉がつかないよう注意!)。ここまで出来たらフタをし、約五~七分中火にかけます。
時間がたったらフタを開け、豚こま肉やキャベツに熱が通ってしんなりしているのを確認したら火からおろし、お皿へそのまま盛り付ければ“豚こまキャベツ蒸し”の完成です!
ほっかほかの蒸気が温かく、匂いもお酒やキャベツのおかげで甘い香りになっているので癒されます。また、材料費約百円、所要時間が約十分と便利なのも嬉しいです。
それでは、出来たての内にいざ実食!いただきまーす!
さて、味の感想ですが…たったあれだけの手順で出来たとは思えないくらい旨しっ!
蒸されてシナシナザクッと小気味良い食感になったキャベツのミルキーな甘さと、片栗粉でツルツルして柔らかくなった豚こま肉の程よい塩気がばっちり合っていて、ちゃんとした一品料理になっています!最初は「お肉に塩をまぶすだけの味付けだと、薄味になるんじゃないかな~」と心配でしたが、実際に食べてみるとむしろちょうどいい塩加減になっていたので感心しました。少し多めにふったお酒がさり気なくきいて豚肉特有の臭みを完全に消していたのもよかったですし、単純なようでよく考えられた料理だと感じました。
キャベツの優しい風味と豚こま肉の旨味たっぷりの肉汁が全体にしっかり染みている割には全然しつこくなく、逆にあっさりとした味わいになっていておいしかったです。豚こま肉は気を抜くとすぐにガチガチになりやすいので調理に困る部位でしたが、この片栗粉+蒸し焼きという方法だと片栗粉でつく透明感のある膜がジューシーさが逃げるのをがっちり守ってくれるので、これからも重宝したい調理法だと思いました。
応用バージョンとしては、「卵を一緒に載せて蒸し、ご飯の上へ乗せれば牛丼以上にお手軽な豚こま丼よ!」とも書いてありましたので、かなり便利です。本業の料理人さんのレシピの方が本格的なので何かと注目されがちですが、こういった健康と手軽さを重視した過程的なレシピも同じくらい素敵なのだと実感した再現でした(^^)。
P.S.またまた、私信になってしまって恐縮なのですが、今度は何とYahoo!の新着オススメサイト(3月29日)やYahoo!JAPANカテゴリに当ブログが登録されていました…!最近は驚きと衝撃の連続なので、もうそうそうの事では動じないと思っていたのですが…甘かったです。心臓バックンバックンで脂汗をかきまくりです(´Д`;)ロマンティックガトマラナイ。
同じ事の繰り返しになってしまいますが、私にとっては大事な事ですので、この場を借りてもう一度お礼と感謝の言葉を述べさせて頂きます。当ブログを見て拍手をして下さったり、応援して頂いていたり、評価をしてくださった皆様、誠にありがとうございます!皆様がいなければ、こんなどこにでもあるようなブログがここまで引き立てられる事は絶対になかったと思います。これ以後も慢心する事なく、分をわきまえてマイペースで更新を続けていきますので、ご縁がございましたらどうぞよろしくお願いいたします。
●出典)『おかわり飯蔵』 原作:魚柄仁之助 作画:大谷じろう/小学館
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『おかわり飯蔵』の“味噌漬けとイワシの炊き込みご飯”を再現!
- Mon
- 21:02
- 再現料理
こんにちは、ケーキのくせに材料がラード&豚肉だと表記されている「マリエンヌ風ケーキ」が恐ろしいと思うあんこです。
今日再現する漫画料理は、『おかわり飯蔵』の記念すべき第一回目に作られた朝食“味噌漬けとイワシの炊き込みご飯”です!
