第70話『
断腸』
○あらすじ
父親との絆を取り戻し、ルーシー打倒のために立ち向かったマリコ。
しかし、ルーシーの思わぬ機転により、マリコは瀕死の重傷を負ってしまう……。
○登場人物(赤字は死亡)
ナナ、
マリコ、蔵間、
白河、ルーシー
○ターニングポイント
・血と涙
不意打ちにより両足を切断され、窮地に追い込まれてしまったマリコ。
もうこれをリアルタイムで読んだ時は、直視できないほどに落ち込みましたよ。ナナたんは四肢切断されたものの、ファンからの声により何とか死なずに済んだ。でも、マリコたんの場合は時限爆弾が体内に組み込まれていますからね。この時点で助かる可能性は非常に薄いというのに、もうこれで殆ど確定的になったし……。追い討ちにマリコたんが「こっちに来ちゃだめ!!」なんて言うし。父親を守りたいの分かるけど、本当に胸が締め付けられそうで……。
それに対して、蔵間は蔵間でマリコを助けるために自らの命を投げ出そうとする。マリコを助ける手段だとしても、これをやっても誰も救われないから辛いのなんの。マリコは当然だけど、ナナを残しちゃうことになるし。「
パパが死んだらナナも死ぬ!!」は、蔵間が心の支えであるナナの心の叫びですよ、ホント。
・白河の嫉妬
切羽詰まった状況、白河はマリコのこと全てを吐き出す。
まあ、白河がマリコのことを快く思っていないのも分からなくもない。特にディクロニウスのような人間とは違う存在ならば、マリコを利用してルーシーを殺害するという禁じてに乗り出してもおかしくはない。全ては蔵間と結ばれるために。
でも、やはり良心の呵責というものがある。こんな方法で蔵間と結ばれたとしても何の意味もないし、それを蔵間が知ったとしたらどうなる?結局は、自らが犯した罪を払うという形になってしまう。女の嫉妬というのは怖いと同時に、やるせなさというものが伝わってきます。
・叶わなかった約束
白河の捨て身も空しく、待ち構えていたのは死だった。
白河死亡のシーンは、漫画とアニメとではかなり変更されている。原作だと端末を入手するものの、その直後に破壊され、白河の首が切断される。一方のTVアニメ版では、コウタが修羅場に現れ、それに動揺した隙に上半身と下半身真っ二つにされてしまう。
意味合いこそ違いますけど、両方とも白河が死んだというだけ以上の意味が含まれておりますね。まあ、勿論悪い方向にであるが。
・愛してる!!
時限爆弾の端末が破壊され、残り時間が僅かとなったマリコの最後の告白とルーシー打倒の術。
もうボロ泣き。掲載時もそうですし、単行本で読んだ時もそう。今読んでも深い溜息をついてしまう。どうして、こんな幼子がこんな悲しい結末を迎えなければならないのか?マリコが幸せになる方法は無かったのだろうか?覆水盆に返らずとは言うけど、本当にそんな考えが湯のように湧き出る。悲しい、ただただ悲しい。
笑いも悲しみも全てひっくるめているからこそ面白い
エルフェンリート。
さて、明日は
極黒のブリュンヒルデの感想は無しだけど、どうしようかな?このまま、このコーナーをするというのも悪くないけど……。う~ん、どうしたことやら。
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