2011-03-24 Thu 20:00
凄い変わりよう…。
倫たんの漫画は、永遠のバイブルである蔵間マリコです。 いや~、岡本倫の漫画は何時読んでも面白いですねえ。昨日、徹夜でエルフェンリートを全部読みましたが、思わず泣いてしまいましたよ。マリコと蔵間の再会と永遠の別れ、ルーシーの懺悔と最期。このシーンは、何回読んでも色褪せない。他にも、泣ける場面以外もなかなかのものですし。こんな面白い漫画を描く漫画家に出会えた事を感謝するよ。まあ、おかげでちょっと寝不足でしたけど。 さて、そんな倫たんの漫画を一気読みした自分ですが、今週もあの企画の続きをします。漫画家、岡本倫の作画の変遷のコーナー。さて、最終回となる今回は、岡本倫先生の読みきり作品とある物を幾つか紹介したいと思います。先々週はノノノノ、先週はエルフェンリートとかなりの変化がありましたが、今回はそれ以上のもの。何せ、つい最近のものから、デビュー前のものまであるのだから。 正直、興味の人にとってはあまりどうでもいい内容かもしれませんが、最後までお付き合いしてください。それでは、どうぞ。 『きみとこうかん』 2011年1月20日発売の週刊ヤングジャンプNo.8特大号掲載の読み切り作品。 ノノノノが連載終了してから間もない読み切り作品であるためか、あまり作画の差は無い。あるとすれば、髪の毛の線が若干少なくなった事だろうか?ただ、両作品とも言えることは、エルフェンリートやそれ以前の時代の作画から考えると相当な進歩といえよう。 『カリエラ』 エルフェンリート連載終了直後の『週刊ヤングジャンプ増刊 シゴト魂』に掲載された読み切り作品。岡本倫短編集にも収録されている。 やはり、ノノノノやきみとこうかんと比較しても相当な変化ですねえ。髪の毛の影を基本的に描かず、顎も若干長い。そして、目の線は今よりも濃くて太い。この頃の倫たんの描く男性キャラも悪くないけど、やはりノノノノの時の目付きの方が力強いものがあるな。 『メモリア』 週刊ヤングジャンプ2002年掲載、エルフェンリート3巻及び岡本倫短編集に収録された読み切り作品。エルフェンリートが連載開始される少し前である。 いや~、ここまで来ると全くの別物である。線の太さに、髪の毛の描き方、顎の形…。当時のデッサン力の話なんかも加えると、まだまだ成長過程という印象を受ける。しかし、ストーリーの構成力の素晴らしさは、健在。やはり、倫たんの最大の魅力はストーリーである。 『エルフェンリート(読み切り)』 『増刊ヤングジャンプ 漫革』2000年2月20号掲載、エルフェンリート5巻及び岡本倫短編集に収録された読み切り作品。岡本倫の堂々のデビュー作である。 この頃の岡本倫先生の作画は、2000年代以降流行しているサブカル系の作画ではなく、1990年代後半あたりのアニメや漫画の美少女キャラの作画である。言うならば、香ばしいというべきか?更に、髪の描き方や影のつけ方、鼻の描き方もコレ以降のなんかとも全く違う。世間の時代の移ろいは、相当なものだと感じさせられる作画だ。 ちなみに、このエルフェンリートという読み切り作品は、長期連載のエルフェンリートとは全くの別物。音楽コンクールで出会った少年少女の物語というものだ。決して、首チョンパや四肢切断などは無いので、御安心を。 『Flip Flap』 倫たんが同人活動していた頃のオリジナル創作作品。岡本倫短編集にも収録されている。 個人的には、このFlip Flapの作画は結構好きですね。画力としては、まだまだな部分もありますが、エルフェンリート(読み切り)やデジトポリスあたりの作画に比べて、ここまで戻ると逆に見やすいという印象を受けますし。まあ、逆を言えば、その頃のは作画に試行錯誤をしてい時代なのかもしれないが。 あと、印象的なのはデフォルメ。今は、全くデフォルメ絵を使わないのが特徴だが、Flip Flapは何ヶ所か見受けられる。労力を抑えるためというのもあるかもしれないけど、これはこれで味があって好きだ。 おまけ 岡本倫の真の意味での商業デビュー作『時の国のエルフェンリート』。バンダイで働いていた頃、『お願いティチャー』や『かみちゅ!』、『機動戦士ガンダム00P』のキャラデザなどで有名な羽音たらくと製作した作品である。 自分はこの作品そのものに触れた事はないから美少女版たまごっちという情報しか知らないだのが、コレを見る限りでは、かなり当時の流行を意識したものだと感じる。恐らくは、これからLime yellowやエルフェンリート(読み切り)の作画への影響をしたのだろう。ホント、倫たんの歴史は深いものである。 まあ、あまり売れなくて版権を取れなくて、結局はバンダイを辞める事になったらしいが。そこから、あの美少女SFバイオレンスラブコメディ漫画、エルフェンリートまで手繰り寄せたと考えると相当なものである。 十数年に渡り、変遷してきた倫たんの作画。 さて、これから先、倫たんの作画はどのように変わったのだろうか?そして、どのくらい上達するのだろうか?自分は、それをこれからも見届けたいものだ。岡本倫の漫画の1ファンとして。 |
2011-02-17 Thu 20:09
もう少しでラスト!!
