2022/06/29 Wed. 00:46 [アラタカンガタリ~革神語~]
ハタレマと鞘との戦いを止めるべく、自らの正体を打ち明けた革
革達の正体に困惑しつつも銃を構え続けるワカ達に対し、
誰よりも早くそれが間違っていると気づいたのは他ならぬクニクル
クニクルの言葉がきっかけで革達の援護に回る道を選んだワカ達
更に敵対しつつも革と門脇が敵という事に困惑するサカキ
ハタレマを駒としか見ていないシムは念符の神意「契徒」を発動し…
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前回、革達が正体を明かした事をきっかけに
自身の操り人形ではなくなり始めた事に気付いたシム
そんなシムは劍神「念符」の神意で強硬手段へと移行して…
「念符」の神意の実態はやはり、相手の感情を増幅させて
自分の思い通りに操る神意のようですね。
今まではそれをしなくとも勝手に思い通りに動いていましたけど、
革と門脇が正体を明かした事、カンナギの一件で
操り人形であったはずのハタレマの兵達に迷いが生まれた事で
流石のシムも傍観を決め込まず強行に出たわけですね。
しかし、これは厄介な神意であると同時に
神意をかけられた人間を試す神意でもあるように見えます。
シムは相手の負の感情を呼び起こして暴走させる事に使ってますけど、
感情を制御するんじゃなく、暴走する形で操るタイプならまだなんとかできます。
この手の能力はミクサの武器に込められた天通力みたいに
外部の力を使う事で操られるのを回避する事もできますが、
革と門脇のように強い心を持てば振りほどく事もできます。
劍神「痍無」のように相手を苦しめる危険性もあるのと同時に、
精神的な強さがあれば、危険性を乗り越え治癒の力となるのと同じで、
神意をかけられた者の心の持ちよう次第でなんとかなるタイプと思います。
しかし、それは簡単な事じゃなく、革の拒絶に反応して正気に戻った門脇はともかく、
ハタレマに所属している兵達はそこまで強い精神力はありません。
さっきまで革達の味方をしていたワカ、タエマ、クニクルまで
完全に正気を失って、シムの手駒と化してしまっているわけですから。
そんな正気を取り戻した革と門脇に対し、サカキ達が臨戦態勢に入り…
こういう時、先導を切れる門脇がいるのは頼りになります。
革はシムの神意を拒絶する事はできますけど、
仲良くなった相手が敵に回る状況下では咄嗟の判断とかできませんから、
こういう状況下で引っ張ってくれる門脇の存在は大きいです。
そして、咄嗟の銃撃で威嚇射撃をしたスズリ、
スズリから見ても今のサカキは正気じゃない事は明らかですし、
好意を抱いている相手を無視して革達を倒す為に
トリで追いかける選択をする事から
簡単にどうにかできる問題じゃないのが伺えます。
潜水艇を奪って海底から追いかける選択をしたカンナギが言うように、
ハタレマを撒けるかが勝負の鍵となってくるのは間違いありません。
問題は革達の相手は空中戦が得意な空察部隊、
対する革と門脇は相手がただの人間な以上、
相手の攻撃を交わしたり防いだりして守りに徹する、
相手が攻めてきても攻撃ができない分、不利です。
門脇の持つアカチの眼の動体視力を持ってしてでも
振り切れない辺り、トリの操縦技術に関しては
空察部隊の方が1枚も2枚も上手なのがわかります。
そんな絶望的な状況下で革は諦めの言葉を…
確かに絶望的な状況下なので撃ち落とすのが手っ取り早いですけど、
その選択は間違いなく間違っていると思います。
打ち落とせば、サカキ達の犠牲の上で鞘とハタレマの戦いを止める為、
シムとの戦いに臨みやすくはなるでしょう。
ですが、その決断をして良い方に進んだとしても、
革は絶対に後悔し続けると思います。
他の誰かを救う為に誰かの命を奪うというのは、
その場しのぎでする事なんかじゃ絶対にありません。
ここまで戦う事は相手の命を奪う事じゃなく、
誰かを救う為、倒した相手も命を奪うわけじゃない、
それを続けてこれた事が革の強さと言って良いと思います。
それを自分達が逃げきれない状況下で仲良くなった
サカキ達の命を奪うという事は革自身が持つ
強さ自身を否定する行為と思います。
門脇にはこの革の言葉には乗らず、
むしろ革にキレてほしいです。
門脇からしても、逃げ切れないから撃墜しようなんていう
革は決着を着けたいと思う革の姿じゃないと思います。
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