『おかわり飯蔵』(全十一巻)とは、古道具屋「JIN」の一風変わった料理上手な店主・陣内飯蔵さんと、その飯蔵さんの料理本を出そうと企むEカップ(通称:ロケットオッパイ)雑誌編集者・美咲さくらさんの二人が主人公の作品で、身の回りの様々な人たちの悩みや問題を飯蔵さんが作る独創的な料理によって解決していくという料理漫画です。
『ひと月9000円の快適食生活』という実践料理本で一躍有名になられた魚柄 仁之助先生が原作者なだけあり、覚えておくと普段から役立つ台所の知識や調理技術が満載で勉強になるところが特徴的です。おかげ様で、色々と実践的な技術をこの漫画から学ぶ事が出来ました(^^)。
そしてストーリーも、面倒見がよくてお調子者な割には恋愛だと急に奥手になる飯蔵さんと、失敗ばかりなものの明るくて何事も一生懸命なさくらさんの掛け合いが見ていて面白く、料理だけでなく二人の成長記録として最終巻まで読み進めるとなかなかに感慨深い物があるので、おすすめです。
今回再現するのは、そんな二人がひょんな事で初めて知り合った日の翌日に食べた朝食メニュー。飯蔵さん秘蔵の味噌床で漬けたきゅうり・なす・半熟卵に、同じく味噌漬けしたイワシを炊飯器でご飯と共に炊き込んだイワシ炊き込みご飯という素朴ながらもおいしそうな献立で、食事前にこのシーンを見るといつもお腹がグーグー鳴ります(´Д`*)。私は朝にしっかり食べる派ですのでこういう和風朝ごはんには非常に弱く、それゆえに初見した時からずっと心に残っていました。
そんなに難しい手順ではなく、料理初心者の私でもすぐ手軽に出来そうでしたので、早速レシピ通りに再現してみようと思います!
そういう訳で、レッツ再現調理!
まずは、味噌に漬ける材料の下ごしらえ。野菜類は水洗いをした後にキッチンペーパーで水気をきっちりふき取り、なすは包丁で縦割り、きゅうりは頭としっぽの方を少しだけ切り落として板ずりをしておきます。一方、イワシはウロコと頭と内臓を取り除いて手開きにします。
卵は半熟状になるように茹でて冷やし、カラを剥いておきます(ちなみに、作り方はこちらを参考にさせて頂きました!分かりやすく説明されているので、おすすめです^^)。
ここまで用意できたら、次は漬け込み作業。実を言いますと、味噌床とはいっても飯蔵さん曰く「スーパーで買うた特売の味噌に漬けるだけ!」ですので、早い話が何にも手を加えていない味噌にそのまま漬け込むだけで味噌漬けは出来ちゃいます;。漬物に関しては素人なので「みりんとか塩とか入れなくて大丈夫なのかな?」とちょっぴり不安でしたが、ここは一つ飯蔵さんを全面的に信用してバ~ンと漬け込んでみます(´∀`)!
…という事で、幅が広い味噌床の方にはイワシときゅうり(本当は魚と野菜は別々に漬ける方がいいのだそうですが、今回はお刺身に出来そうなくらい新鮮なイワシを入手したので一緒にしちゃいました)、底が深い味噌床にはなすと半熟卵を入れて味噌をかぶせ、一晩漬けます。
翌日、味噌床からきゅうりとなすと半熟卵を取り出して味噌をぬぐい、それぞれ食べやすい大きさに切って器に盛り付けておきます。
その間、味噌がついたままのイワシを吸水させておいたお米が入っている炊飯器へ投入し、普通にスイッチを押して炊きます。炊き上がったらフタを開け、イワシとご飯をしゃもじできるようにして混ぜてまた蒸らします。
※炊き込みモードで炊かなくてもオールOKでした(^^)!
数分後、ご飯が落ち着いたらお茶碗によそい、味噌漬け野菜と半熟卵を盛った器の横へ添えれば“味噌漬けとイワシの炊き込みご飯”の完成です!
味噌の香ばしい匂いが湯気となって立ち上り、食欲を否応なしに刺激させられます。半熟卵の黄色、きゅうりの緑色、なすの紫色といった鮮やかな色合いがかなりおいしそうで、食べる前から期待大です!
それでは、いざ実食!
一番目は、野菜と半熟卵の味噌漬け。いただきま~す!
さて、味の感想は…中まで味噌味がついてておいしいです!
きゅうりはシャッキリ爽快、なすはしっとりなめらか、半熟卵はねっとりホコホコした食感で、味噌の風味がまんべんなく活きていて美味です!特に半熟卵は衝撃的な旨さで、作中でさくらさんが言っていたように塩漬けのウニみたいな舌触りで、こっくりとした深いコクがたまらなくウマーでした。ちょっぴりしょっぱい塩加減がまたご飯と相性ばっちりでしたし、言う事なしって感じです!
二番目は、イワシの炊き込みご飯!いっただっきま~す!
味はというと…びっくりする程、ん・まい(さくらさん風)!!
味噌の香ばしさや滋味、イワシのふくよかな旨さや脂がふっくらと炊き上がっているご飯の隅々にまで広がっており、思わず頬がゆるむおいしさです。単に味噌漬けイワシをお米と一緒に炊いただけの料理とは考えられないくらい凝った味で、出汁を入れてないのに十分すぎる程凝縮された旨味がご飯へじわっと染み渡っていました。あっさりかつ豊かな味わいで、冷めてもおいしかったのでおにぎりにしてもいいんじゃないかな~と思いました。
『おかわり飯蔵』は、この他にもたくさん「安い・簡単・身体にいい」という三拍子そろった料理をたっくさん紹介していますので、これからもバンバン再現していこうと思います(^^)!