ヤングジャンプは、朝一に買っている蔵間マリコです。 来週から、あの漫画の読みきり漫画が連載開始されるとは…。数ヶ月前、週刊ヤングジャンプで読みきり掲載されていた中山敦支作の『ねじまきカギュー』が。 あれはヤンジャンの読みきりラッシュの中でも、ダントツに面白かったなあ…。非常に癖のデザインのキャラをダイナミックに動かし、インパクトのあるコマ割りで読者をひきつける。そして、オチもなかなかのもの。作風的に言うと、ヤングジャンプというよりもウルトラジャンプよりの内容ですけど、これほど面白い読みきり作品は久しぶりだったね。 となると、これで久々にヤンジャンが盛り上がりそうだ。自分が応援していたノノノノが不本意にも打ち切りになって、楽しみの一つであったB型H系も連載終了してしまった。他の漫画も停滞気味な作品が多くて、ヤンジャン全体が落ち込んでいたからな。このねじまきカギューを切欠に、元気を取り戻して欲しい所である。 そんな個人的なヤンジャン事情ですけど、とりあえずこのくらいにして、先週に続いてあのコーナーで。ヤンジャンの漫画家、岡本倫のスキージャンプ漫画『ノノノノ』の名台詞・迷台詞週を。 先週は、単行本11巻の部分まででしたが、今週は単行本12巻。1回目のジャンプ終了から、2回目のジャンプ中盤戦まで。まあ、良くも悪くもかなり荒れている巻ですね。そんな中でも、名台詞・迷台詞は多く飛び交う。自分としては、たくさん選びたいのですが、流石にそれら全部を載せるわけにはいきませんからね。幾つか厳選してみました。 というわけで、興味の無い人や読んだことのない人には、退屈で色々とアレな記事かもしれませんが、最後までよろしくお願いします。それでは。 第124話『この日のために!』より、尻屋潔の台詞。 「まあ…、全部お前の自業自得だな。」 「他人を堂々見下すことに全く恐怖を感じなかったお前が悪いんだぜ。なあ、キャットレイパー赫くんよ♡」 「あんまり猫と交尾しすぎんなよ!?いくらお前のチンコが猫サイズだからってよ!!はりきりすぎて猫を殺しすぎたら、そのうち捕まるぜ!!」 いきなり破廉恥な台詞を選んでしまってすいません。でも、この台詞大好きなんですよ。 実力だけで全ての価値観を測る男・赫(てらし)に、中学生時代からア○ルショップと甘んじて罵られ続けてきた皇帝こと尻屋潔。しかし、それは、このIHという日のために持ち越すための策略であった。その目論見は見事に的中、赫の記録を打ち破る。この台詞は、立場が逆転した場面のものである。 いや~、これほど清清する皇帝の台詞は無いですねえ。台詞自体は下品極まりないものだが、赫は赫でそれを言われても仕方ないような立ち振る舞いをしてきたからな(そうするのには、それなりの理由があるのだが。)。まるで、悪役を倒すダークヒーローといったような活躍ぶりだ。これぞ、アナ○ショップ先輩の魅力といえよう。 しかし、ア○ルショップ先輩とかキャットレ○パーとかお下劣な渾名をつけた倫たんのセンスは凄い。普通、こんな狂ったような渾名を考えないぞ…。 第127話『いくぜ!スーパー女の子!』より、久保太平の台詞。 「……、だったら……、俺はK点以上飛んで…、必ずチームを優勝させますから!!だからお願いです!!付き合ってください!!」 二つ目の名台詞は、脇役の遠野実業の2番手、久保の台詞。 この台詞、なんていうか凄く可哀想としか言えないんですよね…。久保はIH優勝だけでなく、マネージャーの綾のハートをゲットするために一生懸命頑張っていたのだが、綾には伊東という彼氏がいるからな。