第101話『
失命の灯』
○あらすじ
これ以上、人を殺さないとコウタと約束したルーシー。
しかし、ルーシーは怒りと復讐をこめた拳銃を向ける蔵間を傷つけてしまい……。
○登場人物
コウタ、ルーシー(DNAの声)、ユカ、マユ、わん太、蔵間
○ターニングポイント
・扉絵
ユカが手を振っている扉絵。
第65話から第71話でも同じ構図であるが、こちらは連載終了のカウントダウンを意味している。ただし、最終話は集合絵になっているところが違うところである。
ちなみにノノノノもこれを採用している。極黒のブリュンヒルデはどうだろうか?第1部の時はこの形式を採用していなかったから、多分ないだろう。そもそも、扉絵があるのが珍しいくらいの漫画の上に、単行本は話が一繋ぎになっているから、そこをカットしないといけなくなる。このシステムとは、あまりにも相性が悪いのは残念だ。
・ユカとマユ
病院を抜け出したコウタを探しに行く、ユカとマユ。
扉絵を除くと彼女らの再登場は、ユカは14話ぶり、マユは15話ぶりである。ただし、この間に月1連載時代があるので、話数よりもかなりの期間登場していない。
しかし、
極黒のブリュンヒルデの土屋さんの再登場はいつになるのだろうか?もうかれこれ1年半は登場していない。このままじゃあ、忘れられたまま漫画が終わっちゃいますよ!!
・約束の裏切り
5秒で約束を破るヒロイン、ルーシーに失望するコウタ。
いやまあ、色々と状況が最悪だったとしか言いようがない。蔵間は死んでこそいなかったものの、腕を切断する重傷を負わせた。蔵間は拳銃を持っていたが、そもそもコウタはルーシーと蔵間の関係性を知らない上に、怪我のせいか拳銃を持っていたことにはすぐには気付かなかった。そして、ルーシーも下手に言い訳をしてしまった。悪い時には悪いことが重なるものであるが、まさにこのタイミングが悪いことが重なるという状況であろう。
ちなみに(厳密には前回からだが)、何故かルーシーが頭から出血していない。瑣末なことかもしれないが、個人的にはそこはしっかりそのままにして欲しかった。
・本能への反抗
DNAの声に苛まれるルーシーは、自らの本能の首を絞めようとするが……。
正当防衛ではあるけど、結局は積もりに積もったものをすぐに変えられるわけがない。本能という狂犬を常にコントロールし、タガが外れないように行動をする。そうであるのなら、きっと蔵間に対してもこのような形で傷つけることなく、拳銃だけを壊していただろう。
そして、DNAの声が言う世界を変えることなんてのは無理。世界を変えるには、まず自分が変わらなければならない。仮にルーシーが人類を絶滅させたとしても、ディクロニウス相手に同じことをするだろう。「
世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら耳と目を閉じ、 口をつぐんで孤独に暮らせ。それも嫌なら・・・」、あるアニメの台詞だけど、まさにそれである。
・失命
蔵間の必死の銃撃を庇うコウタ、そして……。
悪いことには悪いことが重なると先に書いたが、ここでもそれが重なってしまう。しかし、コウタの場合はカナエの時と同じような後悔をしたくがないため。ルーシーの場合は招いてしまった結果だが、コウタの場合は行動した結果。負の連鎖に巻き込まれたコウタは、あまりにも悲しすぎる。そして、コウタを撃った蔵間はどう思ったのだろうか?
その結果、更なる悲劇と暴走を巻き起こしてしまう。それを見た、ユカとマユは……。
○まとめ
復讐の連鎖が最悪の展開を招いた回。
しかし、ルーシーの身に降りかかる悲劇はこれだけでは済まなかった……。
今読んでも読み応えがたっぷりな
エルフェンリート。
さて、明日は
極黒のブリュンヒルデの日。物語は佳境に入り、大きく物語が進展しているが、良太たちの前にどのような出来事が起こるのだろうか?あああ、明日が楽しみだ!!
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