◎追記(2010/4/27)
より半熟に仕上がった味噌漬け卵が出来ましたので、画像を記録用に残しておきます。こちらの方も黄身の旨味がさらに増幅されていて、とってもおいしかったです。
●出典)『おかわり飯蔵』 原作:魚柄仁之助 作画:大谷じろう/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。
『おいピータン!!』の“コーンとラー油とマヨネーズのかき揚げ”を再現!
- Fri
- 18:15
- 再現料理
こんにちは、これからもどうぞよろしくお願いいたします、あんこです。
今回再現する漫画料理は、『おいピータン!!』にて大森さんが奥の手として渡辺さんに作った料理“コーンとラー油とマヨネーズのかき揚げ”です!
最初は善意だったものの、途中からはどちらからともなく勝負のようになってしまった残り物料理の作りあい合戦(詳しくは“餃子チャーハン”“ゴルゴンゾーラのスパゲティオムレツ”を参照!)。そんな中、終盤でちょっと本気になってしまった大森さんは夢中になるあまり、つい無意識に残り物ではない材料を使ってこの“コーンとラー油とマヨネーズのかき揚げ”を作ってしまいます。おかげで「味はおいしいけど、残り物料理ではない」という「試合に勝って勝負に負けた」状態に…;。この時、大森さんは「しまった…<残り物料理>じゃなくなっていた…くそ~!」と言って落ち込むのですが、正直私は作中の渡辺さんと同じく「わざわざ残り物料理にこだわることはないのに…」と声をかけたい気分になりました(^^;)。テーマを決めて料理を作るのは確かに楽しいですが、程々が肝心なんだな~しみじみ思います。
コーンの缶詰とラー油とマヨネーズを天ぷらの衣に混ぜて作るというきわめてシンプルな料理ですが、「これは絶対おいしいぞー」と前々から目をつけていました。ちょうど棚を整理していたら賞味期限ギリギリのコーンの缶詰が出てきましたし、早速再現してみます!
そういう事で、レッツ再現料理!
まずは、衣作り。ボウルに小麦粉、氷を入れて冷やした水、マヨネーズ、飲めるラー油を入れ、泡だて器で軽~く混ぜます。
そこへ水気をきっておいたコーンを投入し、さっと混ぜます。
このタネを高温の油に落とし、カラッとなるまで揚げます(時間に余裕がある時は、冷蔵庫である程度冷やしてから揚げた方が衣がおいしくなります)。
キッチンペーパーで油を適度にきった後にお皿へ盛り付ければ、“コーンとラー油とマヨネーズのかき揚げ”の完成です!
ラー油とコーンの香ばしい匂いがたまりません…。こんなに簡単なのに、見た目も香りも普通のかき揚げと遜色ない出来上がりである事に感動すら覚えました(^^;)。
それでは、揚げたての内にいざ実食!いただきまーす!
さて、味はというと…こりゃウマーーー(゜Д゜)!
サクサクカリカリッと口の中でもろく崩れる衣と、プチプチした食感で素朴な甘味のコーンが絶妙にマッチしていて、次から次へと箸が進みます。ラー油のかすかなピリ辛加減が見事で、いいアクセントになっているのがまたよかったです。そのまま食べてビールのおつまみにするもよし、天つゆをつけてご飯のおかずとするもよしといった応用がききそうな旨さで、普段使いとして是非活躍させたい印象の料理でした。コーンの素朴さとラー油の刺激がケンカする事なく両立しており、それゆえに単純ながらも深みのある味わいです。作中で渡辺さんが「ちゃんと缶詰を使った立派な料理の一品になってるね」と褒めていましたがまさにそういう感じで、残り物というよりはもはやちゃんとした創作料理へと仕上がっていました。また、個人的にマヨネーズのおかげで衣が通常の二倍サックリと揚がっていたのが感動ものだったです(ちなみに、マヨネーズの味は全くしませんでした)。
五分の調理で十分以上の味を発揮する料理というのは案外貴重な物なので、これから先もよく作ると思います。思いがけず晩酌メニューが増え、嬉しい再現でした(^^)。
●出典)『おいピータン!!』 伊藤理佐/講談社
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桜が咲いていました。
- Thu
- 12:53
- 日記