しかも、この台詞を伊東と付き合えるようにしてくれるためのものだと勘違いしているからねえ…。せめて、久保が告白している事ぐらいは察してくださいよ…。それから、ちゃんと断りの言葉を入れれば、精神的なダメージも多少は軽減されるのに…。 それにしても、遠野実業のマネージャーの綾は、天然タイプの悪女だとつくづく思う。最初は、健気な娘だなあと思っていたら、本人が意識していない所で久保に酷いことをしているからねえ。しかも、約束を破ってキスをしたりするし…。もうちょっと自分が酷い事をしている事に気付いてよ…。 第131話『岸谷弘基の憂鬱』より、岸谷弘基の台詞。 「棄権なんてしない、あんたにジャンプをやめさせない。 どうせ死ぬなら勝って死ぬ!!」 涼宮ハルヒの憂鬱じゃあありませんよ、岸谷弘基の憂鬱ですよ。 クリスマスの時に負った怪我の傷口が開き、瀕死の重傷の岸谷。そんな弱った彼を皇帝が発見し、身を案じて、棄権させようとするのだが…。 いや~、ギャグが所々あるノノノノの中でも、個人的に一番面白かった場面だな。古来から、死地に出向く人間がそれを止める人間を黙らさせるという展開は多々あれど、岸谷の取った手段ほど強烈なものは無いと思う。台詞を見る限りでは、そうは思えないのに。詳細は敢えて伏せておくが、コレを見たら、一日中腹が痛くなること間違いなし。 ギャグあり、シリアスあり、笑いありのノノノノ。 さて、来週の木曜日は19日発売のノノノノ最終13巻の名台詞・迷台詞を書く予定。倫たんのファンとしては、単行本が出る嬉しさと同時に寂しさもあります。あの苦渋を思い出す事になりますから。 でも、それでもノノノノ最終13巻の名台詞・迷台詞も何時もどおり書きます。ずっと失意に埋もれたままにもいきませんから。さあ、かかって来いノノノノ最終13巻!! |
2011-02-10 Thu 19:47
ああ、カウントダウンか…。
連載終了後でも、倫たんの漫画を愛している蔵間マリコです。 ついに、表紙が公開されたかあ…。週刊ヤングジャンプの漫画家、岡本倫のスキージャンプ漫画『ノノノノ』最終13巻が。どうやら表紙は、夏服を着ているノノ。最終話の季節を意識しているようだ。まあ、なんとも清清しい格好である。 しかし、この単行本最終巻が出る事自体は嬉しいんだけど、内心微妙な気持ちなんだよね。打ち切りにされた影響で、複線は全く回収されなかったし、倫たんが投げやりになったせいか、最終話の内容があんまりな出来だからなあ…。正直、ファンとしてもちょっとばかし期待値が低いばかりです。 でも、きっとどうにかしてくれるはずだ、我らの倫たんなら!!加筆修正の部分で、回収できなかった複線を回収してくれるはずだ、我らの倫たんなら!!最終話の内容を大幅に変更してくれるはずだ、我らの倫たんなら!! ノノノノコミックス最終13巻の発売日は、今月の19日(広島だと、1日遅れの20日。)。倫たんのファンとして、発売初日に買うぞ!! とまあ、妙に盛り上がっている私なのですが、実際のちょっとノノノノにのネタが書きたいんだよねえ。倫たん成分を補給したいというか。連載が終了して2ヶ月以上経つし、少し前に倫たんの読みきりの感想を書いたものの、ちょっと物足りないので。 んなことで、今回は数ヶ月ぶりにノノノノの名台詞・迷台詞集PART11をお送りしたいと思います。PART11は、単行本11巻、109話から119話までっす。IHのジャンプ一巡目中盤戦から後半戦にかけてのところだ。あそこら辺は、かなりの超展開やそれぞれの登場人物の過去が描かれていて、倫たん節爆発な巻だからなあ。名・迷台詞が多くて困ります。 でも、尺の都合上で何時ものように3つほどに収めさせてもらいました。倫たんの漫画を全く知らない人にとっては、ポカンな内容かもしれませんが、そこの所は許してください。 ということで、ノノノノの名台詞・迷台詞集PART11をどうぞ!! 第110話『実力者たち!!』より、鷺坂慎之介の独白。 『オカマじゃない!!私は 最初 男に生まれただけで…、 男の子以上のスーパー女の子なんだ!!』 月山商業の2番手である、鷺坂ちゃん(♂。今風に言うと、男の娘。)のジャンプ中の独白。 個人的には、鷺坂ちゃんは結構好きなキャラなんだけど、この台詞は特に好きな台詞だな。自分は女の子として生まれたかったのに、男の子として生まれてしまった。一方の奥信高校の野々宮ノノはスキージャンプのオリンピック競技に参加できない女の子の身として生まれた。逆の状況であるのならば、明るい人生があったのだろうが、それが逆であったが故に辛い人生を送ってきた。まさにこの台詞は、このノノノノという作品の一端を現した独白と言えよう。 第114話『忘れちまったのか』より、尻屋潔の独白。 『……、あいつバカか? 俺が前言ったことを忘れちまったのかよ? 俺にはなぁ……、雪も風も関係ねえんだよ!!』 文字の大きさの関係で改行がおかしくなってすんまそん。 この台詞は、皇帝こと尻屋潔がジャンプ中に呟いた独白である。なんともまあ、皇帝らしく大胆な台詞である。どんな悪条件であろうが、常に自分のベストを出して、チームを牽引する。如何にも真の強者らしい台詞と言える。 でも、これから数話後にある悠太の幻の台詞に、コレの台詞との比較としての疑問があるんだよねえ…。『風は強い選手が飛ぶ時に吹くんだ。』というものなのだが、どうも皇帝の飛んだ状況と合致しなくて…。あちらは、どんな状況であろうと関係ないと一蹴しているけど、こちらは強い選手の時に良い風が吹くと言っている。結局は、どちらが正しいのだろうか? 自分としては、前者の皇帝の独白の方が正しいと思う。確かに風が吹けば、良い記録が出るのは確かだが、そういった自然の摂理をも覆す力を持っている方が明らかにアベレージが高い気がするのだが…。そりゃあ、ノノみたいな小柄な選手はそうかもしれないけどさ。でも、皇帝みたいな選手もいるのだから、それを全ての選手に当てはめるのは詭弁な気がする…。 第115話『一目惚れ』より、難波および禰宜田義親の台詞。 「人の恋路を邪魔する奴は……。」 「静かに退場してもらおう。」 下里の命令により、不正を働いていた難波が禰宜田の手によって退場させられる一場面。前半の台詞は、ジャッジの難波の台詞、後半の台詞は禰宜田。 一言で言うと、顔芸。何食わない顔をしている難波に対し、歩く顔芸の禰宜田の顔芸と暴力が炸裂。それに尽きる場面だ。 しかし、アレだけの出血で半殺しで済んだ難波も相当なタフネスな気がする。アレ、エルフェンリートの時代の頃となんら変わらない出血量だぞ。しかも、血の飛び散り方から見るに、首チョンパされたと思ったし。まあ、人殺しが出来ない漫画だからそういう展開になら無いというのは分かってはいたんだけどね。 久しぶりにノノノノの記事が書けて、何かとご満悦な自分ですが、来週の木曜日もノノノノの名台詞・迷台詞集をしたいと思います。流石に、ここまでこの記事を書いたのだから、一ファンとして最後まで完走しないと自分としても落ち着かないしな。 という事で、来週のこの時間をヨロシクという事で。 |